【一切のセリフを排除した話題作】昨年の東京国際映画祭で注目を集めた作品が遂に公開

人生に旅と食事と映画を

ちゅねよし

気温も涼しくなり、秋の訪れを感じるようになりましたね。秋といえば芸術の秋、芸術の秋といえば映画の秋!9月からも注目作が目白押しの映画界。

ですが、日本映画界にとって秋といえばもちろん!今年は10/22〜31に開催される東京国際映画祭ですね!

東京国際映画祭は毎年10月に都内で開催され、国内では唯一の国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認の国際映画祭でありアジア最大級の規模を誇る映画祭。国内外から多くの長編作品が集まり、様々な部門や企画が開催されます。

そして今回の記事では、昨年の東京国際映画祭で上映され、来場した観客や審査員に大きな衝撃を残し、今月末に待望の日本公開が決まった『草原の実験』について紹介していきます!!

無言の衝撃— 『草原の実験』

草原の実験

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あらすじ

舞台は世界のどこかにある広大な草原地帯。父と二人で、悠然と流れる時間のなかで繰り返される日々を平和に暮らす、優しく美しい少女。彼女に想いを寄せる二人の青年とのほのかな三角関係。そんな穏やかな日々が突如、変わり始める。そして物語は衝撃のラストへ……。

監督はロシアの新鋭、アレクサンドル・コット監督。彼はこの作品で東京国際映画祭では唯一の二冠(!)、最優秀芸術貢献賞とWOWOW賞を、本国ロシアではロシアのアカデミー賞と言われるニカ賞において最優秀音楽賞を、その他映画祭でも最優秀作品賞を獲得するなど、世界中で極めて高い評価を受けています!

主演の少女、圧倒的映像美、音響に心奪われる・・・

この映画の最大の特徴であり魅力は、一切のセリフを排除していること!

しかし言葉がなくとも、圧倒的なロケーションとカメラワークが織りなす映像美、息を呑む存在感のある音響、表情のみで魅せる役者陣の演技があれば、充分。現代映画であっても「セリフ」が必要不可欠な要素ではないということを痛感します・・・。

エンターテインメントとしてではなく、芸術としての映画の、一つの極致とも言える作品かもしれません!

物語の構想は、旧ソ連の構成国であったカザフ共和国(現在のカザフスタン)で実際に起きた出来事から着想を得ていますが、物語中で時代や場所を特定することはありません。そのうえ上記にもあるように、一切セリフもありません。

それにもかかわらず、胸ぐらを掴まれ「これは決してフィクションなどではない。今後世界のどこかで起きうるかもしれない現実なのだ。」と言うかのような、監督の作品に込めた強いメッセージを感じる事ができます。

都内での公開は9/26から!

ここまでつらつらと『草原の実験』の魅力について語ってきましたが、とにかくまず!観てください!この映画は観て、そして感じる映画だと思います。映画ファンであるなら一見の価値大アリです!!!間違いなく9月公開の隠れた注目映画であると自信を持って言えます!

上映される劇場は都内だと9/26から渋谷のシアター・イメージフォーラムのみのようです。上映期間もどれくらいあるのか分からないので観たい!と思った方はぜひお早めに観ることをオススメしますよ〜!

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※2022年10月31日時点のVOD配信情報です。

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  • JG
    4.3
    🈁はモンゴルか🇲🇳 と思わせたのはオトンのモンゴル相撲感のせいだった😅 実際はカザフスタン🇰🇿 360°見渡す限り地平線のみ その美しい大草原のポツンと一軒家🏠に住む美しすぎる少女と美しくないオトン 2人の青年が代わる代わる少女の元に現れ😍 抗議の断髪✂️後がまたキューティ(鈴木)😘 果たしてその恋の行方は… 違う違う…(ココからは鈴木雅之のあの歌を口ずさんで頂きたい🎶) 全然そんな物語ではなかった😳 一切台詞無しで なんてーことのないユルメな日常生活が展開されていくので睡魔が…👿…😪 が、しかし 後半から急に不穏なカット🎬🎬🎬が😕 そしてエンディングを迎える頃には… ぼーぜん 今作はネタバレ🤐絶対‼️ 当然2回目を観る事になるので®️ (土)に観て(日)深夜に再鑑賞 🏢行きたくなくなったよ😕 レビューにも⏰がかかってしまった… 初めはおふざけなしの真っ黒なレビューになってしまい🤦‍♂️ 伏線画像がいちいちココロに突き刺さる🗡️ 色々調べてみたところ 🇷🇺の映画という事で台詞無しの理由も推測される そしてタイトルの意味を知る 「ISPYTANIE」=「TEST」
  • ポサリーノ
    3.8
    セリフ一切無し。 見終わって、解説を見ないと理解できないシーンが多々あったが、実話と知ってホントに衝撃。
  • stanleyk2001
    3.7
    『草原の実験』 原題:Испытани(テスト) 英題:Test 2015 ロシア 草原の真ん中に止まっているトラック。荷台に横たわる男。中央アジア系。トラックに乗って草原の中に立つ一軒家に帰ってくる。羊を連れて。 男には娘がいる。20歳前くらい。 娘が運転するトラックで男は出かける。道が二股に分かれる所で娘をおろし男がトラックを運転して去る。 娘は若い男の家に行く。男が操る馬に乗って娘は家に帰る。 欧米人の若い男。カメラで娘を撮影する。写真をスライドにして手回しの映写機で娘の写真を家の白い壁に映す。 大雨。帰ってきた父。防護服を着た男たちがガイガーカウンターで家中を計測する。羊からも放射能の反応がある。 父親は死ぬ。娘は父親を埋葬する。 地元の若者は娘と伝統的な婚礼をあげようとする。娘は拒絶する。 地元の若者は欧米人の若者と娘を巡って決闘するが、、、 あちこちの断片から父親や娘は政府が運営する放射能に関する試験場の近くに住んでいるらしいことがわかる。 台詞が全くないのは政治的主張をしているという証拠を当局に握らせないためだろう。反政府的映画だと認定されると製作も上映も禁止されてしまうから。 アンドレイ・タルコフスキーの『ストーカー』を思い出した。 『ストーカー』は『草原の実験』とは正反対にセリフで溢れている。だがセリフは謎めいていてセリフが重ねられるほど謎が深まる。 『草原の実験』はセリフを排して、映像のみで強い主張を打ち出す。 私は映画の舞台になった旧ソ連の中央アジアに近い地域で何が行われたのか調べる。そして世界に広く知られてはいない残忍な実験が驚くべき規模で行われていたことを知る。 きっとそれが監督の意図する事だ。
  • つか
    2.7
  • ちっち
    -
    セリフがない珍しい映画だったが、感じる物は大きかったように思う。エレーナアンの美貌にただただ拍手。
草原の実験
のレビュー(4988件)