「39歳独身バツイチ実家住まい」は『ピーチガール』を観てキュンキュンするのか【試してみた】

2017.06.02
映画

映画狂の唄を大いに謳おう

ロックス

PG
(C)2017「ピーチガール」製作委員会

累計発行部数1,300万部を超えるウルトラヒット少女コミック「ピーチガール」が、ついに山本美月×伊野尾慧主演で実写映画化! コピーは「5分に1度恋の事件が巻き起こる!?」である。

そこで筆者(33歳独身)は思った。

「おっさんでもキュンキュンするのかなあ」と。

明らかに作品のターゲット外である。元来、映画好きとはいえ少女漫画原作のドタバタラブコメディを観るのは「さすがに……」とは思ってはいましたが、映画に関しては「好き嫌いをしたらだめよ、大きくなれないよ」という母の教えを信じて、彼に協力してもらうことにしました。

「39歳」

「バツイチ」

「独身」

「実家住まい」

この物語は、そんな「39歳バツイチ独身実家住まい」の一人のおっさんが、数十年ぶりの「胸キュン」をするまでの大サーガである。

集合〜なぜかスーツ

5月某日、日曜日の昼下がりにおっさん二人は集まった。
筆者33歳、そしてもう一人の男の名は桃井隆弘(仮名)。文字通り「39歳」「バツイチ」「独身」「実家住まい」である。趣味はゲーム全般、以上だ。

スーツ

なぜかスーツを着ている。
筆者「な、なんでスーツで来たんですか?」

桃井「だってほら、スーツを着てれば関係者って思われるかもしれないじゃん

おっさんでも恥じらいを感じるようである。
喫煙所でむさ苦しく一服を済ませ映画館へと向かう。
まさかこの二人が胸キュン映画『ピーチガール』を観に行くとは誰も思うまい。

到着〜若い子だらけ

到着。タイトル看板の前でキャッキャいいながらおっさん二人の撮影会が始まった。

ピーチガール

おっさんもご満悦である。

公開直後なだけあり満席である。95%が女子中学生、女子高生、女子大生が占めている(残り5%はカップルである)。さすが10代満足度95%(※『ピーチガール』鑑賞者アンケートより)は伊達ではない。
我々が座ったF列は女子中学生、女子高生、筆者(33歳)、桃井(39歳)以上である。これこそシュルレアリスムである。

上映スタート

ではここで、あらすじを確認しておこう

♥あらすじ♥
安達ももは高校一年生。中学の頃から同級生のとーじに片思いをしているが、ひょんなことから学年一のモテ王子・カイリに想いを寄せられ、ももに敵意を燃やす小悪魔女子・沙絵の悪巧みにより、事態はどんどんこじれてしまう。カイリととーじの間で揺れ動き、沙絵の罠により絶体絶命に陥ったもも。果たしてこの予測不能恋の結末は…!?
(※公式サイトより)

上映終了

筆者「・・・・・・」

おっさん「・・・・・・・」

筆者「どうでしたか……?」

哀愁

おっさん「………恋してぇよ」

聞き取りづらかったがおっさんは呟いたのだ。そしておっさんの目には薄っすらと涙が溜まっていた。
5月の気持ちよく晴れ渡る日曜日の渋谷、沢山の若者たちが賑わっている。

インタビュー:39歳バツイチ独身実家住まいのおっさんが観た『ピーチガール』

酒

渋谷センター街の居酒屋に到着した。桃井はすぐにスマホを取り出しソーシャルゲームを始めた。そんな彼にインタビューをしてみた。

ーいかがでしたか?

いや、俺も昔22歳の頃、沙絵(小悪魔女子)みたいな女に騙されてひどい目あったんだよ。そこからだね、人を愛することがちゃんとできなくなったのは。

ーなるほど、ご自身の経験に重ね合わせたんですね。沙絵は小悪魔というか、普通の悪魔でしたよね。

そうなんだよ、悪魔に捕まっちまったんだよ、あと昔付き合っていた彼女が山本美月に似てて、そいつがまた中学の同級生だから、またそれもあって……。

ー中学の同級生!? それってとーじ(同級生)と同じじゃないですか! そこからご結婚までいたったんですか?

いや、その後俺のせいで別れちゃったんだ。この前たまたま会ったんだけど、そいつ子供がいやがってさぁ、その子供をみるとまあ、切ないよね……。それで、その後の後の後の彼女と結婚したんだけど……。

ー離婚されてしまったんですよね?

ああ、そうだ。慰謝料◯百万ぶん取られてさあ、くっそー!(ここから30分くらい話は続く)
そんな俺でもな、高校の頃3年間付き合っていた彼女がいて(この話も20分くらい続く)

ーやはり作品の中に自分を投影されていたんですね。っていうか桃井さん泣いてましたよね?

泣いた。2回泣いた。おっさんだけど泣いた。

ー自分はとーじ(同級生)カイリ(学年一のモテ王子)どちらに近いと思いますか?

うーーーーん、二人の駄目なところ取ったら俺になるかな。あ、でも一番近いキャラはあいつ、あのカイリの兄貴が沙絵を売りとばして買ってたあのおっさん。あれ俺だわ。完全に……。はあ……死のうかな。

ーま、待てーーーー! いやほらでも、恋したくなりましたよね?

なった! 俺、あの頃の気持ち思い出したよ。とりあえず山本美月かわいい。
あ、店員さん! 緑茶ハイもう一杯ください! 濃いめで! え? 濃いめは50円増し? 構わんよ。


男は緑茶ハイを飲み干すと京王井の頭線に消えていった。「恋をしたい」その言葉をおっさんの口から聞けた。その言葉には嘘偽り一点の曇もない感想だったと思う。それだけでこの映画の価値はあったに違いない。きっと彼はキュンキュンしたのだろう。自身のつらい経験を交えておっさんは今後、恋をするようになることを祈るばかりである。

おっさん、ありがとうございました!

そんなおっさんでもキュンキュンできるピーチガールは絶賛公開中です! ではまた!

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♥おまけ♥:twitterで「バツイチ」「ピーチガール」で検索したら出てこなかった。

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  • きたの
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    展開が全く読めなくて「え、これどっちと付き合うの?」ってラスト直前まで分からなかったけど 隣で一緒に観てた女の子が映画序盤で「絶対に伊野尾と付き合うよ」って言ってて、物の見事に映画では彼女が言ってた方と結ばれて映画が終わった。 「なんですぐに分かったの?」って聞いたら「真剣佑のことずっと前から好きだったかもしれないけど、女の子は伊野尾みたいに自分が辛い時に側にいて優しくしてくれる人の方を好きになるんだよ。」って 「まあでもこれフィックションでしょ」 って言ったら「こういうフィックション見て女の子は育ってきてるんだよ? てかこういう女心分からないから振られるんだよ」と言われ思わず苦笑い。 山本美月ちゃんも可愛いけど永野芽郁ちゃんみたいな腹黒でどうしようもない様な人の方が好き。
  • ユウ
    2.3
    永野ちゃんこんな役似合わない。 ももちゃんが印象的かな。 ほかはこんなもんよ。
  • Ri
    2.9
    アプリにて鑑賞。 なんだろう。何が悪いんだろう。って考えてしまうけどイマイチなストーリー性で少女コミック原作だなって思いました。 演技下手とかそういうのではなかったけど、相手の振り回しが好きじゃなかったです。 永野芽郁ちゃんピークになっていましたが、永野芽郁ちゃんの演技はうまかったです。でも役からであまり好きじゃないイメージがついてしまいがちな映画だと思いました、、、 最後の真剣佑が可哀想だなと思う映画でした。私がマッケンと付き合いたいくらい…ってなりました。
  • みーみゆ
    -
    きろく
  • つばさる
    2.6
    真剣佑目当てで(笑) 原作も読了済み ストーリー ★★☆☆☆ ほぼ映画オリジナルストーリー 展開が早すぎ、詰め込みすぎているし、ももの心情もコロコロ変わりすぎて全然入り込めなかった 原作には無いカイリがパティシエを目指すというストーリーは良かったかな キャラクター★★★☆☆ 永野芽郁が良かった。さえが怒りで白眼になるのも本人発案だとか。 カイリは伊野尾くんのイメージじゃなかったなぁ。ちょっと甘ったる過ぎた。パティシエには良いと思うけど… あとみんな自殺願望ありすぎ オシャレ度 ★★★☆☆ パティシエのバイトをするレストランがオシャレ エンタメ度 ★★★☆☆ そこそこハラハラした メッセージ性★★☆☆☆ スマホ📱にはロックをかけましょう!
「ピーチガール」
のレビュー(4097件)