ジブリ初の海外製作!『レッドタートル』と、今知っておきたい欧州アニメーション作家

2016.09.12
アニメ

シネマは身体の一部です。

イトウタクマ

世界で最初に上映されたフル・アニメーション映画は、フランスの風刺画家、エミール・コールによる『ファンタスマゴリー』とされています。公開年はなんと1908年! 今から108年前にはすでにフル・アニメーション映画を制作する体制が整っていたということになります。

2016年9月17日に劇場公開されるアニメーション映画『レッドタートル ある島の物語』も、現代のヨーロッパ・アニメーション史を語る上で外せないアニメーション作家、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットの作品です。

今回はヨーロッパ・アニメーション史やアニメーションの映画祭などを踏まえつつ、一般的にはまだまだ知られていないアニメーション映画と、これから注目すべきアニメーション作家をご紹介します。

アート・アニメーションのパイオニア:チェコ

ヨーロッパ・アニメーション史の中で最も重要なのが、チェコのアニメーションです。1926年、広告画家のカレル・ドダルと妻、ヘルミーナ・ティールロヴァーによって製作・公開された『恋する河童』以来、人形アニメーションセルアニメーション切り絵のコマ撮り特撮技術など、あらゆるアニメーション分野で第一線を走り続けてきました。

その特徴は、鮮やかな色彩と愛らしい造形にあります。チェコは共産主義時代、さまざまな表現に対して厳しい取り締まりがありました。ただ、子ども向けのアニメーションに関しては、“健全な子どもの育成”を目的として、国の支援の下で自由に創作することができました。それゆえか、愛らしいキャラクターを用いたアニメーションを中心に、印象的な作品が次々と生まれていきます。

日本では「もぐらくん」と呼ばれ人気の高いクルテクもチェコ生まれです。

人形アニメの巨匠イジー・トルンカ、奇想天外な世界観がカルトな人気のヤン・シュヴァンクマイエル、実写との合成特撮で驚かせたカレル・ゼマンなど、アニメーションや特撮技術のパイオニアともされる作家を多く生み出しました。

ちなみに、渋谷のアップリンクでは、10/15(土)・12/17(土)に「This is チェコアニメ!2016」という、チェコのアニメ上映イベントを行います。オシャレで可愛く、どこか懐かしい雰囲気のチェコアニメを映画館で触れてみてはいかがでしょうか?

欧州のアニメーション映画祭

ヨーロッパには、アニメーションを専門に取り扱う映画祭も数多く開催され、フランスの「アヌシー国際アニメーション映画祭」は、アニメーション作家にとって権威のある歴史的な映画祭です。

同映画祭は国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)公認のものであり、セルアニメ、デジタルアニメはもちろん、人形アニメや切り絵アニメ、クレイアニメなど、さまざまな作風のアニメーションが各部門で審査・ノミネートされます。

日本のアニメーション作家にも受賞者がいます。1995年、高畑勲監督が『平成狸合戦ぽんぽこ』で長編部門グランプリを。2007年には細田守監督の『時をかける少女』が長編部門特別賞を。

原恵一監督は2011年に『カラフル』で長編部門特別賞と観客賞、2015年には『百日紅 Miss HOKUSAI』で長編部門審査員賞を受賞しており、さすがアニメ大国ニッポンという功績ですね!

話をヨーロッパに戻しまして。その他、ベルギーでは「ブリュッセル・アニメーション映画祭」、オランダの「ホラント・アニメーション映画祭」などが毎年開催されており、中でも「カートゥーン・ドール(Cartoon d'Or)」という短編アニメーション専門の映画祭は「作家×産業」を目的としており、数々の有名なアニメーション作家を産出させています。

デヴィッド・オライリー

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Photo courtesy of Warner Bros. Pictures

2009年、『Please Say Something』でカートゥーン・ドールを受賞したデヴィッド・オライリーは、アイルランド出身の3DCGデジタル・アニメーション作家です。

『Please Say Something』は3DCGを用いた単純な形状・単純なモーション、少ない色彩設計によってストーリーが形作られており、そのキッチュでシュールな世界観が特徴です。

この成果により、近年ではスパイク・ジョーンズ監督のアカデミー受賞作『her/世界でひとつの彼女』に出てくる、主人公が家で遊んでいる架空のビデオゲームをデザイン・制作しました。

3DCG技術は実写映画に添えるグラフィックツールとして認識されていますが、それは油彩や彫刻といった今までの芸術分野に匹敵する表現技術です。3DCGアニメは3DCGアニメだけに歩める道があることを今後のアニメーション作家に体現したという意味でも、これからのアニメーション史において最重要人物のひとりであると言えます。

シルヴァン・ショメ

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おかしな老婆4人組が巻き起こす騒動を圧倒的な画力とブラックなユーモアで描いた『ベルヴィル・ランデブー』。

本作を監督したのが、私のイチオシでもあるフランスが誇るアニメーション界の天才作家、シルヴァン・ショメです。1997年に 『老婦人とハト』がカートゥーン・ドールを受賞し、同作品はアヌシー国際アニメーション映画祭広島国際アニメーションフェスティバルで大賞を受賞しています。

シルヴァン・ショメの作品の特徴は、まず他のアニメーション作品にはあり得ないくらいの描き込みの量。彼は元々「バンド・デシネ」と呼ばれるフランスのマンガの作話を担当しており、バンド・デシネはアール・デコ風の事細かに描き込まれた絵柄で有名です。背景の小物やインテリア、何気ない風景においても細かく描写されており、どのシーンを切り取っても一枚の絵画のようなクオリティを感じさせます。

また演出面においても、極力セリフは少なく、登場人物の仕草やアクションもわずかながらで、まるでサイレント映画のようなシンプルさを保っています。この動きの簡素さとグラフィックのボリュームのギャップ、牧歌的のようでいて実は辛辣なストーリーなど、二面性を楽しめる作風が魅力です。

マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット

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岸辺のふたり』は少ない線・少ない色彩の単純な絵柄構造でありながら、登場人物の細やかな動きと、ストーリーを物語る陰影の強いコントラストがとても印象的な作品です。彼はこの作品でカートゥーン・ドールを受賞し、さらに2001年のアカデミー賞で短編アニメーション賞を受賞、一躍その名を広めました。

この功績に目を付けたのは、なんと日本が誇るアニメ制作スタジオであるスタジオジブリ! 宮崎駿監督より「もしスタジオジブリが海外のアニメーション作家をプロデュースする時は、彼(ドゥ・ヴィット)を選ぶ」と直々のご選出だったらしいです。

そして、ジブリのプロデューサーである鈴木敏夫さんから監督を打診され制作に至ったのが、この度公開される『レッドタートル ある島の物語』なのです。2006年から企画はスタートし構想に10年、制作に8年を費やしたというのだから驚きです。

その制作期間の中で、なんとドゥ・ヴィット監督はこの作品のために、一時ジブリのある東京都小金井市に引っ越して制作に励んだとか。いやはや、恐ろしき宮崎駿さんの執念です(笑)。

奇跡の作品『レッドタートル ある島の物語』

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スタジオジブリが初めて海外と共同製作をしたということで注目されていますが、それ以上になぜ宮崎駿監督がドゥ・ヴィット監督を選んだのか? という点に注目して観ることで、今後のアニメーション界での重要なファクターが見えてくるかと思います。

本作は極力セリフを少なく作っています。それ以外で物語を紡ぐということは、言葉を介さなくとも世界中の人に伝わる作品を作ることができる、というチャレンジなのかもしれません。

現代のアニメーション作家たちが目指す、世界共通の映画。奇跡の81分を目撃し、アニメーションの持つ「映像力」を感じていただきたいと思います。

レッドタートル ある島の物語』は、2016年9月17日より全国にて公開です。 日本のアニメも素晴らしいですが、一風変わったヨーロッパ・アニメーションを映画館で楽しむというのも、いかがでしょうか?

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  • 浮浪者
    3.3
    よく叫びよく泳ぐ。そう簡単に亀仙人にはなれない話。
  • ななこ
    5.0
    人が、生まれてから死ぬまでの話なんだと思った。空も海もあんなにきれいで広いのに、ひとりぼっちという閉塞感、山あり谷ありの人生、出会い、大嵐…みたいな… どうしてか説明できないけどラストですごい泣いた。死ぬのってすごい怖いけど絶対的なわけで、でもそれまでに愛する人に出会えていたら、違うんだなあって思った。見終わったあとの、溺れたみたいな感覚がやばいしんどい。
  • KazatoUsui
    4.0
    公開日初日に観にいったが、ジブリなのにお客さんが全然いなくてびっくり。 ジブリの予告で毎回冒頭で出てくるトトロの横顔の絵が豪雨の音とともに真っ赤になるあたりからして、鈴木敏夫氏のこれまでのジブリと違うぞという意気込みがひしひしと伝わってきてワクワクしました。 説明過多と言われる時代にあえて対極のセリフ一切なしで真っ向から挑んだ作品。
  • natsu
    3.1
    記録。
  • ワタタ
    3.9
    船が難破し、無人島にたどり着いた男の話。 レンタル開始になったもののまだwebレンタルが見つからなかったので、近くのゲオでレンタル。 「日本語字幕がありません」のシールのインパクト。知ってはいたので驚かないけど、初見の人はコレ借りれない笑 ほとんど会話のない、感覚と思索で楽しむアニメーション。 気づけば魅入ってしまいました。 アニメのコマ割が凄く細かい。 人物の顏が凄く簡易的だけど、造形の手間と動かしやすさはトレードオフの関係だと思うので、別に気にならない。その分ダイナミックで繊細なアニメが楽しめる。 自然のもの、あるいは自然に近い原初の人間の在り方を感じる映画なのだと思う。 そしてそういうテーマの映画の中で登場する"レッドタートル"は、自然のルールを超越したイレギュラーな存在として描かれていると思う。 物語の推進力そのものだし、虚構の存在。 "レッドタートル"は何者なのか。物語はどこに進むのか。何を象徴しているのか。 それを考えつつアニメーションの素晴らしさを楽しみながら観ていたら、すぐに終わりが来てしまった。 言葉にはならずとも、この映画を体験して考えた時間は贅沢な時間だった。
  • moco
    3.0
    なんだろう…。台詞全くなしなんだけどすごく切なく感じた。 見た後、何も考えられませんでした。 良かったでもなく、悪くもなく、評価が難しい作品。 心を静めたいときは見たい作品だと思う。
  • ペイン
    -
    ジブリ最新作!だというのに昨年「君〇〇は。」とかいうのの影に惜しくも埋もれてしまった作品。 まぁ観ればそれも納得というか…というのも駄作ということではなくて今までジブリ作品にあった“ポップさ”みたいなものがまるでない(笑) 面白いか面白くないかと言われればたしかに圧倒的に“面白くはない”のだが 如何に元々自然の一部である人間が“余計・余分”と共に生息してるのかを考えさせられるとても観る意義のある作品。 自然の怖さを痛感させられるということにおいてはある意味ホラーだなと思った。 ラストはなぜかよくわからないけれど泣けてきますよ。
  • やわらか
    3.7
    結構楽しめた。明確な表現上のテーマがあって、そのためにストーリーや描写を研ぎ澄ました感じ。映画のセリフを削るのと、楽器で音数を削るのは似ているなと思ったり。
  • 寄道世之介
    4.5
    セリフはないけど、ジワジワと伝わってくる。素晴らしい作品でした。
  • 86
    -
    どう評価つけていいのかわからない 今までのジブリの作品とは全く異なるストーリー だけどどこかジブリの世界観があるような気がした いろいろ言葉にしたいけどうまく言葉が見つからない
  • Yuka43
    -
    命は最後まで全うしよう
  • Chim
    3.9
    アダムとイブを連想したり。 人が生まれ、子孫が繁栄していく様子を、父から息子に渡って描かれていました。壮大なテーマが込められた80分!ドキュメンタリーを観たような気分です。 賑やかなディズニーアニメや今までのジブリ映画に見慣れた私からすると、一見シンプルに見えましたが、無駄な描写は一切削ぎ落とされ、研ぎ澄まされた世界観が圧巻で、徐々に引き込まれていきました。シンプルな描写全てに力強いメッセージが込められていました。 驚いたことが、ひとつ。 映画の中に津波のシーンがあり、てっきり私は監督が3.11を受けた後に意図的にそうしたシーンを加えたのだと思ったのですが、津波の描写をいれた脚本が既に出来上がった後に震災が来たというエピソードを聞いて、なんたる偶然もあるのだと感じました... ちなみに、主人公は7、8頭身でジブリ男子史上最もスタイルが良いなぁ〜!と笑 息子の男らしさはアシタカと匹敵です^ ^ 『つみきのいえ』や『木を植えた男』を見た人にオススメです! でも色んな人に見て欲しい作品です。そして感想が聞きたい!
  • YokoGoto
    3.2
    ー抽象化された人間の生:フランス映画ジブリ版ー ジブリ映画とされながら、本作はフランス映画である。カンヌ国際映画祭で『ある視点部門』にノミネートされた事などからも、実にクロウトうけする抽象的な作品であった。 全編通して台詞が無いという事が話題になったが、確かにこの作品に台詞は要らない。 むしろ、台詞があったら邪魔だったろう。台詞が無いことで、こんなにも作品の雰囲気を良い方向に仕上げているあたりは、流石であった。 フランス人監督と高畑勲氏、そして鈴木敏夫プロデューサー。 ジブリ映画といいながらも、宮﨑駿監督の方じゃなく高畑勲監督の方。 なかなか、観る人を選ぶ作品なのかもしれない。 『どこから来たのか、どこへ行くのか いのちは?』 確かに、本作には主人公である男が何者で、そこで何が起きているのかは説明されない。全てが抽象化されていて、ただただ万物の生の営みと、その中で如何に人間が何者でもないことだけが伝わってくる。 生きることもシンプルで、死ぬこともシンプル。 自然の中に溶け込んだ人間は、いともヤワで、単なる一つの生物体。 地球を征服したかのごとく傲慢に振る舞う人間を、生の原点に戻してくれる哲学的な一作であることは間違いないだろう。 ただし、ジブリ映画として鑑賞するには、若干の期待外れ感がでてしまうのは否めないであろう。 #2017年レビュー49本目
  • manners林
    4.1
    観ないと良さはわからない。
  • マンビモンゴメリ
    -
    んー難しい。スコアがつけられない。 惹き込まれて観てたのは確かなんだけど。 自分の頭では理解しきれないのでまだ考える必要がある。
  • ニッチロー
    3.0
    無人島に漂着した男の余生をセリフなしで描いている作品。 今までのジブリ映画とは世界観が違うので頭の中で考察を繰り返してしまいました。 観終わった後に“そういえばジブリだった”と思い出しほっこりしました。
  • ヒカル★キサラギ
    1.0
    かなり期待してたので、残念だった。地元でやってなくて、遠くまで行ったのに。
  • はんちゃんnenechuna
    -
    人間の一生は、ほんのひと時。 フランス版、本能剥き出しな浦島太郎的な。
  • 3.3
    ジブリの得意なリアル感が全然無くて外国の絵本を見とる感じやった。 島の向きが後半で変わったのは何を意図しとるんかが気になる。 いちいちカニが可愛い。
  • odagasukaru
    2.5
    セリフなしの約80分。ちょっと自分には合わなかったかな…。退屈な時間が多かった。あと「…なんだ、夢か。」みたいなのが多くて途中で冷めてしまった。
  • 肉男
    5.0
    美しい、というそれだけで涙は出るし、こんなに感動するということを思い出しました
  • ルネ
    3.0
    2016年9月17日公開。 監督はマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット。 スタジオジブリにとっては初の国外との共同製作による作品。 嵐にあって無人島に流れ着いた男が、赤い亀と交流するお話。 セリフなしの81分。 主人公の絵はすごいさっぱりしてて、目は点のみ。 キテレル大百科の勉三 さん(6浪)よりシンプル。 それに対して亀はすごく写実的で、細かく描かれている。 「命って何?」的な哲学な感じと、「自然は偉大」、そして「家族は尊い」って流れのストーリーで、崇高な感じはするけど、全然面白くはなかった。 絵は結構綺麗だったりするんだけど、やっぱり人間の顔がシンプルすぎて 魅力がないので、盛り上がれない。 きっと人間は小さな存在で自然は 偉大なんだぞって言いたくてこうしたんだろうけど、もう少し楽しませて くれないと、メッセージも伝わりにくいんじゃないかと思う。 芸術性とエンターテイメント性のバランスが大切だと思うし、そこがぼくにとって映画と音楽、そして本に一番求めてる部分でもあります。 なのでこの作品に全然お客さんが入らなかったのも納得です。 寓話っぽさとセリフの少なさ(うめき声だけ)は、キム・ギドク監督の初期の方みたいな印象もありました。
  • ai
    3.0
    なんか不気味。 これはジブリじゃない。 無人島に残された男の前に女が現れたらそりゃ子どももできるわって感じで冷めた感情で観てました。 私の好きなジブリじゃない。
  • チン久保
    3.4
    ん〜〜!、、?! って感じ、、
  • 佳織
    3.6
    気にはなっていたもののセリフなしの映画という事で見る覚悟ができるまで時間かかった。 いざ見てみたけどなんとまぁ理解に苦しむ。 良い意味で。 こうなのかな? と思っても正解がどこにもない。 理解をする間もなくサラサラ進んでくし、意味がわからなくてもなんとなく話は繋がる。 自分の中でいっぱい謎が残ったけど決して面白くなかったわけじゃない。 音楽が好み。 少し怖い雰囲気もあるけどそこはなんともかわいいカニさんがクスッとさせてくれる。 何年後かにまた見てみたい。
  • rollin
    3.9
    フランス語のみの字幕なしってことで一瞬不良品かと焦ったけど何とか冷静を装いました。 冒頭の嵐の時点でこれは波なのか草原なのか、はたまた暴走した鉄雄なのか分からんくらいよくうねる。 バンド・デシネをそのまま動かしたような主線と緻密な島の背景。それに対して海や空は和紙に描いたみたいに淡くて日本昔ばなしみたい。 だもんでウミガメは空を羽ばたいてるように見えたし、イカダも宙に浮いてる感じで神秘的やったね。 あとはキャラクターが星の王子さまっぽかったり、いきなり横スクロールのアクションゲームになったりと、いろんな要素の折衷感が独特の雰囲気を醸し出してるね。そして全カット絵葉書になりそうなくらい構図が美しい。音楽やSEも良かったね。 地味っちゃ地味やけど、何だかHPが回復したような気分になれました。贅沢な大人の絵本やね。いや、そういう意味じゃないよ。
  • ゆり
    4.7
    あまり期待しないでみたけど、観ている側に全てを委ねるような感じが結構好きだった。
  • ワンダフル
    3.8
    よくわからなかったが、もう一度見たくなる映画
  • けーはち
    3.6
    ジブリ作品ではあるがフランスの監督による『星の王子さま』を彷彿とさせる朴訥な人物画にバンド・デシネめいた繊細な絵柄のアニメーション映画。 セリフなしの映画であるため、お話自体は無人島漂流記+御伽話の類型である異類婚姻譚とシンプルなファンタジー。 ゆったりした海や森の環境音を楽しむヒーリング環境ビデオ+特に一本道なストーリーのない自由探索が楽しい海外のオープン・ワールド系のアクションRPGプレイ動画のような位置づけでボヤ〜ッと眺めるべきコンテンツだが、無人島に放り出されて孤独に狂う主人公の立場になって考えると、やはり御伽話の「残酷」な面が顔を出す。本質は、理不尽な運命への怒り、罪、赦しの物語なのだと思う。 卑小な人間は運命に腹を立て暴虐を働いてしまうこともあるのだけど、「自然」なのか「神」なのか、大いなるものに存在を認められ、罪を赦されたいよね……
  • Jun55
    4.1
    アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネート作品。 スタジオジブリ共同制作。 アニメの良さは、単に実物に近づけることではなく、アニメでしか表現できない色合い、動き、の中にあることを改めて実感。 この映画には、人の心を夢の世界に導くような不思議な力を持つ映像の美しさがある。 テーマは自然への畏怖なのだろうか。自然の畏怖に対峙するのではなく、一体化し、取り込まれていく。人間はどこかで、そんな理想を抱きながら生きているのかもしれない。そこが究極の安らぎであるかのように。 セリフが無いことが、人間が自然界に一体化されるイメージを醸し出すことを助けているのだろう。そして、音楽の効果が一層際立つ。
「レッドタートル ある島の物語」
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