甘酸っぱくてちょっぴり痛い!思春期の複雑な感情を描いたティーン映画6選

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ジア・コッポラ監督初の長編デビュー作となる『パロアルト・ストーリー』が、9月2日よりレンタル開始されました!

コッポラ一族の才能が見事に受け継がれた今作では、パロアルトという小さな町に住む思春期の若者たちが抱える複雑な感情が繊細に描かれています。物語の登場人物たちと同年代の私は、共感できる部分が多いからこそ観ていて「ちょっぴり痛い」気持ちになりました。

この作品も含め、最近はYA小説(ヤングアダルト小説)と呼ばれる10代向けの小説の映画化が多く、『きっと、星のせいじゃない』やクロエ・モレッツ主演の『イフ・アイ・ステイ』などは日本でもヒットしました。以前に比べて若い世代だけではなく20代、30代以上の客層にも幅広く支持されているようです。

そこで、今回は思春期の若者たちを描いた映画の中でも、10代の複雑な感情が丁寧に描かれていて、若者でも大人の方でも楽しめるような作品を6つご紹介したいと思います! 

17歳の肖像(2009/イギリス)

17歳の肖像

1960年代のロンドン郊外を舞台に、オックスフォード大進学を目指しパリに憧れを持つ高校生の少女ジェニーが、魅力的な年上の男性デイヴィッドと恋に落ちる物語。

『ゴーン・ガール』で話題になったロザムンド・パイクも主要キャストの1人に迎えられています。実生活ではジェニーが目指すのと同じオックスフォード大卒で知的な役柄の多い彼女が、美しいけれど無知な女性を可愛らしく演じている点に注目です。

さらにこの作品では60年代のイギリスのファッションや街の雰囲気、ジュリエット・グレコなどのレトロなフランスの音楽も堪能できます。

アカデミー賞脚色賞にノミネートされたニック・ホーンビィの脚本も素晴らしく、作中で年度も登場する『ジェーン・エア』という小説も物語に関係があるので、興味を持たれた方はぜひ読んでこちらも読んでみてください。

また、本作を気に入った方にはウディ・アレン監督の『ブルージャスミン』も合わせて見ることをおすすめします!

デイヴィッドを演じるピーター・サースガードは『ブルージャスミン』では主人公のジャスミンが恋に落ちる裕福な独身男性を演じていますが、デイヴィッドがはまり役だっただけに、予想外な展開が待っているはずです。

17歳のカルテ(1999/アメリカ)

17歳のカルテ

ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー出演で、精神科病院で過ごす少女たちを描いた物語

ウィノナ・ライダー演じるスザンナ・ケイセンは実在の人物で、スザンナと同じく境界性人格障害という病気で精神科へ入院した経験のあるウィノナが、原作に惚れ込んで映画化権を買い取り、製作総指揮も兼任しました。

実際に精神病を患った経験のある原作者のスザンナとウィノナのタッグということもあり、精神科病院という閉鎖された空間の中で、それぞれ心に傷を抱えた思春期の少女たちの、今にも壊れてしまいそうなはかなくも美しい姿がとても繊細に描かれている秀作です。

こちらは裏話ですが、本作ではウィノナ・ライダーよりもアンジェリーナ・ジョリーの方が新人ながら演技力を高く評価され、アカデミー助演女優賞をはじめとする数々の賞を受賞し、かなり熱を入れていたウィノナは当時ほとんど注目を集めることができませんでした。

そんな点も「ちょっぴり痛い」ですが、独特な存在感を放つウィノナも負けず劣らず素敵な作品です!

17歳(2013/フランス)

17歳

美しく、パリの名門高校に通い、自分を愛してくれる家族や友達、恋人にも囲まれて、全てにおいて完璧な少女イザベルが売春に手を染めていく様子を描いた物語

女性心理を巧みに描くことで知られるフランソワ・オゾンの監督・脚本です。

オゾン監督の『まぼろし』や『スイミング・プール』などに出演し、彼のミューズとも呼べるシャーロット・ランプリングも重要な役どころで登場します。

どこかうつろな目をした主人公を演じるマリーヌ・ヴァクトも息をのむほど美しいです。

恵まれた環境に育つゆえにイザベルが抱える倦怠や喪失感がその目に映っているようではかないです。

「17歳にもなれば真面目ではいられない」というランボーの詩『物語(Roman)』の一編がイザベルの通う学校の授業で朗読され、生徒たちがその解釈を順に述べていくシーンがありますが、まさにこの言葉がすべてを表しているように思います。

『フィッシュ・タンク~ミア、15歳の物語』(2009/イギリス)

フィッシュ・タンク

イギリス東部エセックスの労働者階級のアパートに住み、無職で昼間からお酒を飲んでいる母と口を開けば汚い言葉ばかり発する妹と暮らす少女ミア。そんな劣悪な生活環境に暮らす彼女は、学校にも居場所がなくダンスだけが心の拠り所でしたが、ある日、突然家に転がり込んできた母の新しい恋人との出会いがミアの生活を変えていきます…。

主人公のミアを演じる少女はこれが演技初挑戦ですが、街で彼氏とケンカしているところをスカウトされた一般の女の子だというから驚きです!ミアの母親の彼氏役を演じたマイケル・ファスベンダーとともに、演技力の高さが絶賛されました。

ミアの過酷すぎる運命は見ていてとても苦しくなりますが、それでもめげずに夢を追い続けようとする彼女は潔くてかっこいいです。ミアのバックにヒップホップの流れるラストシーンは物凄く清涼感があります。

やや社会派ですが、難しいことはなく、一見の価値がある作品です!

ガス・ヴァン・サントやケン・ローチの作品が好きな方には特におすすめです。

15歳、アルマの恋愛妄想(2011/ノルウェー)

15歳、アルマの恋愛妄想

ノルウェー西部の架空の街を舞台に、性に目覚める少女アルマを描く。

この映画は、今までご紹介した他の4作品に比べると少し変化球です。思春期の少女が性に目覚めていく姿をここまで大胆に描いた作品はなかなかないので衝撃的ですが、可愛らしさもあって甘酸っぱさが残るさわやかな映画に仕上がっています。

スタイリッシュで乾燥した質感の映像に、ポップな音楽と金髪の美少女がそろい、ソフィア・コッポラの北欧版のような雰囲気があるので、特に彼女の作品が好きな方にはおすすめです。

パロアルト・ストーリー(2015/アメリカ)

パロアルト・ストーリー

カリフォルニア州パロアルトを舞台に、若者たちの悩みや葛藤を描く

F.F.コッポラを祖父に、ソフィア・コッポラを叔母に持つ映画界のサラブレッドであるジア・コッポラ初の長編監督作品となる今作ですが、コッポラ一族とプライベートでも親交の深い俳優、ジェームズ・フランコの同名小説の映画化で、彼は出演に加えて映画の製作費も出資している点でも早くから注目されていました。

監督のジアと同じく、エマ・ロバーツやジャック・キルマーなどのいわゆる2世の活躍が目立ちますが、特にフレッドを演じるナット・ウルフはこれからさらに注目作が続々公開される期待の若手スターです!

出演者は美男美女ばかりで、音楽センスがいい点もソフィアから受け継がれています。劇中にはソフィアへのオマージュも登場するので、彼女のファンの方はぜひ探してみてください。

今の季節にもピッタリなサウンド・トラックもおすすめなので、今年の秋の夜長はこの映画の余韻に浸って過ごしてみるのも素敵だと思います!

最後に

ご紹介したすべての映画のタイトルに年齢が入っているのに気づかれましたか?年齢にも注目して、各作品を比較して見ていただいても面白いと思います。

どの作品の主人公もみんな周りの子たちよりも大人びていて一匹狼的なところがあり、それぞれに魅力的です。

特に『パロアルト・ストーリー』は公開された劇場が少なく、観に行けなかったという方も多いと思うので、ぜひ、この機会にDVDでご覧になってみてください!

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  • 3.2
    そういう世代なのはわかるが永遠にモヤモヤしてた。やっぱアメリカのティーンエージャーのパーティーは絶対に参加したくない
  • Anya
    3.2
    いつものお決まりのパティーン。 学生のノリ、お酒、ドラック、葛藤。
  • ざと
    3.3
    面白かったけど、あんま内容覚えてない
  • クマクママン
    3.4
    どこまでいっても寂しいのかな
「パロアルト・ストーリー」
のレビュー(5091件)