2017年最大のヒットアニメーション映画でもある『怪盗グルーのミニオン大脱走』は、“ミニオンが主役の映画ではない”というのをご存じでしたか?
あくまでも「怪盗グルー」シリーズの最新作
『怪盗グルーのミニオン大脱走』はタイトルからも分かるように、『怪盗グルーの月泥棒 3D』、『怪盗グルーのミニオン危機一発』に続く「怪盗グルー」シリーズの第3弾にあたる作品です。原題では、よりシリーズ物なのが分かりやすく『Despicable Me 3』というナンバリングのタイトルになっています。
人気キャラクターのミニオンも「怪盗グルー」シリーズから生まれたキャラクターなので、もちろん登場し大活躍するのですが、2015年にミニオン達が主役となるスピンオフシリーズ「ミニオンズ」がスタートしたこともあってか、『怪盗グルーのミニオン大脱走』ではグルー達に活躍を譲るような形で、一歩退いた立場から、ミニオン達は本筋とは別の独自のストーリーを展開させていく作品となっています。
そもそも「怪盗グルー」シリーズの主役はあくまでグルー。当初は冷酷な性格だったグルーが次第に温かい心を持つようになり、シリーズを追うごとに家族を拡大させていく物語となっており、今作もそれに準拠した一作となっています。
グルーが迎える新たな環境や出会いに注目
晴れて結婚したグルーとルーシーの前に、人類を脅かす新たな悪党バルタザール・ブラットが立ちはだかります。過去の栄光にすがって1980年代のファッションに身を包む元子役スターは、反悪党同盟をクビにするほどグルーを窮地に追い込んでいきます。様々なガジェットを駆使して犯罪を繰り返す、彼の真の狙いとは……?
『怪盗グルーのミニオン大脱走』の見どころは、グルーや拡大していく家族を含めたみんなが迎える新たな環境にあります。前作『怪盗グルーのミニオン危機一発』での結婚を経て、親と言う立場から夫になったグルーの一面や、まだ親という立場に慣れていないルーシー、さらには母親という存在を受け入れきれないマーゴなど、それぞれに新たな課題が待ち受けています。
また、今回の物語の鍵でもある曲者の新キャラクター、ドルーにも要注目です。ドルーは性格も能力も全く逆のグルーの双子の兄弟。血縁関係を持つ家族の思わぬ登場に、グルーも最初こそ喜ぶ一方で、自分との差に距離を感じはじめます。そんなグルーが、最終的にドルーとどういう関係に着地するのか?といった部分を気にして観ると、より楽しめる映画となっています。
ミニオンファンに向けた見せ場も!
とはいえ、ここまで読んでみて「ミニオンが主役じゃないなら観なくてもいいかな?」と思っている人、ちょっと待った! 『怪盗グルーのミニオン大脱走』でも、ちゃんとミニオン達の見せ場が用意されているのですから!
中盤ではミニオン達一行が、映画『SING/シング』よろしくショーステージに挑戦する展開や、クライマックス直前ではタイトルにもあるようにミニオン達がある場所からの“大脱走”を試みるシーンが用意されています。
いずれもミニオンの魅力の一つである、たくさんいるという特徴が活きる見せ場となっており、ミニオンファンにとっては心が躍るシーンになっていることは間違いないでしょう。
是非その予習も含めて、まだ観ていない人も、もう観たという人も、改めて『怪盗グルーのミニオン大脱走』をチェックしてみてください。
※2023年10月6日時点の情報です。