伊藤健太郎が語る『ルームロンダリング』、ちょっぴり怖いホラー映画、住みたい家…根掘り葉掘り【ロングインタビュー】

2018.07.05
映画

映画のインタビュー&取材漬けの日々是幸也

赤山恭子

映像クリエイター発掘企画「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM2015」にて、準グランプリにあたるFilmarks賞を受賞した『ルームロンダリング』がこのほど完成、ついにお披露目のときを迎える。

ルームロンダリング_シーン

本作は、事故物件をクリーンな空き部屋へと浄化させるため、一定期間、仮住まいする御子(池田エライザ)の視点から見る世界を、ハートフルに描いた1作。幽霊が見える御子は、未練タラタラで成仏できない幽霊たちと、奇妙な共同生活を送る。1部屋が終われば次の1部屋と渡り歩く御子の信条は「隣人との交流はご法度です」。
しかし、新しく住むことになった部屋の隣人・虹川亜樹人とは近い距離になる。亜樹人というこの男、いい人なのだが怪し気、怪し気なのだがいい人、と、何ともにおう人物。その亜樹人を、俳優の伊藤健太郎が魅力的に演じた。

今春開催された「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」にて大盛況の中ワールドプレミアされた本作だが、現地にて伊藤健太郎を直撃。スイーツを頬張ってもらいながら、ざっくばらんに役作りのこと、大好きな映画のことなどを聞いた。

伊藤健太郎

ルームロンダリング

オダギリジョーが予言「池田エライザはきっと面白い女優になる」映画『ルームロンダリング』【インタビュー】

――甘いものは普段、召し上がります?

伊藤 どちらかと言うと……おせんべいとかしょっぱいものが好きです(笑)。でも、友達の誕生日会とかではケーキも食べますよ。あんこは好きです(笑)。

――そうでしたか。本インタビューはFilmarksが送るWEBマガジン「FILMAGA」にて掲載されます。

Filmarks使っています! すごく使いやすいですよね。好きな映画とか、レビューとかがあって。

――★をつけたりしていますか?

ちょっと前までしていましたが、コメントまではできていなくて……。でも、します(笑)!

伊藤健太郎

――「Clip!(観たい)」「Mark!(観た)」でチェックするのは、どのような映画が多いですか?

「このジャンルが好き」とかはあまりないので、予告を観たり、パッケージを見たりして「楽しそうだな」と思ったらClip!します。レンタルビデオ店に行くとパッケージの裏にある説明を読むの、すごく好きなんです。1~2時間ずっといることもあるんですよ。

――最近、劇場では『グレイテスト・ショーマン』をご覧になったそうですが、そのほかDVDやオンラインで観た映画はありますか?

伊藤健太郎

ちょっと時間があったので、映画をすごく観ていました。何だっけなあ……(悩)。スマホ、見てもいいですか?(Filmarksを開く)ああ、『第9地区』! 前に1回観たことがあったのですが、もう1回観ました! 同じスタッフさんが作った『チャッピー』という映画もすごく好きなんです。あとは『ダークナイト』も観ていますね。そのほかは、ちょっと得意ではないのですが、たまには怖い映画を観ようかな~と思って、『エスター』を観ました。サイコパス的な感じで、恐ろしかったです……。

――洋画が多めですね。

邦画も観ていますよ! 最近は、『仄暗い水の底から』を観て。

――また怖いやつですよ(笑)。

(笑)。すっごく、怖かったです!! 日本のホラーって、怖いですよね? 海外のホラー作品だと驚かす系が多いのですが、日本のホラーは精神的にやられてしまいます……。『仄暗い水の底から』は、エレベーターに乗るのが嫌になるくらい、怖かったです(笑)。

――健太郎さんが出演する『ルームロンダリング』、沖縄国際映画祭でついにワールドプレミアを迎えました。今のお気持ちは、いかがですか?

伊藤健太郎

舞台挨拶後、片桐(健滋)監督が残って、客席を少しだけ観ていたそうです。聞けば、若い女性の方が声を出して笑って観てくれていたそうで、すごくうれしかったです。舞台挨拶のときには、「本当に映画が好きなんだろうな」という方も何人かいらっしゃったのが(壇上から)見えたので、映画好きの方が興味を持ってくれているのもうれしいですし。

――昨今、あまりないオリジナルストーリーという点も、お客さんの心を捉えているのかもしれませんね。

そうですね。僕、オリジナル作品、大好きなんです。原作があると、髪型や雰囲気を原作に寄せるじゃないですか。でも、オリジナルでは監督やスタッフさんとセッションして役を作っていくことができるので、すごく楽しかったです。オリジナルならではで、いくらでもできること、やれることがあると思っています。

伊藤健太郎

――実際、亜樹人の風貌や雰囲気も監督と話し合って決定されたんですか?

衣装合わせのときに、衣装部さんと監督と「もっとこっちがいいのかな?」と話し合いました。亜樹人に関しては、細かいところでいうとシャツを半分だけ出していたり、眼鏡も本当にいろいろなパターンをかけさせていただいて選びました。眼鏡も大事な亜樹人のアイテムで、作品の中だと殴られて飛んでいっちゃったりするんですけど(笑)。細かいところを意識して作っていけたのが、心に残っています。

――亜樹人は怪しいけど優しく、得体のしれない、振れ幅のある役という印象です。

怪しく思われるかもしれませんが、演じるのは楽しかったです。御子ちゃんは誰かが殺されたり、誰かが死んだのを知って部屋に住んでいるので、亜樹人の言動が「怪しいんじゃないの?」と疑いますが、亜樹人からすると、すごく普通の行動を取っているんです。観ている方も、途中から亜樹人を知るにつれ、段々「おや?」となっていくでしょうし、正義感のある部分なども見えていくといいなと思っています。

――舞台挨拶では「亜樹人は陰で、自分は陽」、つまり自分とは違うタイプだとおっしゃっていましたが、真逆の人物になれることは、やはり役者の醍醐味ですか?

そうですね! 自分の中にない要素をたくさん亜樹人は持っているので、演ることは役者としては一番楽しいことじゃないかなと思います。もちろん、自分に似ている部分を膨らませてやることも楽しいですが、まったくないものを出すのは、すごく演じ甲斐がありました。

印象に残っているシーンがあって。亜樹人はコンビニ店員をやっているのですが、同じコンビニ店員の女性が、韓国の役者さんなんです。その方が本当に面白くて、おつりをお客さんが置いていくシーンで「もらっていいですか?」と言うんですよ。本編では、そこで終わっていますが、本当はもっと長く続いていて、「いいわけないよね!?」と僕が言えば、「から揚げも食べていいですか?」と食べ始めたりして、アドリブが長くて楽しかったです。僕、あのシーンがツボです(笑)。

伊藤健太郎

伊藤健太郎

――ちなみに、共演の池田エライザさんとは、どうコミュニケーションを取っていかれましたか?

ふたりとも人見知りなこともあるし、キャラクター的にコミュニケーションを取る役柄ではなかったので、初めのうちはあまりがっつり話はしませんでした。

――同世代ですよね?

そうですね、エライザさんのほうが1個上なのかな? 共演は初めてでした。これまでのイメージは、僕が観ていた作品のせいか、もう少しテンションが高いのかなと思っていたのですが、実際はものを書いていらしたり(※池田は「ダ・ヴィンチ」で書評の連載中)、写真が好きだったり、ギターを弾いていたりして、すごくアーティスティックな部分を持っていらっしゃるんです。すごく尊敬しています。

――趣味的に何となく健太郎さんと共通項が多い気もしますが……。

僕、そこまでアーティスティックな部分を持っているわけではないので(笑)。ただ好きというだけで。

伊藤健太郎

――ところで、本作の魅力は一見暗そうな設定ながら、真逆の心温まるストーリーに仕上げているところだと感じます。健太郎さんは、どうご覧になりましたか?

最初、台本をいただいたとき『ルームロンダリング』というタイトル自体の意味が分からなかったのですが、「マネーロンダリング」の「マネーの家バージョン」と伝えられていて(笑)、何となくわかったような、わからないような感じで……。監督と初めてお会いしたときに、「幽霊が出てきます。1回住めば、事故物件がなかったことになります」と説明してもらったんです……だけど、「どうしてひとり住んだだけでチャラになるんだろう?」と、やっぱり理解できませんでした。

けれど、いざ台本を読んだら、あと完成作を観たら、すごく温かかった。幽霊を幽霊として撮っていないというか、ひとりの人間として描かれているんです。幽霊になってしまった人が、生きているときにあった後悔を温かく包んでいる作品だと感じました。

――幽霊同士の交流も、ほのぼのしますよね。

そうですよね。公園のシーンでカニの子供(の幽霊)が出てきますよね。死んでしまっているけれど、本当は成長していたら御子ちゃんと同じ年だから、見た目は子供でも話す内容は大人っぽいところも面白かったですし。子供とのシーンは、御子ちゃんが素でいられる、気を使わずにいられる空間で、それが公園というのもいいなあと思いました。温かい要素がたくさん詰まっていますよね。

――キャラクターではあひるの置き物ジョセフィーヌも出てきます。

伊藤健太郎

ジョセフィーヌ、今日一緒に撮影させてもらいました! 一緒に遊びました(笑)。ジョセフィーヌって、軽いんですよ! 『ルームロンダリング』の物語では大事な存在で、光ったり、壊れちゃったりするんですけど。実は3機くらい、いるらしいです!

伊藤健太郎

――3“機”でいいんですかね(笑)?

3体、なのかな? 3羽(笑)?

伊藤健太郎

伊藤健太郎

――健太郎さんは『ルームロンダリング』的な部屋に住めますか?

住みたくないです! いや~、『ルームロンダリング』という作品だから、幽霊のことも温かく観られましたけど、本当の本当の本当のことで考えてみたら……。

――本当の本当の本当(笑)。

無理ですよね? 例えば、怨念がすごく部屋に詰まっているとして……、ストーカーに背中を刺されて死んだ女性(※光宗薫演じる)がいたら、超怖そうじゃないですか!? しかも僕は男だから、きっと「男全員が敵!」という感じに見られると思うんです。住んだら絶対、僕に被害がきますよね !? ……とかいろいろ考えたらノイローゼになりそう(笑)。何もない部屋に住みたいです!

――では、理想の部屋はありますか?

そうだなあ……! いつか自分が一軒家を買うとしたら、1階だけでいいんです。あとは地下があればいいな。イメージで言うと、アメリカの家、みたいな感じです。大きくてワンルームの広い部屋、とかが理想です。いっぱい部屋があったとしても、たぶん同じところにしかいないと思うので。ワンルームのすごく広いところに、テレビ、ボーン! ソファ、ダーン!、と置いてある感じの家に住みたいです。

――仕切りなどもいらない部屋なんですね。

仕切りもいらないです! 自分の好きなものに囲まれている部屋がいいんですよねぇ。革ジャン、ブーツも全部並べて、ほかの人から見たら「汚いな」と思われるかもしれないですが、自分はその空間が落ち着くというか。理想は、ヴィレッジヴァンガードみたいな感じがいいです! 今の自分の部屋もちょっとそんな感じで、写真集(「G健太郎」)にも少し載っているので見てみて下さい(笑)

伊藤健太郎

――お部屋の写真は、リアルご自宅なんですか?

そうです!

――ゴミ箱(LARK)、すごく渋いですよね?

(笑)。LARKというタバコの缶のゴミ箱、いろいろな人に突っ込んでいただきます(笑)。先輩の家にあって、「いいですね!」と言ったら「あげるよ」と言われたので、そのままもらいました。

――意外な話も飛び出たところで……お時間がきました。最後に『ルームロンダリング』を楽しみにしているユーザーに、メッセージをお願いします。

幽霊が出てきたりもしますが、幽霊がしっかり人間として存在していますし、それぞれのバックボーンや人生もきちんと描かれています。片桐監督独特のスパイスが入って、最終的に温かく包まれるような作品に仕上がっています。ふらっと観に行って、素敵な気持ちになって帰れる作品だと思います。ぜひ、劇場で観てください。(インタビュー・文:赤山恭子、写真:You Ishii、スタイリスト:池田友紀/BeGlad)

映画『ルームロンダリング』は2018年7月7日(土)より、新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー。

ルームロンダリング

伊藤健太郎さん直筆サインTシャツを1名さまにプレゼント!

応募締切 2018年7月12日(木)23:59までのご応募分有効
※募集は終了いたしました。たくさんのご応募ありがとうございました!

【応募資格】
・Filmarksの会員であること
・『ルームロンダリング』をClip!(観たい)している方

【応募方法および当選者の発表】
・応募フォームに必要事項をご記入の上ご応募ください
・当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます

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