【Filmarksの人に聞いてみた Vol.4】最恐の肝試し映画&色んな意味で怖い映画って?『(500)日のサマー』はホラー!?

Filmarksで働く社員にテーマに合わせた映画をセレクトしてもらう【Filmarksの人に聞いてみた】!Vol.4は、暑い夏に観たい肝試しホラー映画3本をご紹介。ホラーが苦手な人に向けた“色々な意味で怖い映画”も3本セレクト。

Filmarksを運営する社員に、映画やドラマ、アニメに関する「偏愛」やオススメを聞いてみる企画。第4回目は、映画出資・買付担当の高田さんに夏にぴったりな「肝試し」映画について語ってもらいました!

今回のFilmarksの人

映画出資・買付担当の高田さん。

お酒飲みながら映画観る事が好きなギリ20代。最近の趣味は料理。洋画好きだが、仕事がら邦画も勉強中。生まれ変わったらティモシー・シャラメ様になりたい(怒られませんように!)。

作品セレクトが難しい「ホラー映画」

編集:ティモシー・シャラメ様を目指す高田さん! 本日はよろしくお願いいたします。高田さんは元々ホラー映画がお好きなのでしょうか?

高田:なんかすいません(笑)。昔はあまりホラー映画を観ることはなかったのですが、コロナ禍になり家で過ごす時間が増えたタイミングで“刺激”が欲しいな〜とホラー映画に手を出すようになりました。

編集:高田さんはご自身のFilmarksでホラー映画の怖さ&グロさレベルを独自に5段階で評価されてますよね!  満点の作品って見つけられているんですか?

高田:実はまだ自分の怖さ評価も模索中で……(笑)満点をつけているものはないです。今回ご紹介するのは“4”をつけている、現在の自分の中では最も怖い作品です!

編集:ホラー映画って好みもありますが「思ったより怖くなかったな……」と感じることもり、個人的に作品選びが難しいので今回ご紹介いただけるのを楽しみにしていました!

高田:僕的には間違いないホラー映画をセレクトしたので、夏の肝試し的な気持ちで観てもらえると嬉しいです。

肝試し映画3選!

編集:早速、オススメのホラー映画を3本教えてください!

高田:僕が今回セレクトしたのは、ホラー映画の金字塔『悪魔のいけにえ』、パスカル・ロジェ監督作『ゴーストランドの惨劇』、今話題沸騰中のアジアホラーから『哭悲/The Sadness』です。

凝ったことは何もしていないのに怖い『悪魔のいけにえ』(1974)

編集:今回のインタビューにあたって『悪魔のいけにえ』を初めて観ました!(遅)。1970年代の映画ですが、2022年に観ても観終わった後、怖くて途方にくれました。

高田:『ローズマリーの赤ちゃん』(67)や『キャリー』(76)などが公開された時代の作品です。他の作品はやはり今観ると映像が古っぽく感じてしまい、怖いと思うことがあまりない中で、『悪魔のいけにえ』だけは今観ても怖いと感じたのが印象的でした。

編集:ちなみにどの点が怖いと感じましたか?

高田:ストーリー展開は、シンプルに永遠に追いかけられるだけというものなのですが、本当にそれだけなのに怖いと思わせる狂気的な“勢い”と“エネルギー”を感じます。血飛沫が飛び散ったり、大きな音でびっくりさせるなど過剰な演出はないので人を怖がらせるお手本というか、原型なのかな? と衝撃を受けました。おそらくこれが本当に怖いということなんだな……と。

編集:ネタバレになるので細かい内容は伏せますが、ずーっと追われているので私も心が折れました。

高田:自分だったら1分くらいでギブアップして死んでしまっているなと思います(笑)。怖い時間がずっと続くのでどっと疲れるかもしれませんがオススメです。

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怖すぎてガクガク震えた『ゴーストランドの惨劇』(2018)

高田:これは今まで観たホラーの中で1番怖いと思っています! ホラーって大きく分けると「お化け系」と「人怖系」に分けられると思うのですが、こちらは「人怖系」の作品となります。人里離れた家に引っ越してきたシングルマザーと二人の娘の元に暴漢が押し入り……。という内容です。

編集:おっ!1番が出てきましたね。

高田:まず、4大フレンチホラーと呼ばれる『マーターズ』(07)『フロンティア』(07)『屋敷女』(07)『ハイテンション』(06)という作品があるのですが(こちらもオススメです!)、今回紹介する『ゴーストランドの惨劇』は、『マーターズ』を撮ったパスカル・ロジェ監督の最新作です。

編集:Filmarksレビューには「気分が悪くなる……」という声が多く集まっていますね。

高田:ホラー映画って、他のジャンルに比べると自分が経験したことがないことが多いので、現実味はないですよね? そういう点からシチュエーションが怖いと感じても、キャラクターに感情移入しにくいと思うんですが、本作品は描写がリアルすぎて「自分だったらどうしよう」という気持ちになり、エンドロールが流れる頃には怖過ぎてガクガク震えていました。

編集:そんなことありますか(笑)?

高田:そんな現象は初めて起こりました(笑)。ネタバレを見ずに鑑賞していただくのがいいと思うので、内容には触れられませんが、驚きと絶望を与えるような展開もとても上手です。ぜひ友達と観て、ストーリーについても盛り上がってほしいです。

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振り切れすぎててもはや拍手『哭悲/The Sadness』(2021)

高田:最近『呪詛』(22)など、話題が絶えない台湾ホラーです。

編集:ビジュアルが怖過ぎて気になってました! 今、アジアホラーが気になっている方も多いと思うので、さすがのセレクトです。

高田:人の脳に作用して凶暴性を助長する疫病が発生し、感染者たちは衝動を抑えられず、思いつく限りの残虐な行為を行うようになり、街は殺人と拷問で溢れかえってしまう……R18でグロさもレベル違いの『哭悲/The Sadness』です。こちらも人怖系となります。日本やハリウッド作品はどんなに怖いシーンでも最低限の綺麗さは維持されているように感じますが、アジアホラーでは、役者さんの演技も怖がらせることに振り切れていて、いい意味で綺麗さがないので迫力がすごいです。怖さももちろんですが、刺激たっぷりな作品だと思います。

編集:予告の時点でかなり刺激的です。こんな怖い人の表情見たことがないです……。

高田:今回は「肝試し」というテーマだったので、友達とワイワイ観るのが良さそうだな〜と考えてセレクトしましたのでぜひ!

編集:さて、ここまではホラー映画をご紹介いただきましたが、どうしても「ホラー映画は苦手!」という方に向けて高田さんが思う「色んな意味で怖い映画」もご紹介いただければと思います。

高田:様々な意見もあるかと思いますが、僕なりに「色んな意味で怖い映画」をセレクトしました(笑)

ホラー映画が苦手な方はこちらがオススメ

編集:それでは早速セレクトした作品の発表をお願いします!

高田:はい! まずは、誰しもが考えたことのある漠然とした不安を体感できる『メランコリア』、何度も見たくなる中毒性がもはや怖い『ロッキー・ホラー・ショー』、そしてこれは賛否両論だと思います……僕と同じ意見の方がいたらぜひお友達になりたい!『(500)日のサマー』です。

編集:『500日のサマー』のセレクト理由が気になりますが、まずは『メランコリア』からお話をお伺いしたいと思います。

高田:(笑)よろしくお願いします!

誰もが考えたことのある悪夢が現実に起こったら?『メランコリア』(2011)

高田:『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)「ニンフォマニアック Vol.1」などのラース・フォン・トリアー監督の作品なのですが、ネタバレ厳禁なので、あらすじを簡単に説明すると、惑星が地球にぶつかるかもしれないと言われている世界に生活するひとつの家族を描いた作品です。「世界が滅びるとしたら?」という漠然とした恐怖をリアルに描いています。

編集:災害が起きた時などに感じる不安感に近いものが描かれているのでしょうか?

高田:そうですね。ほぼ会話劇なのですが、根拠のない恐怖や、拭えない不安をかなりリアルに表現している映画です。直接的な怖い描写はないのでホラー映画が苦手な方も“怖い”気持ちを楽しめると思います。こちらもエンドロールを観た時、感情移入しすぎて放心状態になりました……(笑)。

編集:ラース・フォン・トリアー監督作品&タイトルが『メランコリア』ということで、きっと鬱映画なんですね。

高田:まさにそうです。家族が描かれるので、子供の前では気丈に振る舞う親が、裏では不安に押しつぶされそうになっていたり、胸が締め付けられるようなリアルさがあるので、元気な時に観るのがオススメです。

狂ったような人気を誇る“色々な意味のホラー”『ロッキー・ホラー・ショー』(1975)

高田:こちらは僕が大好きな作品となります! 明るいホラーミュージカルで、ハロウィンに観たくなるような作品だと思います。トランスセクシャル星人を中心にショーが繰り広げられます。好きすぎて、友達と何度も何度も繰り返し観ています。なんでこんなに何回も観たくなるのか少し怖い気持ちになります(笑)。

編集:1度観るとやみつきになるような中毒性の高い作品なんですね。

高田:こちらも70年代の映画なのですが、今でも毎週1回本作を上映している映画館がフランスにあるんです。世界中からファンが集まって、コスプレをして歌って踊って、応援上映みたいな形で上映しているのですが、僕も人生で1度は行ってみたいと思っています。

編集:週1上映を繰り返すのはすごいですね。まさに伝説の映画と言える気がします。

高田:Blu-ray持っているので貸しますね!!! 日本で舞台化などもされているのでぜひチェックしてみてください!

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恋愛のこわ〜い側面にヒリヒリ傷つく『(500)日のサマー』(2007)

編集:こちらの作品は、ほろ苦い若い男女のラブストーリーだと思っていたのですが……(笑)。

高田:サマーの目線だとそうかもしれないのですが、僕のような一部の男性が観ると完全にホラー映画です。感情移入が出来過ぎて、サマーは小悪魔的なキャラクターとして描かれていますが、僕にとっては悪魔で、ある意味“悪魔映画”でした(笑)。

編集:主人公のトムとサマーのビタースウィートな500日を描く作品で、高田さんが想うハッピーエンドではないかもしれませんが、200日間くらいは楽しい期間もあったのでは(笑)? そもそも出会った時からサマーは「私は全然重く考えてないよ(お付き合いとか考えてないよ)」って言ってくれていますし……!

高田:最初はね?そりゃそうじゃないですか! でもだんだん距離をサマーが縮めて来るじゃないですか! 喧嘩した後、雨の中謝りに来るとか……。確かに一回も「付き合おう」とは言われてないけれど……。あっ、なんか熱くなってすいません(笑)。

編集:楽しいシーンもたくさんあったのに(笑)。

高田:本当に最後にかけてドンドン食らっちゃいますね(笑)。「えっ!こわいこわい!」とパニックになります。(笑)。トム目線の作品なので、どうしてもトムに感情移入してしまい、怖い気持ちが大きくなります。こういう方他にも居ると思いますが……どうでしょうか!

編集:かなり熱くて笑ってしまいました(笑)

高田:TSUTAYAさんとかでも勘違いしちゃうと危ないのでホラーの棚に移動した方がいいと思います(笑)。

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編集:大人数で観て意見の違いなども語り合ってみてほしい素敵な作品ですね! ホラー映画ではないですが、恋愛の怖い側面も剥き出しのようなので、“怖い”視点でも観てみようと思います! ありがとうございました!

高田:最終的に『(500)日のサマー』に熱くなってしまい、すいませんでした! またぜひ呼んでください。ありがとうございました!

次回の【Filmarksの人にきいてみた】は……?

次回はFilmarksでPRを担当する清水さんにアニメの魅力について語っていただきます。次回もぜひお楽しみに!

【Filmarksの人に聞いてみた】連載

※2022年8月25日時点の情報です。

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