ドラマ『おっさんずラブ』で大ブレイク!人気俳優・田中圭のおすすめ出演映画11選<『東京大学物語』『図書館戦争』など>

2018.11.02
映画

映画マニアと呼ばないで

夏りょうこ

ドラマ『おっさんずラブ』で大ブレイクした俳優・田中圭のこれまでの出演映画を紹介しています。

2016年に単独放送され、今年4月に連続ドラマ化された『おっさんずラブ』で、一気に人気と知名度を上げた俳優・田中圭。「いかにもイケメン」というカッコよさではなく、ふんわりした優しい雰囲気と、得も言われぬ色気が魅力です。本作で田中圭にハマってしまったファンにとっては、これまで彼が、どんな作品でどんな役を演じてきたのか気になるところでは?

田中圭のプロフィール

田中圭は1984年、東京生まれ。中学3年生の時にスカウトされ、2002年『自殺サークル』でチョイ役だが映画デビュー。2003年にはTVドラマ「WATER BOYS」で、山田孝之演じる主人公の親友役を演じて注目を集めた。

その後『凍える鏡』(08)で映画初主演を果たし、TVドラマ「ホームレス中学生2」(09)においてドラマ初主演を務めた。2011年にはNHK連続テレビ小説「おひさま」に出演し、広く名前が知られるようになった。

2018年に第97回ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞を受賞。

このように映画とTVドラマの両方で活躍している田中圭であるが、今回は田中圭の出演映画11本をご紹介しよう。

※以降は一部の作品でネタバレを含みます。

東京大学物語』(2006)

男の妄想と純愛と

東京大学物語

容姿端麗・頭脳明晰・運動神経抜群という完璧な男子高校生が、女子テニス部の試合を観に行き、そこにいた巨乳の女の子に一目惚れしてしまい交際を申し込む。

原作者である漫画家が監督をしたという珍しい作品。ヒロインに夢中になる男子高校生の心理描写が延々と続くなど、漫画を思わせる独特の演出あり。セックスのことばっかり考えている少年の話かと思いきや、幼少期からかなり変わっていた彼女が、周りから浮かないようにと気を配って生きていた姿も描かれ、なかなか奥深い。

ずば抜けた頭脳と性欲を持ち、妄想癖のある浮気性の彼を田中圭が演じている。そこまでインパクトのあるイケメンではないものの、めんどくさい性格はよく伝わってきてよい。ぽっちゃり唇もエロいし。考えていることがすぐ顔に出てしまうシーンは必見。男子が共感できるキャラだろう。男と女の闇がすれ違う変り種のコメディ。

包帯クラブ』(2007)

巻いてあげよう

包帯クラブ

複雑な家庭環境から日常に嫌気が差し、将来に絶望していた女子高校生が、病院の屋上で奇妙な関西弁を話す入院患者の少年に出会う。

彼女が手首に巻いている包帯を見て自殺未遂だと勘違いした彼は、その包帯をほどいてフェンスに巻き付けることで、彼女の心の傷を手当てする。目に見えないものを目に見える形に。誰かが心に傷を負った場所に、包帯を巻きつけていく。それが包帯クラブ。

自分の傷を客観視することは、なかなか効果的な治療法なのかもしれない。風に揺れる白い包帯は、凝り固まっていた気持ちをほぐしてくれそう。主人公はなぜ破天荒な言動をするのか。それは、相手の傷を引き出して慰めたいから。実は彼自身にもトラウマがある。

田中圭は包帯クラブの発案者で、ネットに詳しい大人として登場。名門校出身のインテリだが密かに暗い過去があり、彼が包帯クラブ活動に熱心なのはそのせいだ。兄貴のように頼もしく、でもどこか謎めいている田中圭。誰もがみな人知れず傷ついている。

凍える鏡』(2007)

あなたに言いたいこと

凍える鏡

自分の絵を路上で売っている青年が、長野の山荘で1人暮らしをしている童話作家と知り合い、彼女から臨床心理士の娘を紹介してもらう。

幼少期に母親から虐待を受け、心に深い傷を負ったまま大人になった彼は、何かと情緒不安定。そんな様子を見た彼女は、彼のケアのためにと娘に引き会わせたわけなのだが、その娘が自分との関係に悩んでいたという皮肉な事実が……親子関係はいろいろあるなあ。

主人公を演じた田中圭は、オドオドしているかと思ったら暴力的にもなり、過去のトラウマを吐き出すかのように絵を描かずにはいられない。相手を警戒しながらもイジケた表情。ねっとりした上目遣い。切ないなあ。田中圭のくしゃくしゃっとした笑顔が見たくなる。自分の気持ちをわかってくれる人と出会えたことで、ほんの少し前に進めたらと願う。

TAJOMARU』(2009)

もっと観たい!

TAJOMARU

管領職・畠山家の次男が、後継者である兄を失い、陰謀によって家を追われて許嫁と共に山中に逃げたところ、盗賊に襲われてしまう。

芥川龍之介の小説「藪の中」に登場する盗賊を主人公にし、原作と同じ展開があちこちに見受けられるものの、全体的なストーリーはオリジナル。黒澤明監督『羅生門』(50)に比べると、かなり異色な時代劇である。

少年時代から一緒に暮らしていた男の欲望により全てを失い、愛する女性からも壮絶な裏切りを受けてしまう主人公は、怒りと苦悩を抱えながら生きぬこうとする。しかし、底なし沼のような女の恐ろしさを見せつけられるだけでは済まないところが、ややこしくもあり、奥深くもあり。

田中圭は、良心のかけらもない狡猾な極悪人。色白で赤い唇というフェミニンな色気を漂わせる美少年で、萩原健一演じる足利義政にお尻をなでられたりして、こんな役も似合ってるじゃないか。悪の魅力満開。ずーっと観ていたくなる。

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(2009)

じわじわと悪い奴

ブラック

ニート生活を送ってきた20代後半の主人公は、母親の死をきっかけに一念発起し、資格を取得して必死で就職活動をしていたが、やっと合格したのはブラック会社だった。

インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に書き込まれた実体験を基に映画化。心の叫びがそのままタイトルになっている。面接で落とされ続けた後に合格すると、ついその会社に感謝や恩義を感じてしまうものだが、彼は性格的にがんばり屋さんだったのかもしれない。

いくら何でもここまでひどいのは……と今なら思うような出来事をコミカルに描き、最終的には希望を見出せる展開。でも本当にブラックなのは、田中圭のような人間だろうなあ。なぜか大手企業から転職してきたエリートで、その目的が徐々に明らかになるにつれて、野心の塊のような本性が表面化していく。

最初は猫をかぶり、みんなから可愛がられていた田中圭。そんな戦略が身についている嫌な男なのだが、その腹黒さが最初から伝わってしまうのはいいのか。物語にスパイスを与える役。

レンタネコ』(2011)

1,000円で貸します

レンタネコ

都会で多くの猫と暮らしているヒロインは、子供の頃から人間よりも猫に好かれる性分を生かし、寂しい人に猫を貸し出す「レンタネコ」という不思議な行商をやっていた。

生活費を株で稼ぎ、都会のオアシスのような日本家屋でのんびり1人暮らしをしている彼女は、満たされた人生を送っているように見えるが、そこはやはり結婚願望が強い普通の若い子。彼女も寂しい人なわけである。

貸し出す相手は、夫と猫に先立たれた上品なおばあちゃんや、自分が帰ってくるのを喜んでくれない妻と娘のことで悩む単身赴任中のお父さんなどなど。本当にこんな仕事があったら繁盛するんじゃないかと思わせるおとぎ話である。

そんなマイペースな彼女の目の前に現れたのが、中学時代の同級生、田中圭である。当時2人はいつも保健室で過ごしていたという妙な関係で、今の彼が何者なのかは不明。その得体の知れなさが、怪しいようなカッコいいような田中圭にピッタリだ。

アフロ田中』(2012)

気のいいバカ友

アフロ田中

天然パーマのアフロヘアーをしている主人公は、彼女いない歴24年だったが、友人と交わしていた約束のために彼女を作ろうと決心する。

異様に目立つヘアスタイルからは想像もできない小心者の主人公。頑張れば頑張るほど空回りしてしまう哀れな彼を松田翔太が演じ、コミカルになるはずがどこか痛々しいのは、やっぱり顔が端正だから。なので、原作漫画のようなシュールさには欠けるものの、彼の焦りがクスクス笑いを誘う。

田中圭はそんな彼の友だち。バカ友3人組の一人だ。隣に引っ越してきた美人と親しくなろうと奮闘する彼を、応援しているんだか邪魔してるんだか。ただ、特に個性的なキャラでもなく、いつも誰かとつるんでいるので印象に残らないんだよなあ。せっかくの田中圭が残念。

図書館戦争』(2013)

制服と純愛

図書館戦争

国家によるメディア検閲が法律化された架空の日本で、高校生の時に出会った図書隊員に憧れて入隊したヒロインは、鬼教官から指導を受けることになる。

図書特殊部隊の岡田准一と部下である榮倉奈々のツンデレな関係が注目されがちだが、実はもうひとつ、別のカップルに起きる少女漫画のようなピュアな物語がある。それは、幼い恋心が年月を経て真剣な大人の恋愛になっていくラブストーリー。

聴覚障害の女子高校生が憧れている幼馴染のお兄ちゃん。いつまでも子供扱いされている彼女は、それでも(それゆえ)想いは募るばかり。そして実は彼の方も、美しい娘に成長した彼女に内心ドキドキしているという王道な展開である。

そんな彼をクールに、時には熱く演じているのが田中圭だ。銃を構えて戦い、尋問で殴られ、トドメは彼女を抱きしめて愛の告白。そのセリフでキュン死するファンも多かろう。親友役の岡田准一と息がピッタリのアクションもみどころ。制服姿もファンサービスということで。

劇場版びったれ!!!』(2015)

じゃけえのう

びったれ

元ヤクザの司法書士でシングルファーザーでもある主人公は、幼い娘と穏やかに暮らしていたが、パパ友が不当解雇されたことを知り、何とかして力になろうとする。

人気ドラマの劇場版。「びったれ」とは、広島弁で小心者のことで、普段は分別のある優しいパパなのに、この言葉を聞くと豹変して頭に血が上ってしまう彼は、ヤクザだったのに正義感が強いという面白さ。裏社会にも法にも通じているなんて、ひょっとすると最強の男ではないだろうか。

ある時は人情に厚い庶民の味方。またある時は極道の顔になって悪人を脅し、家庭では娘の前でオロオロする頼りないパパという複雑なキャラクターを田中圭が演じ、一粒で三度美味しい仕上がりになっている。「狂犬」になった田中圭の色気ときたら。

伊藤くん A to E』(2017)

他人の失恋は蜜の味

伊藤くん

かつての人気脚本家が、他人の恋の悩みを題材にしてドラマを書くために、4人の女性に取材をしてみたところ、彼女たちはみな「伊藤」という同じ男に振り回されていた。

その伊藤くんを演じた岡田将生が、美形だけど自意識過剰で幼稚で無神経という役どころにあまりにもハマっていて、その痛い勘違いぶりにイラっとするやらクスッとするやら。まさかここまでズレた男はいないだろうと思いつつも、あるある感がいっぱいだ。

愛が欲しくてうっかり騙されてしまう女の哀しいサガよ。田中圭は主人公の元恋人でプロデューサー役だが、ドラマ版ではなんと伊藤くんを演じていたので、両方の作品を観比べると楽しいかも。この映画での田中圭も、「こんな時にそんなことを言うか?」というなかなかの悪い男。でもいるよね。こういうカップル。

自分も5番目の女だったことに気づき、心境の変化に合わせてショートヘアになっていく主人公は、いい脚本が書けるかな。

マンハント』(2018)

誰だかわからない

マンハント

身に覚えのない殺人の容疑者に仕立て上げられた国際弁護士を追う敏腕刑事は、捜査を進めていくうちに彼が無実であると確信し、2人で事件の真相を探るようになる。

高倉健主演作『君よ憤怒の河を渉れ』(76)をジョン・ウー監督が再映画化し、福山雅治を起用して大変話題になった。日本でオールロケを敢行しているが、確かに大阪なのに外国に見えてしまうのが面白く、特にみんなが独特の振り付けで踊り狂うパーティのシーンが最高。

國村隼に池内博之、吉沢悠、桜庭ななみといった日本人俳優も登場し、斎藤工などはオイシイ役で印象もバッチリなのに、田中圭はどこ? なんと、ヒロインの暗い過去にまつわる婚約者という重要な役なのに、横顔がチラッと映るだけ。セリフはないも同然だし……ああ。これがお宝映像になる日が来ますように。

いかがでしたか?

陰湿な悪役でも正義感に溢れる男でも、1度見たら忘れられない魅力的な印象を残す田中圭。今はまだ出演作が少ないが、今後はますます注目されるに違いない。

田中圭の最新出演映画は、公開中の『スマホを落としただけなのに』。これは、スマホを失くした主人公が、それを拾った男からセキュリティを丸裸にされてしまい、人間関係まで監視されるという狂気の世界に引きずり込まれていく現代ミステリー。

北川景子演じるヒロインの恋人役に抜擢された田中圭が、今度はどんな姿を見せてくれるのか楽しみである。

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