想像を超える名作の誕生!リメイクだと思ったら大間違い!〜辛酸なめ子〜

2017.04.24
特集

FILMAGA編集部

フィルマーくま

辛酸なめ子さん

漫画家・コラムニスト
辛酸 なめ子さん

1974年東京都生まれ、埼玉育ち。武蔵野美術大学短期大学部(当時)卒業。セレブから開運ネタまで独自の画文で表現。著書『大人のコミュニケーション術 渡る世間は罠だらけ』『辛酸なめ子の世界恋愛文学全集』ほか。 

女性も男性も、異性を見た目で判断してはいけないとわかります

まるでテーマパークのような満足感

冒頭のお城のシーンから引き込まれました。室内装飾や衣装が凝りに凝っていて、まさに夢の世界を形にした感じ。ゴージャスな舞踏会、ベルと野獣が愛を育んでい
くシーン、戦いの場面などドキドキハラハラを座ったまま味わうことができて、観終わった後はまるでテーマパークで一日過ごしたような満足感がありました。

男女問わず、自分の価値観を見直す機会に

この物語のテーマのひとつが、「見た目イケメンで中身が野獣の人」と、その逆の人とどちらを選ぶ?ということだと思うんです。ベルは野獣の見た目に惑わされず、
目の奥に宿る知性や本が好きという2人の共通点にひかれて彼を好きになった。野獣もまた、貧しい家の生まれだけれど心清らかなベルを愛するようになる。どちらも
上辺のスペックに惑わされず、本物の愛をつかんでいます。

今作には王子に呪いをかけた魔女、変わり者のベルなどいろいろな女性が出てきます。彼女たちの生きづらさの原因は、女性はこうあるべきだという世の中の偏見にある。でも女性を見た目や年齢で判断すると、この話のように大変なことになってしまうんですよね。とくに男性陣にはぜひ反省して頂きたい。そして男女とも、異性に対する凝り固まった価値観から解き放たれてほしいですね。

昼は王子、夜は野獣が理想!?

ちょっとズルいなと思うのは、野獣といっても造作がそこまで気持ち悪くないんですね。ちょっと毛深いかなくらいで、人間の不細工な男性よりはむしろカッコいい
レベル。野獣なのにふとした瞬間に弱さを見せたり、愛の告白の仕方が謙虚だったりして萌えます。これなら野獣のままでもイケるかな(笑)。昼は王子、夜は野獣と
いうのが理想かもしれません。

気になるのが、ベルと野獣の今後です。映画は感動的なフィナーレを迎えるのですが、現実はその後、長い日常が始まるんですよね。ベルはこれから王子の妻として、あの大きなお城の切り盛りをしなきゃならない。広すぎるし、階段も多いし、大変そうです。王子も今は謙虚だけど、元々は傲慢なところがあったわけだから、幸せな生活に気を許すと本来のわがままが出てきてしまうかも。初心を忘れずに暮らしてほしいですね。(談)
※本記事は2017年4月14日の朝日新聞東京本社版朝刊の特集を転載しています。

 

美女と野獣

STORY
魔女によって野獣の姿に変えられた美しい王子。呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に誰かを心から愛し、そして愛されること―。絶望のなか、彼はベルという女性に出会う。自分らしく生きながらも心に孤独を抱えるベル。はたして彼女は、王子の運命を変えることができるのか?

エマ・ワトソン主演
美女と野獣

「ハリー・ポッター」「スター・ウォーズ」「ロード・オブ・ザ・リング」の豪華キャストが夢の競演!
エマ・ワトソン、エマ・トンプソンユアン・マクレガーイアン・マッケランケヴィン・クラインほか

ストーリーを彩る珠玉のミュージカルナンバーの数々!
アリアナ・グランデ&ジョン・レジェンド:主題歌「美女と野獣」/セリーヌ・ディオン:エンドソング「時は永遠に」

4月21日(金)全国公開
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