ダメウーマンと怪獣がシンクロ!日本大好き監督が描く新感覚エンターテイメント作とは?

2017.10.27
特集

FILMAGA編集部

フィルマーくま

アン・ハサウェイといえば我が道をゆくプリンセスやキャリアウーマンなど自立している強い女性のイメージが強いですが、反面、何かしらの悩みを抱えた女性を演じさせても、光り輝く女優。『レイチェルの結婚』では薬物中毒に苦しむ女性を、『レ・ミゼラブル』では娘を守るため、売春婦に身を落とした女性を演じて絶賛されました。

そんなアン・ハサウェイの最新作が、自ら製作総指揮をとってダメウーマンを演じたシンクロナイズド・モンスターです。

シンクロナイズド・モンスター

 

韓国・ソウルのビル街に突如として出現した怪獣が、どういうわけだかアメリカにいるヒロイン(アン・ハサウェイ)の動きとシンクロ! 彼女が頭を掻けば怪獣も頭を掻くし、彼女が転べば怪獣も転んでソウルのビル街が大変なことに……。

そんな奇想天外な設定ながら、現代人の心の闇を映し出す新感覚エンターテイメント作シンクロナイズド・モンスターの魅力を紹介します!

職ナシ、家ナシ、彼氏ナシ、さらにアル中。なのに世界の運命を…

アン・ハサウェイが演じるのは元フリーライターのグロリア。ある記事が炎上して失職することに……。その後、職探しもせずに彼氏の家に転がり込み、酒を飲んではテレビを観るだけ生活。ついには、彼氏に追い出されてグロリアはすごすごと生まれ故郷に帰ります。

すると、どういうわけだかソウルに現れた怪獣と動きがシンクロしてしまって、ただのダメウーマンだったのに世界中が注目する事件の当事者となってしまうのです。

この痛々しいけれど、どこか可愛げのあるダメウーマンを、アン・ハサウェイが見事に演じています。

シンクロナイズド・モンスター

■アン・ハサウェイが怪獣とシンクロするなんて、とんでもなくコメディな映画だと思っていたら、そこに描かれているドラマにも引きこまれて、じっくり考えさせられる要素の詰まった作品でした。狂気じみた台詞の中に、これって誰もが共感できることだよなぁと思うことがあったり。(fika_miyukiさん)
■こうなるかなぁと思うと全然違う方向へ走り出す映画!アンのダサい女ぶりもそれなりにギャップを楽しめました!(tomomori34さん)
■ダメウーマン過ぎるところが可愛すぎるけど、そんなダメウーマンが成長していく姿を見て、私も頑張ろうって思えました。(mikeneco46さん)

前代未聞の設定に隠されたメッセージ

ドタバタコメディっぽい印象ですが、これが実は深い人間ドラマも描かれています。怪獣を操って世界から注目されるグロリアに嫉妬心を抱く男も現れたりして、複雑な人間関係も描かれていきます。

なぜこの怪獣が出現してグロリアとシンクロしているのかの謎に関わることなので、詳細は書けませんが、そこにはSNS世代を生きる現代人に対するあるメッセージが込められています。それは“ヘイター”の多いアン・ハサウェイからヘイターたちへのメッセージのようにも感じられ……? とにかく、ダメウーマンが命がけで奮闘する姿を奇想天外に描きながらも、人の深層心理を的確に捉えた秀逸なストーリーに、最後まで驚かされ続けるはず!

シンクロナイズド・モンスター

■突如現れた怪獣とシンクロしちゃうなんていう設定、よく思いついたなぁと感心しました。怪獣の現れる条件、きっかけも適当じゃなくてしっかり描かれていたので満足でした。いい意味で裏切られるような内容で楽しかったです!(rnpさん)
■いままで見たことのない異質な映画なのだが、なぜだろうか。考えれば考えるほどいろんな解釈があるし心に響くものもある。あらすじや予告を見る限りかなりポップな感じでアホくさいコメディのようだが、人間の奥底の心理について私たちにも問いかける要素もある。(eigalovemovieさん)
■気楽なコメディかと思ってたら全然違う…え?サイコサスペンス?こんなに緊張感があって釘付けになるなんて完全に予想外。設定はファンタジーなのに人間がみんな妙に生々しくて心の深いところまでジワっと攻めて来ました。(cecilbさん)

大の日本好き監督ナチョ・ビガロンドが描いた未だかつてない作品が誕生!

本作シンクロナイズド・モンスターの監督はスペイン出身のナチョ・ビガロンド。自称“OTAKU(オタク)”で、彼が所有している本の半分は日本の漫画だそうです。彼のツイッターのアイコンはシンクロナイズド・モンスター日本版のTシャツ画像ですし、映画内でアン・ハサウェイが使っているノートパソコンには葛飾北斎の富嶽三十六景がデザインされています。

日本大好きな監督だからこそ、“怪獣”を単なる爬虫類っぽい怪物ではなく、現代人が抱える問題のメタファーとして描いてくれたのでしょう。

シンクロナイズド・モンスター

■ヒロインのMacに北斎の浮世絵のカバーがされてたり、布団が大好きだったり、怪獣が好きだという監督からの日本リスペクトびしびし感じました!(NodokakaitAさん)
■中盤で日本の"布団 futon"が登場。「フトン最高」と寝転がるグロリア。フにアクセントがあってちょっとおもしろい(masa36さん)
■ナチョ監督の作品はやはり面白い!SFコメディなのかなと思ったら途中から心理サスペンス(かな?)に変わったりするので、かなり不思議な映画だった!設定は奇想天外だけど人間の本質をよく捉えていて人間ってややこしい!って感じの映画です。(sonatine1975さん)

自暴自棄なダメウーマンが“怪獣とシンクロしてしまった”ことから、いつしかソウルを守る使命に駆られ、かっこいいヒロインへと成長していく姿に、いつしか応援している自分に気づくはず。ラストにはスカッとするクライマックスも待ち構えていますので、ぜひ最後まで楽しんでご覧ください!

◆映画『シンクロナイズド・モンスター』 information

シンクロナイズド・モンスター

 

あらすじ:憧れのニューヨークで働いていたグロリア(アン・ハサウェイ)だったが、失業してからというもの酒浸りの日々を送っていた。ついには同棲中の彼氏ティム(ダン・スティーヴンス)に家を追い出され、生まれ故郷の田舎町へと逃げ帰る。グロリアは幼馴染のオスカー(ジェイソン・サダイキス)が営むバーで働くことになるが、その時驚愕のニュースが世界を駆け巡る。韓国ソウルで突如巨大な怪獣が現れたというのだ。テレビに映し出された衝撃映像に皆が騒然とする中、グロリアはある異変に気付く。「この怪獣、私と全く同じ動きをする…?!」舞い上がったグロリアは、怪獣を操り世界をさらなる混乱へと陥れるが、そこに「新たなる存在」が立ちはだかる―!。

上映時間:110分
<11月3日(金)より新宿バルト9、ニューマントラスト渋谷ほか、全国順次ロードショー>
公式サイト:http://synchronized-monster.com/
配給:アルバトロス・フィルム
(C)2016 COLOSSAL MOVIE PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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    2.5
    【全力コメディ!かと思いきやまさかの全力人間成長ドラマ!】 #シンクロナイズドモンスター #Colossal 仕事をリストラされ、酒に溺れ、同棲している彼に家を追い出され、故郷に帰るグロリアというアラサー女性。故郷に帰ると、突然韓国に怪獣が現れ、その怪獣の動きがなぜか彼女の動きとシンクロしている… ・ というめちゃくちゃな設定の映画。でも主演はまさかのアンハサウェイという。笑 ・ 怪獣を取り扱うということで、日本がロケ地になるはずだったんだけど、怪獣映画といえば東○さんに協力を仰ごうとしたところ、見事に訴えられ笑、急遽韓国ロケに変更したりと撮影中もトラブルたくさんだった映画としても知られてます笑 ・ 「ふざけた予告編だな…アンハサウェイ振り切ったな…」 ・ といった予告編をネットで見たので、「アンハサウェイのコメディも面白そー」ということで観に行ったのですが、 ・ ・ 全然コメディじゃねえええ!! ・ ・ っていうのが1番大きな感想。笑 まさかの人間成長ドラマでした。 ・ たぶん映画としては完全にB級映画なのですが笑、アンハサウェイが売れるまでの苦労(ハサヘイティングとディスられていた時期があって、業界からも映画好きの人たちからも彼女すごい妬まれていたのです。サラブレッドだし、かわいすぎるし、という理由で)が予備知識としてあると、納得できる映画。 ・ わたしと同世代、特にアラサーの方はいろいろ感じるものがあると思います。社会で生きていく上では、「明るく振る舞わなきゃ…」だけど、疲れたりしてると、たまーに出てくる悲観的な闇属性みたいなところとか。そんな感情が怪獣となって現れたら怖いな…みたいな。この映画だと、「飲酒問題」と「失敗の言い訳」と「人に対する妬み」が闇属性になるかなと笑 ・ なので、途中からいきなりホラーとスリラー要素入ってきます笑 堕ちるに堕ちていきます笑 「気楽に見れる映画だろうなぁ」と思ってたら途中からいきなり考察が必要な映画に変身します笑 ・ シンクロする怪獣とともに彼女が抱える悲観的な闇属性に打ち克つ、というところはスカッとします。 ・ 低予算映画だから制作側が工夫を凝らしたアイディアが光っているところは個人的に○でした。怪獣が韓国の街中で暴れるシーンはCGでやると金がかかるから一瞬だけ見せて、シンクロしているアンハサウェイが1人で踊っているシーンに切り替え(ただの変な人に見える)、音声だけが韓国から聞こえてくる悲鳴の嵐だったりとか。シュールさと絡み合ってなんとも言えない感情になります笑 ・ がしかし何と言ってもアンハサウェイが素晴らしいです。プラダを着た悪魔、マイインターンからの印象とは打って変わって、ダメウーマンを演じ切ってるところは「名女優ってホントなんだな…」って思わされます笑 ・ 賛否両論の映画(でもたぶん否の方が多い笑)かついろんな意味で裏切ってくる映画なので笑、そーゆーのが好きな方にはオススメ。
  • マッドなコーダイ
    3.5
    愉快痛快なコメディ怪獣映画!! ………と思いきや途中から予想だにしない展開へ進み、シリアスかつドロドロに。怪獣映画であるのに人間の欲深さと恐怖を感じた。こんな怪獣映画アリなのか!!笑 今までの『パシフィック・リム』のようなお約束展開の怪獣映画とは全く逆の展開。逆に独創的で新しい怪獣映画の誕生であった。 久しぶりの劇場アンハサウェイ! アンハサウェイのダメウーマンぶりが新鮮味あり、キュートで魅力たっぷり!!アンハサウェイの可愛さを十分に堪能できた。
  • りてん
    -
    中盤以降の展開はどうしてこうなった?と問い詰めたい感はあるもののアイデアは良いので惜しさがにじむ。ステージを移す方法を見つけた上で殴り合い、的なスッキリ感が欲しかったなぁ。
  • TaiRa
    -
    怪獣版『マルコヴィッチの穴』みたいな。チャーリー・カウフマンっぽさは、奇天烈なアイディアだけじゃなくて、人間のイヤな部分を描くとこにも感じた。 アン・ハサウェイが演じる田舎に帰って来た酒浸りのダメ人間設定は、『レイチェルの結婚』のアル中女の流れ。あとシャーリーズ・セロンがやった『ヤング≒アダルト』のアイツにもちょっと近い。地元のダメな男たち、ダメな元カレを乗り越えないとダメ女は脱却出来ないよ。怪獣とシンクロしてる事に気付く流れは笑える。後半からの不穏な感じも好き。主人公が調子乗ってから反省するまでの展開がちょっと軽い。前半の彼女はもっと悪い人間でも良いと思ったけど、それだと主人公から観客が離れちゃいそうで難しいな。でも、それくらい厳しい方がラストももっとアガったし意味も重くなる。クライマックスまでの流れは上手い。空気の抜けたマットに包まり、サナギの様になった主人公が閃きと決意によって“羽化”し、空に飛び立つ流れが手際良く描かれる。ラストで異なる場所にいる人物同士の切り返しがあるけど、ああいう場所や時間を超越した切り返し好きだわ。主人公の酒で記憶を飛ばす癖が、忘れていた過去に向き合う展開に繋がる感じも上手いと思った。 元の設定通り日本とゴジラ(もどき?)でやったらどうなったかね。ゴジラなら何でもありになった今の方が出来そうだけどな。許可さえ取ればだけど。
  • honobon
    4.1
    プロット映画と思いきや、コメディ路線に一切寄せず自分を見つめ直すアンちゃんプロデュース作品。 自分の身の回りで起きていく好転や部屋の変わり方とソウルで起きる惨事の対象的な映像。見ようと思ったきっかけを忘れてしまった時に畳み掛けてくる絶望的な光景に持って行かれた。 "あのウサギ"のように来るか、と思ったら全く違う(むしろナンセンスコメディのような)そう来たかの着地点に加えて、終始「アンちゃん…お肌が…」と嘆きながらやってくるラストシーンの"ただ歩いているだけ"、ラストシーンの表情のアンちゃんを見てごめんなさいな気分。
「シンクロナイズドモンスター」
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