【ハリウッドが注目】ほろニガで超ハッピーな傑作が遂に上陸『若さは向こう見ず』

Why So Serious ?

侍功夫

少し前に、あのジェームズ・キャメロンが「やった!ポスターにサインもらっちゃった!」と喜んだ相手は、インド映画界の“キング”ことシャー・ルク・カーンでした。アメリカで新しく始まるFBI訓練生を描いたドラマ「クワンティコ」告知ビジュアルでセンターにいるのはインドのトップ女優、プリヤンカ・チョープラです。

他にも『きっと、うまくいく』にスピルバーグやブラピが絶賛コメントを寄せたり、『ジュラシック・ワールド』にインドの名優イルファン・カーンが出演したり。

これらのことからも解る通り、ハリウッドのトップクリエイターたちが現在最も注目しているのは、ずばりインドです

インド映画界からハリウッドへの招致や双方の交流はどんどんと深まり、これからハリウッドにインド映画成分がどんどん滲み出てくることと思います。そんな中で、まだ「インド人もビックリ!」『ムトゥ 踊るマハラジャ』からインド・イメージが更新できていない人にオススメの作品が日本上陸します。

世界を席巻した『若さは向こう見ず』

『若さは向こう見ず』はインドを中心に各国で公開されるや大ヒットを記録し、インド映画として初めてアメリカの興行ランキングトップ10に喰い込んだことでも有名な作品です。世界中で大ヒットを飛ばしたという錦の御旗を掲げ、満を持しての日本公開と言えるでしょう。

主演は『オーム・シャンティ・オーム 恋する輪廻』のディーピカ・パードゥコーンと、『バルフィ! 人生に唄えば』のランビール・カプールです。2人とも細くて長~い手足と、バツグンのスタイルを誇る、現代インド・スターを代表する“印度男子”“印度女子”と言えるでしょう。

ガリ勉大学生のネイナーが、たった一度だけ親に反抗して出掛けた“冒険”の旅で高校時代の3人の同級生たちと再会を果たします。奔放なアデティ、ギャンブル中毒のアヴィ、そして常にクラスの中心にいた人気者のバニー。遊び慣れた3人に気後れするネイナーが、彼らに引っ張られるように清々しい解放感を味わいます。

その8年後、ネイナーの元にアデティから結婚の知らせが届き、4人はまたもや再会するのですが、会っていなかった間の人生が、永遠だと思われた4人の絆をゆさぶるのです。

仕事を取るか!恋人を取るか!

本作で描かれるのは若者が青春期の終わりに必ずブチ当たる「夢と現実」の問題です。ネイナーは医師として病院勤めをする、旧態依然としたインド社会の中では、かなりモダンな生活をしています。バニーは大学生時代から世界のありとあらゆる場所を直接見る! という野放図な野望を持ち、しかもその野望を叶えつつあります。

そんな2人が惹かれ合ってしまいます。

インドで女性ながら医師として病院勤めをこなし、キャリアを積み重ねるネイナーが、バニーの元へ嫁げばそれまでの苦労を水泡に帰すことになります。バニーも壮大な夢を抱え、世界中を旅してまわる生活をネイナーのために辞めるのは、古い価値観から見れば「男が廃る」というものです。

このジレンマに本作は驚きの結末を用意します。女性にとっては特に興味深く観賞してもらえるはずです

構成はインド式の最新モード!

今日的、モダンな恋愛事情を描く『若さは向こう見ず』ですが、映画の構成としてはインドが連綿と作り継いできたミュージカル方式です。

色鮮やかなガーグラ(インド女性が着用する民族衣装の長いスカート)をはためかせ、色粉の舞うお祭りの中や、ド派手で有名なインドの結婚式で、ポップに編曲された民族調の曲に合わせ、絶世の美男美女が唄い踊ります。伝統と最新モードが融合した素晴らしいシーンになっています。

また、『きっと、うまくいく』がそうでしたが、長尺で知られるインド映画では先に結果を見せ、次にその結果を招いた経緯を見せていき、インターミッションを挟んで現在に戻る、というサスペンス映画の構成を取ります。

本作もインド映画おなじみの構成で、ネイナーとバニーの恋の行方をサスペンスフルに描き、ひとときも退屈させずに2時間40分を一気に見せきります。

『若さは向こう見ず』は長年に渡り培われた熟練の技と、モダンな様式が融合した、世界標準の最新型インド映画だと言えるでしょう。

●2015年8月15日から渋谷シネクイント 9月12日からキネカ大森で上映

上映スケジュール参照:http://www.namast-e-bollywood.com/info/15813.html

公式トレイラー

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  • ゴリラリラ
    3.9
    Deepika Padukone‼︎ ついつい見惚れてしまいます(^^) もう、悲しませないでよー ずっと音楽にあふれてて、ロケーションがとにかく素晴らしい。 キラキラしてて、ビビッドで、もう一日中モニターで流し続けてビリヤニチキンを食べていたい感じですね。 あちこち旅行にも行けますし、最高です。 明るい気分に浸りたい人には、もってこい。とにかく陽気になれますよ!
  • くりふ
    3.5
    【向こう見ずじゃないけどね(笑)】 IFFJ2014で見逃していたので楽しみでしたが、ディーピカーちゃん主演作とみれば佳作、しかし物語としては散漫でした。 よくある青春アレコレで、日本の凡作連ドラみたい。皆、実は健全だし(ダメ男はいるが)。それでも現代インドはきちんと切り取られているのかな?私にはピンと来ませんでしたが。 まずは、マードゥリー・ディークシトの艶やかダンスで幕を開ける!これだけで劇場でみて正解(笑)。さすがにもう熟女な肢体ですが、相変わらず安定感ありますねー。歌詞が熟女仕様になっていて可笑しかった。 前半、ディーピカー演じるお堅いメガネっ娘ナイナが、山ガールを経て脱皮していく様(衣装もね)は定番だが、隙ある、どこか脆弱な可愛らしさにずっと共感してしまう。彼女、しかめっ面は似合わないけどメガネはいいね!笑顔に変わると世界も変わります。 後半は主に、ランビール・カプール演じる、無鉄砲のようできちんと将来を探る…まるで向こう見ずじゃない…カビールを追いかける。 が、こちらは社会に出て、前半ナイナの心情描写より深まらないといけないのに、ちょっと上滑り。私がランビールに感心しないせいかもだけど。『バルフィ!』の印象も強く、どうも彼のネオテニーっぽい感じが好きになれない。ダンスは、下半身の軽さが見事だと思うんですけどね。 ディーピカーちゃんは後半、停滞しちゃった感。もう脱皮しないし。なぜカビールに惹かれ続けるかもよくわからないし。 カビールの最終決断も、家族という基盤を守り続けるボリウッドの定番から予想通りだった。やっぱり全般、お話としてはあまり感心できませんでしたね。 収穫は、カルキ・コーチリンさんの発見。彼女演じるアディティは始終リアルでいいキャラです。後半はむしろ、彼女が表ヒロインじゃないか。 国籍インドでも、両親がフランス人らしいですね。典型的ボリウッド美女ではなく、とてもいいアクセントになっていた。どっかで見たなーと思ったら、(当時)近々公開『マルガリータで乾杯を!』の主演女優さんですね。彼女目当てにみたくなりました。 ダンスナンバーは、どれもよかったです!…並盛でしたが。 <2015.8.25記>
  • ミスターM
    4.5
    面白かった。 インド産のラブロマンス。 観てるこっちが「もう付き合っちゃえよ」とか「もう結婚しちまえよ」ってツッコミまくりたくなる。 ロマンスあり、すれ違いあり、歌あり、ダンスあり、とにかく楽しかった。
  • Baad
    3.8
    若手スター総出演というだけじゃなく、往年の大スターでそろそろ本格的に現役復帰のマードゥリーもミュージカルシーンにアイテムガール出演・・・ な青春映画です。 青春映画としてはごく普通です。 むしろ地味と言っていいくらい。 とても地道で普通です。 この頃までのインド映画では普通の中流程度の若者が中心になること自体珍しかった。この映画ではお金持ちはカルキ演じるアディティーの周辺ぐらい。 超豪華なのは主演を張れる若手俳優4人の競演と凝りに凝ったミュージカルシーン。 で、大勢スターを集めたおかげで方々に配慮しなければいけなかったのでしょうか、演出は若干散漫です。 この監督の前作”Wake Up, Sid"を見ていますが、主演ランビール・カプールで演技も脚本も演出も前作の方がはるかに素晴らしい。ただ、スターパワーは大いにアップしてるかな?物語適当のオールスター歌合戦みたい。 でも、スター4人使ってるだけあって、演技は的確なんですよね。あと、結婚式のシーンがしみじみいいです。 こんな風にひとつひとつの手続きに意味をもたせて人生を紡いでいくのって本当にいいな、って思いました。 インドの人ってお祭りや記念日を大事にするのでしょうか。そういうところから人と人との絆が強化されるのでしょう。 この物語で際立っているのは二人のヒロインのキャラです。カルキの演じるアディティーは気さくで自由、優等生のナイナは地味な性格だけれどなんでも一番にならないと気が済まない完璧主義者。その二人の選択が物語の方向を引っ張っていきます。これってものすごく現実的。 劇場に三時間弱座って人生の節目でのあれこれをあるがままに噛みしめる。それはもしかしたら至福の時間かもしれません。 しかもステップは特に複雑ではなさそうな豪華なダンス付き。ヒットするのは当然なんでしょうね。 まあ、そういう映画です。 (2015/10/7記)
  • なくいら
    4
    今年は、買って満足して積みに積みまくってるDVDの山をちゃんと観るぞ、とやる気を出してみる。 その前に!お借りしているDVDを!今更観ましたごめんなさい🤣 価値観も生き方も全然違う4人の仲間たち。 まさに"若さは向こう見ず"なドタバタ旅を通して絆を深め合うも、大人になり、それぞれの道を進んでいく。 ありふれた話だけどね、こういうのをインドでやらせるとなんでこんなに素敵なんだろうね。 世界を飛び回るバニーと、地元で幸せに暮らすナイナの、外国と故郷の良いところ言い合うシーン、シンプルに良かった。 最高のソングシーンが多すぎる。 知らなかったけど、この素晴らしい楽曲たちはもしや…と思って調べたらやっぱりプリータムさんだった👏 ダンスも多くて、ランカプが持ち前のスタイルの良さをこれでもかと見せつけてくる。眼福。 「Balam Pichkari」が最高すぎる。私もホーリー祝ってみてぇー!! マードゥリー様お美し〜! ラナさんがカメオ出演してるのねー知らなかったっす。突如のイケメン登場はビビる。 (全く関係ないけど、アディロイさんが「ナイトクローラー」のリメイクやるというのは本当かな。観たいな。)
若さは向こう見ず
のレビュー(157件)