エログロとアートの究極の融合!映像化不可能と言われた作品『少女椿』って知ってる?

2016.12.14
邦画

Filmarks編集部

フィルマーくま

少女椿イラスト2

カルト的な人気を誇る、漫画家・丸尾末広の原作を映画化した『少女椿』。皆さんはご存知でしょうか? 1984年に原作コミックが発売されて以来、アニメ映画化・舞台化されて高い評価を受けている本作。アニメ映画化された際は、内容表現の問題から海外の一部地域では上映禁止になったほどの“いわく物”の作品。

実は、30年の間幾度も実写映画化が試みられたものの、実現ならず《映像化不可能》な作品と言われていました。それが、なんとついに実写映画化! 今年5月より劇場で公開され話題になりました。そこで今回DVDリリースに伴い、改めて、映画『少女椿』の魅力を掘り下げてご紹介します。

『少女椿』はこんな映画!

少女椿1

『少女椿』あらすじ

母親の病死で一人ぼっちとなったみどり(中村里砂)は、赤猫サーカス団団長の嵐鯉治郎(中谷彰宏)に拾われる。サーカス団には、怪力自慢の赤座(深水元基)、美少年のカナブン(武瑠)、蛇使いの紅悦(森野美咲)、足芸の鞭棄(佐伯大地)、異人の海鼠、蟻男といった個性的な連中が顔を揃えていた。

その中で下働きするみどりは、苛めにあいながらも女優を夢見て毎日を送っていた。ある日、ワンダー正光(風間俊介)という西洋奇術と称した超能力を使う男が入団する。不思議な力は話題となりサーカス団は連日大入りになる。みどりは彼の優しさに心を寄せていくが、そんな二人の関係を面白くない鞭棄は、力づくでみどりをものにした。それを知ったワンダー正光は激怒し、超能力で鞭棄を殺害する。その光景を目撃したみどりはワンダー正光に恐怖を覚え避けようとするが…。

『少女椿』は何がスゴイのか?

『少女椿』は、丸尾作品ならではの「エログロ」と「幻想的・怪奇性」が合わさったレトロタッチな作風で、その独特な世界観とストーリー展開により、今なお熱狂的なファンを持つ作者の代表作品です。原作は初期版と、過激さ故に一部修正が入った改訂版が発行されました。

『少女椿』の一体何がスゴイのか、端的に言うと世の中のタブーを全部詰め込んでいるという点です。一般的には“エロ”と“グロ”はタブーと考えられていますが、タブーを隠さずそのままに見せ、私たちにそれをどう受け止めるのか? という判断を委ねさせられます。

「エログロ」を「アート」と組み合わせて表現した映画『少女椿』

今回の映画『少女椿』は、その“エロ”と“グロ”というタブーを隠さずに「アート」として見せることで映像化を実現することに成功しました。今回監督を担当したTORICOさんは、ファッションデザイナー&アートディレクターとして活躍する女性監督。オリジナルのストーリーも付け加え、漫画だけでは表現できない描写をCGやグラフィックアニメーション、音楽などの演出により、ポップに色彩鮮やかに表現させました。《実写化不可能》と言われた本作の実写化にあたり、7年もの間、奔走し続けた監督の情熱がこもった作品です。

映像化不可能と言われたキャラクターとは?

今まで見たことのないような“際立った”個性的なキャラクターが、中毒的に観るものを魅了させます。以下、『少女椿』のサーカス団のメンバーを紹介します。

今回映像化にあたり合わせて注目してほしいのは、それを演じた演者たちの変貌ぶりです。主演のみどり役の中村里砂さんをはじめ、風間俊介さんや森野美咲さん、深水元基さんなどファンの方が見たこともないような一面を垣間見ることができるのも貴重な作品である所以です。

少女椿2

みどり(中村里砂):病気の母親が死んで孤児となり、芸人たちに虐めながらも女優を夢見る薄幸の美少女。
ワンダー正光(風間俊介):一座に新たに加わった奇術師。不可思議で大掛かりなワンダーの奇術で、一座に大盛況をもたらすが…。みどりを気に入り溺愛するが、彼女に対しての独占欲もやがて露わに。
鞭棄(佐伯大地):両腕がなくミイラ男のように包帯で顔を隠した足芸の男。みどりに好意を抱いています。
カナブン(武瑠):火吹きや軽業をこなす美少年。ときに残酷な一面も紅悦(森野美咲):紫の頭巾を被った蛇使いの女。全裸になって蛇を体に絡ませる芸をみせる。
赤座(深水元基):右目に眼帯をしている大男。剣を飲み込む芸が特技。
嵐鯉治郎(中谷彰宏):赤猫サーカス団団長。みどりをサーカス団に引き込む。

先日、タワーレコード渋谷店にて「少女椿」Blu-ray & DVD発売記念トークイベント&特典お渡し会が行われました。

ゲストにカナブン役の武瑠(SuG)さんと鞭棄役の佐伯大地さんが登壇。ご自身の役に関して、武瑠(SuG)さんは、お尻を出すなど体当たりの演技をしたことに対しては、特に抵抗なくできたと発言。また、かなりタイトなスケジュールでの撮影だったとのことで、撮影時は現場にいた同士で絆が強くなったというお話も。妖しい雰囲気漂うキャラクターを見事に演じたそれぞれの役者さんの演技にも注目です。

「エログロ」に「美しさ」!? 監督が手掛ける色彩豊かなアートにも注目!

少女椿3

原作の持つ“エロ”と“グロ”の魅力を、そのまま映像化するのではなく、アートとして魅せることでより効果的に『少女椿』ワールドを見せます。

美術、音楽、ヘアメイクの業界のトップを走るクリエイターが担当。それにより、原作の持ち味を壊すことなく、現代風にアレンジすることに成功しました。

映像・美術は、美しい構図と鮮やかな配色などを緻密に計算して演出されました。具体的にはセットとキャラクターの色が被らないようにキャタクターの色を決めたり試行錯誤。さらに、日本の畳や襖などにグラフィックアーティストの方に斬新な作品を描いてもらうことで、“エログロ”を“美しいもの”として見せ、新しい現代風の『少女椿』を作り出しました

衣装は、コスチュームデザイナーの武田久美子さんが担当し、「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」や「アンリアレイジ(ANREALAGE)」といった気鋭ブランドが衣装協力するなど作風に合わせた90年代風に現代のものをミックスしたファッションにも注目です。

主題歌には姉妹音楽ユニット「チャラン・ポ・ランタン」の楽曲が採用され、キュートなルックスと裏腹に力強い声が特徴的な彼女らが歌う哀愁漂う楽曲が本作の世界観に最高にマッチしています。

タブーという規制に対して、アートという手法で描いた新しい『少女椿』ワールドへようこそ

『少女椿』の世界観に初めて触れた人は、過激な内容に驚かれるかもしれません。しかし、映画『少女椿』は、原作の持つ魅力を映像化するにあたり、CGやアニメーション、音楽を駆使することで全く新しい世界を生み出しました

「タブー」として隠されたものをあえて見せて、不思議な感覚にさせる映画『少女椿』。その世界観に一度足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

映画『少女椿』は好評発売中。
11月23日(水)発売(※11月22日(火)入荷商品)
「少女椿」(Blu-ray:VPXT-71471、DVD:VPBT-14500)

少女椿表紙

 (C) 2016『少女椿』フィルム・パートナーズ

■『少女椿』公式サイト
http://www.vap.co.jp/s_tsubaki/[リンク

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