映画『教誨師』あらすじ・キャスト情報・特報【大杉漣・最後の主演作】

2018.07.16
映画

トラウマ映画は「鳥」だけど焼き鳥大好き

taco

2018年2月21日に急逝した名バイプレイヤー・大杉漣主演の映画『教誨師』が、10月6日上映される。
本作は大杉漣にとって最後の主演作であり、また唯一のプロデュース作品となった。

教誨師

映画『教誨師』あらすじ

6人の死刑囚と対話する一人の男……。“教誨師(きょうかいし)”とは、受刑者に対して道徳心の育成、心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く人。そして本作の主人公は、死刑囚専門の教誨師である牧師、佐伯(大杉漣)。

独房で孤独な生活を送る死刑囚にとって、教誨師は良き理解者であり、唯一の話し相手。真剣に思いを吐露する者もいれば、くだらない話に終始したり、罪を他人のせいにする者もいる。皆、我々と変わらない人間でありながら、どこかで道を誤ったり、ちょっとしたボタンの掛け違いによって、取り返しのつかない過ちを犯した人々。一方の佐伯は、彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に届いているのか、死刑囚たちが心安らかに死ねるよう導くのは、果たして正しいことなのか苦悩する。その葛藤を通して、佐伯もまた、はじめて忘れたい過去と対峙し、自らの人生と向き合うことになる……。

ほぼ教誨室での会話劇ながら、息つく暇もない約2時間、ベテラン役者たちの緊張感溢れる演技と時ユーモアを交えながら展開する“死”の側からとらえた強烈な“生”の物語。

映画『教誨師』キャスト

本作の主人公、教誨師・佐伯役は大杉漣が務める。大杉はピンク映画でデビューし、以後『HANA-BI』(97)、『BROTHER』(00)、『アウトレイジ 最終章』(17)をはじめとする北野武監督作品の常連である一方、『オーディション』(00)、『アイデン&ティティ』(03)、『箱入り息子の恋』(13)、『シン・ゴジラ』(16)など様々なジャンルを行き来し、幅広い役を演じていた名優。本作では膨大なセリフ量とユニークな内容ゆえ、「役者にケンカを売ってるのかと思った」と評したオリジナル脚本を見事に体現、複雑な人物像を圧倒的な存在感で演じきったという。是非その姿を劇場で見届けたい。

死刑囚役には、『めがね』(07)、『共喰い』(13)、南瓜とマヨネーズ』(17)など、大杉と並びあらゆる日本映画に出続け、大杉との共演作であるドラマ「バイプレイヤーズ」も記憶に新しい光石研や、『祈りの幕が下りる時』(17)の烏丸せつこ(からすま せつこ)、『淵に立つ』(16)の古舘寛治といったベテラン俳優が務めるほか、映画初出演となる劇団“柿食う客”の玉置玲央が脇を固める。

映画『教誨師』監督

死刑に立ち会う刑務官を描いた『休暇』(07)、『アブラクサスの祭』(10)の脚本、『ランニング・オン・エンプティ』(09)の監督を務めた佐向大がメガホンをとった。

佐向大監督コメント

いい加減で適当で、できるだけ責任から逃れたい。私はそんな人間です。おそらく死刑囚もそうだと思います。じゃあ何故私は彼らじゃないのか。罪を犯した者と犯さなかった者はどこが違うのか。なんで死ぬのは嫌なのか。何故生きたいのか。そもそも死者と生者の境界は何か。ひょっとしたら何も違いはないし、何の理由もないのかもしれません。だったら自分が日頃大切に思っていることや、しがみついているものは一体何なのだろう?そんなことを私自身もこの作品を通して知りたいと思いました。

3年前、小さな喫茶店で、この企画を一番最初に話したのが大杉さんでした。「いいね、やろうよ」。その一言をきっかけにこの作品が生まれました。私にとって主演俳優以上の存在だった大杉さんの訃報を前に、全く心の整理がついていません。ただこれだけは言えるのは、人生は限りがある。だからこそ、かけがえのない時間を、かけがえのない仲間とともに、どんなお仕事でも遊びでも手を抜かず、一瞬一瞬を精いっぱい全力でやられていた方だったのではないか。あの優しさ、包容力、エネルギーはそんなところからきていたのではないか。今はそんな気がしています。この作品で大杉漣という役者の凄みを改めて目の当たりにしました。おそらく皆さんも同じ思いを抱くのではないかと思います。

映画『教誨師』特報

映画『教誨師』作品情報

2018年10月6日(土)より、有楽町スバル座ほかにて公開公開
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
公式サイト:kyoukaishi-movie.com
(C)「教誨師」members

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  • taka0930
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  • サトミン
    3.9
    この作品に対しての、皆様のレビューが素晴らしい。 密室でありながら、門番が着席しているあの空間が現実なのか映画なのかわからなくなる。 6人の死刑囚のバックグラウンドがわかってくると、人を殺めたのは事実だが、悪意を持っている人は、とても少ないことがわかる。 そして、主人公彼自身が、死刑囚と紙一重だということが、伝わってくる。 テーマは思く、避けている方も多い作品ですが、皆さんに一度は観て欲しい。 大杉漣さんの、生命力溢れる演技、エグゼクティブプロデューサーとしてのこの作品に対しての向き合い方、敬服します。
  • なみ
    4.0
    名優特集として『しゃぼん玉』と二本立て鑑賞。 そのおかげかより理解や感慨が深まったように思う。 "人間の業"を見た。 死刑囚が6人程出てきたが、その罪は明確に語られない。 それは逆にその人物を彼らの言動から知ろうとする良いやり方だったように思う。 それと並行して大杉漣氏扮する教誨師の人となりや過去も描かれていく。 実はこの物語の主人公は教誨師本人だったのだなと。 死刑執行された一人の死刑囚と、無欲で何故死刑囚になったのか分からない死刑囚とのエピソードが深く残る。 こうなる前に教誨師のような人物と出会っていたなら、今のようにはなっていなかったのかもしれないと思ってしまう。 良いも悪いも、人は一人では生きられない。 俳優陣の芸達者ぶりも見事。
  • みながわ
    3.0
    主人公の教誨師と死刑囚の対話がほぼメイン。あんまり知識は無いけどなんとなく「映画らしい表現だな」と思った。自分が哲学科にいたくせに倫理学をガンスルーした人間なので専門外だなあと思ってしまったけど、見た人に考える余地をくれる丁寧な作品という印象があった。あとわたし玉置玲央さんが結構好きっぽい。
  • ちゃーくん
    4.0
    平成の名バイプレイヤーの最後に相応しい映画でした。主演であっても決して目立ち過ぎず、物語の進行役に徹しているのがいい。対峙する死刑囚の面々も良かった。烏丸さんの大阪のオバちゃんはハマり役。罪状を会話から炙り出す脚本も良し。
「教誨師」
のレビュー(871件)