『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督がおすすめする「ゾクゾクする映画」11選

2015.08.03
映画

FILMAGA編集部

フィルマーくま

先月、累計1500万部超の大ヒットを記録した人気コミックバクマン。』の映画実写化を手がける大根仁監督が、映画ライターの渥美志保さんを迎えてトークイベントを行いました。

大根監督イベント画像

本イベントは、新たなクリエイターを発掘・育成する「TSUTAYA CREATORS‘ PROGRAM」と雑誌「FRaU」8月号「ゾクゾクする映画」特集のコラボ企画。

“ゾクゾクする映画督”の代表として大根仁督が登し、ワインを片手に会場を笑いで包む奔放なトークを展開。その中で取り上げられた大根監督おすすめの「ゾクゾクする映画」11本をご紹介します。

『WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常』(2014)

WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常

ウォーターボーイズ』などで知られる矢口史靖監督が、林業をテーマに都会生まれの若者の成長を描いた作品。「こういうお仕事系映画は、さかのぼれば、私も尊敬する伊丹十三監督の『マルサの女』や周防正行監督作など、昔からあるパターンのひとつ。よく出来ていた。このまま教科書という感じ」と大根監督。

さらに、「こんなにチェーンソーが似合うのは『悪魔のいけにえ』のレザーフェイスか、彼かっていうくらいかっこいい」と伊藤英明の演技を絶賛されていました。

なかでも、大根監督が“ここ数年で邦画No.1のシーン”と挙げたのが、伊藤英明が走る軽トラックに飛び乗るシーン。「劇場でもDVDでも観た」というそのシーンを繰り返しスクリーンに流しながら、「海猿も合ってたけど、山猿だったね」と語りました。

『ザ・ウォーク』(2016)

ザ・ウォーク

大根監督が「大好き」と語る巨匠ロバート・ゼメキス監督の最新作(2016年1月公開予定)。NYのワールド・トレード・センターのツインタワーをロープでつなぎ、その上を命綱ナシで渡ったという実在の人物を描いた作品。

「主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットの顔がいい」「ゼメキスが久々に本気で3Dをやった。これはヤバい」と紹介し、「IMAX・3Dで観たい作品」と推した、公開が待ち遠しい一作です。

『コンタクト』(1997)

コンタクト

同じくゼメキス監督作。

「ゼメキスは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『フォレスト・ガンプ/一期一会』など、最新技術と共に映画を進化させて、エンターテイメントをつくってきた」と話し、ライターの渥美さんに『バクマン。』でもCGが使われていることについて触れられると、「レベルが全然違います」と謙遜しながらも、「ゼメキス的にやりたいと思っている」と想いを明かしました。

『フライト』(2012)

フライト

さらにゼメキス監督作をもう一作。本作の紹介では「何気ないシーンをこんなにうまく撮るゼメキスの計算が凄い」とワンシーンを深く解説。そのシーンとは、人生の岐路に立たされた主人公デンゼル・ワシントンが、病院の非常階段で他の患者と一服する場面です。

坂道や階段は、そのシーンにおける人物の関係性を表現しやすい」という演出技法を踏まえた上で、「デンゼル・ワシントンは階段の踊り場にいる。そして上り階段には、コカインをやめて人生を前向きに生きようとするストリッパーの女性がいる。下り階段には、末期ガンで死を意識している男がいる。デンゼル・ワシントン自身は死を予感しつつも、自分がどちらへ進むかまだ分かっていない。だから(中間に位置する)踊り場にいる」と解説。

ゾクゾクする映画を紹介する大根監督

さらに、「そこからこの3人の会話が始まるわけだけど、ここで重要なのがタバコを分け合うということ。世の中ではネガティブなものであるタバコを3人をつなぐ小道具として使っているのが、めちゃうまい」と絶賛されていました。

主人公がどちらの人間と一緒に歩んでいくのかにも注目して楽しみたい作品です。

『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』(2015)

マッドマックス 怒りのデス・ロード

「5回観ましたね」と語るその鑑賞経験をふまえて、「意外に2Dで観るのが一番いい。物語が入ってくる」と所感を述べました。お気に入り映画のひとつであるジャッキー・チェン主演の『プロジェクトA』を引き合いに出しつつ、CGを排除したリアル・アクション作ならではの「エンディングでのNGシーン集を期待した」とこぼしました。

『プラダを着た悪魔』(2006)

プラダを着た悪魔

アン・ハサウェイがキレイになっていくところがゾクゾクする」と意外な一言。「都会の女子頑張りムービー、都会のラブストーリーが大好き」と明かし、他にも『2番目のキス』などドリュー・バリモア出演作も挙げられました。

『Kids Return キッズ・リターン』(1996)

Kids Return キッズ・リターン

自ら手がけた『バクマン。』で「構造の下敷きにした」と語ったのが北野武監督の『Kids Return キッズ・リターン』。

北野武監督作については、「(北野監督は)もともと映画のことはすごくよく知っていて、武さんの作品には確実に映画の神様が降りてきてるんだけど、そんな神様を武さんが追い払っているのが凄い。そんな映画を舐めていた頃の作品が特に好き」と、他のお気に入り作品として『ソナチネ』も挙げました。

『トキワ荘の青春』(1996)

トキワ荘の青春

『バクマン。』関連でもう一作。手塚治虫や藤子不二雄など、後に日本のマンガの礎を築いたマンガ家を数多く輩出したことで知られるアパート・トキワ荘を描いた『トキワ荘の青春』。

「マンガ家映画がいくつもある中で、一番よくできているのがこれ」と語り、まさにマンガ映画である『バクマン。』の制作では、「撮影現場にバイブルのように持っていっていた」と振り返りました。

『復讐 THE REVENGE 運命の訪問者』(1997)

復讐 THE REVENGE 運命の訪問者

「Vシネを観る人ってあまりいないですよね」と踏まえつつ紹介されたのが、この作品。黒沢清監督×哀川翔主演タッグでおくる、知る人ぞ知るVシネの名作です。

黒沢清がVシネ時代に撮った大傑作。黒沢清監督作の中でこれが一番好き」と語り、「突然、(観ている側が)想像していないモノが、映像の中に入ってくるのが黒沢清」、「実際、この映画の撮影は大した機材やレンズを使っていないと思うけど、彼はそれを乗りきる。そのテクニックは凄い。めっちゃゾクゾクします」と称しました。

さらに、「この作品の後、いよいよ彼の心技体が整って、この後とんでもないことになるぞっていう気配をビンビン感じる」というその冴えについても熱く語りました。

『DEAD OR ALIVE 犯罪者』(1999)

DEAD OR ALIVE 犯罪者

こちらもVシネ作品。

いい意味で「とにかくひどいことしか起こってない」と笑いつつも、激しいロックミュージックと歌舞伎町のシーンが重なり、カオティックに展開するオープニングを観ながら「映画館でこのオープニングを観て本当に震えた。これを爆音で観たいんだよね」、「三池崇史監督がVシネを何百本撮っている中でも、最後の大傑作。歌舞伎町のゲリラ撮影とかもたまらない。Vシネをやり尽くしたからメジャーへ攻めてくぞっていう意気込みが感じられるゾクゾクしますね」と熱く語りました。

「ラストで爆笑」というそのクライマックスも気になるところです。

『駅 STATION』(1981)

駅 STATION

最後に紹介したのが、「健さんの映画をどれか一本観るとしたらコレ。健さんが一番かっこいい映画」と語った本作。

劔岳 点の記』などでは監督もつとめた、日本が誇る名カメラマン・木村大作の撮影技術を「キャリア最高作だと思う、完璧」と賞賛し、また「北の国から」シリーズで知られる倉本聰の脚本についても「超ノリノリの頃」に書いていると紹介。なかでも特に熱く語ったのが、高倉健倍賞千恵子のふたり芝居に関してです。

5分間ずっとワンカットで続く場面を観客と観ながら「間合い、セリフ、動き、どれも完璧。素晴らしい」「こんな(細かい)ことまで脚本に書かない。ここはアドリブなんじゃないか」と熱弁。

また、「健さんがいいギャグを言うところがある」と紹介した、高倉健が「北海道の土地ギャグ」をつぶやくシーンが流れると、会場内は爆笑の渦に包まれました。

気になる映画をチェックしてゾクゾクしよう!

大根監督記念写真

映画についてまじめに語るのは「照れくさい」と話しつつも、監督・演出家ならではの視点も交えて、ゾクゾクする映画を紹介してくれた大根監督。ここで紹介された作品はもちろん、「面白くできた」と手応えを見せる今年10月公開の『バクマン。』もぜひ劇場で楽しみたいですね。

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  • Nana
    3.8
    漫画家ってたぶん一番しんどい仕事やわ、、
  • chipi
    3.3
    ストーリーはスラムダンクに似てた。山田君の自然な演技が、最高!
  • zak
    4.2
    【重要】この映画は原作に思い入れがあり過ぎる人は観ない方が良いです。映画は別物と割り切ってフラットな気持ちで鑑賞しましょう。 個人的好きなマンガ歴代ベスト10に入る名作なので、映画化が決まった時は、これはやったらアカンやつや!って思ったんですけど、結局気になって観ちゃったという…(笑) とりあえず導入部は幼き頃からのジャンプ読者ならヨダレモノの激アツな入り方!! そしてとにかく展開が早い!20巻を2時間に詰め込むので仕方ないですけどね。(デスノートの時は12巻で前後編なんで、それに比べると明らかに短かすぎる…) しかし逆にこの内容を上手く纏めたことは賞賛に値すると言うべきか? 今作の見所はやはり執筆シーンですね。確実に地味になる執筆シーンをあの手この手を使って、さながらバトルシーンにまで昇華しています!ジャンプ漫画へのオマージュか?! 友情・努力・勝利のジャンプ三原則に則った素晴らしき青春映画! 正直に言うとスコアは甘々採点です。(実際は3.5ぐらいかな…しかし原作が5点満点なので…笑) 【以下ネタバレあり!不満な点を記録しておきます。】 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ・サイコーと亜豆の2人の夢が叶ったら結婚、それまでは会わないというこの作品の根底にある基本ルールをほぼ無視!(結局別れたのか?)恋愛描写に関しては雑い! ラストシーンは原作との違いに思わず絶句…! ・サイコーとシュージンの合作ペンネーム亜城木夢叶、まさか出てこないとは…コレはかなり重要なポイントですよ!途中ぐらいから出てくるかな〜?と思っていたらそのまま終了、またしても絶句…! ・シュージンの彼女の見吉も出て来ず…。彼女も結構重要なキーパーソンですよ!キャラ削るにしても見吉ぐらいは出して欲しかった。 ・シュージンの設定違う。秀才でスポーツ万能なモテ男の設定なくなったからただの凡人。凡人にスゴイ作品は作れない! ・亜豆のキャラ違う。(キャスティングも微妙)何か言わなさそうなセリフあったり、もっとキュンキュンしてました!亜豆は退学もしない。 ・新妻エイジのキャラも違う。何か悪い部分がクローズアップされてる気が…。エイジは人の原稿に手を入れたりしません! とにかく終わり方が頂けない!あれなら続編が必要。しかしもう続編はないでしょうね、、、 結局何だかんだ言って原作と比べちゃうっていう…(汗) さ〜て原作マンガでも読もうかな。(笑)
  • りおパパ
    3.9
    マンガは日本の文化だから・・・とかいうつもりは無くて、単純に面白い。最近は映画やドラマの原作がマンガっていうのも多くて、作品のクオリティがどんどん上がっているのも事実。マンガは小説と違って文章えはなくて絵で伝える。絵に伝える力が無いといけない。そして、その絵には動きが無いといけない。「マンガは読んでくれる人がいて、はじめてマンガだ」という言葉の意味は大きい。マンガはストーリーをもって読者に何かを伝えないといけない。面白いものでも、感動するものでもいいけど、伝えないといけない。マンガ界を引っ張ってきた少年ジャンプはそれが「友情」であり「正義」であり「勝利」だったということかな。そして、面白さはいつも読者がジャッジしている。 また、マンガの作りては作り手として大変な苦労をしている。〆切との戦い、読者からの評価。色々な苦労をしながら作品を届けようとしている。そんなこんなに面白さを加えて、伝えてくれる作品でした。
  • U
    3.3
    原作はほんと最初くらいしか読んでない。あっという間の2時間で、青春とサクセスストーリーの合わせ技が王道の面白さで、勢いとジャンプ愛が感じられた。エンドロールも凝ってたし。とにもかくにも小松菜奈の可愛らしさが印象に残った。
「バクマン。」
のレビュー(49782件)