スポーツの秋到来!走る姿が気持ちいい映画13本

2018.10.06
映画

映画マニアと呼ばないで

夏りょうこ

スポーツの秋。外に出て走ると気持ちのいい季節がやってきた。

でも、走るのはちょっと苦手。だけど、走るのはどんな気分?

そこで今回は、走る姿が気持ちいい映画13本をご紹介しよう。

ラスト・オブ・モヒカン』(1992)

野生動物のように

ラスト・オブ・モヒカン

1757年のアメリカを舞台に、フレンチ・インディアン戦争のさなかに出会ったイギリス軍大佐の娘とモヒカン族酋長の息子の愛を描く。

首長の息子といっても、主人公は白人の養子。美しいイギリス人令嬢と恋に落ち、捕らわれた彼女を助けるために全身全霊を賭けて戦う。しかしそれは報われない恋。独立前の混沌としたアメリカで繰り広げられる歴史ロマン作品である。

こんなダニエル・デイ=ルイスを見たことがない。弓矢を背負い、木々をかいくぐりながら険しい山道を走る走る走る。風になびく長い黒髪。しなやかな足でまっしぐらに駆けていく姿は、カモシカのよう。実は体を張った役も好き?

お受験』(1999)

誰がために走る

お受験

全盛期を過ぎた実業団の元・花形マラソン選手が、娘の小学校受験に熱心な妻に連れられて模擬面接を受けてみたところ、その過酷さにとまどってしまう。

ロック界のカリスマ・矢沢永吉の映画初主演作であり、しかもそれが会社でリストラに遭い、家庭にも居場所がない疲れた中年サラリーマン役ということで、公開当時はかなり話題になった。

専業主夫として家事をこなしながら、練習の鬼となり、最後のレースに挑んで男の意地を見せようとする永ちゃんは、さすが“走り続ける男”だ。お受験一辺倒だった妻が働き始めてキラキラ。田中裕子のコミカルな魅力が楽しめる。子役もいい。

マラソン』(2005)

走ると自由になれる

マラソン

自閉症の息子が走ることが好きだと知った母親は、その長所を伸ばしてやりたいと探してきたコーチは、今は飲んだくれになってしまった元・有名ランナーだった。

障がいのある子供を持つ母親の葛藤を丁寧に描き、実話ということもあってか、本国では社会現象を巻き起こすほどの大ヒット。ちなみに2007年には、日本でも同原作によるTVドラマ「感動ドラマ特別企画 マラソン」が放送された。

落ちぶれて自堕落な生活を送っていたコーチが、再びマラソンをするようになって走る喜びを思い出すシーンが、感動的だ。胸の鼓動は生きている証。マラソン大会で幸福感に包まれながら走る主人公が、ちょっとうらやましい。

炎のランナー』(1981)

私が走る理由

炎のランナー

差別と闘うために走るユダヤ人大学生と、神の恩寵を受けるために走るスコットランド人宣教師が、紆余曲折を経て1924年開催のパリ五輪に出場する。

実話に基づいた感動ドラマ。走る目的が全く違う2人のランナーを通して、真の栄光や誇りについて考えさせられる。海岸線を走るシーンで流れるヴァンゲリスのテーマ曲が、日本でも大ヒットした。

国の威信を背負って出場する五輪で、「安息日には走らない」と信仰を優先する宣教師も、ユダヤの血が流れていることで勝利に固執するようになった大学生も、根っこのところは似ているのではないだろうか。

氷海の伝説』(2001)

足の速さが神話に

氷海の伝説

北アメリカ大陸イグルーリック島にあるイヌイット村を舞台に、2つの家族の二世代にわたる確執と愛を描く。

イヌイットのあいだで先祖代々語り継がれてきた“足の速い人”の伝説を、古老へのリサーチをもとに脚本化。監督をはじめ、スタッフとキャストもイヌイット族であり、セリフも全てイヌイット語という映画は世界初だろう。ちなみにカンヌ映画祭カメラドールを受賞。

自分よりも他の男に目をかけている父を、嫉妬と憎しみから殺害し、男の一族を村から追い出した凶悪なリーダー。数年後、その男の息子が恋敵になってしまったことから、再びドロドロの展開になっていく。追われて氷河の上を全裸で走る姿が寒そうで痛そうだが、ひょいひょいと動かし続ける足が可愛らしい。

ロッキー』(1976)

男の走り

ロッキー

自堕落な生活を送っていたボクサーが、ふとしたことで世界チャンピオンと試合をすることになり、人生を賭けて過酷な練習に挑む。

この映画で、自らもアメリカン・ドリームを実現させたシルヴェスター・スタローン。テーマ曲もラストシーンも有名な大ヒット映画だが、実は静かでじんとくる別のエンディングが候補に挙がっていたそうで、今の時代ならそっちの方がウケるかも。

何個もの生卵を一気飲みして早朝ランニング。『ロッキー2』(79)では、走る彼に気づいて追いかける子供たちが、次第に大きな群れになっていくシーンがあり、すっかり下町のヒーローである。ガンガン走った後、両手を振り上げて吠える男臭さ。目標があればスパルタも楽しそうだ。

運動靴と赤い金魚』(1997)

兄ちゃんの意地

運動靴と赤い金魚

修理したばかり妹の靴を失くしてしまった兄が、一足しかない自分の靴を2人で共有していたところ、マラソン大会の賞品が運動靴だと知って出場する。

運動靴は3等の賞品なので、特訓して速く走れるようになった結果、うっかり1等や2等になってしまったらいけないのである。これはなかなか難しいよなあ。日本でイラン映画ブームを巻き起こしたエポック的作品。

貧しさゆえ、靴を失くしたことを親に言えない幼い兄妹が、同じ靴を交代で履くことを思いつく。靴を履いた妹が兄の待つ場所へ走っていく後ろ姿が、本当に可愛らしい。リュックを背負ってタッタッタッタ。予定調和ではないラストが、心に染み入る。

ラン・ローラ・ラン』(1998)

愛のために走る

ラン・ローラ・ラン

恋人を救うため、20分で10万マルク(ユーロ導入前のドイツ通貨)を用意しなければいけなくなったヒロインが、ひたすらベルリンの街を走り回る。

途中で失敗したら、ゲームのように最初に戻ってやり直し。それにより同じ時間が3回繰り返されるが、出来事が少しずつ違うので不思議な感覚に襲われる。アニメ、モノクロ、写真、画面の分割などが駆使され、ドイツ映画のイメージを覆すハイテンションさ。

恋人からオレオレ詐欺みたいな電話を受けた彼女は、ただでさえ走り回っているのに、それが3回もリフレインされるのだから、スクリーンではずっと走っていることに。バカな恋人のため、赤い髪をなびかせて走り続ける姿がたくましい。

フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)

無心に走る

フォレスト・ガンプ

アメリカ・アラバマ州に住む主人公は、知能指数が低く、背骨が歪んでいるため脚装具を付けていたが、イジメから無我夢中で逃げているうちに走れるようになる。

硬い殻を少しずつ脱ぎ捨てるように、彼の足から脚装具が離れていく。その足には羽が生えているかのよう。走ることは自由を謳歌すること。彼はどんどん走る。好きな女の子の手を握って。アメフトの試合で。戦場で。

失恋をして放心状態だった彼が突然ムラムラと走りたくなり、そのまま走ってアメリカ横断を繰り返すのだが、その無心な姿を見た人たちが、自分も走りたくなってしまうというのが面白い。伝染するんだなあ。何かが。

人生はマラソンだ!』(2012)

最初はヤケクソ

人生はマラソンだ

オランダ・ロッテルダムで自動車修理工場を経営する男と従業員たちが、経営難による税金滞納問題を解決するため、フルマラソン大会での完走に挑む。

「全員が完走できたら税金を肩代りしてもらい、できなければ工場を譲る」というスポンサーへの条件は、崖っぷちならではの一発逆転。にしても、スポーツとは無縁のメタボ中年男たちがいきなりマラソン出場とは、お金の力ってすごい。

不健康な生活を送っていた彼らが、くじけそうになりながら涙ぐましい努力を重ねる。しかし、そのうち体が引き締まって走れるようになってくると、あら不思議。マラソンが楽しくなってくるのである。体が変われば心も変わるという愉快な映画。

風が強く吹いている』(2009)

1人では走れない

風が強く

膝のケガでマラソンを諦めた元・エリートランナーが、事件を起こして陸上から遠ざかっていた天才ランナーを勧誘し、箱根駅伝出場を目指す。

大学陸上競技部員たちが夢のために奮闘する青春映画。マラソンを愛し、面倒見のいいリーダーを小出恵介、周りに心を開かない孤高の天才ランナーを林遣都が演じ、箱根駅伝を忠実に再現したレースシーンがみどころだ。

要するに、2人とも才能のあるランナーなわけである。しかも、走るのが好きなのに走れなくなってしまったという痛みも共通しているので、「言葉にしなくてもお前の気持ちはわかるよ」という感じ。目標があるっていいね。スイスイ走る林遣都が印象的。

ダージリン急行』(2007)

失くした絆を探しに

ダージリン急行

父親の死をきっかけに、絶交していた兄弟3人が集まり、失踪中の母親に会いに行くため、インドの秘境を列車で旅する。

子供がそのまま大人になったような彼らは、悩みをこじらせて人生の迷い子。無理やり一緒に旅に出たものの、マイペースでめんどくさい性格ゆえにぶつかり合う。とぼけた笑い。さりげない優しさ。じんわりくるわ~。監督の持ち味がぎゅっと詰まった映画。

出発した列車に乗ろうとして、彼らはバッグやスーツケースを次々と放り出しながら走る。持ち物を全部捨て去り、やっとのことで車内に乗り込んだ彼らは、憑き物が落ちたような清々しい表情をしている。兄弟の絆は見つかった?

陽だまりハウスでマラソンを』(2013)

尊厳を賭けて走る

陽だまりハウスで

妻と一緒に老人ホームに入居した五輪金メダリストのおじいちゃんは、退屈なレクリエーションやルールに縛られる生活に嫌気が差し、再び走り始める。

彼には誇りと気骨があるので、死ぬのを待つばかりという生活はつまらないだろう。ベルリンマラソン完走を目標に掲げ、ホームの庭を黙々と走り、メニューをこなす。それは最後のチャレンジ。やれるところまでやってみたい。

どんな環境にいても生きがいを見い出そうとする彼を見て、年齢を言い訳にしていたホームのお年寄りたちも生き返る。それにしても、彼が闘わなくてはならない相手は自分だけでなく周囲の偏見だとは……そういう現実もきちんと描いていて、ラストはやっぱり泣いちゃう。

いかがでしたか?

走るのは最初は苦しいけれど、体が慣れてくるとヤミツキになるんだとか。

1人で走るのがイヤなら、誰かと一緒に。おしゃべりしながら気楽に。

走ることで今までの自分がちょっと変わるかもしれない。

この秋、ちょっと走ってみませんか?

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