小松菜奈、松田龍平ダブル主演映画『わたくしどもは。』が、2024年に公開されることが決定した。併せて場面写真、ティザーポスター、特報が公開された。
【公開決定】『わたくしどもは。』(2023)
過去の記憶がない女(小松菜奈)は清掃員の女性キイに助けられ、ミドリと名付けられる。キイと共に清掃員として働き始めた彼女は、同じく名前と過去の記憶がないという警備員の男(松田龍平)と出会う。そしてミドリと男は互いに惹かれ合っていく……。
ベネチア国際映画祭が新鋭監督を支援するプロジェクト、Biennale College Cinema 2018-2019にて、インターナショナル部門9作品のうち日本から唯一選ばれた企画であり、多くの国際映画祭でも期待と注目を浴びた本作。企画から5年の月日を経て、2023年10月23日に開幕を迎える第36回東京国際映画祭のコンペティション部門公式出品作品として念願のワールドプレミアを迎える。
監督を務めるのは、長編監督第二作目となる富名哲也。英国ロンドンフィルムスクールで映画を学んだ後、第18回釜山国際映画祭の短編コンペ部門を始め、第8回 JOGJA-NETPAC Asian Film Festival の短編部門でグランプリを受賞した『終点、お化け煙突まえ。』(2013)や、第68回ベルリン国際映画祭ジェネレーション・コンペティション部門に正式招待された長編初監督作品『Blue Wind Blows』(2018)が多くの国際映画祭で上映されるなど、国際的な活躍をみせる。
江戸時代、無宿人と呼ばれる戸籍を剥奪された人々が内地から佐渡島に連れてこられ、金山で過酷な労働を強いられた結果、その多くが命を落とした。富名監督は佐渡島を訪れ、その金山跡地の片隅にひっそり佇む墓地、“無宿人の墓”の存在から本作の着想を得たという。戸籍の無い人たち“無国籍者”は、遠い過去の出来事ではなく、日本そして世界的にも増加し問題となっている。
監督は「この社会に記録上存在していない、無宿人と無国籍者は、亡くなってもその存在は永遠に認められることがないまま、その魂は“彷徨える魂”としてこの世を漂っている。忘れ去られないためにもこれをテーマに映画を作りたかった。」と話し、さらに「この映画の物語を支えるプロットとし、佐渡金山を象徴する二つに割れた山、道遊の割戸と呼ばれる金山が大切な役割を担っている。じっと眺めていると、その割れた裂け目はあの世とこの世を繋ぐ出入口に思えたことが映画の強いインスピレーションになった。」と作品に対する強い思いを述べている。
【場面写真】『わたくしどもは。』
『わたくしどもは。』は、2024年ロードショー。
『わたくしどもは。』あらすじ
舞台は佐渡島の金山跡地。倒れている女が目覚める。女には過去の記憶がない。女は、清掃員の女性キイに助けられ、家に運ばれる。そこにはアカとクロという名の女の子も暮らしている。名前を思い出せない女はミドリと名付けられ、キイと一緒に清掃員として働き始める。ミドリはそこで警備員の男と出会う。 男もまた名前と過去の記憶がないという。そんなミドリと男は互いに惹かれ合っていく……。
監督・脚本:富名哲也
出演:小松菜奈、松田龍平
配給:テツヤトミナフィルム
配給協力:ハピネットファントム・スタジオ
公式:https://watakushidomowa.com
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※2023年9⽉27⽇時点の情報です。