オスカー俳優クリストフ・ヴァルツがYoutuberに宣戦布告!?『アリータ:バトル・エンジェル』【来日インタビュー】

世界のディズニーを翔る元映画サイト編集長

鴇田崇

日本公開に先駆け、全世界86か国で公開。47か国でNo.1大ヒットスタートをしている日本原産のSF巨編『アリータ:バトル・エンジェル』が、いよいよ日本でも公開に! 2月21日(木)には大迫力映像をいち早く体感できる3Dバージョン限定の前夜特別上映も行われ、ファンならずとも大注目の一本だ。

アリータ

このほど、主人公アリータの父親的存在であるサイバー医師・イドを演じたクリストフ・ヴァルツが初来日! クエンティン・タランティーノ作品『イングロリアス・バスターズ』や『ジャンゴ 繋がれざる者』で、米アカデミー賞助演男優賞に2度も輝く言わずと知れた大名優で、存在感ある悪役が似合うことでも有名だ。そんな彼がこのたび演じるイドは、どうも悪役ではないようだが……。演じるキャラクターの話をはじめ、さまざまなテーマで話をうかがった。

クリストフ・ヴァルツ

ーー今回演じられたイドというキャラクターも、てっきり悪役かと思っていたのですが、どうやらそうではないようで(笑)。

クリストフ・ヴァルツ お金のために××や△△している彼の姿を観ても、ですか?

アリータ

ーー……そうですね。改めます(笑)。

ヴァルツ 彼がしていたあれらの行為が、善い行いだと?

ーー……持ち帰りたいと思います!

ヴァルツ OK(笑)!

ーーその役選びの基準ですが、どういう風に選択しているのですか?

ヴァルツ 2つあるよ。まず、良いストーリーであることと、良質な役柄であることだね。たいがいは内容うんぬんの前に関係者たちと会うことが多いのだが、もともと自分が組みたいと思っていた人たちであれば、それはそれで良いことであり、実際に会ったときには、その作品で何を伝えたいかを確かめる。脚本の中身が意味のあるものなのか、適切なものなのか、中身が何もないものなのか――たとえばスーパーヒーローものは、ストーリーがほとんどないものが多いよね。それとは反対に、内容がしっかりしている作品でも、アカデミー賞のような賞レース向きの作品を作ろうとすると、結果的にはつまならない作品になることもある。

いまのこの世界やわたしたちの生活を語るような内容であれば惹かれるよ。その内容が、必ずしもわたしが伝えたいと思っているものでなくてもいい。興味を持てる人に接することができて、そこから何かが学べると思えば、オファーを受けるよ。

クリストフ・ヴァルツ

ヴァルツ キャラクターについては、わたしにとって正しい役なのか、配役が間違ったものでないかを考える。自分が貢献できないのであれば、それはミスキャストになってしまう。良い役者、悪い役者ということではなく、わたしがその役を演じることが正しいかどうかというところだ。ベストな役者が演じられることが一番だ。そういうことを見渡して、自分の中で上手くまとまればベストとうことなる。

ーー今回、ロバート・ロドリゲス監督との仕事はいかがでしたか? ほかの監督と比べて、ズバ抜けて「ここがすごい」などあれば。

ヴァルツ 監督の仕事の仕方というものは、実際に一緒に仕事をしてみないとわからないものでね。それは結婚生活と一緒で、結婚するまで相手の本当の部分が見えないのと同じで、信用するしかないんだ。こちらが監督を信頼するということはもちろんだけど、逆も然りだ。それにはリスクもあって、上手くいかない場合もある。過去には上手くいなかったこともあったよ。でも、お互いに大人として、拮抗関係にならないように努力するんだ。

ーー今回はどうでしたか?

ヴァルツ ロバートは協調性に長けている監督であり、とてもオープンだ。いつもそう居てくれるので、わたしもオープンでいられて、そのなかで自分が何を学び、吸収することができるか、俳優としてどういう行動を取るべきか、それをキャラクターにどう落とし込むか、そういうことを考え抜いて関係が築かれていく。最初は慎重だったけどね。それこそ結婚生活の最初に気をつけることと同じだ。

アリータ

ヴァルツ 仮に拮抗関係になって対立してしまうと、自分が守りに入ってしまうこともあるけれど、ロバートの場合、彼が配慮を重ね、我々の仕事に敬意を表してくれるから、オープンなかたちで参加することができた。協力関係として、とても理想的だったと思う。

ーーFILMAGAのユーザーは20〜30代の若い世代が多いのですが、人生の大先輩として、何かありがたいお言葉をいただけますか?

ヴァルツ 僕が教えられることなんてないよ。反面教師だと思う。忍耐力がないからね。手っ取り早く鞭でビシッ!といってしまうと思う。

ーーえ!?

ヴァルツ (笑)。日本ではどうかわからないけれど、現代の傾向として“外側に目が向きすぎている”気がするね。多くの若者は、キャリアがどうというよりも、ただ「有名になりたい!」と言っているよね。今の時代、YouTubeで有名になることは簡単で、何かばかげたコンテンツを作れば、それだけで有名にはなれる。それが価値のあるものなのか、わたしには興味がないけどね。

クリストフ・ヴァルツ

ヴァルツ もし「俳優になりたいです!」という若者がいたら、わたしはお勧めはしない。彼らの多くが、ただ有名になりたいと思っているからね。有名になることと、俳優になることは別モノなんだ。俳優には簡単になれるけれども、俳優で「いること」は生易しいものではない。

大事なことは、自分が何をしたいのか、だ。ずっと続くかもしれない苦労を受け入れる覚悟があるのか、その準備ができていなかったら、やめたほうがいい。なぜなら、自分が夢見ているチャンスが与えられないまま終わってしまうことだってあるからだ。大変な目に遭ってでも、続ける気があるのかということだよ。

クリストフ・ヴァルツ

ヴァルツ それでも「できます!」と言う理想主義的な子もいるけれど、その答えを聞いた時に「わかっていないな、まだ」と僕は言うよ(笑)。その思いは理想的でロマンチックではあるけれども、家族を養わなければいけないのに苦労をして生活をすることは、本当に大変なことだからね。(取材・文=鴇田崇、写真=林孝典)

映画『アリータ:バトル・エンジェル』は、2019年2月22日(金)より全国ロードショー。

アリータ

監督:ロバート・ロドリゲス
配給:20世紀フォックス映画
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/alitabattleangel/
(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

記事をシェア

公式アカウントをフォロー

  • RSS
  • てんさき
    2.3
    うーん
  • たっツん
    3.6
    アリータがもうめちゃくちゃカワイイ。 チョコレート食べるアリータも無邪気に笑うアリータも。 正に漫画原作と言えるストーリー展開。 敵との遭遇や戦闘シーンも漫画チックでワクワクする。 ただ無駄なシーンが多すぎる気がするな。 120分しかない枠の中でこれゴールはどこなんだ?と不安になった。 吹き替えで観たのですが、古舘さんの実況が勢いあって良かったです。
  • -
    英語で見たから理解100%じゃないけど、それでも面白かった
  • マグロン
    2.9
    キャストにエドワード・ノートンの名前な〰〰〰い!(笑) なんで?! 2作目に持ち越しなのか?! そもそも2作目あるのか?!(笑) 映像美とスケールの大きさは素晴らしいものがあると思いますが……
  • ななし
    3.5
    記録
「アリータ:バトル・エンジェル」
のレビュー(13902件)