シンプルな生活に憧れるあなたへ!断捨離映画の新定番『365日のシンプルライフ』

映画好きなサラリーマン。

柏木雄介

気がつくと家にモノが溢れているということは誰しも経験があることだと思います。大切なものや今必要としているものを探そうとするときに限って見つからないということもよくあることです。

その度に、もっと整理整頓して綺麗な部屋を維持したいと思うけれど毎回うまく行かない...。そんなとき一番大事なことは、自分にとって必要なものかそうでないかを明確にすること。その人の家にお邪魔して、置いてあるものを見ればなんとなくその人の価値観が分かります。モノはきっとその人自身を現しています。

昨年公開されて話題になった『365日のシンプルライフ』は、自分にとって本当に必要なモノ、大切なモノとは何かを考えさせてくれるドキュメンタリー映画です。

本当に必要なものを追求する映画『365日のシンプルライフ』

365日のシンプルライフ

この映画は、監督自身が実際に経験してそれを映像として残した実験を描いたドキュメンタリー映画です。監督が真冬に何もない殺風景なアパートの部屋で裸で震えているという所から始まります。その実験とは、簡単に言うとモノにあふれた部屋を一度リセットして、人生で本当に必要(大切)なものを追求するということ。具体的な”実験”のルールは以下 4つです。

1.自分の持ち物すべてを倉庫に預ける
2.1日に1個だけ倉庫から持ってくる
3.1年間、続ける
4.1年間、何も買わない

ということで当然、1日目は部屋は空っぽ、自身は裸という状態でスタートします。倉庫まで裸足、真っ裸で拾った新聞紙で前を隠しながら、極寒の中走り回ります。

実はそこまで必要でないモノがたくさんあるのかもしれない

といったように、1日1個ずつ、生きるために必要なものを取り出していきます。はじめはもちろん、衣服から。コート、ブランケット、服、寝るためのマットレスと選んでいきます。

生活に必要なものから始まり、そしてそれがある程度満たされたとき生活を楽しむために必要なものを取り出していきます。この実験は極端なものかもしれません。でも、私たちに本当に身の回りに必要なものが何なのかを考えさせる強烈なきっかけを与えてくれます

『365日のシンプルライフ』の面白さを引き出してくれる1冊の本

必要十分生活

この映画のような実験をして必要なものかどうかを取捨選択することは少しハードルが高いかもしれません。そんな方は、まずはもっと身近なことから必要でないものが何かを考えてみることから始めてみるのはいかがでしょうか?

映画ではありませんが、『必要十分生活~少ないモノで気分爽快に生きるコツ~』という本は『365日のシンプルライフ』を見て刺激を受けた方にはおすすめです。

”机の引き出し、バスタオル、プリンター、収納用品、思い出の品……これらはぜんぶ人生に不要なモノ”と著者は述べ、物の片付けをするにあたり、不必要な物をなくしていくことで、日常生活を快適にする方法を具体的に書いています。

不必要な物がない状態というのは、大切な物がくっきり見えることにつながります。それに囲まれて生きることが心地よく生活するコツかもしれません。「靴は3足、下着は3枚、ペンは2本あればいい」という著者の考えですが、おしゃれが趣味のひとには当てはまらないかもしれませんが、本当にお気に入りの靴を履いて出かけているので、気持ちがいいのは間違いありません。それを維持するためにケアも心がけないとならないですが、自分の中のブームを過ぎればまた新しいものを買うという考え方も斬新です。

この本では一貫して、ただ単にものを減らそうという向きではなく、それを減らすことで”心地よい”生活ができるかどうかに焦点を当てて解説してくれます。また「スマートフォンのホーム画面は一つだけ」、「メールの受信箱は常に空する」といった情報関係の整理、また趣味嗜好についても書かれています。

ものが溢れて、必要でない物が増えると片付けが面倒になります。反対に言うと、必要なものだけの状態になれば片付けも掃除もしやすくなりますし、片付けや掃除をするのが面倒だなぁとストレスを感じること自体も排除できます。今現在あって当たり前だと思っていたモノが本当に必要なのかということを改めて考えさせ、普段の生活をより気持ちよく生きるコツを教えてくれる本です。ものを減らすこと自体が目的ではない、その上で、『365日のシンプルライフ』が伝えているメッセージとつながっていきます。

幸せになるために人生で大切なモノは何か?

「365日のシンプルライフ」という映画はそもそも、監督自身が彼女にフラれたことがきっかけでこの実験が始まりました。実験ということで予め起承転結を考え”作品”として作られたものではありません。サバイバル的な要素を描いたものでもなく、サスペンス要素を取り入れたものではありません。

しかし、そういった生活をしているにつれモノと向き合っているつもりが、自然とひとと密接につながっていきます。弟が常に心配してくれ食べ物を持ってきてくれたり、新しい彼女もできるようになります。次第に"家族と楽しく過ごすために必要なもの""彼女と生きるために必要なもの"が彼にとっての必要なモノになっていきます。

「モノを所有することが幸せだと思っていた以前の自分が恥ずかしい」と監督はこの実験後インタビューに答えているのがとても印象的でした。

生きるために、必要なもの。
生活をよりよくするために、必要なもの。
そして、大切な人と、幸せに過ごすために必要なもの。

この映画を観終わった後、きっとこの主人公のペトリという一人の男がどれだけ人に助けられて、愛されて生きているかが分かると思います。

自分にとって必要なモノに溢れた生活をしているからといってそれが幸せにつながるというわけではなく、きっと自分にとって大切な人のためにあるモノがあるという事実を再発見できることが幸せなのかもしれません。自分のモノに対する考え方を見つめなおすきっかけとしてこれらの映画や本を見てみてはいかがでしょうか。

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  • 555
    3.3
    最近断捨離とかミニマリストとかに興味がある一方でインテリア大改造したいなとか思ったり、とりあえず生活を変えたい気持ちがあって。 ちょうどよさそうな題材なのでみてみました。 彼女にフラれた男が、モノで溢れてるからっぽな自分の生活に嫌気がさし、全てのモノを一度倉庫に入れ、1日にひとつずつ必要なモノを取り出すという実験を始めるお話。 もし取り出す必要がない日は後日その日の分も追加して取り出せたり、一年中モノは買えないというルールなんかもあります。 設定は逆断捨離みたいな感じでかなり面白いですが、話はかなりのろりくらりとスローペースで正直退屈笑 でもセリフの中にきらりと心の中に残るものがありました。 要はモノで幸せになるわけではないんだよと。うんうんうんうん。モノで幸せになろうとしていた私には染みました。
  • おみ
    3.5
    何よりもフィンランドの暮らし、いいなあ!と思える映画だった。 何でも話せる相手がおばあちゃんで、ちびっこの従兄弟と気が合う、てところがまず良い... 自転車のカギを五時間かけてはずしたり、冷蔵庫の修理をするときに、友達がふらっと来て手伝ってくれる時間の余裕がすごい。 人やモノに丁寧に接してるのが素敵だった 「モノは小道具」
  • クスコ
    3.0
    最初のオープニングがめちゃくちゃカッケェけどそれ以降はモノが異常に少ないフィンランド成人男性の日常。 とはいえ、サウナーである私のフィンランドのライフスタイルへの憧れを強くするには十分すぎる80分でした。 まず家族ね。もうめちゃくちゃ仲良いんですよ。平気で友達とおばあちゃん家とか行くし、自分へのご褒美旅行が帰省とすごくいいよね。良すぎるよね。 次に遊びね。モノが少ないってのもあるかもしれないけど、デートがサイクリングとかキノコ狩りってフィンランドっぽいよな〜。友達との遊びもスポーツ観戦と散歩とか羨ましいっス! 最後にエコ志向ね。モノを買わない主人公だけじゃなくて、基本的にみんな買わずに修理したり物々交換するスタンス。お母さんが「手洗いより洗濯機の方がエコよ」って言ってたのが印象的。 とか言っても、私が映画から学んだことは何一つ無く、鑑賞後その足でドンキホーテに行って何故か加山雄三のカセットテープ買っちゃいました!いらね〜〜 おわり
  • れちゃん
    3.4
    長いことかけてちょっとずつ鑑賞して、やっと観終わりました。 365日毎日取りに行くかと思いきや、まとめて何個か持ってったり。しばらくノーパン生活だったり。笑 おばあちゃんいい人だ〜このおばあちゃんとお友達になりたい。 ペトリに彼女ができてから、表情だけではなく映画全体の雰囲気が少しあたたかくなった気がする。 印象に残ったセリフ モノはただの小道具よ
  • 室井雅也
    4.4
    失恋をきっかけに、家にあったモノを一度すべて貸し倉庫へ移し、そこから毎日一個だけモノを取り出して一年過ごした人のドキュメンタリー。 元からあるモノを減らしていくミニマリスト的な考え方ではなくて、一度ゼロにしてから、生きていく為に本当に必要なモノを見出していく考え方。生きる上で必ず必要なモノ、必要じゃないモノ、無くても困らないモノ、あれば生活を彩るモノなど、自分が生きるからこそ大切になってくるモノが徐々に浮かび上がってくる様子が、なんだか泥臭くてリアル。 失ってから本当に大切だと気づくのは、決して物理としての”モノ“だけじゃなくて、自分を取り巻く環境や、人や、思い出も他ならないという事を、擬似的に証明しているような気がした。この春から引っ越しする自分がこのタイミングでこの映画と出会えたのは幸運だった。
「365日のシンプルライフ」
のレビュー(6255件)