私が好きなアモーレなカップルたち―往年~現在までのハリウッド・スター編―

2016.09.20
女優・俳優

代官山蔦屋書店 シネマ・コンシェルジュ

吉川明利

こんにちは!代官山蔦屋書店でシネマ・コンシェルジュをしております、映像パッケージ業界33年目の映画オヤジ・吉川明利です。前回ご紹介させていただきました私が好きなアモーレなカップルたち ―往年のハリウッド・スター編―に続き、PART2として更に魅力的なカップルをご紹介させていただきます!

ハリウッド映画史上最もゴージャスなカップル!「リチャード・バートン&エリザベス・テイラー」

ハリウッド映画史上、リチャード・バートン(以下バートン)とエリザベス・テイラー(以下リズ)は最もゴージャスなカップルと言って差し支えないでしょう。そもそも12歳で主演した『緑園の天使』でMGMのスターになったリズは、同じ10代の女の子とは比べものにならないほどのリッチでしたが、その贅沢に輪をかけたのが3番目の夫となる映画製作者マイケル・トッドでした。

リズ25歳、マイケル50歳という年齢差のある結婚のため、“俺はダイヤや毛皮を欲しがる美女のために働いているのさ”と言ってリズに贅沢三昧をさせたのです。しかし、結婚1年でマイケルは飛行機事故で亡くなります。1957年のことでした。

その6年後、リズの代表作となる『クレオパトラ』でバートンと出会いますが、当時二人は結婚していたため、“W不倫”の関係でした。ハリウッドの不倫関係はスケールが違いますね・・・。
その後、二人は1964年に結婚をしました。リズ5回目の結婚です。

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二人は夫婦として共演作を数多く作ったスターでもあります。リズ2度目のアカデミー主演女優賞受賞の『バージニア・ウルフなんかこわくない」』、『予期せぬ出来事』『夕なぎ』『いそしぎ』『じゃじゃ馬ならし』『ファウスト悪のたのしみ』などたくさんありますので、ぜひお店でレンタルしてご覧ください。

※但し、予期せぬ出来事』だけは今だDVD発売がなく、ご覧になるのが難しい作品となっています。

死別したマイケル・トッドにも多くの宝石をプレゼントされたリズですが、バートンはそれに負けじと、1966年に世界最大級のカラット数のダイヤモンドをリズの40歳の誕生日に贈り、世界中を驚かせました。その宝石は“テーラー・バートン ダイヤモンド”と正式に呼ばれるようになったのです。なんとゴージャス!!

番外:ヨーロッパの美男美女カップル

「マルチェロ・マストロヤンニ&カトリーヌ・ドヌーブ」

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さて、ここで少しハリウッドを離れ、ヨーロッパのスター・カップルたちのアモーレぶりにも注目してみましょう。イタリアの男前マルチェロ・マストロヤンニと絶世のフランス美女カトリーヌ・ドヌーブというカップル誕生にも世界中の映画ファンは大変驚きました。

哀しみの終るとき』で子供を失う夫婦役で共演、関係がスタートします。現在女優として活躍するキアラ・マストロヤンニが生まれても、二人は籍を入れませんでした。ドヌーヴは未婚の母となったのです。

二人の共演作は『ひきしお』と『モン・パリ』ですが、2本とも変わった映画です。ひきしおは孤島で暮らす男女二人の物語で、その関係は飼い主と犬というビザールな映画。一方、ジャック・ドミィ監督のモン・パリはマルチェロが想像妊娠でお腹が大きくなってしまう夫役というコメディです。

マルチェロは1996年に亡くなりましたが、ドヌーヴは現在も『太陽のめざめ』で主演を務めるなど女優道を邁進し、フランスの先輩女優ジャンヌ・モローを追いかけるように活躍しています。まさに世界の大女優です。

「イブ・モンタン&シモーヌ・シニョレ」

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フランス映画界だけではなくシャンソン界にも君臨したモテ男イブ・モンタンとフランス人初のアカデミー賞主演女優賞受賞(作品はイギリス映画の『年上の女』)のシモーヌ・シニョレは1951年に結婚。しかし結婚生活を脅かしたのは、なんとあのハリウッドのセックス・シンボル、マリリン・モンローでした。

ハリウッドに招かれ『恋をしましょう』で共演したマリリンに、モンタンはお熱となります。その二人の関係にショックを受けたシモーヌは自殺未遂事件を起こしますが、その危機を乗り越えた二人は1985年にシモーヌが亡くなるまで一緒でした。

共演は大作『パリは燃えているか』、社会派ドラマ『告白』『真夜中の刑事』が代表作ですが、いわゆるハリウッド・スターのように夫婦役でW主演的な作品には出ませんでした。

現在のハリウッド・カップル代表!

「マイケル・ダグラス&キャサリン・ゼタ=ジョーンズ」

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再びハリウッドに戻り、21世紀に入っての代表作な2組のカップルに注目しましょう。

マイケル・ダグラスキャサリン・ゼタ・ジョーンズは2000年に結婚、後に『トラフィック』で共演という珍しいケースで、それ以外の共演作はなく、すでに『ウォール街』でオスカー受賞者だったダグラスに負けじと、キャサリンも『シカゴ』で歌って踊って、見事アカデミー助演女優賞に輝きました。

二人の年齢差も25歳という親子ほど離れたもので、これはもはやハリウッド・カップルの伝統的な特徴のひとつでしょう。マイケルのSEX中毒報道や、パパラッチに悩まされながらも今も結婚生活は続いているのは素晴らしいことです。

「ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリー」

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(c)2015 UNIVERSAL STUDIOS

そして現在のハリウッド映画界を代表するカップルと言えばブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーでしょう。二人はもちろん夫婦ですが、プランBという製作プロダクションを有する製作者と映画監督という関係でもあるのです。

2005年『Mr.&Mrs. スミス』で共演後、正式な夫婦になるまでに9年間かかりましたが、その間も良き父と母という存在でありました。よほどのことがない限り出演作の来日プロモーションは一家で来日しています。ブラッドの出演作なのに、完成披露試写会の会場の報道陣のカメラはアンジーばかり追いかけるという図には大いに笑いました。

9月24日公開アンジェリーナ・ジョリー監督最新作『白い帽子の女』で、久しぶりに共演した二人は、これからも映画人としての結びつきを強固なものにしていってくれそうで、大いに期待したいですね。お互いにアモーレというより、映画にアモーレなカップルと言えるでしょう!

それでは、次の世代のビッグなアモーレ・カップルを期待して今回はこの辺で…。

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  • hf
    -
    アンジーはヌーヴェルヴァーグが好きなのかな。意外だった。
  • ブラックハナ
    2.8
    見てる途中はどうなるか気になるけど 見終わるとくだらんなってなるけど まぁー服のセンスは最高
  • 霧嶋奏
    -
    記録用。
  • ミー
    3.3
    なんで白い帽子の女なんだろっ。 でもブラピは、いつまでも好きなんだ。と実感する。いい男。 白い帽子の嫌なオンナって感じかなあ。 2017.03.14 DVD 21
  • iceman
    2.7
    クルマ好きの私が目を引くのがこの画に上手く溶け込んだシトロエンの名車"DS"… "ベティ・ブルー "で確かピンクのペンキをぶちまけられたフランスの名車。 街をこの車で流してみたいもの… 目を凝らして観て行くと、小物や衣装の使い方は一流のものが上手く作品に緊まりをもつ。 この夫婦の悲しい過去とは…? その二人の傷の修復には、静かにそしてゆっくりとした時間を要すのだ。 崩れたパズルを修復する様に解り合おうとする男… そしてそれを解ってはいるのだが拒む女性… その距離感は悲しい過去が生んだもの。 破壊するのか? 創造なのか…? そこは非常に微妙な細い線を画く… そしてそこに生まれた嫉妬は何処へむかって行くのか…? こんな言い方は失礼だが、実際の壊れたキャストが描く説得力がある。 互いに生まれた距離感は、時間の流れと、もしかすれば些細な事柄がきっかけで修復して行くのかもしれない、それとも破壊されるのか…? 実生活で、そしてこのタイミングで表現された2人の作品として、是非胸の内をお尋ねしたいというのは些か意地悪というものだろうか…?
  • ゆみみ
    1.6
    舞台だけでなく雰囲気も何もかもがフランス映画そのものなのに、この2人が主演だから違和感。なんとなく『スイミングプール』を思い起こさせる雰囲気だったけどストーリーに別段ひねりもなく、淡々と終わりました。嫌いじゃないですけどね。アンジーはやっぱり黒髪がいいね。
  • Sayu
    2.9
    ブラピ&アンジーだったので観賞 (^^; まぁこの2人の共演だったから最後まで観れたのかも! 辛いなぁ…って感じ((T_T))
  • emo17
    3.1
    やっぱりMr&Mrsのときの2人が最強にスキだったからこそ、なんか悲しくなる。。。 アンジーが普段もこんな感じだったのではないかと思うぐらいに、素な感じでの機嫌悪さっぷり。こんな妻、どんなに美しくても嫌なんですけど笑。南仏を舞台にしてたので、ゆっくりゆっくり流れてく感じが退屈そーでそーでもなかった。
  • セバスチャン
    3.3
    やっぱり最高のタッグ。ふたりのクソな部分も同情する部分も色々みれる。 メラニーの美は健在。
  • てったん
    3.0
    私生活のブラピ夫婦を見てるような感じで、ちょっと悲しかった。 景色はキレイで、映像としては良かったかな。 邦題は、もう少し考えたらいいのにと思った(^_^;) 17,3,9 DVD
  • sakychan
    1.0
    途中で何度もうたたねしました。風景自体は綺麗だった。風景や音楽はフランス映画っぽくしたんだろうけど、ストーリーは???でした。
  • みーこ
    2.5
    記録
  • Ryosuke
    3.2
    アンジーとブラピのコンビが見たかった、ただそれだけです
  • NinaSinnerman
    2.8
    ヌーヴェルバーグ風らしい、のいうのは聞いていた。 私はそのへん大して観てないからわからんのかも。 ただ、よく出来た映画って「知っているともっと楽しめる」モノであって「知らないとまるで良さが伝わらない」では不味い。 家具や調度品は物凄く良かった。 服もイイものばっかり。 一番の問題はキャストだろうな。 アンジーは顔怖すぎてこのままじゃ女優として限界を感じる。 役柄考えたとしても長い時間観てるの疲れるルックスだ。 ブラピは歳食っても軽さを拭えない。 いっそフランスらしくベタに(?)最後正面衝突でもするのかと思ったけどそれもなく。 総じて退屈。。。 もうアンジー製作に絡んでる映画観るのやめよ。 素敵なシャツとテキスタイルたちに敬意を表してスコア甘め。
  • エンヤユウイチヤンヤン
    1.8
    監督アンジェリーナジョリー、 脚本アンジェリーナジョリー… ブラピ気の毒な。 現状と重ねざるを得ない作品。 さすがに早送りはしました。
  • ひとんぷぅ
    3.2
    昨日、オメメの手術をしたので。アッチのブログのあらすじは後日ゆっくり書きまするぅ~♪てか手術した日にDVD観るアホ~それはあたしぃ~♪ ブラピ好きなら観るよねぇ~♡ピット夫婦最後の作品よ♪あんじぇり~なじょりぃ~ぴっとって名前だったのね。知らなかった。じゃぁアタシはひとんぷぅMぴっとに改名しようかしら?(*>艸<) …そんなコトはどうでもよくて。白い帽子?豹柄の畑で被る帽子の方が印象的でございました。あんじぃがとても強烈な印象で攻撃的なのに繊細な女性でした。あんじぃの過去の記憶の断片映像がでるんだけど…なんじゃありゃ?アタシャてっきりあんじぃが過去に犯された記憶だと思ったじぇ。もしくはぶらぴがゲスった過去?はたまたあんじぃがベキった過去?なんて想像したのに…あぁ~た!なんだよそれ!その理由でそんな不機嫌な女になるんかいっ!ぶらぴ悪くないじゃん!(ファンはぶらぴの味方) 壁の穴から新婚夫婦のちょめちょめを鑑賞して仲良くなる夫婦って…うぉいっ!新婚の旦那とばっちりだし。(`‐ω‐´) いいじゃん、素敵なトコに何日も宿泊できてさぁ。幸せなのに自分から不幸になる女ぁ~♪それがあんじぃ~♪実生活もそうなのか? ま、いいや、あんじぃのパイオツみれたし♪…ていう感想!サイアクナ感想ダナ。( ̄ー ̄; H29.03.07 鑑賞
  • パウアー
    3.5
    評価も興収もボロボロだった作品だったから期待してなかったけどこの映画結構、嫌いじゃないかも。笑 序盤はアンジーも同じ表情やシチュエーションだから大丈夫か?って思ったけど終始淡々としてる雰囲気の中で徐々に様々なことがみえてきてサスペンス要素も感じられたりラストまで楽しめた。 しかもブラピとアンジーが主演なだけに何とも言えない妙な感覚(^^; それにしても最近のブラピの演技と存在感は素晴らしいね☺ マリアンヌも良かったけど今作のブラピも凄く良い。 メラニー・ロランも出てるしアメリカ映画の雰囲気よりはフランスっぽさが感じられる作品。ただ好き嫌いハッキリする映画だよね。 あんな綺麗な所に行ってみたいな・・
  • まちこ
    2.1
    アンジェリーナが好きだから観たけどグダグダだったー ちょっと残念
  • きのこ
    2.6
    期待外れ。 話が浅いし、終始気だるいだけ。
  • mさん
    2.8
    最後の30分だけ見ればわかる映画。 公開された時期が時期なだけにブランジェリーナの私生活やはり何かあったんじゃないかと思ってしまう。 あと申し訳ないけど邦題ぴんとこな過ぎて笑ってしまう。
  • 剛毛
    3.3
    被ってた帽子は白だけじゃないし!
  • Manamy
    3.0
    謎の邦題シリーズ。苦笑 ブランジェリーナ大好きっ子だったものの、何となく観るのを躊躇っていた作品。とはいえ、あの2人はやっぱり良いですね。 絶望の淵にいるアンジーと、そこに寄り添いきれないブラピ。私生活で離婚してしまったこともあり、随所の演技がリアルなんじゃないかと冷や汗モノ。 フランス映画な雰囲気が、大衆には受け入れられなかったのでしょうか。全体的に美しいトーンで、緩やかに膿んでいく感じが良かった。
  • ayakoba
    3.0
    切ない。 アンジーは2人でいる時、こういう感情だったのかな。 もどかしいし、女性なら少し共感できる部分があるかもしれない。
  • ぎゅり
    3.6
    ブランジェリーナ元夫妻が10年ぶりの共演ということで鑑賞。 南フランスの情景が素晴らしい。。 こんなとこに何泊したの?ておもた うらやましすぎ!笑 アンジーは繊細な女性の演技が上手すぎてアンジーに見えなかった。終始暗い雰囲気だけど二人を観れて良かった。
  • いつみ
    3.9
    アンジー監督作品を初めて観たけど、こんな繊細な作品を作るんですね。 実生活で2人が離婚しちゃった事もあってか、ブラピとアンジーの細かいディテールに拘ったギクシャクした空気がやけにリアル。 2人とも演技派だしマルタ島の美しさやアンジーのステキなファッションも相まって、めっちゃ見応えありました。 制作費を全然回収できなかったので駄作のようにテレビで報道されてたし、フィルマの平均スコアも3.1とそこそこだったので、全然期待せずの鑑賞でしたが思いのほか良作でした。 ハリウッド映画的ではなくフランス映画的な静かな作品な分好みは別れるだろうし、あんまり大衆ウケしなくて興行成績が振るわなかったのかな。 テレビで言ってたアンジーの人気が落ちてるからなんて意見は短略的すぎるかなと思いました。 それにしても、邦題が謎すぎる、、、なぜ白い帽子の女? ルノワールの絵画が関係してくるのかと思ったらそんなんじゃなかったし、確かに白い帽子もかぶってはいたけどしっくりこない、、、。 解る方がいれば教えてほしいです。 アンジーがこの作品で描いた愛の形をプライベートでの2人に結びつけて考えると、もしかしたらあのラストはブラピに対する想いも込められていたんでは?なんて想像しちゃいます。
  • coconyanco
    3.8
    アンジーとブラピの実話!?と疑ってしまうような現実感。南仏で撮影されてるのもあり、終始フランス映画みたいだった。少し長かったけど、私はすき。
  • love1109
    3.4
    どんなに仲睦まじい夫婦であったとしても、結局のところ、それぞれの孤独と向き合い、それを乗り越えねばならない過程があるということか(この映画を撮った後にこの二人が離婚したという事実がなんとも皮肉)。内面の表出。自己表現の極み。自分をさらけだすことを極限まで架したアンジェリーナ・ジョリーの鬼気迫る演技が痛々しくさえあった。表現者であり続けるということは、なんて凄まじいことなんだ。
  • ぱぷりー
    2.8
    鬱っとる夫婦がもだもだなんかやってる話 もう2人のリアル生活が頭に過ぎって話に集中できんし、最後まで観てもモヤっとが残ってる
  • YokoGoto
    3.5
    ー女の絶望感の表現は、さすがアンジーさながらー アンジェリーナ・ジョリー監督作品として3作目の作品。実際の夫であるブラッド・ピットとアンジー本人が夫婦役で出演し、皮肉なことに、公開直後に離婚に至ったため、婚姻関係にある二人の最後の共演作となった。 10年ぶりの共演であり、かつ最後の共演という、なんとも意味深な映画でありながらも、内容も実に意味深な映画であった。 1970年代を舞台に、南フランスの小さな浜辺のリゾートにヴァカンスにやってきた作家とその妻。冒頭から全く触れ合わず、スレ違いを続ける夫婦のただならぬ雰囲気に、見る側は終始、ズキズキとした痛みを受け続ける。 二人がすれ違った理由はもちろんのこと、そのヒントすら説明されないままに、ひたすら相手を傷つけるような振る舞いをする妻(アンジェリーナ・ジョリー)と、どうにかして理解しあいたい夫(ブラッド・ピット)。そこに、偶然にも隣の部屋に新婚旅行でやってきた若夫婦と近づくことで、ギクシャクした夫婦が、さらに思わぬ展開に.... 途中から、本作は『サスペンスなのか?』と思ってしまった。 それほど、主役の夫婦達の関係性が理解できず、手がかりさえない物語の世界が、実に不可解であった。 しかし、本作の本質はヒューマン・ドラマであり、それもアンジーの確固たるブレない強いメッセージ性を含んだ夫婦の物語であることが、ラストで謎解きされる。 前作の『アンブロークン』は、ちょっと毛色が違ったが、その前の『最愛の大地』もそうであった。女性監督であるアンジーの、女性の立場から、社会への強いメッセージ性を感じさせる作品を撮るのがアンジェリーナ・ジョリー監督だ。 どれもこれも、大きな評価をうけたものばかりではないが、一女性としてアンジーの作品を観ると、どこか救われる感じも受けるのが特徴的だ。 (本作だって、もっと評価されてもいいとさえ思う。) 決して、傲慢でもないし、だからといってか細くもない。 一人の女性として、映画で何かを伝えたいという想いに溢れているのは間違いないと思う。だからぜひ、アンジー監督作品は女性に観てもらいたい。 本作は、実際の夫であったブラッド・ピットとの共演が話題になったが、画面を通して見る限りでは、確かに夫婦の雰囲気としての存在感は安定感があった。しかし、本作のブラッド・ピットは、とにかく必要以上に、うろたえるカッコ悪い作家の夫役に徹していて、いつものブラッド・ピットとは、随分イメージが違った。 この作品を撮った頃は、夫婦関係はどうだったのだろうか? うまい具合に、夫婦の距離感が表現されている所が、実に意味深だと感じた。(笑) 映画は、1970年代を舞台としているので、ファッションもメイクもレトロである。激ヤセしていたアンジーの体型も、本作の主人公像にピッタリで、激ヤセ自体が役作りなのではないかと思えてくるほどである。 ギスギスした夫婦の魂がこすれる音とは相反して、キレイな南フランスの風景と海から差し込む美しい自然光。 そんな表現も、アンジーらしさが出ていたのかもしれない。 夫婦だから、話さなくても理解できることもある。 しかし、夫婦だからこそ、傷つけ合わないと乗り越えられない傷もある。 女性ならではの視点で、『愛』と『人』を描いた強いメッセージ性をもった作品である。
  • 大薮丘
    4.1
    途中までしかまだ見てないけど、 ブラッドピッドがすごいねぇ。
「白い帽子の女」
のレビュー(370件)