映画『夜明け』あらすじ・キャスト情報・予告編【是枝裕和の愛弟子長編デビュー作!主演・柳楽優弥】

是枝裕和・西川美和が立ち上げた制作者集団「分福」が満を持して送り出す新人監督、広瀬奈々子のデビュー作『夜明け』が、2019年1月18日(金)より公開となる。主演は、是枝監督作『誰も知らない』(04)で第57回カンヌ国際映画祭・最優秀主演男優賞を史上最年少および日本人として初めて受賞した柳楽優弥。共演に小林薫YOUNG DAIS鈴木常吉など。

1115

映画『夜明け』あらすじ

ある日、川辺を歩いていた哲郎は、水際に倒れていた青年を見つけ、自宅で介抱する。一人やもめの哲郎の家で、彼は「シンイチ」と名乗る。やがて哲郎は、自らが経営する木工所にシンイチを連れて行き、技術を教え、周囲も彼のことを受け入れていく。しかし、シンイチは本名を明かせないある秘密を抱えていた。そして、哲郎にもまた決して忘れられない過去があった。二人の寄る辺なき魂はどこへ向かうのか――。

映画『夜明け』キャスト

シンイチ/柳楽優弥

1116

「シンイチ」とだけ名乗り、その他の素性を一切明かさない謎の青年には、映画『誰も知らない』(04)で衝撃的なデビューを飾り、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)や「銀魂」シリーズなど、シリアスな役どころからコメディまでこなす実力派俳優・柳楽優弥。

柳楽優弥コメント

今回久しぶりに、人と人との繋がりに重きを置いた作品に参加させて頂きました。地方での撮影中、共演者の方々と、不思議と役柄のような距離感で過ごせたこともあり、支えられた事も多かったです。小林薫さんとは、大河から続いて一年以上ご一緒させて頂いたので、信頼を寄せて撮影に挑む事が出来ました。広瀬監督は、初めてお会いした時から嘘のない目をしていて、この人について行こうと思える、とても心強い監督でした。皆様のもとにこの作品が届くことを、楽しみにしております。

哲郎/小林薫

1117

事故で一人息子を亡くし、身元不明の「シンイチ」の面倒をみる哲郎には、日本を代表する名俳優・小林薫。代表作にTVドラマシリーズ「深夜食堂」、「ナニワ金融道」シリーズなどがある。

小林薫コメント

自分の息子とは上手に向きあうことができず、事故でその息子を失っている役でした。柳楽くん演じる青年と出会い、失った息子との時間を取り戻そうとするこれまた難しい役処でした。でも、柳楽くんとはその前にドラマで一年近くも一緒でしたので、スムーズに入れましたしやりやすかったですね。撮影は殆ど千葉県の旭市近辺で撮りました。この辺りは豚のブランド肉が有名で、とても柔らかく超ウマのトンカツ屋があって、プロデューサーの一人は結構通ってたらしいですが、一度も誘われなかったのが心残りでしたね。監督は女性で初監督ということでしたが、シュミレーションを何度としたのか、頭の中にしっかり出来上がったモノがあったンでしょうね。ブレずに指示していたことが印象的でした。

映画『夜明け』監督・脚本

監督・脚本を務めるのは、是枝裕和の“愛弟子”・広瀬奈々子。1987年神奈川県出身。武蔵野美術大学映像学科卒業。2011年から分福に所属し、是枝裕和のもとで監督助手として『そして父になる』『ゴーイング・マイ・ホーム』『海街diary』『海よりもまだ深く』に参加。西川美和監督『永い言い訳』で記録と監督助手を兼任。本作『夜明け』は、広瀬奈々子が自ら書き下ろしたオリジナル脚本。

広瀬奈々子コメント

実質脚本に向かったのは約1年半ほどですが、震災以降の社会や権力のあり方について、20代の間に自分の中で悶々としていたものを全てぶつけるつもりで書き始めました。若い世代とその親世代に、それぞれの角度から観てもらえると嬉しいです。現場は俳優とスタッフの距離が近く、常に熱気がありました。柳楽さんとは同年代ということもありお互いが納得するまで対話を重ね、小林さんには台詞の間からお芝居に関係する美術に至るまで具体的なアイディアをいただきながら撮影を進めました。誰もが妥協せず、一つひとつのことに悩むことができたのは、新人監督としてとても幸せな経験でした。

是枝裕和コメント

この6年「分福」で監督助手として、是枝、西川の両作品を支えてくれた広瀬奈々子さんが満を持して映画監督デビューします。脚本は、彼女らしく、骨太で繊細な人間描写が文字の上からでも充分伝わる作品です。彼女の為なら、と、多くのスタッフが参加を表明してくれていて、恵まれたデビュー作になりそうです。僕とも西川とも違う新しい監督の誕生を大いに期待して、もうしばらくお待ちください。

西川美和コメント

広瀬さんには『永い言い訳』の監督助手についてもらいました。演技に対する観察眼や、映像センスはかなり鋭いものがあり、一年間じっと後ろから見られながら私は冷や汗をかき通しでした。しかし、一番の特徴は、弱い者に対しての優しさが深いところにある部分だと思います。切れ味鋭く人の孤独を描きながらも、観る人に寄り添う作品の撮れる監督になってくれると思っています。

映画『夜明け』予告編

映画『夜明け』作品情報

夜明け

2019年1月18日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
配給:マジックアワー
公式サイト:http://yoake-movie.com/
(C)2019「夜明け」製作委員会

【文/Rie】

記事をシェア

公式アカウントをフォロー

  • RSS
  • papaeuph
    3.5
    シンイチの秘密って、そんなに隠さなければいけないものだったのだろうか? もし、そうだとしたら、現場のそばにいないで、もっと遠くに行って人生やり直せばよかったのではないかという疑問が残った。
  • れいな
    4.0
    シンイチと同年代だからか、テツさん含めて木工所の人たちに優しく受け入れてもらってこのまま流されたい気持ちも、自分の気持ち以上に急かされて期待に応えられなくて苦しくて逃げ出したくなる気持ちも、とてもよくわかった。 わかるだけに正直観るのはなかなか体力がいる。「そんなに期待しないで!自分はそんな人間じゃないんで!!」って言いたいけど、その自己主張すらうまくできないもどかしさを演じる柳楽優弥はやっぱりさすが。 たった2ヶ月の出来事。もう少し時間をかけていれば、ずっと一緒にいられたのかなぁとも思うけど、やっぱりシンイチは自分の道を進むのかな。
  • ゲタ
    4.4
    『主人公にとっての「夜明け」は来たのか。』 役者・柳楽優弥がとにかく大好きで なんとかして観たくて観に行きました。 予告編では 「是枝裕和監督の秘蔵っ子」とある通り、 その期待に負けない印象深い作品でした。 ■全編「柳楽優弥」120分一本勝負 もちろん小林薫さんという大御所が どっしりと脇を固める作品ではあるのですが もはや小林さんの演技は定評あり過ぎて あまりに自然で逆に印象がないほど(^^) 反面、その向こうを張った柳楽さんの演技は 叫び怒りといった分かりやすい小細工がきかない演出だけに 常に物憂げながらもしっかりとした存在感を 醸し出す「吉田真一」の輪郭を 物の見事に浮き彫りにしていました。 小林さんの他は堀内敬子さん以外 めぼしい有名な役者が見当たらず (もし居たならごめんなさい!) 下手すると主役単独で浮いてしまうようなことに なりかねない配役だったと思いますが 心配は杞憂に思えるほどのいい演技でした。 その点は大満足。 (実は堀内敬子さんも大好き) ■中盤まで理由が明かされない物語 お話はといえば 予告編での「?」が中盤までずっと 解消されないままに進んでいきます。 こいつは一体だれなのか なんでこんな街に突然現れたのか そういった謎を中盤までずっと抱えながら 特にそっち側の過去描写なども明確に示されず ずっと忍耐強く観ていなければなりません。 ぶっちゃけ眠気注意です(^^) ■主人公の本心を簡単には理解させない手腕 中盤を過ぎて、段々と上記の謎が 玉ねぎの皮をゆっくり剥くように 一枚、また一枚と剥ぎ取られていくのですが それでも 「あー、つまりこういうことね」 と観ている側に簡単には納得させない 複雑な心理描写と演技が さらに本編にのめり込ませていきます。 ただ、途中まではその謎解き的な要素が 重い部分を占めていますが 映画は段々と人の生きるべき姿ともいうべき 深くて重たいテーマへと変貌していきます。 そのあたりは柳楽さんだけでなく 小林さんにも同じくらいの量でのしかかってきて 遂にそれが一つの事実となって みんなの前に晒されてしまいます。 しかも、かなり唐突に。。。 ■長回しが織りなす痛々しいまでの緊張感 全編を通して、なかなかカットが切り替わらない 長回しのシーンがとてつもなく多い本作。 オープニングからしてそれが顕著で 特に登場人物たちが辛い心情を吐露する場面は なんの救いも途中になく ずっとカメラが切り替わらないので 観てるこっちとしては とにかく痛々しいことこの上ない。 カットが変わることで ほんのり感情をリセットさせて 長くて辛いシーンを観ていられるというのに 観客にそれを許しません(^^) これは今後、本作監督の大いなる武器となって より個性化されていくのかもしれません。 『ブラックスワン』の監督でもある ダレン・アノロウスキー作品のように。 ■「最後は観ている観客が答えを出す」やつ そして最大かつメインのテーマ。 主人公にとっての「夜」は明けたのか。 それは結局のところ誰にも分からないのですが きっと明けたと信じてもいい、信じたい。 そんな風に思わされるいいラストでした。 私はこういう終わり方、割と好きです。 劇中でも小林さんがはからずも 「そんなことぐらい、自分で決めろ」 と言い放つシーンがありますが まさにあの言葉は主人公にも そして観ている観客にも投げかけられた 一種の謎かけなのかもしれません。 ■そんなわけで、まとめ 柳楽ファンとしても納得 新進気鋭の監督による未来性を 大いに感じさせられるも 一般大衆向けとしてだれもが楽しめるかというと そういうわけでもない濃厚な2時間でした。 [14:00]新宿ピカデリー・スクリーン8 P.S. ちなみに映像自体は2時間の間中 ほぼほぼ暗いシーンがやたら連続する 「夜明け前」といった感じですよ。 よく観えない所すらあるほど。 悪い映画じゃないのに、ほんまに眠気注意(^^)
  • こやまです
    3.9
    2019/02/11 新宿ピカデリー Sc.4 今年の地方映画・田舎映画の10本指には入る 柳楽優弥って演技上手いなって再認識した 物語はありがちなものだが、それ以上に引き込まれる魅力を持つ作品
「夜明け」
のレビュー(783件)