シリーズごとに重要度が増すサイモン・ペッグが『ミッション:インポッシブル』で得たもの【来日インタビュー】

2018.08.01
映画

映画のインタビュー&取材漬けの日々是幸也

赤山恭子

22年目を迎える「ミッション:インポッシブル」シリーズの第6作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は、エージェントのイーサン・ハント率いるIMFのチームが、奪われたプルトニウムを追うスリリングなアクション映画。

本作は何と言ってもイーサンを演じたトム・クルーズの当たり役として知られるが、イーサンを取り巻くチームの絆も深い。特に『M:i:III』(06)でシリーズに参戦し、続く『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』からは主要キャストとして名を連ねるようになったベンジー・ダン役のサイモン・ペッグは、コミカルなキャラクター像も含め、物語に緩急を与える役割として愛されている。

サイモン・ペッグ

もともと舞台やスタンドアップ・コメディで活躍していたサイモンは、自主映画を制作するほか、脚本も書いたり、マルチな才能を見せていた。そんな中、『M:i:III』への出演を機に、「ザ・ハリウッド」の看板を背負うトムと共演することで、世界的にその名を知られていく。

そんな彼を一躍スターダムへと押し上げたのは、ハリウッド切っての名プロデューサー、J・J・エイブラムス。メジャーからインディペンデントまで、あらゆる作品の酸いも甘いも嚙み分けたサイモンに、異なる環境で作品作りをする面白さやJ・Jとの関係など、説いてもらった。

サイモン・ペッグ

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――作品を重ねるごとに出番が増えてきていますよね。ベンジーのキャラクターを長年やっていて、変化を感じていますか?

実際にベンジーのように作品ごとに成長していく、変わっていくキャラクターを演じるのは、とても楽しいよ。ベンジー自身、これまでのいろいろな経験を通じて学んでいくところがあり、「最初のミッションはこう」「今はこう」という形になっているから、常にキャラクターとして変化しているんだ。自分の準備の仕方としては、いつも過去作品を全部観て「感覚的に彼は前はこうだったけど、今はこう、これからはきっとこうだろうな」と思いながら演じているよ。

――ご自身でも脚本を書かれていますが、本作へのアイディアはどれくらい出していますか?

クリストファー・マッカリー監督はアイディアを歓迎してくれる方だから、いろいろ話したりするよ。今回で言えば、例えば、iPadのスクリーンロックの場面のところ。本当はその日、監督自身を笑わせるために(テストで)やったんだけど、結果、本編にそのまま入っていた(笑)。

サイモン・ペッグ

――『フォールアウト』では、念願のフルマスクを着用されましたよね。着け心地はいかがでしたか?

実際、マスクをつけて演じているというよりも、仕掛け的にはもう一方の役者がやっているから、僕がつけているのは一瞬なんだ。ゴムが剥がれていくのを見せるだけだから、時間的にはそんなにつけていない。実際、もし自分がつけるとしたら、女性のマスクを作ってみたいな。そうすれば、男性として女性は通常どう扱われているかを経験できるから、もっと行儀がよくなると思うよ(笑)。

――ベンジーの活躍については、どのくらい満足していますか?

10点中10点、満足しているよ! ネタバレは避けたいからうまく言えないけど、非常にいい働き、いっぱいあったでしょ(笑)!? ときにはイーサンに頼ったり、助けられたりもあったけど、すごくいいこともしたし、格闘もしたし、ベンジーの能力が上がっている。彼にしかない能力もあるから、イーサンが必要なときにちゃんと助けることもできたんだ。

――シリーズ7作目が続くなら、さらなるスタントアクションにも挑戦してみたいですか?

次回に関しては、「ベンジーをアクションの中心に入れてよ!」と希望しているんだ。トムほどではなくても、どこかに飛び降りたり、落ちたりすることも好きだから「やる!」と志願しているよ(笑)。「ミッション:インポッシブル」シリーズでは、すべて自分たちでスタントをやるから、危険な状況で演じていることが、観客の皆さんにとっても楽しんでいただける要因のひとつだと思っている。……それにしても、毎回すごいアクションだよね……。5本分の内容が1本に詰まっているような作品だから、「次の作品のためにもっと取っておけばよかった……」って思うくらい。

――実際、トムのアクションを間近でご覧になって、どのように感じていますか?

トムを見ていると、自分も希望が湧くよ。自分が55歳くらいになっても、こんなクレイジーなことができるかもしれない、って(笑)。トムはもちろん肉体的にも常に体を作っているし、栄養面もちゃんと管理が行き届いているんだ。年の取り方も非常に賢いから、老けない方だなと。

サイモン・ペッグ

――サイモンさんはインディペンデント・スピリットをお持ちの一方で、『フォールアウト』のような大作にも出演して、役者業を謳歌している印象です。何を見て、考えて、動いているんですか?

「映画製作」ということに関しては、あくまでも規模やリソースの違いだけであって、全く同じもの、同じ考えだよ。(地元の)イギリスで作る映画は、ハリウッド映画のような商業性がないと、ニッチなものだとみなされるので、スタジオもあまりリスクを取りたくないから、資金面でも優遇はされない。けれど、ハリウッド大作の場合は、ケータリングも豪華だし(笑)、セットも、より大きい。僕も、もっとお金をかけて『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいな作品を作りたいな。ただ、必要な過程に関しては、自分の中ですべて同じものだと思っているよ。

――サイモンさんをハリウッドメジャーに引き込んだのはプロデューサーのJ・J・エイブラムスですが、ご自身にとってどういう存在ですか?

J・Jの存在はとても重要で、僕の親友だよ。「ミッション:インポッシブル」シリーズへの出演も、元々、彼が『ショーン・オブ・ザ・デッド』をとても気に入ってくれて、それで電話がきて声をかけてくれたんだ。僕も『エイリアス』から彼のことは知っていたから、非常に光栄だった。その後また『スター・トレック』にも誘っていただいて。本当にJ・Jなくては、いわゆるハリウッド大作に出られるような、自分のセカンドキャリアはなかった。いろいろな形で僕のことを助けてくれたから、そのほかの意味でも、とても感謝しているよ。仕事であっても、ただ時間を過ごすだけでも、彼に会うことができるなら「いつでも」と思うよ。(インタビュー=FILMAGA編集部/文=赤山恭子/撮影=長井太一)

サイモン・ペッグ

映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は2018年8月3日(金)より、全国ロードショー。

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