【ホラー映画好きは必見】ついに『呪怨』が完結!「最も怖い映画シリーズ」総まとめ

Nobody's Perfect.

久保田和馬

90年代に日本の映画界を席巻したJホラーブームの中で、『リング』シリーズと並ぶ人気を博している『呪怨』シリーズ。日本国民が選ぶ「最も怖い映画シリーズ」で第1位に輝いたこのシリーズ。皆さんは全部観ておりますでしょうか?

本日6月20日より公開されている『呪怨 ザ・ファイナル』は、16年続いたこのシリーズの最終作として注目すべき一本です。これまでシリーズを追いかけていた人も、そうでない人も、今回の新作をより楽しむために、まずはこれまでの『呪怨』シリーズをすべて振り返って紹介していこうと思います。

<最恐のメインシリーズ>

『呪怨』(1999年・オリジナルビデオ版)

呪怨OV

すべての始まりとも言える、99年に発売されたVシネマ。不登校児の家へ家庭訪問に訪れた小学校教師、数年後にその家で暮らしている家族とその周囲に起こる不穏な現象を描き出し、いわゆる”ショッカー描写”がほとんどないにも関わらず一貫された不気味な世界観がクセになる第1作目です。

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『呪怨2』(1999年・オリジナルビデオ版)

呪怨2OV

『呪怨』と同時に発売された『呪怨2』では、1作目の家族の後にあの家に暮らす家族と、1作目に登場した教師の暮らしていたアパートの一室に暮らし始めた家族を中心に描かれていきます。間違いなく、シリーズで一番怖い作品はこれ。1作目と同時に9日間で撮影されたとはとても思えないクオリティの高さです。

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『呪怨』(2002年・劇場版)

呪怨1

そして一般層に『呪怨』の存在を定着させた、劇場版第1作目が本作。あの家に暮らす家族と、その祖母の世話を任されたホームヘルパーに降りかかる恐怖を描く一方、さらに時系列が過去と未来へと飛躍し、映画らしいスケール感が出てくるのです。ちなみに俊雄くん役の男の子は、ビデオ版の小山僚太くんから尾関優哉くんに変わります。彼が一番俊雄くんらしさがあります。

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『呪怨2』(2003年・劇場版)

呪怨2

これまでのシリーズでは、「あの家」に住んだ家族の周囲に降りかかる恐怖が中心でしたが、本作はかなり特殊。「あの家」に取材に訪れたテレビクルーとその関係者が恐怖に見舞われるという筋書きで、より物語の深くへと入っていきます。これまでの『呪怨』シリーズが継承してきた世界観と、清水崇監督の次作『輪廻』を彷彿とさせる死生観とが非常に上手く絡み合っています。

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<こちらも必見の番外編>

『学校の怪談G』(1998年)

98年にテレビ放映された、ホラー短編集。黒沢清を筆頭に、前田晢と清水崇がそれぞれ演出を手がけ、構成にはあの「小中理論」でおなじみの小中千昭がクレジットされています。この中の、清水崇が演出を務めた『片隅』と『4444444444』は、オリジナルビデオ版『呪怨』とリンクしておりますので、是非とも御覧ください。これが日曜日の昼間にテレビでやっていたんですよ。

『呪怨 白い老女』『呪怨 黒い少女』(2009年)

呪怨白

呪怨黒

『呪怨』シリーズ10周年を記念して作られた、それぞれ1時間の連作中篇。原案と監修を清水崇が務めているが、メガフォンを執ったのは次世代のホラー映画界を牽引するであろう安里麻里と三宅隆太のふたり。とくに三宅監督の『呪怨 白い老女』は、彼が監督を務めた『怪談 新耳袋』の一編とリンクされているので、そちらも注目である。

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<〜恐怖は海を渡る〜 ハリウッドリメイク版>

『THE JUON/呪怨』(2004年)

ザ呪怨1

清水崇監督がハリウッドに渡り、主演に『ラストサマー』のサラ・ミシェル・ゲラーを迎え、新たにハリウッドで作り変えた本作。大筋は劇場版1作目に似た作りになっているのですが、多少ディテールが変わっておりますし、何より留学生という設定に無理を感じなくはないのですが……。日本人監督として初めて全米興収1位を獲得した大ヒット作です。

『呪怨 パンデミック』(2006年)

ザ呪怨2

再び清水崇監督によるハリウッド版です。今作では「あの家」に肝試しに訪れた若者たちが恐怖に見舞われるという筋書きで、ついに恐怖現象が海を渡り、海外でも起こるわけです。これまでのシリーズで伽倻子を演じた藤貴子さん、俊雄くんを演じた尾関優哉くんは本作まで。往年のファンにとっては、ここで一度完結したわけです。

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『呪怨 ザ・グラッジ3』(2009年)

ザ呪怨3

一周回って再びオリジナルビデオ映画として帰ってきた、ハリウッド版3作目。劇場で上映されなかっただけに、観逃している人も多いのでは。監督はイギリス人のトビー・ウィルキンスに替わり、清水崇は製作総指揮で名を連ねております。一気に毛色が変わってしまいますが、『呪怨』スピリットは継承され続けておりますので、随所に「呪怨らしさ」は感じられます。

<再び蘇った新シリーズ>

『呪怨 ー終わりの始まりー』(2014年)

呪怨おわはじ

満を持して、日本で復活を遂げた新劇場版ともいえる一本。本作から清水崇の名前はクレジットされていませんが、監督を務めたのはJホラー映画の第一人者でもある落合正幸。佐々木希が演じる小学校教師が不登校児童の家を訪れるといった筋書きから、これまでのシリーズへのオマージュを捧げながら、新しい見せ方で恐怖描写を重ねていきます。

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『呪怨 ーザ・ファイナルー』(2015年)

呪怨ふぁいなる

そしてついに今週公開されるのが、この『呪怨 ザ・ファイナル』。前作『呪怨 ー終わりの始まりー』で佐々木希が演じた主人公の姉を平愛梨が演じ、「あの家」がすでに解体されているにもかかわらず、繰り返される恐怖の連鎖の真相に迫ります。共演には、桐山漣や、おのののかを始め、前作のキャストも登場するので必見です。

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さて、最新作を含めて12本の『呪怨』シリーズ。どこから観てもJホラーの代表に相応しい一級品の恐怖が味わえます。

夏はやはりホラー映画!という人も多いはず。期待の新作が遂に公開されるということもあり、これを期に『呪怨』シリーズをおさらいしてみるのはいかがでしょうか。

 

※2020年9月26日時点のVOD配信情報です。

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  • RSS

  • 鬼塚英吉
    1.6
    わざとひどい映画をつくったとしか思えない…。呪怨シリーズは好きだったけどこれは残念。
  • Jたろう
    2.4
    けっこうひどい
  • レク
    2
    白い服でイカスミパスタを食べる女性が呪われて死ぬ話。 最も『呪怨』シリーズでオリジナルへのリスペクトが欠ける内容に苛立ちを覚える。 家に立ち入っていない家族や親戚まで次々と連鎖していく呪怨は飛躍しすぎ。 家から人物へ転換したら、それはただの祟りなのよ。
  • hibarish
    1
    リブート前作の続編。だがもうファイナル。終わりの始まりからのファイナル。2回打ち切りすか、そうすか。 いやむしろあの出来でよく続編作れたなと。 もう見る前から何も期待してないけど、前作未視聴者は完全に置いてけぼりなのね。これ。少し回想があるけど。 主人公が前作の姉。そんな姉がいる設定あったっけ?まあいいや。 仕事はコンシェルジュなんだけど、全く物語に関係ない。公務員繋がりとかにしとけばいいのに。 しっかし、さすがに姉に結衣の私物返却つって学校の日誌やら調査票送るのはないわ…。個人情報やろ。おいコンプラどうなってん脚本家ァ…って監督がホン書いてんだった、終わっとる。 そして突然のHIKAKIN…もう何も救えない。はいはい、もう今回はそういう映画なのね。 相変わらず女子高生編とは何も話がクロスしません。ただの尺稼ぎ。時系列叙述トリックもなし、なーんもなし。ないったらない。 視聴者は考察も何も必要ない頭空っぽでビックリ演出だけ見てればいいお優しい映像作品。 話的には俊男ばかり動かしてるけど、伽椰子を動かす能力がなかったんだな、監督に。 オリジナル呪怨では俊男はオマケの化け猫なんだが。 そもそも前作では家に入ったら呪われる設定だったのに、今作は全くそんなことはなくなんで呪われてんのかもよくわからんし、要は俊男も伽椰子も殺しの基準が不明。よって怪異側がただの快楽殺人鬼になってる。見てて「はぁ?」って感じ。 殺し方もよくわからん。 さらにカットで周囲の人が消えたり、なんと怪異までカット切り替え似合わせて消えたりするビックリ演出の多用。昭和でもやらんよこんなの。 別にフェイントかけないで普通に殺せばいいよね。俊男が姿を偽るとかそんな能力あったかな。そもそも今回の俊男は化け猫じゃないんじゃないか。死んでないんだし。 イケメン彼氏の能力者設定もよくわからんなあ。ビデオオリジナル版にも一応姐さんがいたからまあそういうキャラがいてもいいけど、でもコイツじゃないやろ感。しかも何の伏線でもない。うーんゴミ。 で、何がどうザ・ファイナルなん?なーんにも解決してないけど。落合監督自身では「もう無理ぽ…」って意味のファイナルなら納得。 まあ、2作ともこんな出来では「亜流の名ばかりJUONが出回って」と清水崇に苦言を呈される(呪怨 THE LIVEコメント)のもむべなるかな。 願わくは清水監督による呪怨3を…と思うのだが、昨今のホラー市場からすると厳しいだろうか(貞子DXのようにコメディ化されても困る)。 さて、次は舞台版を除けば最新作のネトフリ呪怨。別物として楽しみたい。
  • 龍ちゃん
    2.5
    ホラーシーンがギャグ化されてきて冷める。 ストーリーも前作とほぼ変わらんやん。 無理やり登場人物出したり、過去を掘り下げたりしてるけど、同じようなストーリーを繋げているだけだし。 これ以上、呪怨シリーズはもういいので 変な映画作るくらいなら、これはここで終わりにしてください。
呪怨 ザ・ファイナル
のレビュー(2960件)