【ダークでロマンチック】『ゆれる人魚』は大人のためのホラー・ファンタジー・ミュージカルだ!

2018.02.08
特集

FILMAGA編集部

フィルマーくま

おとぎ話のようにロマンチックで、悪夢のようにグロテスク!

強烈なビジュアル・センスと予測不能のストーリー展開で、観る者の心を捉えて離さない ホラー・ファンタジー・ミュージカル『ゆれる人魚』が、2月10日(土)より全国順次ロードショーされる。

ゆれる人魚3

 

アンデルセンの童話「人魚姫」をより官能的に、よりダークに昇華させ、2016年サンダンス映画祭で「ワールドシネマ コンペティションドラマ部門審査員特別賞」を受賞した注目作。カルト的な魅力がたっぷり詰まった本作を以下ご紹介しよう!

少女が大人になるまでの、普遍的な成長物語

映画の舞台は、まだ共産主義時代下にあった1980年代のポーランド。美しい人魚の姉妹が好奇心から陸に上がり、その美貌と歌とダンスで一躍ナイトクラブのスターに。“はじめての舞台”、“はじめての恋”、“はじめて吸うタバコ”…。彼女たちは様々な経験を通して、自由の喜びや恋の悲しみを知り、少女から大人の女性へと成長していく。

ゆれる人魚1

人魚は、人間を捕食することで生き永らえる “人を傷つける”存在。それでいて少女特有の危うさ、繊細さゆえに“人に傷つけられる”存在でもある。その二重性は、等身大の少女たちの生態そのもの。人魚姫というトリッキーな設定ではあるが、実はとっても普遍的な物語だ。

監督を務めたのは、これが長編デビュー作となるアグニェシュカ・スモチンスカ。彼女は幼少時に、母が経営するダンシング・レストランのバックルームで過ごしたと語る。『ゆれる人魚』は、スモチンスカ監督自身が少女から大人になるまでの過程が投影された、パーソナルなストーリーでもある。

ゆれる人魚_1

  • ■ロマンチックな始まりで、どう展開されていくのかドキドキしていましたが、見事なほどの衝撃展開でした(竹輪貫さん)
  • ■人魚が人間を歌で魅了するように、この映画には全体的に観る人を引き込む魔力のようなものがあった(Ellenさん)
  • ■結末に至るまでの過程はこれまで 見たどの作品に描かれる人魚よりも グロテスクで生々しく、切なかった(Oさん)
  • ■ポーランド発ダークで可愛い人魚姫すっごく面白かった! オープンニングのイラストから魅せられてしまいました 全てが可愛くて切なくて狂気で(miwachinさん)
  • ■ポップだけどダーク、グロテスクだけどファンタジックな映像が刺激的。ラストは切なすぎる(かっぱさん)

デヴィッド・リンチ、シュヴァンクマイエルにも通じるビジュアル・スタイル

ゆれる人魚』の最大の特徴は、何といってもその強烈なビジュアル・スタイル。

ニューヨーク・タイムズはこの作品を「デヴィッド・リンチの初期映画か80年代ミュージックビデオのよう」と評した。 ナイトクラブの照明を浴びながら、美しい人魚姉妹がステージで妖しげに踊りながら歌う場面は、「ツイン・ピークス」で“小さい男”が赤い部屋で奇妙なダンスを踊るシーンを彷彿とさせる。

その一方で官能的でダークな世界観は、ヤン・シュバンクマイエルの作風に通底しているともいえる。シュバンクマイエルは、可愛らしさと残酷さの両極を独自の手法で追求した、チェコスロバキア出身の人形アニメーション作家。その幻想性は今でも高く評価され、多くのコアなファンから支持を得ている。

ポーランド映画の『ゆれる人魚』もまた、東欧アートの遺伝子を受け継いだ今までに観たこのない斬新な作品だ!

ゆれる人魚4

  • ■美しく儚く哀しい物語とエログロとの調和が素晴らしかったーーー(AKIRAさん)
  • ■気持ち悪いし、怖いし、悲しいのだけれどとても好きな映画でした(やのちゃんさん)
  • ■画作りというか色彩設計が綺麗。楽曲も楽しいので、映像を見ているだけでも飽きない(Aさん)
  • ■最後は皆の表情から一瞬たりとも目が離せなくて、緊迫した空気に金縛りにあったように動けなくなりました。 あの間と、空気と、謎の疾走感。 一つ一つ、もう一度味わいたくて公開したらまた観に行きたいです(ゆーさん)
  • ■70-80年代のアナログなファンタジー感があって不気味で可愛らしい映画。ショッピングセンターでのポップな楽曲があるかと思えば、パンクメイクをしてロックに歌うシーンが。禁断が溢れてて終始ドキドキしました。(キルキルマキルさん)
  • ■まさに未体験ゾーンの世界なので大作王道に飽きた人にはオススメ(mpcさん)

映画を彩る、80sなエレクトロ・ポップ・ミュージック

ゆれる人魚』のもう一つの魅力は、ユーロビート的な懐かしさが漂うサウンドトラック!少しチープな音色のシンセサイザー&四つ打ちのリズムは、80年代テクノポップの手触りを感じさせる。

オリジナル楽曲のほとんどを手がけたのが、ズザンナ・ヴロンスカとバルバラ・ヴロンスキ姉妹(人魚姫姉妹の映画に、本当の姉妹が楽曲提供している)。ポーランド生まれのヴロンスキ姉妹は、2005年にインディーズ・バンド「パラディ・イ・ロマンセ」を結成。ダンサンブルなディスコ・サウンドが注目を集め、今回『ゆれる人魚』に抜擢された。

作曲のみならず作詞も彼女たちが担当しているので(演奏しているのは前述の「パラディ・イ・ロマンセ」)、興味のある方はどんな内容なのかをチェックするとより映画を楽しめるはず!

ゆれる人魚2

  • ■妖美な姉妹の歌声が本当に綺麗!(mooooooさん)
  • ■ポップな曲からロックな曲まで、どこか気の抜けた曲調と歌詞が癖になる。 その曲に合わせた映像も1つ1つがおしゃれなMVの様で、世界観がとても好き(べんぞうさん)
  • ■長編の可愛いミュージックビデオをみている気分!衣装も可愛いし、たまたま穿いていたレオパード柄のパンツまさかのゴールデンと衣装かぶり!少し嬉しかった!(AKANEさん)
  • ■買い物のシーンが一番好き。とにかく明るい時と暗い時の差が歌で表現されてて見ていてすぐにその世界に引き込まれる(ジャガさん)
  • ■お酒を片手に、理想通りの人魚の歌声に酔いながらもう一度堪能したい世界(水中万華鏡さん)

 

ダークな世界観と、『ラ・ラ・ランド』のようなロマンチックさとポップさを堪えた『ゆれる人魚』は、2018年2月10日(土)より公開!

◆映画『ゆれる人魚』 information

ゆれる人魚

あらすじ:はじめての舞台、はじめての恋、はじめて吸うタバコ――「はじめて」の先にある、私たちの運命。人魚の姉妹が海からあがってくる。辿りついたのは80年代風のワルシャワのナイトクラブ。ふたりはワイルドな美少女。セクシーで生きるのに貪欲だ。一夜にしてスターになるが、ひとりがハンサムなベース・プレイヤーに恋してしまう。たちまちふたりの関係がぎくしゃくしはじめ、やがて限界に達し、残虐で血生ぐさい行為へとふたりを駆り立てる。

上映時間:92分

2018年2月10日より新宿シネマカリテにてロードショー​

配給:コピアポア・フィルム
公式サイト:http://www.yureru-ningyo.jp/

(C)2015WFDIF, TELEWIZJA POLSKA S.A, PLATIGE IMAGE

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    若さゆえの眩しさと自信。 手術のシーンとラストの船のシーンが良かったな。切ない
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    ミュージカルシーンやライブシーンにハマりました。妹の方が美人だけどお姉さんの方が魅力的に見えるシーンも多くて、嫉妬する感じがよく伝わって来ました。
  • 特売小説
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    どえらいハンサムな彼が、ボクはキミに夢中なのサ、なんつって釣り上げた相手が局部テカらせて共寝に誘ってきた途端、だけどキミはボクにとっては魚なのサ、なんつっておちんちんを仕舞っちゃうんですよ。 詰まりそれは身分違いの恋に燃え上がる二人の間に横たわる障害を云ったものなのかも分かりませんが。 或いは、魚云々の台詞は単体で考えれば抜群に独創的で以て己も実生活のどこかで引用してみたいほどですけれども。 しかし当事者ならぬ立場から見ればハンサムな彼の言動は支離滅裂極まりないじゃないですか、お前の脳味噌こそ魚レヴェルだと思っちゃうじゃないですか。 全体、そんな魚の脳を持つ彼みたいな独り善がりな感傷主義が貫かれてあって、即ち、刹那の感情に右往左往する男女の顛末が説明不足のまま描かれる始末。 なので感想としては、馬鹿なの死ぬの、の一言に尽きるんですけれども。 件の独創的な台詞ともう一点、手術シーンに関してはこれ他の作品にはない独自のものを生み出しているのではと、感心させていただきました、と。
「ゆれる人魚」
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