仕事で行き詰まったらシンプルに考えよう。偉大な経営者を描いた2つの映画に学ぶ

2015.07.09
洋画

映画好きなサラリーマン。

柏木雄介

仕事をするに当たり、何を優先的に考えるかということは大事なことだと思います。この時、その優先順位が一体”誰の”ためなのかを意識することもまた大事なことです。今していることが、顧客のためなのか、社員のためなのか、株主、会社全体、社会のためか?業務に追われ、本質的なことが抜け落ちしてしまうことはよくあること。その本質を意識し、決してブレることなくその1点に集中し実践している人こそが、たくさんの人に支持されるものをこの世の中に生み出しています。

今回は、現在様々な年代に認知され受け入れられている商品、サービスを創りだした経営者を描いた映画を2本ご紹介します。きっとそれを観れば今を代表する企業のトップが何を考え乗り越え成功したかがみえるはずです。

『ソーシャル・ネットワーク』

ソーシャルネットワーク

ハーバード大学の19歳の学生が寮で「Facebook」を開発し時代の寵児になるまでを描く映画。創業者のマーク・ザッカーバーグがFacebookを作ったきっかけは、「大学の気になるあの娘のことが知りたい」という単純な想いからでした。恋人とも友人とも、うまくコミュニケーションが取れない彼が生みだしたサービスがオンラインでのコミュニケーションツールです。

様々な利権を抱えた複雑な人間関係に囲まれながら理想を追い求め、若くして億万長者となった男を、Facebookの成長とその結果生まれた裁判との2軸に沿って描かれています。ザッカーバーグが本当に追い求めたものを手に入れたかどうかはラストに分かりますが、いろいろな利害を持つ人間関係の中それでも惑わされず持ち続けたものがあるからこそ、ここまでのユーザーを持つサービスになったのだと思います。

『スティーブ・ジョブズ』

スティーブ・ジョブズ

こちらは本土アメリカでもアップル信者の方からもすこぶる評判が良くない映画ですが、ライブドア創業者で起業家のホリエモンが賞賛しているのも納得できる映画です。これは実はいわゆる”伝記映画”とは趣が異なるからです。先を見通して、それを実現させようとする経営者としての物語として観てて面白いのです。

最低な男が、最高の未来を創った。”というコピーがこの映画の全てを表していると思います。大学時代である1971年から、Apple Computerを創業し、解任され復帰を遂げMacを発表するまでを描いてます。アップルを取り巻く仲間の存在、功績は深く描かれてません。

”最低な男”であるスティーブ・ジョブズが、”最高の未来を創ろう”としていたのが感覚的に伝わる映画。今までにはないものを創りだせると思ったあの輝き。それを必死に売ろうとする熱心さ。誰もその魅力を分かってくれないときのいらだち。資金調達のときのあの自信の眼。一緒に働く社員のことより、第一に商品のみを観るまなざし。それを手に取る消費者を想像する顔。その全てが全面に表現されています。きっと、ここで描かれているスティーブ・ジョブズの一面はシンプルに顧客のことを最優先に考えた眼だったのだと思います。

完璧主義による独裁的な経営で周囲の働いている人からは孤立していきますが、「まだ世界で、誰も観たことのない物を創りたい」という情熱こそが画期的な商品を生み出し、それに魅了された私たちがいるのです。それは真実です。

本当に大切な1%を知ること。

シンプルに考える

元LINE(株)CEO森川亮著書「シンプルに考える」を最近読みました。上記で紹介した、FacebookやAppleと同じく、LINEも私たちの生活に欠かせないものとなっています。そんな元社長の仕事論がこの本で書かれています。

私がこの本を読んで初っ端から印象に残ったことが、会社にとって一番大切なことは「ヒット商品をつくり続けること」と言い切っていることでした。よくあるビジネス本で書かれているような、「会社の利益」「社員の幸せ」「ブランド」「戦略」「ビジネスモデル」とは言わず、シンプルに本質を見ての一言。もちろん、それらのことを考えることがダメとは述べてはいません。むしろ、一番大切なことを常に意識して実践することで、その他の大事なことも自然と実現されている気がします。現場はひたすらユーザーのために全力を尽くす。経営は、現場が仕事にとことん集中できる環境を守るとシンプルに考えられているからです。

仕事をしていると、大事なことが分散されてしまうことはよくあると思います。立場が上になればなるほど、それが顕著になるかと思います。お客さんのことを考え、社員のことを考え、上場している社会的に影響力のある会社ならば当然株主の利益を最大化するために優先的に考えざるを得なくもなってきます。そして、何を優先的に考えるか、悩んで決断に時間がかってしまい行動が遅くなってしまいます。責任を分散させることも内部統制上の観点からももちろん必要なことですが、スピードと本質を忘れがちになります。表面的な価値観に惑わされず、「何が本質か?」を考え、それ以外を捨て去る。シンプルに考えること。

森川さんは、「ユーザーのニーズに応える」ということ、人々を喜ばせる努力を怠らないことを徹底しています。その目的の達成のために、年齢や職歴、役職などに関係なく人を集め仕事を進めています。そしてそれ以外のことを、今までの常識と思われていたことは排除して、以下のように考えています。

「戦わない」
「ビジョンはいらない」
「計画はいらない」
「情報共有はいらない」
「偉い人はいらない」
「モチベーションはあげない」
「成功を捨て続ける」
「差別化は狙わない」
「イノベーションを目指さない」
「経営は管理ではない」

大切なことは常に顧客のことを考えること。

『ソーシャル・ネットワーク』『スティーブ・ジョブズ』を見ると、Facebook創業者であるマーク・ザッカーバーグ、アップルのスティーブ・ジョブズも顧客(ユーザー)のことを最優先で考えていたことが分かります。

『ソーシャル・ネットワーク』では、ユーザーはクールなものを求めていると、広告を掲載することに反対するシーンがあります。『スティーブ・ジョブズ』でも、ジョナサン・アイヴ(現在の主要アップル製品のデザイン担当者)とデザインについて話している時の、キラキラとした目をした二人が印象的です。

大事なことを見極め、それに集中することで生まれる問題はもちろんあります。両作品では働いてきた同士との軋轢も描かれています。こだわりのある経営者としての人物像を深く描いているので、その言動などによりその価値観がいたるところで垣間見れます。

その点も両作品の面白いポイントです。いわゆる伝記映画とは異なります。伝記映画では、その中心となる人物の内面や偉業などを全面的に好意的に描き出されるのが通常かと思いますが、この2つの映画を見るともしかしたら2人の経営者のことが嫌いになってしまうかもしれません。けれども、2人が思い描く実現したい未来だったり、それを追い求める情熱に観る人を魅了する何かがあります。特にゼロから1を作り出している人に刺さる内容かもしれません。

もちろん仕事をするに当たり大事なことはその人やその環境によっても異なります。一概にこれが正しい、他は捨てるべきだとは言えません。ただし、それを意識しブレないで行動しているか、それを再認識できる映画です。仕事に行き詰まってしまったときこそ、自分にとっての大事なことをシンプルに考え、それを追求し考え実行することが大切なことかもしれません。

ちなみにスティーブ・ジョブズに関しては、ウォルター・アイザックソン氏が書いたスティーブ・ジョブズ氏の公式伝記を原作とした映画『スティーブ・ジョブズ』が『スラムドッグ$ミリオネア』『トレインスポッティン』のダニー・ボイル監督により公開されます。

全米では2015年10月9日に公開される予定です(日本公開は未定)。今回紹介した2013年公開のアシュトン・カッチャー主演『スティーブ・ジョブズ』とは異なる、”ジョブズ氏の半生を描いた” 新たな一面が描かれた”伝記映画”になるかと思います。こちらも楽しみです。

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  • ミッキー
    3.0
    どうしても観ておきたかった作品。 字幕版と吹き替え版両方観たけど、この作品に限っては字幕版の方がしっくりきた。 小野Dは好きだけど、声に艶がありすぎて画に集中しにくい。 この映画に関しては、アシュトン・カッチャーの役作りへの評価が高い一方でストーリーの誤りを指摘する声も多くある。 だからこの作品の内容のどこまでが事実なのか詳しい事は分からないけど、スティーブ・ジョブズの人生が映画映えするのは確かだと思う。120分が短く思える。 誰の目にも明らかに人生の転落を味わい、そして成功を掴んだ人生。ここまで極端だと羨ましいとは思えないけど。 この人がいなかったらiPhoneもMacも世に誕生することはなかったんだなと思うと色々考えさせられる。天才は組織にとって必要悪なんだろうな。 映画そのものが面白いかどうかは別として、アップル社製品のファンや愛用者は興味深い作品なのではないでしょうか。
  • dididudida
    3.4
    記録
  • ic
    2.7
    人の人生を描くのに120分は少なすぎるのかもしれない。 でも、彼がどんなに偉大だったかは物凄く分かる映画だった。どこかで教えを説いているようにさえ見えた。 自分のMacでみて、今はiPhoneでレビューを書いている。当たり前のように身の回りにあるものは10年前は当たり前ではなかった。彼の創造がずっと未来を歩くことができたのは今の現在の常識に縛られなかったからだろう。
  • RyunosukeAkita
    3.5
    ジョブスの予備知識がないと人間関係とか難しくて、なかなかついていけないと思います。あとは構成と、なんでジョブスがそういうツンケンした態度なのかの理由が少し分かりづらいし、会話のテンポも早い。でも、ジョブスのこういう一面を知らなかったので、ある意味感情移入はできた。
  • nhk0810
    -
    スティーブ・ジョブズがめっちゃ嫌なやつ… JKシモンズが髪の毛ファサーで出てきた。
  • ひねくれけんすけ
    3.0
    アシュトンカッチャーがやってて観てしまった。フィクションがどのくらい含んでいるか知らないけどiMacの話のくだりが良かった。
  • KT
    3.0
    ただの嫌な奴じゃねーか ┐(´д`)┌
  • Akiyo2
    3.2
    アップルコンピュータだった時代の話。パソコンはずっとMacで育ってきた者にとっては、おーっていう箇所たくさんあり。しかし一緒に働いてきた人たちはさぞ大変だったろうな。
  • 2.8
    短編。
  • もえさん
    2.8
    前半はまあいいけど、後半早すぎるよ〜〜
  • サヤ
    3.0
    マイケル・ファスベンダーのやつが観たかったのに間違えた。 アップルのドキュメンタリーという感じ。 スティーブジョブズって一度会社追い出されてたんだね〜。 1980年代、何が凄くて何が当たり前なのかがピンとこない。 ピンとこないほど、コンピューターは今の私たちの生活には当たり前すぎる存在なのだなぁ。 2017年29本目
  • ふーちゃん
    -
    記録用
  • ばくみ
    3.4
    わくわく
  • 後藤晶乃
    3.4
    アシュトンカッチャーがどんどんスティーブジョブズに見えてくる! サクセスストーリー的に楽しめたけど、技術者が観たらもっと面白いかも 天才は体裁を気にしないからカリスマ性があるんだろうな〜 実話ってやっぱりエンドロールで実際の写真流せるから強い
  • 2.0
    みんな似てる。 マークザッカーバーグもそうだけど天才のいうことって天才だから成り立つけど人としてはほんとに傲慢で自分勝手でワガママだなぁ…って毎回思う
  • ちみょん/知明/지명
    3.3
    日本語吹き替え版
  • ShogoSuzuki
    -
    似てた
  • ナッキー
    3.8
    似てる
  • MoeTakazawa
    3.5
    Here’s to the crazy ones.The misfits. The rebels. The troublemakers. The round pegs in the square holes. The ones who see things differently. They’re not fond of rules. And they have no respect for the status quo. You can quote them, disagree with them, glorify or vilify them. About the only thing you can’t do is ignore them. Because they change things. They invent. They imagine. They heal. They explore. They create. They inspire. They push the human race forward. Maybe they have to be crazy. How else can you stare at an empty canvas and see a work of art? Or sit in silence and hear a song that’s never been written? Or gaze at a red planet and see a laboratory on wheels? We make tools for these kinds of people. While some see them as the crazy ones, we see genius. Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do. 最後が好き。 仕事に行き詰まったら、また観ようと思う。
  • cappuccino
    -
    記録
  • Rolls
    3.2
    スティーブ・ジョブズ アシュトンカッチャーの方。 ガレージでAppleを創業するところから物語は始まる。 Appleをより身近なものにしたであろうiPhoneやiPadは物語に一切登場しない。 単にAppleが成功しただけの話では無いからだ。 確かに今使っている製品は出てこないが、この先にiPhoneやMacBookがあると思うと感動せずにはいられない。 こんなに薄いコンピューターが身体の一部のようになるとは、、恐るべし。やはりAppleの製品はワクワクするものがあるよなぁ。
  • まる
    3.9
    めちゃくちゃ熱い映画だった。これを通してアップル製品の魅力が伝わってしまいアップル信者になりそう。
  • upi
    3.5
    ギークな人間みんな変態で最高。内容はジョブズの成功に至るまでのただの伝記。キャスティングは申し分ない。
  • k
    3.3
    アシュトン・カッチャーとジョブズ似てると思ってた!! ナイス配役!! ジョブズって結構クズ野郎だった所が良かった 序盤の、学位とか就活で要る人にとっては重要なだけでしょっていう感じのセリフがカッコよかった 使っていこう
  • ピノ
    3.3
    記録
  • ちゃたろう
    3.0
    アップルファンとしては、最高の映画だ。彼の孤独と才能を見事に描き、今まさにアップルと共に生きている自分が誇らしく思えてくる。 映画ファンとしては、、、正直この映画がいいのか悪いのか判断がつかない。いい映画だと思う。それはまるで自分が信仰する宗教の教祖が作った映画で、他の人が見たら世界一クソな内容だとしてもありがたく拝見するかのように。
  • Umbrella8
    2.9
    最初の15分が退屈。中盤がAカッチャーそのものにしかみえない。ジョブズが涙するシーンはないほうがよいかもしれない。 個人的な好みとしては、ファスベンダーのほうがいい演技かな。
  • 3.0
    りんごのお話。 独特、自由奔放。
  • Mame
    4.0
    人を惹きつける力、努力、ハッタリ、他人に何を言われても曲がらない心、信念。何かが欠けてたらiMacやiPod、iPhoneはない。 すごい人やけど、でもやっぱそんな人って、変な人やな。
  • はいちゃん
    3.0
    不可能に挑戦する姿がすごいと思った
「スティーブ・ジョブズ」
のレビュー(5457件)