映画のようにオシャレに出かけたい!ピクニックが印象的な映画8本

映画マニアと呼ばないで

夏りょうこ

爽やかな風とキラキラ輝く新緑。ピクニックにピッタリの季節がやってきた。

美しい自然に囲まれ、やわらかい日差しを浴びながら外で過ごす時間は、最高のリフレッシュ。美味しいワインを飲んだり、木陰でのんびりしたり。そんなステキな体験をしてみたいものだ。

映画の中にもピクニックシーンはたびたび登場するが、特に洋画で観るオシャレなピクニックは、思わず憧れる。

そこで今回は、ピクニックのシーンが印象的な映画8本をご紹介しよう。

Emma エマ』(1996)

おせっかいなキューピット

エマ

19世紀のイギリスを舞台に、親切心から親友に恋人をつくってあげようとする主人公が、相手を見つけて喜んだり、うまくいかずにヤキモキしたりする。

いくら親友といっても他人の恋路。勝手におせっかいをして盛り上がり、失敗に終わってもすぐにまた次を見つけてはいろいろと画策する彼女は、迷惑なキューピットである。そんな彼女は、いざ自分のことになるとウブで鈍感。そして、いいところを無邪気にかっさらってしまうのだが、まあラブ・ロマンスだから許してあげよう。

原作が文学作品なだけに、登場人物たちのピクニックは上品で優雅。その理想的なピクニックシーンで、彼女がとんでもない失言をしてしまって場が凍りつくのだが、本人にその自覚がないため返って波紋を呼ぶのが面白い。要するに、おっちょこちょいなのである。じわじわとくる古典的な恋愛コメディ。

サイドウェイ』(2004)

ワインでピクニック

サイドウェイ

ワイン通の主人公が、結婚を控えた親友に誘われ、車に乗ってカリフォルニア州のワイナリー巡りに出かける。

日本でも『サイドウェイズ』(2009)というタイトルでリメイク。離婚のショックから立ち直れない小説家志望の教師が、ワイン三昧の時間を過ごそうと気合いを入れている一方、独身最後の旅行だからとナンパしまくることしか考えていない親友が行き先々でトラブルを起こすのだが、その彼が微妙にシュワルツェネッガー似の売れない役者というのが笑える。

人間よりもワインが大事だった彼が、いろいろあって落ち込んで超貴重なワインをヤケ飲みする。でも、知り合った女性たちとワイナリーでピクニックをしたりして、やはり人生の脇道にパートナーが必要だね。ピクニックはもちろんワイン三昧。こんなワインが主役のピクニックは日本ではなかなかできそうにないだけに、スクリーンの中で楽しみたい。

ラスト・ターゲット』(2010)

引退できるか

ラスト

スウェーデンの一軒家で女性と一夜を過ごした主人公は、翌朝白銀の世界で何者かに狙撃される。

チャーミングなモテ男のイメージが強かったジョージ・クルーニーが、孤高の暗殺者という陰のある役を演じ、体をムキムキに鍛えて銃を構える。命を狙った相手を返り討ちにし、身の安全のため一緒にいた恋人も銃殺してしまうという冷酷さにプロを感じるが、後になって罪の意識に苦しむ彼。その出来事をきっかけに、引退を決意するのである。

彼は銃の試し撃ちをするため、依頼人の女性と一緒にピクニックを装って湖畔に行く。カモフラージュとしてのピクニックなので食事なし。微妙な緊張感も漂う不思議なシーンだ。その後、今度は恋人と一緒にデートでピクニックに行くのだが、彼女を疑う彼がじっと様子を伺っているというサスペンスフルな空気が流れてドキドキ。美しい自然との対比が印象的だ。

ラスト・ターゲット

サウンド・オブ・ミュージック』(1965)

カーテンを着て歌う

サウンド

1938年のオーストリアで、厳格な教育方針のトラップ家へ家庭教師としてやって来た修道女マリアが、子供たちに音楽の素晴らしさを教えていく。

神に仕える身でありながら大胆で奔放なところがあり、それでいて温かい人柄の彼女は、見た目は少年のように素朴。そんな彼女が惹かれた大佐にはすでに婚約者がいて、それがゴージャスなクールビューティなので、てっきりイジワルなのかと思いきや、実はとってもいい人なのである。見逃しがちだが、彼女のことも覚えておいてほしい。

7人という子供の数が音階と同じ。ということで、かの有名な「ドレミの歌」は生まれた。動きやすい恰好をしたことのない子供たちにカーテンで服を作り、自転車に乗って街を走り回った後は、美しい丘でピクニック。ギター片手にマリアは歌を教える。音楽は難しくない。音楽は身近にある。音楽は楽しい。

サウンド・オブ・ミュージック

ピクニック at ハンギング・ロック』(1975)

どこに消えた?

ピクニック アット

1900年、オーストラリアにある女学校の生徒たちが、ハンギング・ロックへピクニックに出かけるが、夜になっても3人の生徒と1人の先生が帰ってこなかった。

オーストラリアで起きた実在の女生徒失踪事件を映画化。女学生たちが神隠しのように姿を消してしまう場所が岩山というところに恐怖を感じるが、生還した生徒の存在や目撃証言がますます謎を深めていくのでゾッとする。事件後、その名門校の様子が転がり落ちるようにおかしくなっていくのも、呪われているようにしか思えず。

前半のそれはそれはウットリするような美しいピクニックシーンが、その後の残酷な運命を浮き彫りにし、そのものすごい落差が秀悦だ。育ちのいい清楚な乙女たちの身に、一体何が起こったのか。いろいろな妄想が膨らむだけに、ミステリアスさも倍増。岩山に消えた子どもたちということで、「ハーメルンの笛吹き男」を思い出す。

ペパーミント・キャンディー』(1999)

どうかあの頃に

ペパーミント

1999年に同じ職場で働いていた仲間たちが川辺でピクニックをしていたところ、連絡がとれなかったはずの男がスーツ姿で現われる。

近づいてくる列車に向かって両手を広げ、「帰りたい!」と叫んだ彼は過去に戻っていく。仕事。家庭。恋愛。夢。裏切り。挫折。生きることに絶望した40代の彼が、死の直前に自らの人生を20年間逆回りにたどるこの時間旅行を、若返っていくそのまま順番で撮影したというのだから驚きだ。

彼が帰りたかったのは、20年前のピクニック。未来を信じ、人生は輝いていると信じていたあの頃。初恋の女性と初めて心が通じたあの時。その瞬間を永遠にとどめておきたい。一体自分はどこで道を間違ってしまったのだろう。残酷で哀しい物語だが、彼は最後にちゃんと帰ることができた。ピクニックでの初々しさが心に染みる。

ペパーミント・キャンディー

ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』(1992)

自転車が絶対ほしい!

ロッタ

家族5人で暮らしているロッタちゃんは、自転車に乗ってどこにでも出かけていく兄や姉が羨ましくなり、自分も自転車がほしいと言い出す。

スウェーデンの人気童話を映画化し、前作『ロッタちゃん はじめてのおつかい』(1993)に続くシリーズ第2作。にらみつけるような表情をした頑固で意志の強い女の子が、風邪を引いているのに雨の中を出かけたり、大人の自転車に乗ったりして、予想もしない大胆な行動を起こしては、周りを大騒動に巻き込んでいく。

季節は春から夏。一家は湖のほとりまで車を走らせ、ピクニックをする。おお、これぞまさに北欧のピクニック。しかし、お父さんは魚が釣れないわ、ロッタちゃんのブタのぬいぐるみは行方不明になるわ、お兄ちゃんは湖に落ちて溺れそうなるわでもう大変。そんなハプニングさえ楽しい思い出になるのが、ピクニックなのである。

PicNic』(1996)

この世の終わりに

ピクニック

精神病院で出会った3人の若者が、「探検」と称して精神病院の塀の上を歩く遊びをしていたが、そのまま病院から離れて遠くに行ってしまう。

彼らにとって病院の塀が境界線の終わりだったが、それを「とにかく塀の上ならOK」ということにして歩き続けたところ、結果的に病院を脱走。ついには、世界の果てを見に行こうとするメルヘンチックで残酷なストーリーである。歌手CHARAが双子の妹を殺した役を演じ、浅野忠信と出会った作品としても知られている。

たどり着いたのは海。そこで彼女は、持っていたバスケットから透明なサンドイッチを取り出し、美味しそうに食べ始める。浅野忠信も彼女からサンドイッチをもらい、黙々とほおばる。何も見えないけれど、彼らはちゃんとピクニックをしているのだ。しかもそれが定番スタイルというのが、泣かせる。この世の終わりに食べる最後の晩餐。

いかがでしたか?

ピクニックには美味しいお弁当が欠かせないが、そんなに手間をかけなくても、美しい風景と大切な人がいれば、それは楽しい時間になる。

外でご飯を食べたり飲んだりするだけでも、非日常的なひととき。

忙しくて出かけられない時は、せめて映画の中でピクニックを楽しでみては?

ピクニック

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