君は知っているか!?今月が「エミール・クストリッツァ月間」であることを。監督なのに“ライブ公演”で来日って、一体何者?

2017.09.18
監督

映画狂の唄を大いに謳おう

ロックス

皆さんは旧ユーゴスラビア出身のエミール・クストリッツァ監督をご存知でしょうか? 史上屈指の大団円のエンディングを迎える代表作『アンダーグラウンド』をはじめ、数々の名作を生んできた監督です。

さて、突然ですが2017年9月は、史上稀に見る「エミール・クストリッツァ月間」となっているんです。知っていましたか? そこで今日は、めくるめくクストリッツァの世界をご紹介します!

そもそもエミール・クストリッツァって?

「エミール・クストリッツァ」って誰だ?なんて思う方もいると思うので、まずはご紹介を。名前を一度覚えれば二度と忘れませんが、覚えるまでになかなか時間がかかるかと思います。「エミール・クストリッツァ」です。覚えましたか? 激動のユーゴスラビア・サラエヴォ(現・ボスニア・ヘルツェゴビナ)に産まれ落ちます。なくなってしまった祖国・ユーゴスラビアを愛するクストリッツァは今でも「ユーゴスラビア人」を称します。その作風は愛するユーゴスラビアへ捧げられたものが中心となっています。

特に、彼の代表作である『アンダーグラウンド』はユーゴスラビアの歴史を追った、およそ3時間に及ぶ大サーガとなっています。

一見、ユーゴスラビアの歴史が3時間続く映画、と聞くと少し引いてしまうかもしれませんが、ご安心ください。この『アンダーグラウンド』に限った話ではないですが、彼の作品は全てにおいて「楽観的」であり「ファンタジー」なのです。 激動の内戦を描いているので、もちろん悲しいシーンもありますが、それ以上になによりも映画史上屈指のエンディングが待っていることは保証します。(観てのお楽しみです)「この物語は終わらない」、観終わった後、あなたはきっと、この言葉の重みがよくわかるはずです。

クストリッツァ月間その1 満を持して『アンダーグラウンド完全版』が期間限定で公開!
 

あんづ

さて、ただでさえ3時間に及ぶ長編映画『アンダーグラウンド』ですが、なんと今月16日(土)から未公開シーン143分を加えた(未公開シーンが143分もあるなんて!)5時間14分に及ぶ『アンダーグラウンド 完全版』が初公開されます! 本物の『アンダーグラウンド』をついに観ることができるのです! なお、本編は前後半に分けて上映されます。期間中、通しで「完全版」 を観ることができるのはたったの7回! 急いで劇場に向かいましょう!

クストリッツァ月間その2 新作『オン・ザ・ミルキー・ロード』公開

だ

そんなクストリッツァ監督の新作が満を持して9年ぶりに公開されます! その名も『オン・ザ・ミルキー・ロード』!主演はモニカ・ベルッチ、そしてエミール・クストリッツァ! なんと監督自ら主演! 予告編をみるとあのモニカ・ベルッチとイチャイチャするシーンが垣間見えます。役得とはまさにこのこと。羨ましいぞ! クストリッツァ!

クストリッツァ月間その3 旧作も公開

じぷし

くろ

『アンダーグラウンド完全版』に合わせて、恵比寿ガーデンシネマでは「ウンザ・ウンザ・クストリッツァ2017」と称して旧作も公開! 第42回カンヌ国際映画祭監督賞受賞作『ジプシーのとき』、第55回ヴェネツィア国際映画祭監督賞受賞作『黒猫・白猫』、2002年に日本で公開された音楽ドキュメンタリー『SUPER8』など過去の名作もチェックしましょう!

クストリッツァ月間その4 なんと監督が率いるバンド・「エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ」が来日公演!

うんざ

クストリッツァ月間の幕開けを宣言するように先日、ZEPP TOKYOにてエミール・クストリッツァ監督率いる「エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ」の来日公演が開催されました! そうなんです。バンドやっているんです。

映画監督なのに。ジプシー、ハード・ロック、スカ、行進曲といった異なる要素を融合させたミクスチャー・サウンドは通称“ウンザ・ウンザ・ミュージック”と呼ばれています。僕もファンとして観に行ってきました!

舞台上にファン(女性のみ)を招き上げ、踊りまくるクストリッツァ監督。完全にウケ狙いの(少し狂気を帯びた)演出の連続。やりたい放題とはこのこと。単なるロック・スターでした……。映画監督なのに……。

だ
写真は会場限定Tシャツも買って上機嫌の私です。アホ面です。なかなかウンザ・ウンザしていると思います。

以上、今月はエミール・クストリッツァが熱いです! もう覚えましたね? エミール・クストリッツァです!

「今月はクストリッツァを観に行クストリッツァ!」

「ウンザ・ウンザ・クストリッツァ2017」
http://mermaidfilms.co.jp/unzaunza/

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  • さきのこ
    4.5
    スイスアーミーマンを観るつもりで行ったのに、チケット売り場でこれ買ってたw でもポスターの可愛さと、”オンザミルキーロード”というかわいい名前に惹かれて気になってはいたので、こっちでもいいかなって。 そんな感じであらすじとかも全く知らずに観たので、想像と違いすぎてびっくり。 戦争の中での愛の逃避行のお話だったとは…もっとほわほわと、わいわいと、楽しくてかわいいお話だと思ってたので。 だって、このポスターからは想像できないでしょ!?笑 正直、結構終盤の方まで訳がわからなくて、 よくわからないな〜早く終わらないかな〜やっぱりスイスアーミーマンでダニエル君の毛を拝むべきだったかな〜 なんて思いながら観てました。 いろいろ詰め込まれていて、恥ずかしながらわたしの馬鹿な頭では理解が追いつかなかったのです。 でもなんかね、終わった後じわじわくる。 戦争の悲惨さを、これまでに観たことのない感じで見せつけられたような映画だった。 でもですね、これ 寓話と、3つの実話を繋げて作ったお話ってことを冒頭で知って、わたしその実話の部分を知らないのでもう完全に全てがファンタジーだと思いながら観てたので なに的外れな感想言ってるのこいつ? 的な感じになってると思いますがそこはスルーでお願いします!笑 いつ終わるかわからない激しい戦いのなかでも、のどかにいつもの暮らしをしている人や場所があって。 わいわい歌って踊って飲んで騒いで、好きな人と結婚するという夢や、いつか戦争が終わると信じてその後の平和な世界を想像したりと、楽しみを見つけながら生きている。 やっと戦争が終わって平和が訪れたと思ったのに、やっとお互いの気持ちが通じあったのに、戦争が生んだ過去の出来事から追われることで、平和なんて夢のまた夢になる。 コスタは結局ひとりになる。 花嫁の後を追って死のうとするときにおじいさんがかける言葉 “お前が死んだら誰が彼女を思い出すんだ” だから生きろ、命を大切にしろ、ふたりぶん生きろ、と。 ごもっともな言葉だよ。 でもずっと思い続けながら、自分が天国に行って永遠に一緒にいられるまで生きるのは苦しいよ。 死にたくなるよ。泣くよ。 戦争中も、終戦しても ずっと覚めない悪夢を見ているんだよねコスタは。 もう愛だけが生きる原動力なんだな。 だから逃避行も続けられたのよ、花嫁も同じ。 こんな意味のない世界で、唯一意味のあること… ラストが本当によかった。 いつかコスタにそのときが来たら、争いなんかない世界で、花嫁とずっと幸せに暮らして欲しい。 当然だけど、結局戦争は苦しみと悲しみと憎しみ以外何も生まない。 誰もがわかってるのに、どうしてなくならないんだろうね。 たくさんの動物と壮大な自然がとても印象的だった。 戦争だからって動物を見捨てないコスタの優しさも、人間性が現れていてよかった。 ヤギはかわいそうだったけど… 逃避行で自然や動物と共存したり、スローモーションになるシーンの見せ方が面白くて、特に滝のシーンはとても美しくて見入ったな。 このスローモーションの部分だけは、悪夢じゃなくて美しい夢なんだと思う。 というか、このタイトル。 いいね。 コスタ最高。愛してる。 聞いたことある監督だと思ったら、アンダーグラウンドの監督だったのね… 結局アンダーグラウンド観れなかったから…観たいな(;_;) そしたらまた違った感想が出てきそう。
  • ぬげこ
    3.7
    レビューを見て気になって 見てきました。 食い入るように見てしまって、 あっという間でした。 忙しい映画というか、 流して見てしまう場所がなかったです。 全部気になる! 楽しいも、哀しいも。 可愛いも恐ろしいも。 コスタが惨状を目の当たりにした時の ただ一瞬ほろりと流れる涙が すごくグッときました。 純真さを愛でる作品だと思いました。
  • SATOKAZU
    3.5
    映画制作を始めた時に、 自分主演でいくなんてないよなあ、 ってのは いやあるかもよ、だって自分の世界なんだから体現するには一番早いかもよ、 みたいな話はあるかもしれないけれど、 その過程で出会ったロケ地に、 村を作って そこを、じゃあ故郷と呼んでしまおうか、なんて、 ないよなあ、 ってことで、 うーむ、 昨今の都会のど真ん中から距離をとってすごそうブームなんてものなんかでは収まりきらない、 なんとゆうか、 超越できた人だからこその発想であって、 一般的な ヤバイ映画づくり屋さん ヤバイエンタメづくり屋さん、 ヤバイエンタメ鑑賞屋さん、 な人たちの中には、 決して芽生えることのない、 原点をつくる想い、 とゆうか、 未来をつくる想い、 とゆう みたいなことなんだろうか、 [エミールクストリッツァ、半端なっ] そんなことを 映画館には、 俺より絶対に年配の方が多いなあ、 やばい内容とゆうより、 受け取る側のレベルが数段高い、 なんだこのオーラは、 とか出鼻くじかれながら思いながら、 いや、 だとしたら、 おれの方が想像力豊かにこの作品と向き合えるかもしれないし、 なぜなら考えの幅が広いし、 とか思いながら、 アヒルが! ハヤブサが! ロバが! ヘビが! うわ、 ヘビが! ああ、 ヤギが! そう ヤギが! いや ヤギが! …、 助演動物賞を、 勝手に与えます! とか思いながら、 じーっと 観てました。 これは、 観た人と話したい映画、 (しかも同世代で、感受性高くて、少し知的な人ならなお良い) ここ、四半世紀(15年内)の中で、 ナンバーワンの映画 って言ってもいいかも なあ そうでしょう なあ
  • Kaito
    4.5
    愛と暴力、生と死、寓話に現実と狂騒的なごった煮で泣き笑いの2時間でした。 「Underground」同様に裏にあるテーマは厳しいけれど、残された者の行動で描く鎮魂の描写は心をうたれました。 ヒロインの姥桜ぶりは「ELLE 」といい勝負で、いい感じに歳をとることの重要さが良く分かります
  • Rena
    4.6
    壮大な自然・風景 愛くるしい動物たち 次々と降りかかる予測出来ない展開 そして、私の想像を遥かに超えたラストは、非常に深かった... 『 アンダーグラウンド 』のラスト・シーンの素晴らしさに、「涙で画面がくもってしまう… 」 と表現した淀川長治さん。同じクストリッツァ監督の本作品を鑑賞していたら、このラストはどう語り継いだのだろうか。 戦争 愛 狂喜 ユーモア そして、そこへ見事に織り込まれていくファンタジー 多彩な才能の持ち主であるエミール・クストリッツァ監督は、俳優としても素晴らしかった!! 彼が演じるコスタの表情から、目が離せなかったです。 ラストは自然と流れ落ちてくる涙を受け止め、自分の感情をただただ受け入れることしか出来ませんでした。 スクリーンをずっと見つめていたかった 美しい旋律を限りなく聞いていたかった 周りを気にせず、思いっきり涙を流したかった しばらくその場に立ちすくんでいたかったほど、心に響きました。
「オン・ザ・ミルキー・ロード」
のレビュー(889件)