【韓国歴代No.1ヒット作】驚異の900万人動員のアクションサスペンス、日本上陸

2016.03.16
洋画

映画と音楽は人生の主成分

みやしゅん

いきなりですが、2016年の映画界は、どうやら韓国映画なしには語れないように思えます。

年明けに公開された『ビューティー・インサイド』は、1月の大都市での公開を皮切りに全国で順次公開され、じわじわと話題を呼んでおり、Filmarksでも★4.0の高評価をキープしています。さらには、4月には韓国の大ヒット映画『怪しい彼女』、『ブラインド』のリメイク作の公開も決定しています。

そんな中、韓国映画歴代No.1のヒット作が日本に上陸しました…それが今回ご紹介する『インサイダーズ/内部者たち』です。

(c)2015 SHOWBOX AND INSIDE MEN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、本国・韓国で900万人を動員しており、様々な記録を塗り替え、韓国での歴代トップのヒット作となっています。今回は、そんな“今アツい”注目のアクションサスペンス映画『インサイダーズ/内部者たち』の魅力に迫ります。

あらすじ

この世は悪に満ちている―。

政界や財界に強い力を持つジャーナリストのイ・ガンヒの元で、汚れ仕事を任されてきたアン・サング。ある日、彼はミライ自動車の裏金をめぐるファイルを手に入れる…しかし、それをきっかけに彼の人生は一転する。

一方で、世の中の不正を正すために検事になったウ・ジャンフンは、裏金に関するファイルをアンに奪われ左遷されてしまう。辛酸をなめた2人は、関係者たちの告発をするために手を組むことに…。

暴力でのし上がった男、すべてを暴こうとする検事、政界と財界を操る策士…最後に笑うのは一体誰?

韓国映画に関するエトセトラ

本作をご紹介する前に、皆さんに韓国映画にまつわるお話を少しだけしたいと思います。

韓国映画はお世辞にも多くの人が観ているものではありません。一時はK-POPや韓流ブームで、韓国映画も盛り上がりを見せましたが、昨今の社会情勢の関係でその数は減っています…しかし、韓国映画の中には世界に通用するクオリティーの高さを持つ作品が数多く存在するため「観なきゃ損!」というものばかりです。では、このクオリティーの高さは何から生まれたものなのでしょうか?

韓国映画の抑圧と自由の歴史

まず、皆さんに覚えていて欲しいことが、韓国映画において表現の自由が認められたのがごく最近だということです。韓国映画制作の歴史自体は約80年ですが、これまで映画法をはじめとする厳しい検閲や規定によって、表現の自由が異常なまでに制限されていました。しかし、1990年代になり表現の自由に関する規定が変わったことで、韓国映画界は著しい発展を見せます。

例えば、韓国映画の幕開けともいえる『シュリ』では、これまでタブーとされてきた表現がなされています。それまでの韓国映画では「北=悪」と描くように、というルールが存在していましたが、本作では北朝鮮工作員と韓国諜報部員の悲恋が描かれており、これまでのルールをぶち破るものとなりました。この『シュリ』を皮切りに、韓国では他ジャンル化が進んでいきます。

さらに、文化産業への投資が始まると、成功・失敗に関わらず若い才能を世に送り出すべく、映画界へ積極的に参入するようになっていきます。厳しい国の方針のもと自由に作品を創ることが出来なかった頃に比べ、現代の作品には社会的背景・政治的背景が盛り込まれており、何重にも物語の層が積み重なっています

街

こうした映画に関する歴史的背景が、韓国映画のクオリティーを高め、日本では観ることが出来ないような斬新な作品を生み出し続ける原動力となっているのです。それは簡単には読み解くことは出来ませんが、その時代の韓国の政治体制・人々の心の変化そのものを映し出していると言っても過言ではないでしょう

韓国が得意とする2つのジャンル

韓国には得意とする映画のジャンルが2つあります。まず1つ目が、今回ご紹介している『インサイダーズ/内部者たち』をはじめとする、サスペンスや刑事もの、さらには重厚なヒューマン・ドラマを含めたダークな作品です。このジャンルでは、これまでの映画に関する歴史的背景が影響しており、他の国と比較しても実に深く鋭く社会情勢を捉えた作品が数多く創られています

2つ目のジャンルは『猟奇的な彼女』や『私の頭の中の消しゴム』、『ビューティー・インサイド』をはじめとする数々のラブ・ストーリーです。ラブ・ストーリーが好まれる理由にも、韓国の社会が関わっています。

ビューティー・インサイド

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韓国では大学に入学するまで男女別の学校やクラスが多く、さらには受験戦争が厳しいため、本格的に恋愛が出来るのは大学生からになってしまいます。しかし、そこで訪れるのが男子の兵役義務です。

男女の恋愛は社会によって作られた大きな障害によって阻まれ、恋愛しにくい社会となっています。そのため、恋愛に対しての憧れが強いため、多くの作品がどの国のラブ・ストーリーよりも重厚なものになっているのです…しかも、エンディングがハッピーエンドかバッドエンドかは、その時の社会情勢が関わってくるため、どちらのジャンルも社会との関わりが強いといえるでしょう。

韓国歴代No.1の大ヒット作『インサイダーズ』って?

『インサイダーズ/内部者たち』は、韓国で2015年11月19日に公開され、大ヒットとなった作品です。

インサイダーズ

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R指定作品としての歴代オープニング記録を樹立し、その後、韓国映画史上最速で600万人を超える記憶を樹立。さらにこれまで歴代トップに君臨していたウォンビン主演の『アジョシ』の記録を破り、900万人超の動員数を記録しています。では、その人気の理由は何なのでしょうか?

誰もが騙される!二転三転するストーリー展開

本作は、財閥と政治家の癒着によって作り出された腐敗権力を巡り、策士・検事・チンピラの3人の男たちが仕掛ける命懸けの騙し合いを描いた作品です。その中で、3人の男の思惑が複雑に絡み合っていき、最後の最後まで全く展開が読めない物語の創りあげています

思わぬ裏切りによって疑心暗鬼になりながらも、強い信念で「誰が正義で、誰が悪なのか」を追及していく…内容を少しでも語ってしまうと、面白さがなくなってしまうため書きませんが、その緊迫した心理戦に、あなたはラストまで息をすること、瞬きすることすら忘れてしまうはずです。そして、邦題にある“内部者”の意味が分かった瞬間…必ず「騙された」と言うことでしょう

火

イ・ビョンホンの卓越した演技力

暴力でのし上がった男アン・サングを演じるのはイ・ビョンホンです。イ・ビョンホンと言えば、日本で話題となったドラマ『IRIS-アイリス-』や映画『HERO』にも出演している韓国を代表する、超大物俳優です。その演技力は世界でも認められており、『G.I.ジョー』や『RED』、さらには『ターミネーター』にも出演しています。

今回演じるアン・サングは、いわゆるチンピラではありますが、どこか抜けたキャラクターで作品の中で誰よりも人間らしく、憎めない人物でもあります。シリアスな作風ではありますが、とある女性に言われた「モルディブでモヒートを飲む」というフレーズを「モヒートでモルディブを飲む」と言ってしまうシーンをはじめ、様々なシーンでくすりと笑わせてくれます。このキャラクターこそが、実は観客を騙すファーストステップ…ということはここだけの話です。

魅力的なアン・サングのキャラクターによって際立つのが、すべてを暴こうとする検事ウ・ジャンフンと、策士イ・ガンヒのキャラクターです。ウ・ジャンフンは努力してもコネがないから出世できない苦しみを抱えており、それをきっかけにアン・サングと心を通わせるようになります…しかし、アン・サングには隠していた野望が彼の中にはあります。

そして、この物語の鍵となるのが策士イ・ガンヒ…その笑顔が上品な雰囲気をもってはいますが、話が進むにつれ恐怖を増大させる要素となります。アン・サングが“兄貴”と慕うイ・ガンヒではありますが、財界と政界を操る恐ろしい一面を持っています…もちろん、アン・サングは知りません。

誰が正義で、誰が悪なのか…それは劇場へ足を運んで、自身の目で確認してみて下さい!

信念と復讐心…たどり着く結末とは?

『インサイダーズ/内部者たち』は、R指定のため、過激かつ刺激的なシーンが多々登場します。しかし、その内容は韓国歴代No.1ヒット作ということが納得できるほど、クオリティーの高いものになっています。

誰も予想ができないストーリー展開…最後に笑うのは誰か。この映画を観て、爽快に騙されてきて下さい!歴代トップのヒット作…見逃したら損です!

公開劇場は映画『インサイダーズ/内部者たち』公式ホームページでチェックして下さい。

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  • トランティニャン
    3.5
    とりあえず記録。 韓国で流行ったのも頷ける、ヤクザと検事による胸のすくバディ復讐劇ながら、やや消化不良な感じ。 イさんとウさんとオさんが出て来るので、顔と名前を一致させるのが序盤苦しい(笑)。
  • ミニッツ
    3.5
    201704021 前半〜中盤にかけてまではイマイチかな?と思ってたら後半からの畳み掛けるような展開で挽回する内容でした! この手の話は好物です
  • のんのんとピーターラビット
    3.9
    ちっとしたオカルトより怖い!まさに地獄絵。こんな政治家嫌だぁ。!! 似たような出来事が、日本でもあるんだろうな~と思うとさらに怖く悲しい。野望と欲が絡み合うと、チンピラだって政治家だって財閥だって紙一重。人間の皮を被った悪魔と化する。策士 ガンヒの見た目が、悪人顔でないので更に恐ろしさが増す。 ビョンホンの存在感、ぼこぼこにされてもかっこいい!さすがです。 ガンホとアンの子弟関係の過去をもう少し詳しく描いてくれるとよかったかかな。
  • JUNICHI
    3.0
    17/04/29:初鑑賞 WOWOW キツネのようなクマ。
  • dondake_ikkou
    3.9
    復讐劇がとてつもなく見応えがあり、スカッとしたし韓国映画はやはりリアル感がでてよかった!
「インサイダーズ 内部者たち」
のレビュー(1306件)