ブラック企業で働くあなたへ。辞める勇気をくれる映画『ショーシャンクの空に』【ネタバレあり】

2018.05.14
映画

"DON’T TRY"

ロハ

法を逸脱した過剰な残業、上司からのパワハラ、当たり前の休日出勤、経費の自己負担などなど。もしあなたが勤めている会社でこれらのことが当てはまるのならブラック企業だと言っていいだろう。

資本主義原理で加熱した高度な競争社会は人を人として扱わず、道具として扱う。人は摩耗され、壊れればそれまで。まるで機械の部品のようだ。

ふとした瞬間になんだか分からないけど涙がでてくる、そんなことがある人は要注意だ。特に5月は、ゴールデンウィーク明けにうつ病を発症するリスクが高くなると言われている。

ブラック企業に勤めていて、「辞めたほうがいい」「辞めるべきだ」とわかっているのに、周りの状況や自身の不安・迷いから、二の足を踏んでいる……そんな人も少なくないだろう。

今日はそんなあなたに、ぜひ観ていただきたい1本を紹介する。

「映画を観たって何も変わらない。想像の世界の作り話じゃないか」

そんなことを思うかもしれない。しかし、その後の現実を変えてゆくのはあなたの想像力だ。

ショーシャンクの空に(1994)

ショーシャンク

今日紹介するのは、言わずと知れた名作『ショーシャンクの空に』。観たことがある人も多いことだろう。数多のサイト、書籍がこの映画の素晴らしさについて書いている。ここで語れることはもはや少ないかもしれない。しかし、名作というものは幾度もどんな角度から語られ尽くしてもなお、名作として存在し続ける。そう、いいものは決して滅びないものなのだ。

※これ以降は一部ネタバレを含みますのでご注意ください。

ショーシャンクの空に』あらすじ

アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)は妻とその浮気相手を殺した容疑をかけられ拘束。無実を訴えるも、終身刑が言い渡され、ショーシャンク刑務所に投獄される。そこはハドリー主任刑務官(クランシー・ブラウン)とノートン刑務所長(ボブ・ガントン)が体罰と規律でもって受刑者に罪を贖わせる厳しい場所だった。本作ではショーシャンク刑務所内でのアンディの様々な苦難と、レッド(モーガン・フリーマン)との友情が描かれる。希望を持つことの素晴らしさと自由への憧れ。そんなテーマ性を持った素晴らしい作品だ。

なぜ名作と言われるのか

ショーシャンクの空に』はなぜ名作と言われるのだろうか? それは、この作品に希望自由という普遍的なテーマ性があるからだ。

アンディは無実の罪で服役することになる。その年数は19年。気が遠くなる年月だ。しかしアンディはそのどうしようもない現実をただ受け止めてそこで生きていくしか方法はない。判決は下ってしまったのだ。レッドは言う「希望は危険だ。特に塀のなかでは」しかしアンディは希望を持ち続け、そして最後には自ら自由を選び取る。その姿は、多くの人の「自分はこのままでいいのだろうか?」という悶々とした思いに、そして苦境に立たされるまた多くの人に、まさしく希望と勇気を与えてくれる。

なぜ希望は危険なのか

劇中でアンディが希望について語り、レッドがそれを否定する印象的なシーンがある。

「……いいかいアンディ。希望は危険なものだ。希望は正気を失わせる。塀の中じゃ禁物だ」

レッドは知っていたのだ、塀のなかで希望を持つこと、かごのなかで大空を見つめいくら羽ばたこうと考えたって、それは無駄なことでしかないということを。終身刑という永遠のなかで自由に希望を馳せても、現実とのギャップに自分が壊れてしまうだけだということを。彼は長年の服役生活でそれを心得ていたのだ。かごのなかで羽をしまい、空を見ずに過ごすことがここで生きていくということだと。

これは何も映画の中だけの話ではない。私たちの周りにも塀やかごは存在する。それは「現実」という言葉がそれかもしれない。もしくは親という存在がそうかも、はたまた会社があなたにとっての塀でありかごかもしれない。

施設慣れとは?

劇中、印象的なエピソードとしてブルックス(ジェームズ・ホイットモア)のエピソードがある。彼はショーシャンク刑務所に50年服役した老囚人だ。ある日ブルックスに仮釈放の許可が下りる。しかしブルックスは気が動転し、出所することを嫌がる。なんとか仲間になだめられ、出所して行くのだけれど、最後には首を吊って自殺してしまう。レッドはこう言っている。

「この塀が曲者なんだ。……最初は憎む、それから慣れる、時間が経つと頼りにしちまう。それが施設慣れさ」

人は簡単に寄りかかってしまう生き物だ。酒に、薬に、制度に、会社に、社会に、他人に、自分自身に、不安に……。そしてあまりにも長くそれに頼ってしまうと、もうそれなしでは生きていけなくなってしまう。ブルックスは50年という歳月の中で、そのことを意識することなくそうなってしまったのだろう。このブルックスのエピソードは、人は自分が嫌悪する対象にさえも寄りかかり、頼りにしてしまうことを端的に語っている。

頑張って生きるか、頑張って死ぬかだ

「頑張って生きるか、頑張って死ぬかだ」

このセリフはアンディが世話をしていたトミー(ギル・ベローズ)が銃殺され、懲罰房から出てきたときに失意の中でアンディがレッドに言うセリフだ。これは希望を持つかどうかという暗喩的な意味で使われている。頑張って生きるというのはわかりやすいが、頑張って死ぬというのは希望を持たず、自分を殺して生きて行くことを意味しているようにも思う。希望を持たずショーシャンク刑務所で頑張って死ぬまで生きることを言っている。それがしたくないならブルックスのように自分で自分にけりをつけるしかない。

あなたはどっちがいいだろうか? 頑張って生きるか、頑張って死ぬか……。

もしあなたが頑張って死のうとしているなら、そんな環境の会社に務めているなら、そんな会社とっとと辞めてやれ。

希望を持つことは恐ろしいことでもある。希望を持った瞬間に現在とのギャップに悩まされることになる。しかし、もし人生を囚人のようにあなたが過ごしているのなら、そんな場所からは早く逃げ出すことだ。アンディは言っている。

「希望はいいものだよ。多分最高のものだ。いいものは決して滅びない」

そう、いいものは決して滅びないのだ。あなたは想像できるだろうか、あなたが思い描く最高の未来が。あなたの中にもあるはずだ、あなたの希望が。

最後に

ここまで引用してきた劇中に登場するセリフ、そのほかにも紹介しきれなかった名セリフを紹介します。

・「この塀が曲者なんだ。最初は憎む、それから慣れる、時間が経つと頼りにしちまう。それが施設慣れさ」ーーレッド
・「まるで美しい鳥が灰色の檻に舞い降りあの高い塀をを消しさってくれたようだった。ほんの一瞬ショーシャンクの全員が自由だった」ーーレッド
・「ここ(頭)にいた。ここ(胸)にも。それが音楽のいいところで、誰も奪えないんだ」ーーアンディ
・「人の心ってゆうのは、決して石でできてるわけじゃないんだ。そこには誰も、絶対に、手を触れることも、奪うことも、できないものがある」ーーアンディ
・「希望は危険なものだ。希望は正気を失わせる。塀の中じゃ禁物だ。そいつを肝に命じるんだ」ーーレッド
・「頑張って生きるか、頑張って死ぬかだ」ーーアンディ 
・「かごに閉じ込めちゃいけない鳥もいるんだと。羽があまりに美しすぎる」ーーレッド
・「希望はいいものだよ。多分最高のものだ。いいものは決して滅びない」ーーアンディ

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