トランスジェンダーの笑いと涙に満ちた人生『ダイ・ビューティフル』の魅力に迫る!

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ダイ・ビューティフル5

「ミスコンの女王」と称されたトランスジェンダーの死と波乱に満ちた生涯を笑いと涙を交えて描き、昨年の東京国際映画祭で拍手喝采、話題となったフィリピン映画『ダイ・ビューティフル』がいよいよ7月22日(土)より公開。

差別と偏見に立ち向かい、自分らしく美しく生きようとする一人の女性としての生き様に多くの方が感動した一作。Filmarksユーザー向け試写会にて、いち早く鑑賞したユーザーの感想、そして上映後に行われた本作プロデューサーのペルシ・インタランさんによるトークショーの様子とともに本作の魅力をご紹介します。

 

《自分らしく生きる姿に感動》死から始まる「ミスコン女王」の波乱に満ちた笑いと涙の人生を描く

急死したミスコン女王・トリシャ。彼女の遺言は、葬儀までの7日間、日替わりセレブメイクをされて旅立つこと。生まれたときの姿で葬りたいという父親の思いに背くように遺体を盗んで、彼女の願いを叶えようとする友人たち。

自分らしくありたいと、ビヨンセ、ケイティ・ペリー、アンジェリーナ・ジョリー、ジュリア・ロバーツ、レディ・ガガと日替わりで海外セレブメイクを施され、トリシャと関わりのあった人々が葬儀に訪れ、思い出を回想する。その姿をSNSで投稿すると多くの反響がー。

「死んだあと、もしも生まれ変われるなら、もう一度自分になりたいです」死という題材の中で、まっすぐに生きることの「美しさ」を感じられる本作。

絶えずユーモアを持ち続け、屈強の中でもなお光り輝こうとあり続け、亡くなった後でさえも“自分らしさ”を貫いた彼女の人生に、観るものは胸を打たれることでしょう。「自分らしく生きる」全ての人に観て欲しい人間賛歌の映画です。

ダイ・ビューティフル4

  • ■フィリピン映画とかLGBTQとかいう偏見は持たずに、多くの人に見てもらいたい素晴らしい映画(エミさん)
  • ■LGBTというよりも、まず一人の女性のドラマとして素晴らしかった。どんな性別でも関係なく、その部分は共通するように思う(みきさん)
  • ■強くて優しい女性とその周りの人達の優しさが沢山つまった映画でした。最後まで自分らしく、それをサポートする周りの人達の優しさと逞しさに感動しました(YukiIshiiさん)
  • ■トランスジェンダーが主人公の話でしたが、「彼」であり「彼女」であるその人生は「一個人」としての生き方がとても印象的で、物語にどんどん入り込めました(onさん)

《色鮮やかな美しい世界》LGBT映画としての深さとバランスが逸品!

原案は、2014 年にフィリピンのトランスジェンダーが殺された「ジェニファー・ロード事件」。事件後、ソーシャルメディアで「トランスジェンダーだから死んであたりまえだ」などという偏見の声を聞いて悲しんだ監督のジュン・ロブレス・ラナは、こういった人々に対する理解を深める作品を作りたいという想いで製作にかかりました。

ダイ・ビューティフル1

差別と偏見に立ち向かい、誇り高く生き抜いたトランスジェンダー、トリシャを取り巻く人々が彼女との人生を振り返って行く。愛を求め、時に裏切られることもあったその波乱に満ちた一生ですが、ユーモアラスな部分と悲しみの部分がうまく融合されています。

今年のアカデミー賞作品賞に選ばれた『ムーンライト』や、エディ・レッドメイン主演の世界初の性別適合手術をテーマとした『リリーのすべて』など近年、LGBTを扱った作品は多く作られ、高く評価されています。本作も、色鮮やかな美しい世界で笑いとともに、明るく生きようとする一人の女性の映画として観る者の心を魅了する傑作です。

ダイ・ビューティフル3

  • ■きれいな映画だった。画面も彼女たちも。そしてそこここに優しい心があふれていた。普段、見る機会のないフィリピン映画は、思っていたよりも静かで穏やかな時間を与えてくれた。トリシャとバーブスのユーモア溢れる絆の深さが心に残る(パストラルさん)
  • ■シリアスなだけでなく、フィリピン人の陽気な性格や、カラフルな色使いなど明るい部分もあり、素敵なエンターテイメント映画。なによりも、主人公のトリシャが美しったです。1人の美しい女性の人生の物語です。本当におすすめの映画(やまちゃんさん)
  • ■トランスジェンダーの方への自分の無意識の偏見に気づかされる映画だった。性別に関わらず、強くたくましく美しく生きる姿に心うごかされた(ふわりさん)
  • ■トランスジェンダーを題材にした映画の中でも、本作のように明るくジョークを交えて描いている作品はあまり見かけないのでとても印象的で素敵な映画でした(いさん
  • ■死をメインに取り扱っているにも関わらず、コミカルなシーンも多いので堅苦しくなく観やすかった。たくさんの顔を見せてくれるトリシャだったが、私は母である彼女が1番好きだった。彼女らにとってまだ生きにくい世の中ではあると思うが、本当の自分になる為に努力している姿はとても必死で美しかった(nkmさん)

Instagramで有名な主演パオロ・バレステロスのメイクアップ術にも注目!

主演のパオロ・バレステロスは、フィリピンのバラエティ番組の司会者やメイクアップアーティストとして活躍しているほか、ビヨンセなどのスターのものまねメイクを自身のInstagramで披露し海外メディアで多数取り上げられ話題になりました。

日本では“海外版の男ざわちん”と言われTVやWEBなどで大きな話題を集めるほどですが、最近では『ワンダーウーマン』のメイクをInstagramで投稿。演じたガル・ガドット本人も驚いた見事な変身! その特徴を捉えたメイク術は圧巻の一言です。

 

Wow! This is incredible @pochoy_29 Bravo #wonderwoman

Gal Gadotさん(@gal_gadot)がシェアした投稿 - 2017 6月 13 8:40午後 PDT

本作での演技は「奥深くにある秘密、弱さをさらけ出す演技力、艶やかさが備わっていた」と絶賛され、第29回東京国際映画祭で主演男優賞を受賞しました。パオロは、毎回メイクは自分で2〜3時間かけて行い、葬儀までの7日間セレブそっくりのメイクで彩っていく。変幻自在に美を創り出す彼女のメイクアップ術にも注目です。

ダイ・ビューティフル2

  • ■トリシャを演じたパオロにとにかく拍手! とても素敵にトリシャを演じていたのは勿論、一番驚いたのはメイクアップを全て自分でして、しかもコメディアンだと言うこと。こんな世界もある。沢山の方に見て貰いたい映画です(greeeenpeaceさん)
  • ■映画を観たというよりは素敵な友達のお葬式に参列したような気分。トランスジェンダーの苦悩に踏み込んでいくから下手したら重くなりすぎちゃいそうな内容だけど、とにかく化粧テクニックの凄さと彼女達のミーハーさや不器用さが可愛くてすんなり観れちゃう(咲良あぽろさん)
  • ■シビアなこともあるけど、笑いもいっぱいあって、パワフルな映画だった。メイクが美しかった。友情や家族愛にホロリときた。(KINOさん)
  • ■トランスジェンダーの方もそうじゃなくても自分らしく生きられる世の中であってほしい。毎シーンで変わるメイクや洋服はとても楽しくて魅せられてしまいました(sayuさん)

入り混じる時系列には秘密があった? 親友バーブス主演によるスピンオフも!?

ペルシ・インタランさん

試写会では、上映終了後トークショーを開催! 本作プロデューサーのペルシ・インタランさん、また東京国際映画祭でプログラミング・ディレクターを務める矢田部吉彦さんが登壇されました。

華やかさとユーモアラス、悲しみの3つをあわせ持った映画ということで、特に工夫した点についての矢田部さんからの質問に対して、

「トランスジェンダーの人に対する誤解を解くためにも、普通の人と同じように幸せに生きようとしている姿を見せられるよう工夫しました。起こった事件そのものは悲しいことでしたが、トリシャ自身の悲しい部分だけをフォーカスするのではなく、トランスジェンダーの人にも幸せな瞬間や笑ってしまうこともたくさんあって、そういう部分もちゃんと見せて映画として楽しんでもらいたいという想いから、エンターテイメント性を強く意識した作りになりました。」と答えました。

また、上映後のフィリピンでの反応については、

「去年のクリスマスにフィリピンでナンバーワンの映画になったことに驚きました。男性以上に、多くの女性たちに観てもらい、中には何度も繰り返し映画を観てくださった方もいました。可笑しいシーンで笑い、悲しいシーンで涙を流し、主人公のトリシャを、自分たちのように受け止めて共感を持ってくれました。」

とフィリピンでの盛況について、昨年の東京国際映画祭で観客賞を獲ったことにも起因していると日本の観客の方にも感謝を述べました。

ペルシ・インタランさん2

作品の時系列が入り混じる演出については、

「故人をお通夜や葬式にて偲ぶとき、時系列で話していくのではなくて、散発的に浮かんたことを話すことが多いと思います。そのような感じでこの映画を作りたいと思い意識的に時系列を混ぜる演出になりました。」

さらに、トリシャの親友バーブスが主人公となる今作のスピンオフが、TVシリーズとして製作されているとのニュースが発表されると、矢田部さんは、来年の東京国際映画祭でも一気見上映ができたらと期待を膨らませました。

  • ■この物語は終始笑いを忘れない明るい物語になっています。だんだんと見えてくるのは、自分らしく生きぬいた一人の女性の人生。本国で多くの女性に支持されたというのも頷けます(ハイカラ さん)
  • ■トランスジェンダーを喜劇的にポップに描いた塩梅がとっても好き。バランス感覚は確かに。時系列の混ぜ方にも魅せられた(ところてんさん)
  • ■死を特別に、より自分らしく迎えられるのはとても理想的。それはLGBTQ関係なしに、最後くらい自分らしく終わりたい。シリアスだけどおかしくて、登場人物一人ひとりが愛おしく感じる、ベストフィリピン映画(こてぴりあんさん)
  • ■私に残ったのは主人公トリシャと親友バーブスの友情物語。重めなテーマの割に友情や故人を尊重してくれる周りの人達の気持ちのあたたかさがすごく心に残った。みんなのやさしさに私もぽろっと泣いてしまった(しのびまちこさん)

 

ミスコンの女王”と呼ばれたトランスジェンダーの人生を描く感動作『ダイ・ビューティフル』は、7月22日(土)より公開。力強く生き、多くの人に愛された彼女のユーモラスな人生をぜひ劇場にてご覧ください。

◆映画『ダイ・ビューティフル』 information

ダイ・ビューティフル

あらすじ:
ミスコンの女王、トリシャが急死した。家族から絶縁され、身寄りのない娘を育て上げ、ついにミスコン女王に輝いた末の突然の死だった。そんな彼女の遺言は、葬儀までの七日間の死化粧への注文だった。ビヨンセ、ジュリア・ロバーツ、レディ・ガガと。日替わりで海外セレブメイクを施され、トリシャと関わりのあった人々が葬儀に訪れ思い出を回想する。

上映時間:120分

2017年7月22日(土)、新宿シネマカリテ他にて全国順次公開〉

配給:ココロヲ・動かす・映画社 ○
公式サイト: https://www.cocomaru.net/diebeautiful

 (C) The IdeaFirst Company Octobertrain Films

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  • アミコ
    4.2
    黙って全員見たまえ、彼等が強く生きる証のような映画だ。
  • ベルサイユ製麺
    3.6
    なんと、主人公は最初から死んでいる。 そう、吾輩の人生のことです!…とか、軽い気持ちでふざけて書いたら結構響いてきやがるぜ…。 大柄で彫りの深い美しい顔立ちのトリシャ。念願の“ミス・ゲイ・フィリピーナ”の座に輝き、喜びもつかの間、体調不良を訴えそのまま帰らぬ人となってしまった。死因はクモ膜下出血。 ☆トリシャは、いわゆる“オネエ”でした。…きょうび、性的少数者の権利や自由を守り、前向きに生活できる社会の実現へ向けた運動の熱がこんだけ高まる中、果たして“オネエ”呼ばわりで良いのか?というのは悩ましいところなのですが、フィリピンに於ける彼らの独特なスタンスを表すのに、アルファベット1文字だとどうにも上手く当てはまらない気がします。気分的には“オネエ”或いは“オカマちゃん”の方がしっくりくる…。ちょっと調べてみたところ、現地では彼らを“バクラ”と呼んでいるそうです。という事でバクラを採用☺︎ 幼い頃から手作り衣装でミスコンごっこをしていたトリシャ、元の名はパトリックは、裕福な家庭に育ち、同じ趣味の男の子達とキャーキャー楽しくやっていましたが、厳格な父はそれを許さず対立、ついに勘当されてしまいます。 覚悟を決めた新生トリシャは親友のバーブスらとともに地方のバクラのミスコン入賞を目指してドサ回りの日々…。 惜しまれつつ亡くなった知人女性の幼い娘アドーラちゃんを引き取り、トリシャは念願のママに!娘をシャーリー・メイと名付け可愛がります。 自分磨き、改造手術、アホなカレシとの別れ…。苦労を重ね、やっと掴んだグランプリだったのに…、で冒頭のシーン。 トリシャは、メイクアップの達人だった親友バーブスにある遺言を残していました。 「私が死んだら、葬儀は七日間やってね。毎日別の大スターのソックリメイクにして!」 🌈 Die Beautiful. 美しい魂の容れ物を囲む、七日間の哀しみと笑いの日々が始まりました… …という話でして、個人的にはラブ・ディアス作品などでも目にする、バクラ達の狂気じみた陽気さの中に見え隠れする誤魔化しようの無い哀しみがとにかくツボで、感情を揺さぶられまくって号泣必至かと思ったのですが、…うん、大丈夫だった☺︎ というのも、この作品、構成にちょっと難がある。もうめちゃくちゃに時系列がシャッフルされるのですが…例えば、冒頭の〔現在〕柩に納められたトリシャのシーンからシームレスに〔だいぶ昔〕リャーリーメイの母親が亡くなり柩に入っているシーンに変わったりするのですが、何しろ冒頭での出来事なのでキャラクターの見分けがつかない。何がどうなってるの?…そんな事が頻繁に起こるので、心を動かす前に、「今どうなってるのだ?」と頭が働き出してしまうのですよ…。これは勿体ない。 まあそもそも過剰に感動させようという意図は無いようで、やっぱりおバカとしか言いようのないバクラの日常(ミスコンの演し物マジでマジで酷い!!)、学生時代の悲惨な出来事、シャーリーメイとの愛に満ちた日々などが良い按配にカクテルされ、最終的に親友たちに見守られながら虹の橋を渡るトリシャの笑顔に悲壮感は有りません。波瀾万丈ながらなんとも微笑ましく羨ましい人生です。 トリシャの日替わりメイクも、アンジョリーナ・ジョリーやレディ・ガガ、ジュリア・ロバーツ、フィリピンのスターと華やかで純粋に楽しい。 ちょっと他の作品では得られないような変わった角度から感情にコミットしてくる不思議な作品でして、もちろんおススメではあるのですが、止む無く猥雑な表現が有ったり、(これは止む無くは無いと思うのだけど)性器名称をダイレクトな俗語で言いまくるので、一応鑑賞環境に注意が必要とは申しておきます!「昨日何食べた?」みたいなホッコリ感は無いよ。 …全く個人的な感情なのですが、アルファベットできっちり区分したり、自らの権利を守る為に相応のインテリジェンスが求められたりするのって本当に窮屈だなぁと思ってしまいます。もっと気ままに、出鱈目に振る舞えれば良いのに。 枠にとらわれず、好きな部分だけ選り抜いて自分を作れれば良い。…それが目障りだっていう方は、人のことなんて気にしないで、自分を見つめてあげて欲しい。どうせいつかみんな同じ虹の橋を渡り同じ場所に行くのだから、それまで少しでも長く笑って過ごそうよ。
  • Narin
    4.1
    トリシャ可愛すぎる!!! ミスコンが開かれる度に応援しちゃう!笑 シャーリーメイを子どもとして迎えたのも、自分を後回しにして人の幸せを優先するところも、傷ついても立ち上がるところも、家族に本気で憧れているところも素敵で可愛い。ジェシーも憎めなくて好きなキャラクター 結局死んじゃってるんだけど、悲しさを全く感じさせない映画。
  • ん丸
    4.0
    トリシャが本当に美しくてかわいい! 仕草や話し方が本当にかわいい。 「親からもらった身体を〜…」云々ってよく言うけど、なりたい自分に、素敵だと思う自分になるのが一番。 後ろめたさを抱えて生きるのではなく、トリシャのように「神様、あなたの贈り物をこんなに素敵にしました!」って胸を張って言える生き方をしたいものです。 時系列がバラバラなのは、お葬式のときには故人との思い出は断片的に語られるから意図的にそうしたって読んで納得。
「ダイ・ビューティフル」
のレビュー(841件)