来年のアカデミー賞受賞作はあるか!第31回東京国際映画祭の注目作・見どころまとめ

年に一度のアジア最大級の映画の祭典「第31回東京国際映画祭(2018)」で注目したい部門・作品を特集。アルフォンソ・キュアロン監督・脚本最新作、エマ・ストーン出演最新作、湯浅政明監督過去作上映など

2018年10月25日(木)から六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場ほかで開催される「第31回東京国際映画祭」。

年に一度のアジア最大級の映画祭、その見どころとは? 来年のアカデミー賞受賞作を先取りできるかもしれないという点でも興味を引かれる本映画祭の注目部門・注目作品をご紹介。

東京国際映画祭

京国映画祭とは

1985年に日本初の大規模な映画の祭典として誕生して以来、毎年才気あふれる新人監督から熟練の監督まで、国内外から厳選されたプレミア作品が集まる、日本を代表する映画フェス。コンペティション、アジアの未来など、さまざまな部門・特集があり、世界各国の映画作品が上映される。

東京国際映画祭

なかでも注目を集めるのが「コンペティション部門」。第24回のコンペティションでグランプリを獲得した『最強のふたり』はその後、世界的に大ヒットを記録し、映画レビューアプリ・Filmarks(フィルマークス)でもレビュー数10万件超え&★4.1(5.0点満点)の高評価を記録。

最強のふたり

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また、国内初上映の海外作品が集まる「特別招待作品」のラインナップは今年も充実。面白い映画を先取りして観られるのが、東京国際映画祭の楽しみのひとつだ。

上映作品が翌年のアカデミー賞受賞作品に

昨年の第30回東京国際映画祭で特別招待作品として上映されたギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』、マーティン・マクドナー監督の『スリー・ビルボード』がそれぞれ翌年の第90回アカデミー賞各部門で受賞。

『シェイプ・オブ・ウォーター』は作品賞・監督賞・作曲賞・美術賞の4部門、『スリー・ビルボード』は主演女優賞・助演男優賞の2部門で受賞に輝いた。

アカデミー賞受賞作

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近年でさらに遡れば、アカデミー賞9部門にノミネートし、音響編集賞を受賞したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF映画『メッセージ』が第29回東京国際映画祭の特別招待作品として先行上映されている。

メッセージ

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受賞作以外にも、『天才スピヴェット』『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』『アデル、ブルーは熱い色』などなど、その後話題を集める秀作の数々が東京国際映画祭で先行上映されていることは、実は意外に知られていないのではないだろうか。

日本国内において、まだ見ぬ海外の良作をいち早く発見できる場として、他にない大きな魅力をもった、まさに日本を代表する映画の祭典と言えるだろう。

今年注目の海外作品は?

今年特に注目したいのはベネチア国際映画祭で受賞した2作品。両作品ともに特別招待作品として上映される。

『ROMA/ローマ』

ROMA/ローマ

ゼロ・グラビティ』でアカデミー賞を受賞したアルフォンソ・キュアロン監督・脚本の最新作。メキシコシティのローマという地区を中心に、自分を育ててくれた女性たちへの想いをこめた同監督のラブレターともいうべき作品。ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。

一足先に鑑賞したFilmarksユーザーからは「キュアロンの集大成に相応しい傑作」「モノクロの極上の映画体験。音響もすごく計算され尽くされているように感じた」といった感想・レビューが寄せられている。

『女王陛下のお気に入り』

女王陛下のお気に入り

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ロブスター』『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』の鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、オリヴィア・コールマンエマ・ストーンらをキャストに迎えておくる最新作。18世紀初頭、フランスとの戦時下にあるイングランドの王室を舞台に描く歴史サスペンス。ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)と女優賞をW受賞した。

女王陛下のお気に入り

この他、映画祭のオープニングを飾る世界的歌姫レディー・ガガ主演の『アリー/ スター誕生』、マイケル・ムーア監督がドナルド・トランプ大統領を題材に手がけた『華氏119』なども特別招待作品として上映される。

華氏119

国内の注目作品は?

国内作品で特に注目したいのが、コンペティション部門出品作品。

今年は、角田光代の原作小説を今泉力哉監督のもと岸井ゆきの成田凌の共演でおくるラブストーリー『愛がなんだ』、阪本順治監督が稲垣吾郎を主演に迎えたヒューマンドラマ『半世界』の2作品だ。

昨年のコンペティション部門では、松岡茉優主演の『勝手にふるえてろ』が観客賞を受賞。本作が劇場公開後も高い評価を得ただけに、今年の両作品にも期待が高まる。

愛がなんだ

半世界

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さらに今年は、日本を代表するアニメーション監督である湯浅政明を特集した「アニメーション監督 湯浅政明の世界」も開催。『夜は短し歩けよ乙女』や『MIND GAME マインド・ゲーム』といった代表作のほか、1992年から2014年までに製作された自選短編集が上映される。

湯浅政明

その他にも多彩な特集・イベントを開催

今年最大の話題作『カメラを止めるな!』や故・樹木希林出演の『万引き家族』『モリのいる場所』など、過去1年間の日本映画を独自の視点でセレクション上映する「Japan Now」、まだ日本で紹介されていない世界各国の秀作を上映する「ワールド・フォーカス」、80年代のダークヒーロー特集をはじめさまざまなテーマでオールナイト上映を楽しむ「ミッドナイト・フィルム・フェス!」など、この他にも多彩な部門・イベントを開催。

ロボコップ

上映スケジュールやチケットの購入方法については映画祭公式サイトをチェック。映画ファンならずとも、ぜひ年に一度の映画の祭典を楽しみたい。(文・斉藤聖)

第31回東京国際映画祭 概要

東京国際映画祭

期間:2018年10月25日(木)~ 2018年11月3日(土・祝)[10日間]

会場:六本木ヒルズ、EXシアター六本木(港区)、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区)ほか 都内の各劇場及び施設・ホールを使用

公式サイト:https://2018.tiff-jp.net/ja/

※記事内のFilmarksの★スコアは2018年10月13日現在のものです。

(C)︎2018 TIFF、(C)2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP、(C)2017 Twentieth Century Fox、(C)2018 Twentieth Century Fox、(C)Paul Morigi / gettyimages、(C)2019映画「愛がなんだ」製作委員会、(C)2018「半世界」FILM PARTNERS、(C)Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.

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※2022年1月30日時点のVOD配信情報です。

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