Filmarksを運営する社員に、映画やドラマ、アニメに関する「偏愛」やオススメを聞いてみる企画。第13回目は、編集部の2人が「1月に観たオススメ映画・ドラマ」をご紹介。今話題のドラマから、注目の映画まで、それぞれ3本ずつピックアップしてお届けします。
今回のFilmarksの人
FILMAGA編集長・遠藤(左):2023年もミーハーマインドを忘れず韓国作品を極めつつ、ティモシー・シャラメの作品を心待ちにする。パク・ソジュンとハン・ソヒ初共演のドラマ『京城クリーチャー』を楽しみにしすぎている。
FILMAGA編集部・堤(右):2023年はスタジオジブリ最新作『君たちはどう生きるか』が公開されるので、いい年になる気がしている。去年は思ったより映画を観れていないことに気づき、今年は200本くらい観たいと意気込んでいる。
編集部 遠藤の「1月に観たオススメ映画・ドラマ」
『RRR』(2022)
あらすじ:1920年、英国植民地時代のインドが舞台。英国軍にさらわれた少女を救うために立ち上がったビームと大義のため英国政府の警察となるラーマ。そんな二人が出会い、親友となるが、ある事件をきっかけに究極の選択を迫られることになり……。
遠藤:実は初挑戦となるインド映画。観る前は「さ、3時間……」と少し怯みましたが、あっという間。アクションシーンなど盛り上がるタイミングでキメカットが入り、初心者でも出遅れることなく「おぉ〜!」と拍手をしそうになる構成はさすが。インド映画と応援上映の相性の良さを痛感しました。インド映画ならではのミュージカルシーンも迫力満点で、贅沢な作品でした。エンターテインメントってこういうことだよね! と自分もハイテンションになって帰宅しました。
『別れる決心』(2022)
あらすじ:男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュンと、被害者の妻ソレは捜査中に出会った。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたへジュンに特別な想いを抱き始める。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった……。
遠藤:2023年2月17日公開予定の作品を試写会にて、一足先に鑑賞させていただきました。『お嬢さん』などのパク・チャヌク監督作で、映画好きからの注目度が高い本作。観終わった後すぐに「もう1回観よう」と思いました。うまくピントが合っていないような……ファジーな世界観で描かれる物語にグイグイと引き込まれます。たぶんあの台詞って、こういう意味を含んでるよなぁ。とか、あの仕草ってこういうことを示してそう……など、観終わったあとしばらく考え込みました。公開が待ち遠しい作品です。
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(2022)
あらすじ:同級生による壮絶な校内暴力を受け、夢や希望を失い高校を退学した過去を持つドンウン。そんな高校時代から数十年の時を経て、自分をいたぶった者たちに罪の代償を払わせるため、人生を賭けて綿密に練った復讐計画を実行に移しはじめる。
遠藤:韓ドラ好きなら観たことがあるのでは? というほどの名作『太陽の末裔 Love Under The Sun』での明るいヒロインのイメージが強いソン・ヘギョ主演作。本作では、そんなイメージをぶち壊すような冷酷な演技を見せており圧倒されました。静かな狂気を纏って復讐へ邁進する姿にさすがの一言。韓国ドラマならではの“容赦のなさ”が際立つ復讐劇は、とにかく続きが気になる構成で一気観してしまいました(2023年初寝不足)。2023年3月配信予定のPart2が、今からとても楽しみです。
編集部 堤の「1月に観たオススメ映画・ドラマ」
『ブラッシュアップライフ』(2023)
あらすじ:33歳・独身女性の近藤麻美(安藤サクラ)は、地元の市役所で働き、両親と妹の4人暮らしで平凡な人生を送っていた。ある日の仕事後、麻美はいつものように幼馴染の夏希(夏帆)、美穂(木南晴夏)と楽しい時間を過ごしていたが、その帰り道にトラックに跳ねられ、あっけなく死んでしまう。気がつくと麻美は真っ白な空間で、死後の世界の案内人なる男(バカリズム)に次の生命へ案内されることに。しかし、麻美の来世は人間ではないと告げられ、どうにか人間になれないかと食い下がる。案内人が言うには、もう一度近藤麻美として同じ人生をやり直して徳を積めば、人間に生まれ変わる確率が上がるとのことで、麻美は人生のやり直しを選択する。かくして、麻美の人生2週目が始まった。平凡だった人生をゼロからやり直す麻美。徳を積みながら自分や周りの人生をちょっとずつ変えていく、奇想天外な“ブラッシュアップライフ”の行方は……!?
堤:バカリズムが脚本を手がけ、安藤サクラが主演を務める“地元系”タイムリープ・ヒューマン・コメディ『ブラッシュアップライフ』。もともと女性3人組の日常ものというプロットが好きなのもあり、まんまとハマっています。平凡な日常のさなか、その実は「タイムリープを繰り返している」というシュールな設定に加え、バカリズムのセンスが光る“あるあるネタ”の精度の高さや、女性同士のあけすけな会話劇の面白さに、毎週笑いと元気をもらっています!
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)
あらすじ:破産寸前のコインランドリーを経営する中国系アメリカ人のエブリン。国税庁の監査官に厳しい追及を受ける彼女は、突然、気の弱い夫・ウェイモンドといくつもの並行世界(マルチバース)にトリップ! 「全宇宙に悪がはびこっている。止められるのは君しかいない」と告げられ、マルチバースに蔓延る悪と戦うべく立ち上がるがー。
堤:3月3日(金)より公開の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。第95回アカデミー賞最多ノミネートで注目が高まっている本作を、試写会で一足先に観させていただきました。マルチバースで繰り広げられるカオスな展開の連続に笑い、現実のドラマ部分に泣くといった具合に、ジェットコースターのような疾走感で2時間12分があっという間でした。もう一度大スクリーンで観るのが楽しみな作品です。
『イニシェリン島の精霊』(2022)
あらすじ:本作の舞台は本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さな島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた……。
堤:『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督最新作。親友から突然の絶縁宣言を受けた男と、その友情の行方を描いた悲喜劇。最初の方こそ「な〜にを言ってるんだ」と思いながら2人のやりとり観ていましたが、物語が進むにつれジワジワと不穏さが増していき、精神がこの世界観に侵食されていく感覚にハマり込みました。マーティン・マクドナー監督らしいシニカルな目線で人を描く鋭さと、狂気からも人間愛を感じる不思議な魅力の詰まった1作です。
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※2023年1月30日時点での情報です。