【沖縄国際映画祭】TCP受賞作『ルームロンダリング』片桐監督「こんな素敵な二人に演じていただけるとは」

2018.04.20
沖縄国際映画祭

FILMAGA編集部

フィルマーくま

会期中の「第10回 島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」にて4月20日(金)、映画『ルームロンダリング』のワールドプレミアが開催され、舞台挨拶に主演の池田エライザ健太郎片桐健滋監督が登壇した。

ルームロンダリング

本作は2015年「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」にて準ブランプリにあたるFilmarks賞を受賞した片桐健滋の初長編監督作品。制作に至った経緯について片桐監督は、「居酒屋で(共同で脚本を手がけた)梅本竜矢と話しているときにぽっと生まれたのですが、こんな素敵な二人に演じていただけるとは思ってもみなかった」と感無量の様子。「御子がこんなに綺麗になるとは……」と池田をまじまじと見ながらつぶやいた。

ルームロンダリング

主人公・八雲御子を演じた池田は、「キャラの濃い共演者に影響されながら、素直に御子を演じられたらといいなと思いながら撮影に望んでいました」と挨拶。

ルームロンダリング

続いて、御子の住む部屋の隣人・虹川亜樹人役の健太郎が一礼すると、観客から黄色い声援が。心に後悔を秘める亜樹人と自分の似ているところは?との質問に「陰と陽で言うと、亜樹人は陰で僕はどちらかというと陽なので、似ているところはないですね(笑)」と回答。「でも、彼の正義感には共感ができる……って僕が正義感のある男というわけじゃないですけど(笑)」。

ワケあり物件に住むことによって、物件を浄化させるという“ルームロンダリング”がテーマとなっている本作。実際にワケあり物件に住むことはできる?という質問が出ると、「僕は無理! 怖いというか……怖いですね」と即答する健太郎。

ルームロンダリング

一方の池田は「御子のように見えたら……イケるんじゃないかな」と驚きの回答。ところが「でも、私も御子のように人とのコミュニケーションが得意なわけではないので、おばけがうわっと寄ってきても『ほっといて』ってなっちゃうかも。ルームシェアってことじゃないですか。無理かな」と予想外の答えを出した。

ルームロンダリング

5歳で父親と死別し、その翌年には母親が失踪してしまった八雲御子(池田エライザ)。その後は祖母に引き取られたが、18歳になると祖母も亡くなり天涯孤独に。
度重なる不幸で自分の殻に閉じこもってしまった御子のところへ、母親の弟である雷土悟郎(オダギリジョー)が現れ、住む場所とアルバイトを用意してくれることに。しかし、そのアルバイトとは、ワケあり物件に自分が住むことによって、物件を浄化するという“ルームロンダリング”だった。
ルームロンダリングを始めて以来、幽霊が見えるようになった御子は、部屋に居座る“この世に未練たらたらな”幽霊たちのお悩み解決に奔走させられ…!?

映画『ルームロンダリング』は、2018年7月7日より新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー。

第10回 島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」は4月19日(木)〜22日(日)、沖縄各地で開催。

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  • ミヤザキタケル
    3.6
    ルームロンダリング 7/7公開ですが 一足早くレビュー。 東京 5歳の頃に父が他界・その翌年に母が失踪・18歳の頃に育ての親である祖母を亡くした八雲御子(池田エライザ)は、怪しい不動産屋を営む叔父 雷土悟郎(オダギリジョー)に引き取られる。 ワケあり物件に住み込んで事故の履歴を帳消しにするアルバイト“ルームロンダリング”を悟郎の元で始めて以来この世に未練を残す幽霊の姿が見えるようになり、様々な物件を転々としながら幽霊達との奇妙な共同生活を送る御子。 幼少期の経験から人と関わることが苦手で幽霊達としかマトモに会話ができない中、隣の部屋に住む青年 虹川亜樹人(健太郎)と不意に言葉を交わし「隣人との交流はご法度」のルールを破ってしまうのだが…。 過去に囚われ前へ踏み出すことができずにいる御子の姿を通し、過去を力に変えること・目に見えぬ未来を生きていくことの価値を描いた作品だ。 これまで誰も目にしたことのない“ルームロンダリング”という題材 ホラーor感動の二択になりがちな幽霊ものでありながらも、どこか気が抜けていてほのぼのできちゃうストーリー そんな世界観を成立させるための細かなリアリティの積み重ね 一見奇抜な世界観ながらも、過去に囚われてしまいがちなぼくら人間を、あなたやぼくと変わらぬ人の心の在り方をとても繊細に感じさせてくれる 幽霊が現れる度にひとりでに点灯するアヒルの置物は、観客が劇中世界における約束事を早い段階で認識するのに一役買っていた 御子に会う度に「絵を書いてるか」と聞く悟郎の姿は、親戚のおじさんが会う度に同じことばかり聞いてくる感覚に近しい気がして説得力があった 目に見えるが触れることのできない幽霊は、目に見えるのに見えていないかのように振る舞ったり触れても傷付け合ってばかりいる生きた人間との対比を示しているかのようだった。 過去とは本来、人が生きていく上での指針を示してくれるもの 目の前の現実を、この先で直面し得る数多の困難を乗り越えていく際に手助けとなってくれるもの たとえ後悔ばかりであったとしても、過去を清算し力に変換することさえできたのなら無駄な事なんて何一つ無い けれど、過去を活かすのではなく過去に囚われてしまっているのであれば話は別 その恩恵は受けられない 過ぎ去った時間が自身の味方になってくれるか否かは、今この瞬間をどう生きているかが全て 今を本気で生きていなくちゃ、過去が力を与えてくれるはずも無い 目の前の現実から目を背け、「あの時こうしていたら」「あの時ああしていれば」と嘆いてばかりいる内は何も変えられない 新たな一歩は踏み出せない 御子はまさにそんな状況から抜け出せずにいた。 人は目に見えるモノより、目に見えないモノや得体の知れないモノに恐怖を抱きがち 幽霊もまた後者に分類されるものではあるが、もしも劇中のように視認できて言葉を交わすことができたらどうだろう 現実社会の方がよっぽど怖いと思う 何かしらの未練があって現世に留まっている以上、幽霊達の心情は汲み取りやすい が、生身の人間の心にはそうカンタンに触れられない 自分の心に踏み込まれるのも、他人の心に踏み込むのにも勇気が要る そして、しんどいこと・痛いこと・キツいこと・逃げ出したくなることなどを乗り越えない限り、人の心は中々前に進まない それらを経た先にある喜びに触れる権利を手にできるのは、目に見えぬ恐怖に打ち勝った者だけ 他者と関わることを避けて生きていれば自ずと傷付く機会も減っていくが、無限に続く自問自答からは逃れられない 己の声からさえ逃げ出したのなら、やがて何も感じることのできない虚無の世界へと誘われる 傷付いてでも他者と関わっていく道を選ばなければ、真の喜びにはきっと巡り会えない 他者と喜びを分かち合うことなんて以ての外。 ルームロンダリングによって書面上での事故の記録を抹消できても、事故が起きたという事実だけは絶対に消せやしない あなたやぼくが生きてきた過去も同様 記憶の片隅に追いやって忘れ去ろうとしても、ふとしたキッカケに思い出す 完全に忘れることなど許されない それでも尚目を背け続けるか、覚悟を決めて向き合うか その選択が己の進む道を、この先の人生や未来をも変えていく ほんの少し過去との向き合い方を変えることさえできれば、自ずと道は変化する 不器用ながらも過去と向き合い一歩踏み出していく御子の姿は、ぼくらが生きる実人生に直接的なヒントを与えてくれるとまでは言わないが可能性の片鱗を示してくれる そんな彼女だからこそ応援できるし寄り添える。 自分の過去を清算できるのも、過去を力に変換できるのも、より良き未来を築いていけるのも自分だけ とても優しくて、おかしくて、あたたかい作品です。 ぜひ劇場でご覧ください。 青春★★★ 恋 ★ エロ★★ サスペンス★★★ ファンタジー★★★ 総合評価:B
  • R
    3.5
    記録
  • まつ
    4.3
    めちゃくちゃおもしろい
  • みのりんご
    5.0
    池田エライザさんの演技が主人公にはまっていた! 今までみた彼女の演技で一番いい。しっくりきた。 世界観も可愛いし音楽も最高でした。 最後泣いてしまいました。 可愛らしい映画でしたね〜おすすめです。
  • ヨラ
    3.0
    おしゃれなドラマみたいな…
「ルームロンダリング」
のレビュー(25件)