『スケート・キッチン』ニューヨークのガールズスケーターが原宿を絶賛「So cool!」【来日インタビュー】

映画のインタビュー&取材漬けの日々是幸也

赤山恭子

様々なカルチャーを発信するNYより、今とみに注目を集めているのが“スケートボード”。実際にスケボーを楽しんでいるガールズスケーターたちをスカウトし、彼女たちのリアルを描き出したのが、現在公開中の映画『スケート・キッチン』だ。

スケート・キッチン

ニューヨーク郊外に住む17歳の内気な少女カミーユは、スケボーに夢中。ある日、自分と同じくらい熱心にスケボーを楽しんでいる「スケート・キッチン」と呼ばれる女の子たちだけのスケートクルーと出会い、カミーユは仲間に入れてもらうことになる。「スケート・キッチン」内で紡がれる女同士の友情、ちょっぴり悪い遊び、そして恋――カミーユは思いがけない感情と向き合うことになる。

劇中では、カミーユを演じたレイチェル・ビンベルクを筆頭に、個性豊かなガールズスケーターたちが登場する。来日したアジャニ・ラッセルカブリーナ・アダムズジュールス・ロレンゾブレン・ロレンゾの4名にインタビューを実施すると、彼女たちのリアルな声、日本のカルチャーへの興味が色濃く出た。

スケート・キッチン

――『スケート・キッチン』は造語なんですよね。どうやって生まれたんですか?

ジュールス 女の子がスケートしているYouTubeの動画に、よく男の子が「女は台所にいろ」的な感じの皮肉ったコメントをしていたの。レイチェルが批判を踏み台に、裏を返すように、「女だし、キッチンの中でも外でも何でもできる」という意味も込めて、「スケート・キッチン」とつけたの。

スケート・キッチン

――『スケート・キッチン』は体験談を基に描かれているそうですが、皆さんにとって、スケートはどういうものですか?

アジャニ 新しい友達を作ることと、自分に自信を持てるためのスケートね。

ブレン 確かに、新しい友達ができるね! ただ、人生の中でスケートだけをしているわけではないので、息抜きでもあるかな。

スケート・キッチン

ジュールス ほかの国とか、言葉が通じないところに行っても、スケートがあればすぐにコミュニケーションを取れるし、友達を作るツールのひとつでもある。あとは、危険なときにはすぐに逃げられるし、場合によっては武器になるの(笑)。

カブリーナ 自分の人生の中の、もうひとつの人生かな。私たちはスケートだけじゃなくて、いろいろクリエイティブなことをしているから、スケートがすべてではないの。そこは映画とは違うところね。普段、自分がやっていることを抜け出してスケートをしたりすると、リフレッシュになるの。

スケート・キッチン

――スケート以外には、例えばどんな顔を持っているんですか?

ジュールス 曲を書いたり、ショートフイルムのスクリプトを書いたりしている。

ブレン 私も、音楽。

スケート・キッチン

アジャニ 私はモデルもやっているし、学校にも通っているわ。あとアーティストでもあるから、いろいろなメディアを作ってかなり大きな作品を作ったりもするの。そういうのから頭をリフレッシュするためにスケートをするのは、すごく気分転換になる。

カブリーナ ダンスも好き。あとはビデオを撮ったり編集すること、今はビジネスに興味がある。

スケート・キッチン

――日本にも独自のカルチャーがありますが、皆さんの目に、今の日本はどう映りますか?

アジャニ 日本に来る前に、映像ではなく日本のアニメを観ていて、イメージを膨らませていたのね。実際、渋谷に着いて歩いているときに、アニメが現実になっている感じがしたというか……! ギャップというか、自分がアニメの世界にいるみたいに感じて、すごく面白かった!

ジュールス アニメで見たことがあるから、実際に来ると「あ、見たことがある」という感覚になるんだけど、「本当にここに今、私がいるんだ」という不思議な感じになるよね。

スケート・キッチン

――どんなアニメを観ていたんですか?

アジャニ 「ONE PIECE」、「HUNTER×HUNTER」も観たわ。クールよね。

スケート・キッチン

――今日の撮影場所は原宿ですが、原宿はどうですか?

全員 So cool!

ジュールス ショッピング、大好き! 原宿で買い物するの、すごい好き。

ブレン ニューヨークにあるものとは違うから、格好いい。ここに来ると、日本人以外にも海外から来た外国人とも会ったりするので、すごく面白い。いろいろな人が集まって、ここで再会するのも不思議な感じ。

カブリーナ 渋谷から原宿は思った以上に近いから、スケートで移動できたら楽しそうだしね。それに直線的な建物の作りや、ビルの色が好き。看板もすごく興味深いわ。いちいちキャラクターがいたりするのが、面白いしね。

スケート・キッチン

――特に原宿や渋谷に集う日本の若い子に、『スケート・キッチン』は共感を呼ぶ作品かもしれません。どんなことを感じ取ってほしいですか?

アジャニ スケートをしている女の子たちにフォーカスが当たっている話だけど、スケートじゃなくても、自分がやりたいことをやるのに年齢も格好も関係ないし、やりたいことをとことんやってほしいと思う。

ジュールス そうね。自分のやりたいことをやっている人たちが少ないとしても、続けていくことによってコミュニティが増えることは、メッセージとして伝えたいわ。

スケート・キッチン

全員 ぜひ楽しんでね!(取材・文=赤山恭子、撮影=映美)

映画『スケート・キッチン』は渋谷シネクイントほかにて公開中。

スケート・キッチン

出演:カブリーナ・アダムズニーナ・モランジェイデン・スミス ほか
監督:
クリスタル・モーゼル
公式サイト:http://skatekitchen.jp/
(C)2017 Skate Girl Film LLC.

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  • kaname
    4.0
    題材もストーリーも最高なことは言わずもがな、実際のモデルになった子たちが玄人裸足の演技で出てる作り方が今っぽすぎて、、!!星の数ほどある青春映画のなかでも1番うらやましいやつ。マンハッタンのスケーターガールになりたい人生だった😭
  • S
    5.0
    『ローラーガールズ・ダイアリー』的なスポーツが生む友情系青春映画かと思いきや全然違った。 この映画は冒頭の公園のシーンから既に最高の映画であることが確定している。敷地の大半を男子が支配する公園、階段で着地をミスるスケボー女子、股間から太腿をつたう真っ赤な血、それを見て生理じゃね?と揶揄う男子の言動、肩身狭くその場を立ち去る女子の悔しそうな顔よ。冒頭からいきなり男vs女の図と、いわゆる女子性をいやらしいくらいに際立たせてくる。 男友達とつるんで馬鹿やるのも良いけれど、いくら喧嘩してもうざくても、真正面からぶつかって最後に心から笑って泣けるのはやっぱり女の子たちだよね、だって女に生まれたのだから。そういうことを改めて再確認できた映画だった。 雨宮まみの「女の子よ銃を取れ」みたい。自由になりたくて殻を飛び出した高3の、青くて苦くて鋭い記憶が蘇ったりした。 観た後は傷だらけだけどスケボーしたくなった。勢いでパンフレットも買った。apple musicでサントラめっちゃ聴いてる。
  • ILC
    3.6
    映画としての出来はかなり優秀。 しかし女子の話なので特別響くものはなかった。
  • だいごろー
    3.6
    @早稲田松竹 NYの街角で実際にスケボーをしている女の子達を監督がスカウトして撮影した今作。 彼女たちがスケボーに乗って進めばそこが道になる、道を拓いていく感じが素晴らしかった。 主人公のメガネがキュート。キャップの子のファッションセンスが好み。 鑑賞後は速攻で彼女たちのインスタをフォローした。
  • ウクレレまさあき
    -
    2年前、二女とスケートボード🛹してて転倒。右肩を骨折した。さすがにそれ以来乗ってないけど、ボードの感覚が甦った。あと、アスファルトの痛さも。 親と喧嘩して、仲間の家に転がり込んでバイトしながらスケボー三昧。男の子が絡んで来て、惹かれて揉めて… 凄く狭いコミュニティーは楽しいけど厳しい。 父娘関係の話が響いた。ただ「母親が必要だと思った。」か。二人の中学生の娘を持つ父親の身としては、解るような、解りたく無いような。 タバコ吸うようにハッパ吸ってる。今こうなの?
「スケート・キッチン」
のレビュー(993件)