【愛に溢れた、心温まるストーリー】忙しくて笑いが足りてない人におすすめしたい傑作映画!

2017.06.15
特集

Filmarks編集部

フィルマーくま

ありがとう、トニ・エルドマン1

アカデミー賞ノミネートはじめ各国で40を超える賞を受賞した『ありがとう、トニ・エルドマン』。既に公開されたドイツ・フランスでは異例の大ヒットを記録し、本作を観て、惚れ込んだ名優ジャック・ニコルソンが、ハリウッド・リメイクを熱望した話題作が、いよいよ6月24日(土)より公開されます。

不器用な父の愛情表現に、困惑しながらも向き合おうとする娘の心の葛藤がせつなくも笑える映画ファン必見の作品です 先日Filmarksではユーザー向けに試写会を開催。いち早くご覧になったユーザーの皆さんの感想とともに本作の魅力をたっぷりご紹介します。

 

《人生について考えさせる》仕事を頑張っている“あなた”に観て欲しい映画!

仕事に支配され、自分というものを抑え付けて必死に努力して生きる、キャリアウーマンのイネス。彼女はコンサルタントの仕事をしており、人との駆け引きや顔色を伺う日々で、笑顔を失いつつあった。そんな娘を心配した父ヴィンフリートは、”トニ・エルドマン”という別人に変装して仕事場にコッソリ登場する。

ありがとう、トニ・エルドマン3

父と娘の物語の背景に浮かび上がる、現代のグローバル化された資本主義社会への疑問。戦後世代の父とキャリア志向の強い娘を描きながら、孤独、世代ギャップ、価値観の相違、社会格差という、世界が直面する問題から、「幸せとは何か?」という身近で大きなテーマを扱うことで、生きづらい世の中に生きる私たちへ、温かいメッセージを贈ってくれる映画です。

ありがとう、トニ・エルドマン4

  • ■父と娘の単なる感動物語ではなく、生きることの意味やテーマの深さをジワジワ感じる内容でした。人間関係やルーマニア情勢の描き方、限られた音楽と音の効果、などあり得ない場面も含めて印象深かったです。トニ・エルドマン、愛すべき親父でした(あーるさん)
  • ■父娘の関係、人生の意味、女のキャリア、資本主義の行き着く先、人と人との触れ合い、女の友情、老いた父の生きざま、ユーモア……などなど、見る人によってそれだけのテーマが見つかるでしょう(hesheme412さん)
  • ■仕事は生活の糧であり、社会的な自己実現の場ではあるけど、日々の業務に追われると消耗してしまい、身を削る思いで泣きたくなることも。この作品に、若いうちに出会えたら良かったのかなぁと思ってしまった。今後の人生という広義のキャリアビジョンについて考えようと思う(のnきちさん)

《ぶっ飛んだラストの展開も必見!》父と娘の愛と笑いが溢れる物語に共感の声多数!

本作は、舞台は違えども誰もが知っている身近なお話。クールな娘に対し取ったお父さんの行動に、笑いや悲しみ、怒りなどの感情をありのままをぶつけてしまう娘。

トニ・エルドマンが娘に対して行う行動は、思わず目を手で覆ってしまうほど恥ずかしい「親父ギャグ」ですが、ユーモアがあるからこそ、笑いを堪えずにはいられません!

そんな父親に感化されて、娘イネスが選んだ人生とは? 試写会場でも笑いに包まれた衝撃的な展開も必見です。

ありがとう、トニ・エルドマン5

「親と子供の関係は別れに満ちている。子供にとっての始まりは、親にとっての終わりである」という監督の思いの通り、本作では度々「別れ」が印象的に表現されています。大人になり、時にうっとうしく感じてしまう父親に対して、子供のころ感じた温かな父親をふと思い出し、涙してしまう方も

笑いと感動を交互に仕掛けて来る、誰もが共感できる父と娘の愛の物語です。

ありがとう、トニ・エルドマン2

  • ■帰っていく父親を見送って、姿が見えなくなった瞬間にブワッと涙が溢れ出て号泣してしまうあたり、まるで私そのまんまでした。監督も同じ経験があるのかな。笑って泣けて、そして内省させられる、良質な作品です(sunflowerさん)
  • ■162分の中にたくさん詰め込まれててシーンごとになにを伝えようとしてるのか考えながら見るととても面白いと思った。真面目な映画の流れだったけど最後は腹筋割れるぐらい笑えた(ありさん さん)
  • ■分かりやすさが嫌いな方にも、ユーモアをこよなく愛する人にも、女のやけっぱちにエールを贈りたい貴方にも。是非おすすめしたい作品です(hesheme412さん)
  • ■こんなパパがいたら胸の中で泣き崩れてるね。生きる為に働かなくてはいけないけど、生きる為につまらない人間にはなりたくない。眉間に皺が寄りそうな時はトニエルドマンを思い出そうと思う。可笑しな事をしてみようと思う(minorityさん)

町山広美さんによる解説「単に長い162分ではない。“人生”という時間を描いた映画」

町山さん

試写会では、上映終了後トークショーを開催!「有吉ゼミ」「幸せボンビーガール」などの放送作家として知られ雑誌「InRed」などで映画連載を持つ放送作家・コラムニストの町山広美さんが登壇されました。

「この作品は主人公が語る人生の話。冒頭では父の愛犬が亡くなって、それ以外にも「死」や「別れ」をイメージさせる場面がある。この監督はテーマの中に「時間」を据えているから、ただ単に162分になったのではなくて、始めからしっかりとしたビジョンがあったんだと思います。

なかなか誰もフレームインして来ないファーストシーンにしても、一般的な映画の紡ぎ方じゃなくて、自然な時間の流れでわざと「時間をみせる」という仕掛けなんだなと。そう見るとたくさんの仕掛けがこの作品にはあるなと思いました。」と、映画の上映時間の尺について解説。

 「大きなテーマを持っているのに、柔らかい印象を持つ映画になっているのは興味深く、「時間」というテーマを知ってから改めて見返すと、一度観た時では気付けなかったことが理解でき、良い人生を描いた162分だと感じました。」

  • ■父が娘を思う気持ちがあたたかくて、何度も泣いてしまった。生きる意味とは何か、だったり、愛とは何かだったり、考えさせられることがたくさんありました。ただ感動だけじゃなく、ルーマニアの日常を垣間見れるシーンだったり、爆笑できるシーンだったり、2時間42分とっても見応えがありました(Kayococoさん)
  • ■個人的にはムーンライトを観たときと似たような感覚で、2回目以降また違った味わいが出てくるような緻密で奥深い作品に間違いないと思います(ぱんぷぱんくさん)
  • ■向き合うべき現実がある中で、それでも「ユーモアを忘れるな」というトニ・エルドマンの姿勢は、とても温かいものに感じました。長尺の映画ではありますが、リアリティとユーモアと刺激、そして静寂がうまく織り込まれており、まるで人生の日々が過ぎていくかのように、あっという間の時間でした(Yunさん)

女性監督ならではの「きめ細かなリアルな描写」と「映像美」にも注目!

さらに町山さんは、ポスターなどのビジュアルにも出てくる精霊「クケリ」の印象的な登場シーンについてお話されました。

「1テイクで、マジックアワーの時間に撮っているんだと思うのですが、あの淡い空気感の映像が素晴らしい。物語が終わることと、昔の記憶がシンクロする美しいシーンだと思います」とマジックアワーを利用したほんの一瞬のシーンに心を捕まれた話も熱弁。

最後に監督のマーレン・アーデについて「30代でこれだけのアイデアを貯め込んで、映画を撮っているのって本当にスゴイ人。ダメなところがほとんどなくて。プロデューサー経験はあるものの、監督作はこれがまだ3作目というので、今後も本当に楽しみです!」と期待を込め語りました。

  • ■父と娘との温かい雰囲気の中で話が進むので、"押し付けがましさ"を感じることなく、そのテーマがストレートに心に響きます。映像も綺麗(特に、毛むくじゃらを追うシーンは美しくて泣ける)で、ほんとにオススメの作品!(ひーろさん)
  • ■親子の対立を描きながら対峙する主義や立場など普遍的な関係を見せてくれます。人生の岐路にたっていたり迷いを持っている人に勧めたいです(深澤久美子さん)
  • ■お父さんの娘に対してだけでなく、まわりのみんなへの優しさがとても印象に残っています。とても慈悲深いお父さん!!とても素敵でした!!(てらうえまきさん)

 

思春期を過ぎて、なんとなくよそよそしくなってしまった世界中の親子に捧げる、観た人の心を打つ映画『ありがとう、トニ・エルドマン』。 ぜひ自身の家族を想いながら、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

◆映画『ありがとう、トニ・エルドマン』 information

ありがとう、トニ・エルドマン

あらすじ:
ヴィンフリートとコンサルタント会社で働く娘・イネス。性格も正反対なふたりの関係はあまり上手くいっていない。たまに会っても、イネスは仕事の電話ばかりして、ろくに話すこともできない。そんな娘を心配したヴィンフリートは、別人<トニ・エルドマン>となって、イネスの元に現われる。職場、レストラン、パーティー会場――神出鬼没のトニ・エルドマンの行動にイネスのイライラもつのる。しかし、ふたりが衝突すればするほど、ふたりの仲は縮まっていく・・・。

上映時間:162分

6月24日(土)、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開〉

配給:ビターズ・エンド
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/tonierdmann/
(C) Komplizen Film

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  • 糸くず
    4.8
    普通の映画だったら、イネス(サンドラ・フラー)が最初に泣く場面で「彼女は変わった」ということにして映画を終わらせるだろうけども、この映画はそうはならない。彼女の最初の涙は長い長い物語の始まりに過ぎない。 そもそも、イネスに限らず、グローバル経済や消費者としての生き方にどっぷり浸かっているわたしたちが、ちょっと偏屈な親父に諭されたぐらいで、「合理的」「効率的」な考え方をかなぐり捨てることなどありはしない。上司に「あんたが上司のわたしがフェミニスト?」と反論するイネスは、おそらくキャリアウーマンとして「正しい」生き方をしている。ただ生きるだけなら、それでいい。 ヴィンフリート(ペーター・シモニスチェク)が父親としてではなく、「トニ・エルドマン」としてイネスと接することを選んだのは、「いつもの〈父と娘〉という関係性からではイネスの人間らしさを取り戻すことはできない」と考えたからだろう。そんな父親からの「荒療治」というべきお節介を、イネスが嫌々ながらもちゃんと受け止めるのは、「わたしはこの人の娘なのだ」という自覚が心のどこかにあるからなのだろうか。 イネスがヴィンフリートを石油の採掘の現場に連れていき、冗談が冗談では済まなくなる瞬間を突き付けて逆襲したかと思いきや、今度はヴィンフリートがイネスをフランス大使の家に連れていって、冗談をマジにして逆襲するのが圧巻。というか、イネスのホイットニー・ヒューストンの熱唱には涙がこぼれた。 その後のヌード・パーティの大波乱にあ然としながらも笑い転げ(秘書の女の子はいい子だろうけど、素直すぎてちょっと心配になる)、エピローグというべきおばあちゃんの葬式で再びしんみり。泣いて笑って、また泣いて。ぐだくださえ愛おしい父と娘の和解の物語。今のところ、今年のベスト。
  • 田植
    4.0
    記録
  • aymm
    4.4
    半年以上前に予告を見てからずっと気になっていた作品。 ただ、思っていたような親子愛の話じゃなかった。良い意味で。 仕事命でほとんど笑顔を見せない娘。 ユーモアを愛し、変な入れ歯を入れてニマっと笑う父。 仕事に追われて周りも自分も見えなくなっている娘を心配し、あれこれジョークを仕掛ける父。 なんてうざ可愛いんだろう。 空振りしっぱなしなんだけど。 なんと言っても終盤のあのシーン。 もう大好き。 爆笑。からの涙。 こんなの見たことない。 この出来事で彼女は、何が自分にとって本当に大切なのか。誰が大事なのかに気づいたと思う。 家族ってさりげなくてあったかくって、他に代わりはないかけがえのないものなんだよなぁって改めて感じさせられた。 今度はお家でゆっくり観たいな。 そんで爆笑したい。(笑)
  • jerry
    -
    トニに扮している時の父親の奇行と風貌に恐怖しか感じず、終始ヒエ〜と慄いていました。普通にしてる時の娘を見つめる眼差しとか、娘と接していない時の彼は憎めないのだけど…むしろ娘、心広いくらいだと思う。その娘イネスは終始良い味出してました。体張ってるよ。 アシスタントちゃんが健気でなんか好き。 父親が観たらどういう感想を抱くのか気になるけど案外刺激的なシーンが多いので観てとも言いづらい…
  • Kentaro
    2.9
    娘が好きすぎて変なことばっかりするお父さんの話。
「ありがとう、トニ・エルドマン」
のレビュー(1519件)