旬な若手俳優はみんなシックボーイ!?中性的で危ういほど美しい彼らの魅力に迫る!

2016.03.17
映画

ミニシアター好きな大学生

Moca

ここ1、2年ジェンダーレスやフェミニズムという言葉をよく耳にするようになりましたが、映画の世界でもそのトレンドは同じ。気づけば、憂いを帯びた危うさを持つ「シックボーイ」と呼ばれる中性的な魅力の俳優たちが活躍しています。

そういったトレンドに関わらずとも、女性でも男性でもどこか影があってうつろだったり、掴みどころのない危うい雰囲気を放つ役者さんはついつい気になってしませんか?

美しさしかり、いわゆるアイドル系の俳優たちとは一線を画すアートな魅力を持つ彼らの出演作はどれも個性的で作品自体も充実したものばかりできちんと見ごたえがあって、目も心も満たされます。

そこで、今注目の美しく憂いを帯びた俳優たちと彼らの注目作品をご紹介していきます。

デイン・デハーン

「憂い」を帯びた顔と言えばこの人!先日晴れてオスカーを受賞したレオナルド・ディカプリオの若かりし頃にそっくりと言われることも多いようですが、2人の大きな違いはこの「憂い」があるかないかだと思います。

整った顔立ちにミステリアスで影のある雰囲気、そして出演する作品ごとに大きく印象が変わることから演技力の高さもうかがえます。

クロニクル(2012)

ある日突然特殊能力を手に入れた高校生3人組が、その能力を使っていたずらを繰り返すうちに思いもよらない事態に発展し、自らのまいた種で破滅へと向かっていきます。

クロニクル

公開当初、新人監督による低予算映画ながら本国アメリカでは初登場1位のサプライズヒットを記録し、ネット上での評価も高く日本でもカルト的な人気のある作品です。

デイン・デハーンが演じた3人組の1人アンドリューは、暴力的な父親と病気の母親のもとで暮らし、いつもビデオカメラを片手に学校でも肩身の狭い思いをしているような内気で冴えない青年です。デイン・デハーンはそんな彼の孤独さや心の闇、思春期ならではの不安定さを繊細に演じました

またこの映画はファウンド・フッテージ形式で撮影されているのも特徴の1つで、ビデオカメラやスマホで撮ったようなリアルな映像がより臨場感を高めてくれます。

特殊能力を使った迫力のあるシーンの数々はもちろん、辛い境遇にあるがゆえに悲しみを狂気へと暴走させていってしまう残酷な主人公の心理描写に注目しても心に刺さるものがあるので、男女ともに楽しめる1作だと思います。

エズラ・ミラー

個性的で危険な役柄を演じることが多いことからも、とりわけ強烈な異彩を放つエズラ・ミラー。バイセクシュアルであることを公言していて、『ウォールフラワー』ではゲイの役どころを演じています。

少年は残酷な弓を射る(2011)

母親に対して異常な悪意と執着心を持つ少年ケヴィンが巻き起こす悲劇が鮮烈な描写で描かれます。

少年は残酷な弓を射る

ライオネル・シュライヴァ―の同名小説の映画化で、こちらの原作はあのデヴィッド・ボウイもお気に入りの1冊だったようです。小説は少年の母親が夫に宛てた手紙という形式で終始一貫して彼女の一人称で物語が語られるという独特な手法で書かれています。

主人公のケヴィンを演じて高い評価を受けたエズラ・ミラーの出世作ともいえる作品で、女性と見紛うほどの美しさや彼が母親に向ける挑発的な視線は思わず目を奪われるほどです。さらに彼の母親をティルダ・スウィントンが演じていて、中性的な魅力を持つ2人が親子役として共演しているところにも注目です。

ケヴィンの起こした事件の背景にはどんな物語があったのか、映画では第三者的目線から、小説では母親の視点から読むことができるので合わせてご覧になるとより深く楽しめると思います。

ウォールフラワー(2012)

「壁の花」を意味する『ウォールフラワー』というタイトル通り学校カーストの最下層で目立たずパッとしない学生生活を送っていた主人公が、ある魅惑的な兄妹と出会ったことで自分の居場所を見つけていく青春物語です。

ウォールフラワー

引っ込み思案の主人公チャーリーをローガン・ラーマン、彼が出会う兄妹のうち誇り高く奔放で妖しい魅力を持ったゲイのパトリックをエズラ・ミラー、チャーリーが恋に落ちるサムをエマ・ワトソンが演じているのですが、みんなはまり役です。特に、エズラ・ミラー演じるパトリックは彼以外のキャスティングは考えられないほどとても魅力的なキャラクターです。

高校時代にこの兄妹みたいな人たちと出会えていたらなと思うようなきらきらした青春の瞬間が詰まっていて、例えば『ロッキー・ホラー・ショー』のコスプレをするシーンだったり象徴的なシーンでデヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」が流れたり、サブカル好きならテンションの上がるような演出もいっぱいです。「ヒーローズ」の歌詞は映画の内容ともリンクしているので耳を傾けてみて下さい。

トム・ヒドルストンも忘れないで!

『少年は残酷な弓を射る』のティルダ・スウィントンと最高にクールな恋人同士を演じたトム・ヒドルストンについてもご紹介。

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013)

何世紀にも渡り運命を共にしてきた現代に生きるヴァンパイアのカップル、アダムとイヴをトム・ヒドルストンとティルダ・スウィントンが演じた物語です。

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

トム・ヒドルストン演じるアダムは人間たちのことを低俗な「ゾンビ」と呼び世をてらうようなロマンチストな芸術家気質で、時代にうまくなじんで自由に人生を楽しむ姉御肌のイヴとお互いに寄り添いながら生きてきたヴァンパイア。さらに後からイヴの妹のエヴァも乱入することになるのですが、これを演じるのはミア・ワシコウスカ。いい意味で血の気がなくて人間っぽくない独特の雰囲気の漂う3人が揃った嬉しいキャスティングです。

また三者三様の性格が色濃く出たファッションはどれも素敵で、舞台のデトロイトとモロッコのタンジールに影響を受けていると思われるアダムとイヴの衣装や部屋の内装は洗練されていて、突如現れた奔放なエヴァのポップな格好もかわいらしいです。

長い時を生きてきたヴァンパイアたちならではのどこか冷めていて人知を超越したような人生観を感じるセリフや歴史上の偉人と彼らの逸話も面白く、グルーヴの効いた音楽も心地いいです。そしてなにより主演の2人が本当にスタイリッシュでかっこよくて、どこをとっても美しい作品です。

おわりに

今回ご紹介した俳優以外にも、『007』のQ役で知られ、最近だと『ロブスター』や『リリーのすべて』など話題作にとにかく引っ張りだこのベン・ウィショーや、昨年の東京国際映画祭でグランプリを受賞した『神様なんかくそくらえ』のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、さらに全米で2月に公開された『高慢と偏見とゾンビ』に出演しているサム・ライリーなど、まだまだ気になる「シックボーイ」はたくさんいます。

みんなメジャーな作品にも出演していますが、どちらかと言うとインディ系の映画を中心に活躍しているところがいいなと思ってしまいます。

また機会があれば取り上げたいと思いますので、お楽しみに。

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