女優”のん”が語る!映画『20センチュリー・ウーマン』の魅力

2017.06.01
特集

Filmarks編集部

フィルマーくま

のん

女優”のん”さんが映画を語る連載コラム「”のん”のノンストップ!女優業!!」。Vol.6で取り上げる映画は6月3日(土)から全国ロードショーとなる『20センチュリー・ウーマンです。

十代の子供の感覚に共感し、母親の葛藤に心打たれた​

20センチュリー・ウーマン

こんにちは、のんです。『20センチュリー・ウーマン』という映画を観させていただきました。

時代は1979年夏、カリフォルニア州サンタバーバラ。シングルマザーのドロシアは、15歳の一人息子ジェイミーについてどう接していけばいいか悩み、ドロシアの家で部屋を借りている写真家のアビーと、ジェイミーと幼馴染のジュリーの2人の女性に相談をする。

登場人物のナレーションが代わる代わる紡がれていく中で物語が進んでいくのが、一人ひとりそこにいる全員が悩んで上手くいかなくて歯痒い気持ちなんだというのを伝え、それがリアルに響いてきてジーンと心にきました。親子での時代の違いで価値観の違いがあったり、70年代の音楽を通して時代感を想像できたりするのも楽しかったです。

20センチュリー・ウーマン

ドロシアは、ジェイミーの父親がいないことに実はとても自信がないのだというのが見えて、胸がぎゅっと締め付けられました。母親は全てが分かるわけではなくてどうやって子供を育てていけばいいか知っているわけではない。

そしてジェイミーは、高校生と言えどまだ子供で、自分の中にある知識を素直に使い突き進んでいくしかなく、相手を傷付けてしまったりする。十代の時のその感覚に、思った以上に共感して納得してしまい気恥ずかしかったです。

もちろん共感を覚えたのはジェイミーに対してだけなのですが(あんなに大人っぽい性の目覚めみたいなものとは無縁の子供っぽさでしたが!)、ドロシアの母親としての葛藤にも心を打たれてしまいました。人間を一から面倒見るのって訳が分からないしそりゃ一大事だなあ、と妙に腑に落ちて、私自身のお母さんにちょびっと同情しました。さぞかし私に手を焼いたんでしょう!とはいえ、子供としても自分がどういう人間になっていくか模索している時に親から頭ごなしに否定されるのはとてつもなく息苦しいし悲しい。しかもそれが、大好きなお母さんだと尚更歯痒くてイライラしてしまう。まだまだ子供心な私はなんだかすっごくむず痒い心持ちで最後まで観させていただきました。来年の母の日はもっと丁寧な文章で労わってみようっと。

のん プロフィール

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女優、創作あーちすと。 1993年兵庫県生まれ。 アニメ映画『この世界の片隅に』で主役すずの声を担当。 同作は第38回ヨコハマ映画祭審査員特別賞、第31回高崎映画祭ホリゾント賞、Best10 Cinemas in Sapporo 2016特別賞を受賞。 写真集『のん、呉へ。 2泊3日の旅』、ムック『創作あーちすとNON』、のんの4月始まりカレンダーが発売中。

のん公式HP:https://nondesu.jp/

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※本記事は2017年6月1日の朝日新聞東京本社版夕刊の広告特集を転載しています。

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