若きクリエーターたちよ、心して聞け!クリストファー・ノーラン監督が学生の質問に回答

2017.08.24
映画

FILMAGA編集部

フィルマーくま

9月9日(土)公開の最新作『ダンケルク』をひっさげ、7年ぶりに来日を果たしたクリストファー・ノーラン監督が、YouTube Space Tokyoに降臨! 未来の映像クリエイターたちの質問に答えるスペシャルトークを繰り広げました。

クリストファー・ノーラン

現在まさに映像を学んでいる学生からは、「私たちはいま何を学ぶべきか?」という率直な質問が。それに対しノーラン監督は、「映画を学んでいる学生としてたくさんの映画を観て楽しむことが大事だ」と答えました。そして、「さらにその作品を分析してほしい。僕は大学では英文学を専攻していたけれど、とにかく映画を観るということはずっと続けていた。そして、そのフィルムメーカーたちがどのようにストーリーを描こうとしているのか、どうやって観客を引き込んでいるのか、そのメカニズムを理解しようとしていた」と明かしました。

クリストファー・ノーラン

映画を製作するにあたって重要な「予算」に関しても言及したノーラン監督。彼が初めて製作した作品は「Following」という16ミリモノクロのショートフィルムで、普段は仕事をしているアマチュアたちが集まり週末に撮影をしていたそう。その作品にはまったく予算がなかったとか。

しかし、「予算の規模に関わらず重要なことがある」とノーラン監督。「クリエイティブなプロセスの本質は、監督として常に同じ姿勢を貫くということだ。フレームの中に何を収めるか、そこにある情報がしっかりとストーリーを進めているか、一貫していることが大切だ」。

また、デジタル化著しい昨今でもフィルムで映画を撮り続けているノーラン監督だが、そのこだわりの理由についても明かしました。

「もともとセルロイドのフィルムが大好きだったんだ。デジタルを扱ったこともあるが、その映像は私自身の目を通して見ている世界と違っていた。アナログの色は非常に深みがあって、自分自身が見ている世界が再現できた。しかし、デジタルが良くないと言っているわけではなく、リアリズムを追求するのであれば、アナログなフィルムがベストだと考えているんだ。

デジタルのほうが合う映像、フィルムのほうがある映像というものがあり、両者それぞれに良さがあるから、決して競合ではなくまったく別のメディアだととらえている。

クエンティン・タランティーノ監督やスティーヴン・スピルバーグ監督もフィルムを好んで使っていて、君たち次の世代がいまと同じクオリティのフィルムを使えるよう、フィルムを選択肢のひとつとして持っていられるよう、我々が使い続ける必要があると思っている」。

映画『ダンケルク』では、“時系列”が巧みにコントロールされているが、それについては「兵士たちの気持ちを感じ取り、その場にいるような臨場感を味わってほしかった」と語ります。陸・空・海軍それぞれの視点で描かれており、彼らが抱く主観的で人間的なストーリーを描きたかったといいます。

ダンケルク

映画『ダンケルク』は9月9日(土)より全国ロードショー。

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  • 田中佑和
    4.7
    再見。傑作。 美しさと静けさ。 物語説明ゼロの演出が、まるで自分が戦地に迷い込んだかのような悪夢体験的な演出となり恐ろしさが増す。 余計な台詞も一切ない。一つは、ただあの船に乗りたいだけ…… 劇場での初見では、少し眠ってしまい、起きても覚めない悪夢を自ら演出してしまい、本当に何がなんだかわからず、溺死しそうになったり、本当に見ていて苦しかった。 チクタクチクタク時計の針を刻むハンスジマーの音楽がまたもう……
  • pecoo
    4.0
    ミスター・ドーソン(マーク・ライランス) 「スピットファイアのエンジン音は、スウィートだ」という(ような)セリフにグッとくる。 戦争で息子を失い、行動を共にしてるもう一人の息子もどうなるか分からない。 それでも誇らしげな表情をしてる。 「何が見える?」 「home (故郷だ)」ボルトン海軍中佐(ケネス・ブラナー)が答える。 拠り所がないと、生きていけない。 会話のない家族が増えると、戦争が起こりやすいのかも。
  • さん
    3.9
    クリストファー・ノーラン監督が第二次世界大戦を描いた戦争映画🎬 いわゆる王道的な戦争映画とは全く違う、「意外性あふれる」作品でした。王道的な戦争映画ですと、 ・主人公たちの戦闘シーンが全くない ・血も全く流れない ・敵のドイツ軍兵士の姿が全く描かれない ・映画中で善悪の価値判断がなされない 上記のようなことが描かれています。しかし、今作は「丸腰での撤退作戦」なので、敵襲や過酷な自然環境の中、主人公たちがこの撤退戦を「どう生き延びて」「どう協力しあうのか」という「サバイバル」に焦点が当たっています。 今作の見所は生き延びようと必死な兵士や、名も無き英雄たちの活躍です!!死と隣り合わせの生き地獄のような戦場で、兵士たちの「生」への渇望を感じられる映像は凄まじかったです👏 そしてサバイバルが克明に描かれる一方で、さり気なく描かれたのが名も無き英雄たちの尊い自己犠牲精神でした✨30万もの兵を救う為、多くの人が命をかける、、自分たちにできる利他精神を淡々と発揮して、撤退戦に協力したお陰で30万の兵を救い出す大成功に導けたのだと考えました。 そしてこの映画は、ゲイリー・オールドマンがアカデミー主演男優賞を獲得した「ウィンストン・チャーチル」と密接に繋がっています。「ウィンストン・チャーチル」でもダンケルクの戦いについて一瞬だけ触れますが、ほとんど内容については触れられませんでした。ダンケルクの戦い後、世界はどうなったかというと、ラストシーンのすぐ1ヶ月もしないうちに、フランスはドイツにあっさりと降伏してしまいます。ヒトラー率いるドイツ軍は、フランス軍の構築した防衛戦「マジノ線」を突破し、電撃的にパリを占領。そして装備・兵力ともにドイツ軍に劣るフランス軍は、1940年6月には降伏し、フランスに親ナチスの傀儡政権が樹立されました。 ついで1940年7月以降、ヒトラーはイギリスにも空爆を開始し、上陸作戦を実行します。しかし、撤退作戦の大成功で、チャーチル首相以下、徹底抗戦への士気が高まっていたイギリスは、ギリギリのところで本土決戦を防衛してピンチを切り抜けました。以後は、連合軍にアメリカが参戦したことによって形勢は徐々に連合軍側に傾いて行きました。しかし、イギリスにとっては「ダンケルクの戦い」で撤退作戦を成功させ、約20万人の遠征軍の将兵を無傷で温存できたことが、精神的にも物理的にも、占領される水際でドイツ軍を撃退する力になりました。 これはチャーチルの演説から抜粋したものですがとても印象に残っています。 we shall defend our island, whatever the cost may be. We shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds, we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills; we shall never surrender 「ダンケルクの戦い」直前、65歳にしてようやく念願の首相の座が回ってきたチャーチルは、周囲の側近たちが弱気になる中、「徹底抗戦」を主張して一歩も譲らず、国民を力強いスピーチで鼓舞し続けたました。嫌われ者だったチャーチルが英雄に変わった瞬間です👏
  • 福田
    2.8
    空、海の煌めきと 頭上をかすめる戦闘機の轟音 「きれいな映像」だったけど、きれいな映像のために「綺麗じゃない」描写を避けている感じがして 血の出ないゲームみたいだった 銃弾は花火じゃないし こういうテーマは美談として語られるべきじゃないと思う
  • カズヤン
    3.4
    IMAX字幕鑑賞! サボって採点!
「ダンケルク」
のレビュー(49159件)