押井守監督最新作『東京無国籍少女』で初主演!期待の若手女優にインタビュー!

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映画『TOKYO TRIBE』でヒロイン役に抜擢されるなど、華麗なアクションで今注目を集める若手女優、清野菜名さん。そんな彼女の初主演映画『東京無国籍少女』が7月25日(土)にいよいよ公開を迎えます。

園子温監督作に続き、今回は押井守監督作。日本を代表する映画監督から立て続けに起用される彼女の魅力とは何か。映画の見どころを交えて、ご本人にお話を伺いました。

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(※本記事には映画の内容にふれる記述があります)

「手探り」でつかみとった芝居

『東京無国籍少女』は、心に闇を抱えた少女・藍の憂鬱な日常とそれが崩壊する瞬間を、暴力と性的な描写を交えて描いたソリッドサスペンス。独特の世界観に過激な描写、必要最小限の説明とセリフで進んでいくストーリー展開。初主演で難しい役どころに挑んだ清野さんは、どんなことを考えながら役を作っていたのでしょうか。

「必死に手探りで役を掴んでいきました。今回は準備時間も短かったし、台本も情景描写ばかりでセリフが全然書かれていない。最初は、えっ!?てビックリしました(笑)

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そんな台本を彼女に託した押井監督からは「台本で足りない要素は現場で伝える」と言われていたとのこと。

「初めての主演映画で全然慣れていないということもあって、家でもどう演じようってずっと考えていました。アドリブを要求されたらどうしようとか、“あとは現場で”ってどういうこと?とか、ものすごく怒鳴ったりするんじゃ…とか(笑)」

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押井監督から得た、大きなヒント

実際の撮影では、そんな不安を素直に押井監督に相談することで「分からないことが解消されて、きちんと役を理解しながら撮影できた」といいます。

「分からないところは監督が納得するまで説明してくれました。本当に気さくで丁寧に教えていただいて。怒鳴ったりもしない、優しい方でした(笑)。監督からは“現場の雰囲気を感じてほしい”と言われることが多かったんですが、たくさんいただいたアドバイスの中でも”まばたきを我慢して減らそう”と言われたことが、大きなヒントになりました」

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出典:http://news.nicovideo.jp/watch/nw1027032

その理由を尋ねると、「私、ドライアイで普段からまばたきが多いんです。でも、監督から言われた“まばたきすることが、スクリーンを通すと違う意味に取られることもある”という一言で気づかされました。それからは、目の表情も意識して演じるようにしています」と答えてくれました。

本編を観ると、彼女の“目の表情”がしっかりと作品に活きていることがわかります。ときおり放つ鋭い視線は、押井監督も「目がすごい。すごい殺気だ」と絶賛するほどです。

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練習はたった1日。膨大な数のアクションに挑む

そんな目力もさることながら、本作ではかなりの数のアクションに挑戦。学生時代から本格的な訓練を受けてきた得意分野にも関わらず「今まで学んできたアクションとはまったく別物でした」と意外な答えが返ってきました。

アクションの量がとにかく多かったです。それに加えて、動きが細かくて複雑だったので…。イチからアクションを学び直している感覚でした。しかも、たった1日しか訓練する時間がなかったので、とりあえず覚えるということに必死だったのを覚えています」

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そんな必死さも伝わってくる、迫真のアクションシーン。中でも1番のお気に入りを聞くと、「銃剣のナイフを片手に戦うシーンです。自分でも、なかなか納得のいく動きができなくて…。初めて自分から「もう一回やらせてください!」と監督にお願いしたシーンでもあります」

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また、女優魂をぶつけた渾身のアクションシーンでは、撮影中に今までにない初めての経験があったといいます。

「作品の前半はとにかく抑えたお芝居になっているので、後半のアクションシーンで早く爆発したい、という気持ちが積もっていました。それに、アクションシーンを撮ることで、さらに藍という少女と自分が同化していくのを感じていたんです。藍が憑依していたとも言える瞬間でしたね。はじめて、役と一体化していくという不思議な感覚を経験できました」

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何回でも観てもらいたい!

初めての主演作となる本作は得意なアクションシーンが満載。「手を抜きたくなかったし、とにかくすごくいいものになればいいなという思いで挑みました。1回観ただけでは気づくことのできない伏線や、2回目観たときには「これってこういうことだったんだ」と違った捉え方ができる作品。何回でも皆さんに観てもらいたいです」と語ってくれた清野さん。

インタビュー後には、「ジャスティン・ビーバーのファンなんです」と意外な一面も覗かせてくれた彼女。今後の活躍にますます目が離せません。

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清野さん、ありがとうございました!

■清野菜名/プロフィール

2007年、雑誌「ピチレモン」の専属モデルとしてデビュー。園子温監督作品『TOKYO TRIBE』(14)でヒロインに抜擢され注目を集める。押井守監督最新作の本作で初主演を飾るなど、世界的な映画監督に立て続けに起用される。主な出演作に、ドラマ「素敵な選TAXI」(14)、ドラマ「ウロボロス~この愛こそ、正義。」(15)など。TXのドラマ「LOVE理論」(15)など。公開待機作に宮藤官九郎監督作品『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(16)がある。

■映画『東京無国籍少女』information

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あらすじ:そこは女子美術高等専門学校。日々、創作活動に取り組む生徒たち。その中に、かつて天才と持て囃された藍(清野菜名)が居た。彼女は事故で怪我を負った影響で心に傷を抱えてしまい、今では眠ることも出来ず、授業もドロップアウトし、ただ一人、謎のオブジェを作り続けていた。そんな藍を再び広告塔として利用するため全てを黙認し、決して学園の外に出そうとしない教頭(本田博太郎)。特別扱いされる藍を苦々しく思う担任教師(金子ノブアキ)と、嫉妬を募らせる同級生たち。降りかかる執拗なイジメと嫌がらせの中、唯一、彼女の身を案じる保険医(りりィ)にも心を開かない藍。やがて、心休まらない憂鬱な日々は、藍の中で目覚めた「なにか」によって崩れ始める…。群発する地震。響く大量の鳥の羽音。学園内に流れ続けるクラシック音楽。そして繰り返される謎の声… お前はなぜ、ここにいる?

7月25日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー

(C)2015東映ビデオ

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※2022年9月29日時点のVOD配信情報です。

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  • katojjj
    3.2
    ある学校の特待生の藍は不眠に悩まされ、同級生からイジメを受け、教師からはなぜか冷たく接せられていた。 あるとき藍は突然「お前は誰だ」と同級生から外国語で尋ねられ、狂ったように巨大なオブジェの製造に取り組む。 今や本邦1位のアクション女優かもしれない清野菜名の映画初主演作。 静かというかダラダラしているというか、あまり幻想的な魅力を感じない展開で面白いとは言い難いが、クライマックスの大バトルはなかなか。ただ必見というレヴェルには達していない。 ちなみに藍の正体はもちろんラストで判明するが、しかしあのラストもまた●●かもしれない、という可能性もある。
  • 幸福論
    2.5
    ストーリー2 映像2 音楽2 アクション3
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東京無国籍少女
のレビュー(1233件)