『アメリ』をもう一度劇場で。ジャン=ピエール・ジュネ監督映画『アメリ デジタルリマスター版』11月17日公開決定

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2000年代初め、歴史を次々に塗り替え、社会現象となった奇跡の映画『アメリ』(2001)が、『アメリ デジタルリマスター版』として2023年11月17日(金)より全国順次公開されることが決定。ポスタービジュアルと著名人の応援コメントが公開された。

【公開決定】『アメリ デジタルリマスター版』(2001)

 

デリカテッセン』(1991)、『ロスト・チルドレン』(1995)、『エイリアン4』(1997)など、アーティスティックでダークな世界を得意としたジャン=ピエール・ジュネ監督による、パリの下町・モンパルナスを舞台にしたロマンチックコメディ。「人々を幸せにする映画を撮りたい」と方向転換し、自分が好きなものと幸せの種を埋め込んだという本作は、世界各地でロングラン・ヒットを連発し、第74回アカデミー賞(R)で外国語映画賞、美術賞など5部門にノミネートされた。

ショートボブにクリンとした瞳。口角をクニュッと丸めてほくそ笑むなど、いたずら好きなアメリを表情豊かに演じたのは、映画デビューしたばかりだったオドレイ・トトゥ。監督は脚本段階で別の俳優を主演に想定していたが、スケジュールの都合で断念。新たにキャスティングを始めたところ、『エステサロン/ヴィーナス・ビューティ』(1999)のポスターでトトゥを発見し、即採用となったという。本作でのキュートな笑顔と確かな演技力が相まって大ブレイクし、彼女のいない『アメリ』は想像できないほどのはまり役と絶賛された。

日本公開は2001年11月17日。ジュネファンはもちろん、女性ファッション誌やカルチャー誌が大々的に誌面で紹介したことで公開前から興奮高まる中、上映は今はなきミニシアター「渋谷シネマライズ」1館のみで、公開を待ち焦がれた人々が朝からスペイン坂の上から井の頭通りまで並んだ。騒ぎを聞きつけたテレビのワイドショーや男性週刊誌にも取り上げられ、社会現象と化していった。その後、北は北海道の旭川、南は沖縄・那覇まで47都道府県、全160館の映画館で上映(再上映含む)されるなど、ミニシアター系映画としては異例の拡大公開を記録した。

同時に、赤と緑を基調にしたポップなインテリアやレトロなファッションについて、ムックやノベライズ、レシピ集、ヤン・ティルセンが手掛けた劇中音楽の楽譜集など関連書籍が続々と出版された。アメリのベッドサイドに置かれるミヒャエル・ゾーヴァの豚さんランプは高値で取引され、アメリの世界を3Dで体験したいファンのために聖地巡礼ツアーが企画されるなど、社会現象は加熱する一方だった。

そんな本作がこの度、ジュネ監督監修でデジタルリマスター化され、色彩は鮮やかに、CG処理も最新技術できめ細やかになってスクリーンに再登場する。渋谷ユーロスペースでは公開時と同じ35mmフィルムでの上映もあり、新旧を見比べる仕様となっている。

この度解禁されたポスタービジュアルは、かつてのポスターデザインを踏襲したもの。ミヒャエル・ゾーヴァの絵画が飾られた真っ赤な壁紙の部屋でアメリがアルバムを眺めるシーンが切り取りられている。「幸せになる」というシンプルで潔いキャッチコピーが添えられ、温かな感情が込み上げてくるデザインに仕上がっている。

【応援コメント】『アメリ デジタルリマスター版』

さらに、公開に合わせて『アメリ』を愛する各界の著名人たちからも応援コメントが届いた。

めまぐるしく変化していく世界から、どんなピースを集めて人生を彩りましょうか。夢中でいれば、世界がちゃんと運んでくれる、そんな魔法が詰まった映画だと思います。青葉市子(音楽家)

「こじらせ女子」なんて言葉がなかった頃の、幸せな個性のこじらせ方。自信が持てない人でも心の殻を破る勇気がもらえる映画です。有賀薫(スープ作家)

誰かの日常を少しだけ幸せにすること。それは彼女にも、とっておきの小さな幸せ。積み重ねた小さな悪戯が、特大の幸せになって彼女のもとにやってくることを願わずにいられない。小谷実由(モデル)

アメリを観ると悔しくなる。ふくらむ妄想も幸せなイタズラもアイデアに溢れているから。魔法がなくても日常はファンタジー、それに気づかせてくれるアメリ。大好きです。COFFEE BOY(イラストレーター)

大人の毎日は味の薄いスープに似ている。しかしほんの少しの嘘や工夫をスパイスにとびきり美味しくすることができるのだ。きっと彼女はそれを誰よりも理解している。原田ちあき(イラストレーター/漫画家)

ある意味、最高のフード映画です。クリームブリュレをスプーンでカチ割るのも、さくらんぼを耳に掛けてイヤリングにするのも、フランボワーズを指サックにして食べるのも、全部アメリに教わりました。福田里香(菓子研究家)

小学生の時、奥の部屋のドアに深緑の『アメリ』のポスターが貼ってあった。「魔法使いかな?」と中学生になって映画を見ると、それは手作りの魔法を教えてくれた。パリのオレンジ色の夕方のような。真舘晴子(The Wisely Brothers/ミュージシャン)

あの頃の自分に、あの頃のアメリに、もう一度出会える。その出会いは自分の価値観と可能性を大きく変えてくれた。また再び、止まらないドキドキを体感したい。美波(俳優・アーティスト)

学生時代、理解出来ない自分が悔しく何度も見返した思い出の映画。 私にも私だけの特別な世界があり、それがお仕事に繋がっている事に気づけた時は幸せを感じました。安本彩花(アイドルグループ私立恵比寿中学メンバー)

10代の私にとっての『アメリ』はオシャレでキュートな恋の映画でした。40歳になった私の『アメリ』は切なく深く愛しい人間たちの映画になっていました。やまもとりえ(漫画家)

『アメリ デジタルリマスター版』は、2023年11月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国公開。

『アメリ デジタルリマスター版』あらすじ

風変わりな両親の間に生まれたアメリは、父の誤解から学校に通えず、空想の世界で一人遊びする子ども時代を過ごした。大人になった今はパリの下町、モンマルトルで一人暮らししている。恋人や同世代の友達はいなくても、カフェ「ドゥ・ムーラン」の個性的な同僚や常連客に囲まれて、居心地がよい毎日を過ごしてきた。そんなある日、アメリのとあるお節介から小さな奇跡が起きる。

監督・脚本:ジャン=ピエール・ジュネ
出演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ
配給:アルバトロス・フィルム
公式:amelie-film.com

(C)2001 UGC IMAGES-TAPIOCA FILM-FRANCE 3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves

※2023年9⽉15⽇時点の情報です。

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