毎月13日にB級映画とホラー映画をご紹介させていただいております、やすゆきです。
2019年より生活拠点を東南アジア中心に海外へ移転し、風習や文化の違いに驚きの毎日です。そして、それは映画館も一緒。
私が滞在している国や地域の映画館情報をご紹介する「世界の映画館を巡る」シリーズ。第4弾となる今回も現地からお届けします。
現在地
私はいま、ベトナムの首都ハノイにいます。
ハノイはベトナムの北部に位置し、歴史情緒を感じる美しい都市です。ベトナム第一の都市ホーチミンに比べると多少の不便さを感じるシーンもありますが、どこか懐かしさを感じるベトナムの風土を体験するにはハノイが最も適している場所と言えるでしょう。私たち日本人の多くがイメージする「ベトナム」がここにはあります。
また物価も安いことからショッピング、グルメと余すことなく堪能できるのもハノイの魅力です。
地図で見るとココですね。
というわけで、第4弾はハノイの映画館情報を調査してみました。
ハノイ 映画館情報
ハノイ市街には数件の映画館があり、主にショッピングモール内にある大型シネマと街中にある小さな映画館の2種類があります。
そんな中、郊外にちょっと珍しい映画館を発見したので行ってみました。それがこちら「国立映画センター(National Cinema Center)」です。
ハノイでは珍しい独立タイプの大型映画館で、「National」という名がつく通り国が運営しています。館内には13スクリーン(うち1スクリーンは4DX)があり、平日休日を問わずハノイ市民に人気のスポットです。
国営であるがゆえに利益重視ではなく、様々なジャンルの映画を手頃な価格で楽しめるという映画好きにとっては最高の公共施設なのです! 日本にもこんな映画館が欲しい……!!
上映作品はハリウッド映画から東南アジアのローカル作品、アニメーションなど幅広いラインナップ。またハリウッド映画の公開が早く、キアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック:パラベラム』はなんと本国アメリカより先の上映でした。
しかし上映スケジュールについては注意点がひとつあります。これは他の東南アジアの国でも体感したことですが、公開期間が日本では考えられないほど短いです。大作系の映画でも1ヶ月ほどで上映が終了してしまうので、見逃してしまうケースも多々。公開期間を忘れずにチェックしておくことをおすすめします。
そしてさらに足をのばして、「オーガスト・シネマ(August Cinema)」という別の映画館にも行ってきました。
こちらはハノイの旧市街地にある、懐かしさが漂うローカルな映画館です。1番スクリーンを除いた他のスクリーンは少し離れたビルにあるため、カウンターでチケットを購入してポップコーンとコーラを片手に、一旦外に出るというなかなか面白い体験ができました。
チケットの料金
ベトナムでは「ドン(Dong)」という通貨が使われており、1ドンあたり約0.0046円(1円=約215ドン)です。(※2019年6月現在)
かなりインフレが進んでいて、一度の買い物でお会計が100万ドンと恐ろしい金額になる場合もあります。
紙幣は100ドン(約0.46円)~50万ドン(約2,312円)と全12種類あるようですが、100ドン~500ドンなどの小さな金額の紙幣はほとんど流通しておらず、お店やレストランのお釣りでは切り捨てで、ほとんど貰うことはありません。硬貨もあるようですが、こちらも滞在中にお目にかかることはありませんでした。
さて気になる映画のチケットの料金は40,000ドン(約185円)~ 80,000ドン(約370円)です。こちらは国立映画センターの値段となりますが、曜日や時間、座席の位置によって値段が前後します。「平日の午前中に最も安い座席」で鑑賞すれば、約185円で映画を鑑賞することが可能です。
旧市街地のオーガスト・シネマの料金もほぼ一緒で、アン・ハサウェイ主演の新作『The Hustle(原題)』を50,000ドン(約230円)で観られました。これは今まで訪れた国の中でも最安値かもしれません。
映画のお供
国立映画センターでは売店の他にフードコートがあり、ベトナム名物のフォーやハンバーガーを250円前後で食べられます。さらにスクリーン内に持ち込める軽食としては珍しいピザもありました。食べやすいサイズで音もしないので、これはなかなか良い映画のお供かもしれませんね。(でも匂いはどうなんだ!?)
ピザの他にポップコーンとコーラを頼んだ結果、手元がいっぱいに……。スクリーンに入る際、チケットを上手く渡せず少し恥ずかしい思いをしました。
値段は以下の通りです。
ミニピザ……5,000ドン(約160円)
ポップコーン……48,000ドン(約220円)
コーラ……30,000ドン(約140円)
上映中の様子
映画館は、若者たちを中心に連日大変賑わっていました。特に休日は「ここはほんとに映画館なのか!?」と思ってしまうくらいにその混みようは凄まじく、印象としては複数人のグループ(友人同士)が多いなと感じました。
上映中の様子は、既に他国の記事でもご紹介したように“東南アジアあるある”と化してきましたが、ここハノイの皆さんもまたかなり自由な感じで鑑賞されていました。友人と会話しながら鑑賞したり、スマートフォンでゲームをやりながら鑑賞したりと実に様々。
もちろん全てのお客さんがそうではないですが、鑑賞マナーに厳しい日本で育った身からすると「エッ!?」と思わずにはいられないその鑑賞スタイルが度々目につきました。
近隣情報
観光地として魅力的なハノイですが、市街には地下鉄や鉄道などの交通機関がありません。そのため、住民や観光客の主な移動手段は車やバス、それからバイク。道路は昼夜問わずいつも混みあっています。
そんな交通事情があってか、信号もあって無いようなもの。道路を横断する時はいつも命がけになりますので、ハノイ観光の際にはくれぐれもお気をつけください。
さて、そんなハノイで欠かせない楽しみが食事です。フォーや春巻き、ベトナム風サンドウィッチ「バインミー」などおいしい名物料理がたくさんあるハノイは、まさに食の都です。
そして食後には名物の「ベトナムコーヒー」がおすすめ。カフェ文化の根付いたベトナムでは、街のいたる所にカフェがあります。旅行中にお気に入りのお店を見つけるもの楽しみのひとつですね。
ちなみに私が一番おすすめするベトナムの食べ物は、ベトナムコーヒーとも相性抜群の「バインコム」というお菓子です。
アパートの大家さんから頂いたのがきっかけで知りました。まだ青く若いお米で作ったお餅に豆と砂糖の餡を詰め込んだお菓子です。まるで和菓子のように弾力のある、例えるなら大福に近いモッチリとした食感。日本人の口に合いそうなお菓子です。値段は1個30円ほど。
バインコムは賞味期限が数日でとても短く、お土産には向いていないので、是非是非現地で味わってみてください!
ハノイ 映画館のまとめ 〜国立映画センターの場合〜
・最安約185円で鑑賞できる!
・上映期間は短いので見逃さないように注意!
・上映中のマナーは目をつぶる必要がある。
・近隣を歩く際は車やバイクに注意する。
以上、やすゆきの【世界の映画館を巡る ~ベトナム・ハノイ編~】でした! 次回はフィリピン・マニラの映画館を巡る予定です。どうぞお楽しみに。
Photo credit: xiquinhosilva on Visualhunt / CC BY、Marko Mikkonen on VisualHunt / CC BY、vtoanstar on Visualhunt / CC BY-SA、kalleboo on VisualHunt.com / CC BY