これぞ大人のエロス!極上の官能的フランス映画13本

2018.06.21
映画

腐女子目線で映画をフィーチャーしてみる。

阿刀ゼルダ

フランスのイメージというと、皆さんはどんなものを思い浮かべますか? おいしいワイン、ファッションと芸術の都パリ……そんなオシャレなイメージから、今は移民・難民問題に揺れる国というイメージも。

かつてフランスには「アバンチュールの国」というイメージがあったこと、ご存知でしょうか?
フランスにまつわる言葉にはその名残りを感じさせるものが……それこそ「アバンチュール(aventure)」はフランス語。もともとは「冒険」の意味しかないこの言葉が、日本では「(旅先などでの)恋の火遊び」という意味で使われているのは、何かしらの背景があってのことでしょう。

日本では軽いキスのニュアンスで誤用されている「フレンチ・キス」も、本来の英語の意味は逆で、ディープ・キスの意味です。

「フレンチ・キス」という言葉は、第一次世界大戦で大陸に派兵されたイギリス軍兵士が、フランスは性に奔放な国だということで使い始め、一般化したのだとか。

また、ハリウッドから世界に飛び火した「ミートゥー(Me Too)問題」に対して、カトリーヌ・ドヌーヴブリジット・バルドーといったフランスの大御所女優がほかとは異なった見方を示したのも、2人の性に対するおおらかさに何かしら象徴的なものを感じさせる出来事でした。

フランス映画を観ているとしばしば大胆な官能表現に出会うのは、こうしたフランスのイメージと無関係ではないのかもしれません。

フランス映画は芸術性重視で敷居が高い、観慣れた邦画・アメリカ映画などとは映画文法が違っていて入りにくい、というイメージを持たれがちですが、先入観を取り払ってみると、きっと新たなフランス映画の一面が見えてくるのでは?

というわけで今日は、官能的なフランス映画を選りすぐってご紹介してみたいと思います。

素直な悪女』(1956)

素直な悪女

この人を抜きにしてフランス映画のエロスは語れない神話的セックス・シンボル、ブリジット・バルドーの主演作。
タイトル通り、バルドーが男を翻弄するセクシーな“悪女”ジュリエットを演じます。

18歳のジュリエットは同じ町出身のアントワーヌ(クリスチャン・マルカン)と恋に落ちますが、彼に遊ばれたと知って傷つき、はらいせに彼の弟ミシェル(ジャン=ルイ・トランティニャン)と結婚。しかし結婚してもアントワーヌが忘れられず、兄弟を振り回し続けます。

新婚家庭にはアントワーヌも同居、しかもジュリエットは奔放すぎる性格……ときたら、何も起こらないはずがない。ミシェルの留守中、海で溺れそうになったジュリエットをアントワーヌが助けるという騒動の後、2人はとうとう一線を超えてしまいます。

びしょ濡れの服のまま浜辺で抱き合う2人……それまで抑制していたものが堰を切って溢れ出たような激しさ、背徳感も手伝って最高にエロティックです。

映画の中でジュリエットが着ている前開きワンピースも、ボタンのはずし方次第でどこまでもセクシー度が上がるスグレもの。 さりげないながら、細部までセンスを感じさせます。

ところで、この映画にはまさに映画を地でいく裏話が。
本作の監督はバルドーの当時の夫、ロジェ・ヴァディム。にもかかわらず、なんとバルドーは撮影中、ミシェル役のジャン=ルイ・トランティニャンと恋に落ち、ヴァディムと離婚してしまうんです。

その後も奔放な恋を繰り返したバルドー……そう考えると、ロジェ・ヴァディムはこの映画の製作時点で、すでに彼女の恋に奔放な性格・それゆえの魅力を見抜いていたということでしょうか。
しかし、自分が裏切られる顛末は予想していたのかどうか……事実は映画より奇なり、ですね。

危険な関係』(1959)

危険な関係

女が性愛にのめりこむ物語には、女を虜にする魅力的な男の存在が欠かせません。
本作では、ジャン・ギャバンアラン・ドロンジャン=ポール・ベルモンドなどと並んでフランス映画史上屈指と言われる二枚目俳優ジェラール・フィリップが、ジャンヌ・モローと美しくも危険な夫婦を演じます。

世間並みの夫婦生活に飽き足りず、常に刺激を求め続ける2人は、狙った異性をうまく落としたら勝ち、という危険な恋愛ゲームに夢中。
人妻はもちろん、自分の姪までターゲットにしてしまう夫、その経過をクールに見守りながら、自身も次々に男を篭絡する妻。背徳・嫉妬という要素をたっぷり含んだこのゲームは、夫婦関係を熱く燃え上がらせてくれますが、やがて2人は思わぬ深みにはまっていきます。

本作を手掛けたのは、『素直な悪女』でバルドーに去られたロジェ・ヴァディム。
本作の夫婦関係は、ヴァディムがバルドーとかくありたかった関係? 因果応報のラストは彼女への怨念? いろいろと憶測をめぐらせたくなります。

昼顔』(1967)

昼顔

フランスが世界に誇る女優、カトリーヌ・ドヌーヴの主演作。
この映画で彼女が演じているのは、娼婦。身を売る必要などないエリート医師の妻でありながら、夫との性生活に飽き足りず、ひそかに高級娼婦の道に足を踏み入れる主人公セブリーヌの危うい二面性が、当時24歳だったドヌーヴの初々しさに女の魔性を加え、彼女の美しさを一層引き立てています。

序盤から、セブリーヌが馬車の御者に襲われて、夫(ジャン・ソレル)の前で犯されるシーンが……実はこれはセブリーヌの潜在的な願望なのですが、この作品のエッセンスを象徴的に見せたシーンでもあります。

モチーフはまさにザ・昼ドラ。ただ、そこはサルバドーレ・ダリと共同で元祖シュール・レアリスム映画『アンダルシアの犬』を製作した巨匠ルイス・ブニュエルの監督作、夢や不条理を絡め、ひと味違った形で女の性の彷徨を味わわせてくれます。

危険な戯れ』(1975)

危険な戯れ

1975年製作の作品でありながら、今月レンタル・リリースされたばかりの作品。フランスのヌーボー・ロマンの巨匠アラン・ロブ=グリエが監督を務めた作品です。

或る富豪(フィリップ・ノワレ)の娘カロリナ(アニセー・アルヴィナ)が誘拐され、娼館に監禁されるというプロット。
娼館にはカロリナの他にもさらわれてきた美女たちが。そこで繰り広げられるサディスティックな倒錯世界、富豪と誘拐犯たちの駆け引きが、エロティックに、不条理に、そしてコミカルに、描かれていきます。

縄・鞭・犬(!)……とハードなアイテムが登場する上、映像も耽美で非常に美しいんですが、「アート・エロス作品」と銘打たれている通り、かなりクセの強い作品でもあります。
エロチシズム・不条理・滑稽さが想定外のバランスで入り乱れる、かつて観たことがないような不可思議な世界観……その辺りも含めて、とてもフランス映画的な作品かもしれません。
「倒錯」「不条理」という言葉に反応した貴方には、一見の価値あり。思い切ってトライしてみてはいかがでしょうか。

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』(1976)

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ

エルメスのバッグに彼女の名前が冠されていることでも知られるジェーン・バーキン主演。バーキンの当時の夫セルジュ・ゲンスブールがメガホンを取った作品です。
こうして見るとフランス映画って、監督が妻を脱がせた作品も少なくないんですね。ただしその後妻に去られたケースもまた少なくないかも(笑)。

さて本作のストーリーですが、ジェーン・バーキン演じるボーイッシュな少女ジョニーは、「男かと思った」と声をかけてきたゴミ運搬業の男、クラスキー(ジョー・ダレッサンドロに一目惚れし、彼と付き合い始めます。
ところが、すぐにクラスキーはゲイであることが判明。それでもジョニーは、「わたしは男よ」とけなげにオシリを差し出し、恋敵の男の嫌がらせにも耐えます。
しかし、文字通り「痛い思い」をした挙句、結局クラスキーに捨てられ、全裸で彼を追いかけるシーンで幕。
バーキン、本作ではかなりさんざんな目に遭っています。

この映画にも裏話があって、実はゲンスブールは愛人関係だったブリジット・バルドーに本作と同じタイトルの愛の歌を捧げたことが。にもかかわらず、妻のバーキンにはこの仕打ち!というので、当時マスコミに「ゲンスブールは妻をゴミ箱に捨てた」(作中での恋人・クラスキーがゴミ運搬業者ということで)と評されたようです。

もっとも、このジョニーという役、フレンチ・ロリータとして人気を博したバーキンのはかなげな容姿の魅力、華奢だからこそ似合うマスキュリン・スタイルなど、彼女の魅力を知り尽くした人ならではと唸らせる部分も。本作のバーキンはとても魅力的で、この仕打ち、実はゲンスブールのひとひねりある妻への愛情表現だったのかも?とも思えます。

1976年当時は、ポルノまがいと批判されたようですが、同性愛という着眼点も含めて、バーキンーいわく本作は「時代の30年先を行っていた」と……つまり21世紀になってようやく評価されるべき時代が来た、というわけです。

ちなみに、相手役を務めたジョー・ダレッサンドロは、アンディ・ウォーホルのお気に入りで、当時ゲイのセックス・シンボルとしても人気があった人。このキャスティング1つにも、ゲンスブールの本気度が窺えます。

ベティ・ブルー 愛と激情の日々』(1986)

ベティ・ブルー 愛と激情の日々

コケティッシュな厚い唇と、華奢な体に不釣り合いなほど豊満なバスト……悩殺的でエキセントリックな美女がハマリ役のベアトリス・ダル
彼女のデビュー作にして、彼女を一躍セックス・シンボルの座に押し上げた代表作が、こちらです。

監督は、80年代にフランス映画を盛り上げたBBCと呼ばれる3人の人気監督の1人ジャン=ジャック・ベネックス(ちなみに残り2人はリュック・ベッソンレオス・カラックス)。

ベアトリス・ダル演じるベティと恋人ゾルグ(ジャン=ユーグ・アングラード)は、何も持たないながらも愛だけはあふれんばかりの熱いカップル。
ベティのゾルグへの愛情は並外れてディープ! ただ、何につけても感情が剥き出しで激しやすい……ゾルグの書いた素人小説の出版を断った編集者に怒り、自宅に押し掛けて半殺しの目に遭わせたりも!
しかしそんな彼女のゾルグを愛するあまりの過激さが、ゾルグにはますます愛おしいんです。

冒頭から濃厚なベッドシーンで始まる本作には、エッチ大好きのベティとゾルグの絡みが盛りだくさん。
オールヌードはもちろん、ベアトリス・ダルが裸エプロン姿でアイスキャンデーを舐めるシーンなど、セクシーなダルの魅力が満載です。
しかし、エロティック・コメディで終わるのかと思いきや、終盤物語は急展開。エロスと笑いと苦悩・絶望を万遍なくさらっていく波乱万丈の展開にぐいぐい惹き込まれて、最後はしんみり。心に残る名作でもあります。

愛人 ラマン』(1992)

愛人/ラマン

センセーショナルな内容で世界的ベストセラーとなったマルグリット・デュラスの同名小説を映画化した作品。
1929年の仏領インドシナを舞台に、17歳の貧しいフランス人少女(ジェーン・マーチ)と、裕福な華僑青年(レオン・カーフェイ)との短い愛人関係を描いています。

まだリセに通う少女が、偶然出会った華僑青年に誘われ、性への好奇心も手伝って深い仲に。青年は界隈で有数の金持ちの息子で、借金に苦しむ少女の家に経済的な援助も与えてくれます。

青年に体を許したのは金のためなのか、それとも愛なのか……少女自身にも自分の本心が分からないまま、連れ込み宿での濃密な逢瀬が続きますが、青年の援助で借金を返済し、一家でフランスへ帰国することになった時、少女は初めて青年を愛していたことに気づきます。

少女に愛情を示しながらも、時として少女を娼婦のように残酷に扱う青年、そんな男の態度に傷つくまいとして、自ら娼婦になりきろうとする気丈な少女……互いに傷つけあいながらも愛し合う2人の姿を、仏領インドシナのエキゾチシズムと郷愁に溢れた映像で味わう、エロティック・ロマンスです。
原作者・監督ともフランス人ですが、英語劇なのが惜しいところ。

かげろう』(2003)

かげろう

舞台は第二次世界大戦中のフランス。夫を戦争で失ったオディール(エマニュエル・ベアール)は、ドイツ軍のパリ侵攻から逃れるため、2人の子供を連れて南仏へ。途中知り合った謎の美少年イヴァン(ギャスパー・ウリエル)と共に、空き家になった民家で難をしのぐことになります。

いずれも官能的な作品に数多く出演しているエマニュエル・ベアールとギャスパー・ウリエルの共演、何も起きないはずはないわけですが、まさにその期待通りの出来事が起きます。

深夜、屋外で激しく求め合う2人……その際、イヴァンには女性経験はないが男性経験はあることが分かるというひとひねりも。
女手ひとつで子供たちを守る心労で少しやつれ気味のオディールですが、それがむしろ匂い立つような女の色気に……少年が憧れを抱く大人の女性像に、エマニュエル・ベアールはハマリ役です。

コケティッシュなあひる顔が印象深いエマニュエル・ベアール。独特のアンニュイな雰囲気に加えて大胆な脱ぎっぷりも彼女の強みで、『美しき諍い女』(91)、『彼女たちの時間』(01)などでも妖艶な肢体を惜しみなく披露している人気女優です。

スイミング・プール』(2003)

スイミング・プール

今日本で最も人気の高いフランス人監督の1人フランソワ・オゾンの作品。
オゾン監督のミューズ?だった英国女優シャーロット・ランプリング主演、エロスのほうはフランスの若手女優リュディヴィーヌ・サニエが受け持ちます。

シャーロット・ランプリング扮するベテランの推理小説作家サラ・モートンは、恋人の出版社社長ジョン(チャールズ・ダンス)との愛情の温度差に悩む日々。そんな彼女に、ジョンはフランスにある自分の別荘で新作を書くことを勧めます。

後から行くという彼の言葉を信じて一人別荘で暮らし始めたサラ。そこへジョンの娘ジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ)がふらりと現れます。
ジュリーはサラにお構いなしに次々に家に男を引き入れ、居間で、プールサイドで、これ見よがしに乱交ざんまい。肝心のジョンとは連絡も取れません。
ジュリーをいまいましく思いながらも、彼女を新作の題材にしようと思いついたサラは、彼女に興味を持ち始めます。

病的なまでに男を渇望するジュリーの陽に焼けた肢体が煽情的。
シャーロット・ランプリング演じるサラは単なる傍観者に見えますが、さにあらず。ジュリーはサラの小説の中の人物・つまり彼女の妄想である可能性が仄めかされていることで、実はジュリーはサラの中にある性的な渇望が投影された彼女の分身であるようにも見えます。

このあたり、シャーロット・ランプリングが過去に『愛の嵐』(74)など倒錯的エロチシズムを極めた衝撃作に出演していることを知っていると、より作品を深く味わえそうです。

愛の嵐

ファインダーの中の欲望』(2007)

ファインダーの中の欲望

エリック・ロメールの『夏物語』(96)やフランソワ・オゾンの『ぼくを葬る』(05)などで知られる二枚目俳優、メルヴィル・プポーの掘り出し物的主演作。

平穏な生活に飽き足らず、妻子を捨てて中東を放浪するカメラマン、トマ(メルヴィル・プボー)。彼が撮影するのは、男女の交わり。偶然知り合った謎のレバノン人、フォアド(アレクサンダー・シディグ)に興味を持ったトマは、彼と娼婦とのベッドの一部始終を撮影することに。
しかし、記憶を失っているらしいフォアドの過去が気になり始めたトマは、ひそかにフォアドの秘密を探り始めます。

アレクサンダー・シディグ演じるフォアドと女性との絡みがセクシー。それをファインダーを通して見つめるトマの視線が、一層エロチシズムを掻き立てています。
紛争が絶えない中東の不穏な空気を漂わせたレバノン・ヨルダンの映像も貴重です。

アデル、ブルーは熱い色』(2013)

アデル、ブルーは熱い色

2013年のカンヌ映画祭で本来監督のみに授与されるパルム・ドール賞を、女優2人にも授与したという異例の評価を受けた話題作。LGBT映画として人気の高い作品です。

主人公のアデル(アデル・エグザルコプロス)は高校生。
友達とのガールズトークは男の子の話ばかりという思春期真っ只中のアデルには、皆がうらやむボーイフレンドもいますが、何故か彼との関係にのめりこめない自分に悩んでいます。
そんなある日、街でエマ(レア・セドゥ)を見かけ、一目で恋に落ちたアデル。2人は運命的な再会をとげ、すぐに心から愛し合いようになりますが、生まれ育った環境や価値観の違い、すれ違いの生活が、次第にエマの心をアデルから遠ざけていきます。

アデルとエマ、2人の濃厚なベッドシーンもさることながら、別れたエマに再会したアデルが、想いが募って思わず彼女の手を握り、口で愛撫してしまうシーンは、息を呑むほどの感情の横溢が。
撮影に5カ月半を要したというだけあって、主演女優2人の、まるでドキュメンタリー・フィルムのような自然な演技に圧倒されます。

グランド・セントラル』(2013)

グランドセントラル

ダゲレオ・タイプの女』(16)でも知られるタハール・ラヒムが、原発で働く作業員ゲイリー役に。
日々放射線の危険に身を晒しながらの作業、上下関係の厳しい作業員宿舎での閉塞的な生活の中で、ゲイリーはこともあろうにボス格の男トニの女・キャロル(レア・セドゥ)と深い関係になってしまいます。
チームワークが命綱の危険な現場で、ボスに睨まれたらどうなるか? しかし、キャロルに溺れているゲイリーは冷静な分別を失っていて……。

背徳感を感じながらも、人目を忍んで関係を重ねるゲイリーとキャロルの危うい関係、演習か事故か、時折り鳴り響くサイレンの音が、なんとも不穏なムードを駆り立てます。
『アデル、ブルーは熱い色』では中性的なレズビアン役を演じたレア・セドゥが、この作品ではダイナマイト・ボディの魔性の女に。
彼女にすがるような目で「守って……」と言い寄られたら、振り切れる男がいるでしょうか? ある意味、究極の選択の物語でもあります。

愛を綴る女』(2016)

愛を綴る女

インセプション』(10)、『マリアンヌ』(16)などハリウッド大作にも多数出演しており、日本でも人気の高いマリオン・コティヤール主演。昨年のフランス映画祭で上映され、その後一般公開された作品です。

危ういまでの純粋さと情熱で、恋に恋する女・ガブリエル(マリオン・コティヤール)。
恋をすると一方的に熱く燃え上がってはのめり込みすぎてしたたかに傷つき、人目かまわずトラブルを起こすガブリエルは、狭い田舎町では狂人扱い。両親も娘を持て余しています。
そんな中、スペインから来た移民労働者のジョゼ(アレックス・ブレンデミュール)が娘を気に入っていることを知った母親は、厄介払いとばかりにジョゼとガブリエルを結婚させます。

ジョゼを愛す気持ちなどないガブリエル。仮面夫婦として暮らすうちに、結石の治療で訪れたサナトリウムで、ガブリエルは死に瀕した軍人アンドレ(ルイ・ガレル)に出会い、またしても恋の虜に。
しかし、一夜を共にした後、彼とは音信不通になってしまいます。
アンドレの子供を出産し、ひたすら彼からの返信を待つガブリエルを、ジョゼは黙って見守り続け……。

息子もいながら、恋に心を乱されてズタズタになっていくガブリエル、愚かで危うい、そして痛い……しかしマリオン・コティヤールの狂おしい表情がなんともエロティックで魅力的なんです。
ショパンの「舟唄」が、切なく哀しいサナトリウムの恋の思い出に余韻を添えています。

いかがでしょう? そそられる作品がありましたか?
6月21日(木)から24日(日)まで横浜で開催中のフランス映画祭でも、ギャスパー・ウリエル主演の『To the Ends of the World(英題)』、フランソワ・オゾン監督の『2重螺旋(らせん)の恋人』と、魅惑的なR18作品が上映されます。
このうち『2重螺旋(らせん)の恋人』のほうは、今年8月に一般公開されることが決定しており、今から楽しみです。
ちょっぴりセクシーな気分の時にピッタリのフランス映画で、気の置けない友人や恋人とのひとときを、あるいはお一人様の時間をムーディーに……ぜひ濃厚な大人の映画タイムを楽しんでみてください。

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