【試写会でも好評!】監督自身がタクシー運転手に扮し、乗客たちの人生模様を描き出す、勇気とユーモアに満ち溢れた傑作がついに公開!

2017.04.07
特集

Filmarks編集部

フィルマーくま

イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督の愛弟子にして、『白い風船』『チャドルと生きる』『オフサイド・ガールズ』『これは映画ではない』等で世界三大映画祭を制覇した名匠ジャファル・パナヒ監督の最新作『人生タクシー』が4月15日より新宿武蔵野館他にて全国順次公開されます。映画監督禁止令を受けながらも、2015年ベルリン国際映画祭で最高賞の金熊賞と国際映画批評家連盟賞をダブル受賞した本作。試写会でも好評! 勇気とユーモアに満ち溢れ、なおかつ心揺さぶられるこの作品の魅力とは?

人生タクシー

テヘランの人々の悲喜こもごもの人生をタクシーに置いたカメラが映し出す!

監督自身がタクシーの運転手に扮し、ダッシュボードに置かれたカメラを通して次々と乗り込んでくる個性豊かな乗客たちの人生、そして知られざるイラン社会の核心を映し出す映画です。

人生タクシー

その乗客というのが、死刑制度について議論する路上強盗と教師や、海賊版レンタルビデオで一儲けしようと企む男、交通事故に遭った夫とそのショックで泣き叫ぶ妻、映画監督志望の大学生、金魚鉢を手にある場所へと急ぐ2人組の老婆たち、映画を撮影する小学生の姪、強盗に襲われたという幼なじみ、停職処分を受けた顔見知りの弁護士など。

人生タクシー

そんなさまざまな人々がタクシーの中で繰り広げる人生模様を切り取ったからこそ、おもしろいシーンもたっぷり! その一方で政府への反体制的な活動を理由に2010年から“20年間の映画監督禁止令”を受けながらも諦めることなく作り続ける監督の映画愛も感じられる作品。だからこそ、観れば目の前にある壁を乗り越える勇気をもらえそうな映画に仕上がっています。

人生タクシー

■代わる代わるタクシーに乗りこんでくる人たち、プロの役者さんではないようですが、みなさん個性的で面白おかしかった。(hanaさん)
■個性豊かな乗客達が入れ替わり登場するも、みんな逞しい!!!もちろん監督自身も!!!!! (ぱんだマニアさん)
■愛だね、愛。パナヒ監督の映画に対する愛が伝わりました。(チコレイトさん)

厳しい情報統制下にあるイランの現状

映画の中に出てくる人物の中には、運転手がパナヒ監督だとわかって妙にはしゃぐ客だったり、荒い運転をした監督が車を降りたすきに悪口を言う客がいたり、生意気な小学生の姪みたいに監督をおちょくるような態度をとる客がいたりと、つい笑ってしまうようなコミカルなシーンばかり
しかしその裏には、海外の映画が通常のルートでは観られないことや国内で上映可能な映画に対する内容への規制などイラン社会のシリアスな問題点も浮かび上がってきます
普通の人々のユニークさを映しながら、国内の現状を伝えようとしている監督のメッセージのようなものも伝わってくるはずです。

人生タクシー

■あの姪っ子ちゃんは普段からあんな感じなのかな笑 とても良かった!笑(minnesotaさん)
■映し出される人々は、何かを思い、何かを考え、何かを語り、何か行動しようとしている。(幕埜リアさん)
■カメラはタクシー内とタクシーの外にある街や人々の姿を始終映し続ける。邦題で受ける印象はほのぼのとしているけど、メッセージ性は強く、内と外に立ちはだかる(様々な)壁に対して映像の剣をかざしているようだ。(はせぴょさん)

フィクションなのか、ドキュメントなのか!? その不思議な描き方にも注目!

タクシーの運転手として監督は登場するものの、映画の中ではあくまでも「乗客たちの様子をタクシーの中に設置したカメラで撮影している」という描き方をしています。しかも、乗客たちの言動もとてもナチュラル。
でも、ドキュメンタリーだと思って観ていると、不思議に感じるシーンも出てきたり……。ドキュメントなのかフィクションなのか、そんなおもしろさも体験ができるのがこの映画の魅力でもあります。
そしてラストもあっと驚くようなシーンで幕を閉じます。そんな今までの映画ではなかなか類を見ない、リアルとフェイクの狭間にある映画史に残る傑作を最後まで楽しんでみてください!

人生タクシー

■何の変哲もないほのぼのとしたドキュメンタリーを繋いでいく映画なのかな、と最初思っていたのも束の間、これどうやらものすごくメッセージ性強いな…と気付き始めたあたりから一気に引き込まれていきました。(minnesotaさん)
■舞台をタクシー車中に設定し、そこでの人間模様を活写する、ドキュメントタッチの手法というのは、ありそうでなかった面白いものだし、そこから社会問題をあぶり出すには、とても有効なやり方だと感じた。(モデストラッツさん)

◆映画『人生タクシー』 information

人生タクシー

あらすじ:映画監督禁止令を受けながらも、監督自身がタクシー運転手に扮して、厳しい情報統制下にあるテヘランの街に暮らす乗客達の人生模様を描き出す、勇気とユーモアに満ち溢れた、映画史に残る、心揺さぶる新たな傑作がここに誕生した!映画を愛する人、ものづくりに関わる人、そして壁に立ち向かうすべての人々に贈る、奇跡の人生讃歌!

4/15(土)新宿武蔵野館他、感動のロードショー!

上映時間:82分
配給:シンカ
公式サイト:jinsei-taxi.jp
(C)2015 Jafar Panahi Productions

記事をシェア

公式アカウントをフォロー

  • RSS
  • 4.3
    最初はこれ演出なのかなどうなのかなっていちいち考えたりしてるんだけどそのうちそういうことどうでもよくなる。映画でできることという問いに対するいくつかの答え。滋味深い。みんな演技うまいなー。演技って感じじゃない演技だけど。姪のハナちゃん頭いいな。大人みたいに損得感情や複雑な倫理観を頭からひっぱりだしてこないから、いつも言葉が本質的で哲学的。これってぜんぶ監督が書いたんだろうか。彼女が撮った素材を学校で上映できるかという議論がなかなかに興味深かった。そこが入り口で、イラン国内での抑圧についてはなしがつながっていく。 カメラの位置とか全体的に明らかに演技なのに、この手法(ドキュメンタリーみたい)にする必要あるのかなあ、だったら思いきりドラマでもいいんじゃないの?とか思ったけど、映画製作を禁じられてる監督だからこその表現なのかなあ。
  • 健一
    2.3
    キアロスタミの「10話」という映画によく似てる。というか遠く及ばない。監督のバックグランドばかりが注目され過ぎ。乗客達が個性的過ぎて嘘臭い。あそっかフェイクドキュメンタリーか。フェイクにする必要あったのかな?あ〜「10話」が観たくなった。
  • あゆみ
    4.5
    映画を撮ることが許されない監督の、執念と勇気が生み出した製作手法は、予測できない展開となって、時にコミカルに、時に痛烈なメッセージ性を伴って、圧巻のひと言だった。真摯に生きる人々への愛に、そして、映画への愛に溢れた映画。 これは是非とも多くのかたに観ていただきたい。 政府への反政府的な活動を理由に、2010年より20年間の映画監督禁止令を受けているジャファル・パナヒ監督。 本作では、監督自身がタクシー運転手に扮し、タクシーのダッシュボードに置かれたカメラを通して(だから映画ではないという理屈)、厳しい情報統制下にあるテヘランの町に乗客達の人生模様を描き出す。 偶然乗り合わせたようで、精巧に作り込まれた物語。死刑制度をめぐる議論や、女性の地位の低さを批判するブラックユーモアなど、いろんな角度からイラン社会の核心が見えてくる。 イラン国内で上映できる映画の条件を読み上げる少女が絶品だし、政府から停職処分を受けた弁護士もまた、美しく力強い。 (メモ:イランは、中国に次いで世界で二番目に死刑執行数が多い。宗教問題だけを裁く法廷など、三つの裁判があることをはじめて知った。方法も、絞首刑、石打ち、斬首刑と三つ。さらに、シャリア(イスラム法)においては、「目には目を」の同害報復の原則が中心的な位置を占めている) やっぱり劇場で観る映画はいいなー。久しぶりの映画館、久しぶりのフィルマークス。
  • 糸くず
    3.8
    強盗で始まり、強盗で終わる。小粒でもピリリと辛い皮肉としたたかさが効いている映画。 誰が役者で誰が本物の乗客なのかわからないことで生まれる、現実と虚構の境界線がごちゃごちゃになる映画ならではの面白さもいいけど、やっぱり所々で噴出する政府への怒りが心に響く。 冒頭の死刑を巡る議論、女性弁護士によるストレートな批判、そして何より監督の姪(とてもかわいくて憎たらしい!)による痛烈な皮肉の数々。隣人の家の娘にサウジアラビア人の恋人が来たのを撮影した話、クズ拾いの少年に「渡してよ!」って必死に念を送る様に笑いながらも、「これは〈映画を撮ることを禁止された映画監督〉の映画なのだ」ということに思いが至ると、単純に笑えなくなってくる。 日本もかなりきな臭い世の中になってきているわけだけども、十分とは言えないにしても、見る自由も作る自由もある程度保障されているのだから、日々自由を楽しまねばなぁと思う。
  • 涼香根矢
    5.0
    なんとよくできた「映画」だろう 制限された娯楽をなんとしてでも楽しもうとする水面下の 拾って覗いてまた世界に放たれる人々 金魚のよう 姪っ子の「撮るのに夢中で何も見えてないし聞こえていない」という台詞もドキッとする 自分の目でちゃんと見て考えないと どこにいても問いただす目を持たなきゃなと パナヒ氏がこれからも映画を作り続けられますように フェイクドキュメンタリーの中でもベスト
「人生タクシー」
のレビュー(777件)