映画『護られなかった者たちへ』(2021)あらすじ
東日本大震災から時を経た現代の宮城県内の都市で全身を縛られたまま放置され、餓死させられるという凄惨な連続殺人事件が発生した。被害者たちはそれぞれ善人、人格者と言われていた男たちだったのだ。宮城県警捜査一課の笘篠誠一郎は、2つの事件からある共通項を見つけ出す。捜査線上に浮かび上がった容疑者は刑期を終えて出所したばかりの利根泰久、31歳。知人を助けるために放火、傷害事件を起こして服役していた元模範囚だった。 犯人の決定的な確証がつかめない中で、新たな第3の事件が起こってしまう。裁かれなかった罪と罰、正義が交錯した果てにあったのは、あまりに切なすぎる真実だった……。
映画『護られなかった者たちへ』キャスト紹介
利根泰久/佐藤健
過去に放火事件を起こし、出所してまだ間もない。連続殺人事件の容疑者として、警察から再び疑いの目を向けられることになる。
笘篠誠一郎/阿部寛
利根泰久を追跡する刑事。容疑者である利根の過去に触れながら連続殺人事件の裏にある衝撃の真実に気づいていく。
三雲忠勝/永山瑛太(瑛太)
円山幹子/清原果耶
上崎岳大/吉岡秀隆
蓮田智和/林遣都
城之内猛/緒形直人
遠島けい/倍賞美津子
映画『護られなかった者たちへ』見どころ
本作では、東日本大震災が発生したことで当時に限らず、今も生活苦から逃れることができない人々にしっかりと焦点を当てつつ、家族を震災で亡くしてしまった人々が擬似家族のような繋がりを持つ様子が心温まる物語として描かれています。重みのあるテーマと家族愛を両側面から巧妙に写し取ることができたのは、『糸』や、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』などで、これまでにヒューマンドラマを得意としてきた瀬々敬久(鈴木俊久)監督だからこそなせる技ではないでしょうか。
前述しているように、本作は前提として東日本大震災から10年の時が経った“現在の”宮城県が舞台となっています。つまりここで起こっている社会に根ざした問題は全て、今を生きる私たちと共に現在進行形で発生しているものなのです。だからこそ決して他人事とは捉えず、本作を鑑賞して劇場で答えを考えてみてはいかがでしょうか。
(C)2021 映画「護られなかった者たちへ」製作委員会
※2021年8月27日時点の情報です。