私が好きなアモーレなカップルたち―往年のハリウッド・スター編―

2016.08.04
女優・俳優

代官山蔦屋書店 シネマ・コンシェルジュ

吉川明利

こんにちは!代官山蔦屋書店でシネマ・コンシェルジュをしております、映像パッケージ業界33年目の映画オヤジ・吉川明利です。

サッカー日本代表でインテル・ミラノに所属する長友佑都選手が交際宣言した際に「僕のアモーレです」(イタリア語で『愛する人)と称したことは記憶に新しいと思います。映画史の中でも、共演した相手と生まれたカップルがたくさんいます。

誰もが羨む美男美女のカップルから、不倫から生まれたカップルなど、様々な形がありました。今回、映画史の中で永遠に語り継がれる”アモーレ”カップル、特に私が好きなハリウッドスターやワールド・スター同士のカップルに焦点を当て、ご紹介させていただきます。

長くは続かなかった幸せな結婚生活「クラーク・ゲイブル&キャロル・ロンバード」

生きるべきか死ぬべきか

風と共に去りぬ』のレット・バトラー役で知られるクラーク・ゲイブルには、ちょうど同作が封切られた1939年に結婚したキャロル・ロンバードという愛妻がいました。キャロルはパラマウント映画のトップスターで、1934年のコメディ映画の傑作『特急二十世紀』が代表作、最もギャラの高いスターの1人でした。

実は大手映画製作会社のメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)に所属していたゲーブルの方が、この時点ではキャロルよりも格下でした。コロンビア映画に貸し出されて(トップクラスの俳優は他社への貸し出しはほぼない!)出演した『或る夜の出来事』でオスカーを獲得し、なんとか釣り合いが取れていました。

しかし、幸せな結婚生活は長く続きませんでした。戦意高揚のための軍事慰問へ行く途中の飛行機事故でキャロルは亡くなりました。彼女の最後の作品は1942年のエルンスト・ルビッチの傑作コメディ『生きるべきか死ぬべきか』。封切られた時にはすでにキャロルは天国に行ってしまいました・・・。

25歳の年の差カップル!「ハンフリー・ボガート&ローレン・バコール」

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1944年の『脱出』での共演が二人の出会いでした。時にハンフリー・ボガート45歳、ローレン・バコール20歳という年齢差もお構いなしに1945年に結婚。ボガートにとっては4回目の結婚でようやく理想の妻とめぐり逢いました。

二人の共演作は『三つ数えろ』『潜行者』『キー・ラーゴ』と計4作品。ボガートの代表作といえばカサブランカ』ですが、『脱出』や『キー・ラーゴ』は夫婦共演ということで配役がしっくりきている印象を受けます。20歳とは思えないバコールの色っぽさに見とれること間違いありません。

この夫婦は1950年代のハリウッドを襲った赤狩りの恐怖にも一貫してリベラルな立場をとった、と1984年に翻訳出版された自伝「私一人」で語られています。この自伝はハリウッドスターの数多い自伝本の中でトップクラスの読み応えです。

しかし、幸せな結婚生活も12年で終わりを告げます。ボガートを失ったバコールは32歳の若さで未亡人となりましたが、女優として活躍を続け、ブロードウェイで『イヴの総て』の舞台版「アプローズ」でトニー賞受賞、ミュージカル主演女優賞を受賞、と輝かしい経歴を築きました。

不倫関係のまま26年間!「スペンサー・トレイシー&キャサリン・ヘプバーン」

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女優のルイーズ・トレッドウェルと夫婦関係であったスペンサー・トレイシーは、オスカーを4回受賞した大女優キャサリン・ヘプバーンと26年の間、不倫関係を続けていました。敬虔なカトリックで障害を持つ子供とその子を育てる妻のため離婚はせず、スペンサーが亡くなるまで、公然の秘密として2人は関係を表に出すことはありませんでした。

最期を看取ったのはキャサリンでしたが、葬儀にも出席せず。今では考えられないことですが、そのことをスキャンダラスに取り上げられることはありませんでした。

こうして語るとキャサリン・ヘプバーンには一歩引いた大人しい女性のイメージを持つかもしれませんが、映画の中の彼女とはまったく違い、男勝りな自立した女性像でした。

9作もある二人の共演作。最後の共演は1967年の『招かれざる客』でした。今もアメリカが抱える黒人人種差別問題をホームドラマの形にして訴えた名作です。もし、自分の娘が突然結婚相手を連れてきて、その人が黒人だったら?そのとき彼女の両親はどうするのか?という映画で、スペンサーとキャサリンが父と母を演じています。

他にも、初共演作『女性No.1』も図抜けた面白さですのでこちらも是非ご鑑賞ください!

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美男美女カップル「ローレンス・オリヴィエ&ヴィヴィアン・リー」

風と共に去りぬ

二人ともイギリス人です。1939年『風と共に去りぬ』以前の二人の立場は簡単に言うと、シェイクスピア劇を演じられるイギリスが生んだ若き名優と、それと結婚した売れていない女優というものかもしれません。文芸映画『嵐が丘』に主演するため渡米してきたローレンス・オリヴィエは、ある日妻ヴィヴィアン・リーを連れ、まだ主演女優が決まっていなかった『風と共に去りぬ』の撮影現場を訪れます。

撮影は、先に女優のアップを撮らずにアトランタ炎上のスペクタクルシーンから進められていました。製作者デヴィッド・O・セルズニックはヒロイン・スカーレット・オハラ役を誰にするか決められないでいたのですが、オリヴィエが連れて来たヴィヴィアン・リーを見た瞬間に「スカーレットがいた!」と言ったという伝説があります。

これが仮に真実ではなかったとしても、もしオリヴィエと一緒にハリウッドに来なかったら、ヴィヴィアン・リーの『風と共に去りぬ』はなかったのですから、映画史が大きく変わっていたことになったのは事実だと思います。こうした伝説が残るほど、この二人は美男美女のカップルとしてのスケールがあったという証拠でしょう。

今回はPART1として往年のハリウッド・スターの”アモーレ”なカップルをご紹介しました。次回はフランスの大女優から、現在のハリウッドカップルまでピックアップしてご紹介します。お楽しみに!

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  • あはははは
    3.4
    すごかった スカーレットはとても強すぎる。 昔の人は常にドレスなんだな〜 でもドレス素敵だった〜✨✨ これが1939年に作られたと知り驚き スカーレットとメラニー美人!
  • リサコ
    4.3
    1939年に作られたとは思えない、色褪せることない作品。 余韻がすごい。
  • 梅澤知史
    4.2
    1930年代に、こんな素晴らしい映画を作ることが出来るアメリカに戦争で勝てるわけがないよなぁ…と思ってしまった。 どんなに時代を経ても感動が色褪せない、素晴らしい作品。 今と比べると、演技や演出など古臭く思われるところも確かにあるかもしれない。でも、映画全体を通しての芯がはっきりしているのでいつの間にか引き込まれているはずです!
  • 肉球饅
    4.5
    記録
  • koko
    -
    記録
  • cacao
    2.8
    記録
  • アノン
    3.5
    1939年制作、3時間40分の超名作! 友達から借りて観ました〜 今まで観た映画史上、1番古くて1番長い作品。 3時間半もあったのに 意外と飽きませんでした。 正直、2時間ぐらいでギブアップするんじゃないかなあ〜と思ってたんでビックリしてます(笑) とにかくヴィヴィアンリーが強い女性でした… すごい自己中ですけど(笑) ラストはとても清々しい!
  • はな
    5.0
    私が初めて映画病になった映画で、何度見ても病気になる 死にます!! 見るときは心臓に悪いので覚悟してから見てます。 好き過ぎてレビュー書けません ※記録
  • mーtkst
    3.2
    記録
  • うどんは飲み物
    5.0
    10代の頃に見てよかったなと思える。 まず映画が4時間あるけどスッと見れたことや今思うとツッコミ所満載だから10代の頃はバカで何も考えず見れた。 今見たらどうかなあと思うけどやっぱり好きだなあと思うよ
  • akiko
    -
    🙆
  • がん細胞
    4.0
    4時間近い長さが気にならない面白さだった。スカーレットの自己中っぷりがすごかった
  • tomokovsky
    4.3
    3時間40分の長さに驚いたけど、一気に見切った。スカーレットの美しさと強さ。とても憧れる。「もう二度と飢えを家族に味わせない」と決意するシーンがお気に入り。レックは独身主義だけど子煩悩で、そのギャップを生み出した著者天才だと思った。強い男がチラッとみせる弱さが堪らない。レックがスカーレットを「僕らは似てるんだ」って話すけど、それは度胸と愛嬌どちらも持っているところだと思う。あと二人とも頑固者なところね。 メイド役のマミーも個性があって好きだなぁ。人物がすべて魅力的!ストーリーにも勿論引き込まれる。あー、おもしろかった。
  • あああ
    -
    4/13 記録
  • いくみ
    4.2
    本には劣るけど好き いっつもこれの後すごく白夜行を読みたくなる
  • だるま
    3.3
    ヴィヴィアン リーの絶世の美しさ 劇をみている感じだった あまり良さが分からなかった
  • CisseStar
    -
    ビッチじゃん
  • kbg
    -
    2017年4月8日
  • あおのあやか
    -
    "I've loved something that doesn't really exist." このことにもっと早く気づいていればね...。 アシュレーのどこがいいんだか私にはさっぱりわからん。笑 レット、独身主義者から今で言うイクメンへ。 そもそもイクメンなんて言葉、おかしな言葉だと思うのは私だけかな...🌀 CGのない時代の映画って何かいいな。 久しぶりに原作読み返したくなった。 ザ・南部小説。 やっぱり面白いと思えるジャンルだ。
  • かんこ
    -
    記録
  • かりん
    -
    芯の強い女の人は美しい💖スカーレットの一途で少しずるい女の子らしいところが可愛くて好き😊 ドレスにうっとりした👗✨スカーレットは緑が好きみたいで、綺麗な深緑のドレスたくさん着てくれた💕私もエレガントな緑色大好き!ふりふりのパニエとか編み上げのコルセットとか上からガパーって着るドレスとかでっかいヘッドドレスとか、、、今の時代ではあんまりみられないから可愛くて素敵で憧れた😭💖喪服さえ素敵って思っちゃった💭ハリウッド博物館に展示してあったのかなぁ。実物見たい👀✨
  • KATSU
    4.3
    友達になりたいのは、マミーとベル。モテるのはスカーレットとメラニー。
  • 4.0
    さすが時代を超える名作でした! あまり長さを感じなかった スカーレットの芯のある強さがかっこいいです これが本当に戦争があった時代の話なんですもんね…しかも今と同じように戦争を嫌がる人がいて、家族の死を悼む人がいて 平和な日本にいると全く感じられないことを痛感しました そしてセット・衣装・ヘアメイクが最高に好きな感じでたまらなかったです〜〜♡ 1939年の作品をBlu-rayの美しい映像で観られるのは本当に嬉しいことですね〜〜
  • ハイジ
    4.5
    スカーレットの気の強さ…大好きです。時の流れとともに…VHS➡レーザーディスク➡DVD➡ブルーレイ…全部手にしてますね💗
  • pappo
    3.2
    名作中の名作!
  • 新品畳薫
    4.5
    スカーレット・オハラは本当に魅力的な女性キャラクターであり、今見てもその人間性が瑞々しく感じられます。 全てを失った女が最後に何に希望を見出すか。そういうことも含め、様々なことを教えてくれる素晴らしい映画です。
  • Moeka
    4.2
    序盤から人の悪口言いまくるわ、男みんなひっかけようとするわ、うわ絶対こんな女と会いたくない、、、って感じのスカーレット・オハラ。女友達1人もいないし。笑 でも最後にはなんか一緒に泣けちゃうぐらい、魅力的なんだよね。彼女以外の登場人物もみんな(ツッコミどころがありつつも)キャラの立ち方すごい。時代背景を気にしながら見てたけど、最終的に個人個人、一対一での人間の物語であるように思えた。明日は明日の風がふく!今まで言葉しか聞いたことがなかったけど、ちゃんと意味をかみしめることができたわ。
  • Kaya
    3.8
    作品名は有名だが、長編のため機会に恵まれず見ていなかった作品。 スカーレットが我儘で傲慢とよく言われているため、マイナスイメージからスタートだったが、当時であんな女性がいたら素晴らしいと思った。タラのことを考え、人生を捧げるスカーレットは多少自己中心的であるものの、理想的な女性像なのではないか。実際、スカーレットがいなかったら、皆どこかしらで尽きていたと思う。メラニーの深い慈しみとスカーレットの強さがよく混ざっていたと思う。 そしてスカーレットの衣装がどれも美しく、見ていて飽きない。帽子からドレスまで全てこだわっていて、うっとり見てしまう。 最後の終わり方も彼女らしいと思った。 明日は明日の風が吹く。 2017年15作目
  • miho
    3.3
    3時間半という超大作。ヴィヴィアンリーが可愛すぎて、そんなに長くは感じなかった♡ 南北戦争と生と死、壮絶な人生を描いている。 この時代だからこそ描けた世界観! スカーレットの強さやメラニーの心の優しさがすごくって。 スカーレットはふだん気が強いけど、レットが訪ねてきたときにコロンを急いでつけたり、うがいしたりするような可愛さもちゃんとあって、そのギャップが♡♡
「風と共に去りぬ」
のレビュー(6270件)