バカ映画とは…?『かにゴールキーパー』『いかレスラー』を生み出した巨匠・河崎実監督にその真髄を聞く!【独占インタビュー】

映画狂の唄を大いに謳おう

ロックス

こんにちは。皆さんは『かにゴールキーパー』『いかレスラー』『コアラ課長』『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』『元祖 電エース』……、以上の作品をご覧になったことはあるだろうか……。え? なに? 「バカ映画だろ、それ」っと思ったあなた、甘い、いや甘くない。その通り「バカ映画」だ。今あげた作品たちは全てバカ映画の巨匠、河崎実監督の作品である。今回は、そんな河崎実氏にインタビューを敢行。果たしてバカ映画とは……?

バカとは突き抜けた天才

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――よろしくおねがいします。まずは河崎実監督の代名詞ともいえるバカ映画についてですが……

河崎監督 そもそも「おバカ映画」と呼ばれるのが嫌なんです。バカという言葉は突き詰めたらバカしかなく、バカこそ尊いものです。バカとは突き抜けた天才、例えば野球バカ、空手バカ、突き抜けていますよね。

大学の時から8mmで怪獣映画を作っていましたが、監督にはなろうと思っていなかった。どうしたら楽に楽しく過ごせるか、バカに突き詰めたら芽が出ましたね。ギリギリ飯を食うことができています。気楽にやっているように見えますがいつもギリギリ(笑)。出る杭は打たれるけど、出過ぎた杭は打たれない。周りも結果を残したら何も言えなくなりますしね。

――なるほど。バカは誉め言葉とも聞きますからね。そもそもの監督のルーツを教えてください。

河崎監督 ルーツはやはり初代「ウルトラマン」。自分の作品でもやはり怪獣を出すのが好きですね。日常生活に異物が侵入してきて、ありえないことが起きて「そんなバカな」というのが楽しい。

例えばオバQや、ブースカなんて侵入者が突然現れてトラブルを引き起こす、寅さんもそうですよね、わけわかんないおじさんが現れて日常をかき乱す。そんな作品が好きなんです。嫁がラブコメが好きで一緒に映画を観に行くのですが、「いつ怪獣が出るんだ?」「でないよ」とやりとりしています。

――監督の作品の特徴として、例えば北野武や中川翔子、西城秀樹に斎藤工、監督の作品にはそうそうたるメンバーが出演されていますよね。

河崎監督 僕の場合、とにかく出演者、これにかかっていると思います。武さんは、『ギララの逆襲』でタケ魔人として出演、その際はオフィス北野の重役に交渉を重ねに重ねました。「コマネチ」がダメだから、劇中ではネチコマ。

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――「ネチコマネチコマネチコマ」と加藤夏樹が踊ってたやつですね(笑)

河崎監督 間違えてヴェネチア映画祭で上映できたのはいい思い出ですね~。他にも実はアイドル主演の『永遠のルンナ』というSF映画も撮っているんですよ。出演はそれいゆ(SOLEIL)、市川りお、そして手塚眞。

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(C)リバートップ2018

――手塚眞さん出ているんですね! 意外……。『日本以外全部沈没』はヒットしましたよね。

河崎監督 ヒットしましたね~。もう儲かったお金なんて全部使っちゃいましたけど。キャスティングはコネクションなどが別にあるわけではなく、事務所に電話すると案外暇だから出てくれることが多いですね。狂った企画なので意外と通るんです。

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ヅラ刑事』はモト冬樹さんがいい人そうだから連絡したら即OKでした。実はモト冬樹さん以外の方に連絡したらプロデューサーに止められ、数年後その人のマネージャーに会ったら、可能性は全然あったそう。なるべくバカなことは言うべきですね。

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――そうですよね、何事も発信していくことは本当に重要ですよね。

河崎監督 長年やっているとチャンスは必ずありますね。蕎麦屋と一緒です。「やってますよ、オープンしてますよ」と掲げないと。やっています、とわかってもらわないと仕事なんて来ない。プロなので来た仕事はなるべく断らない。なるべくいい気持ちにして仕事をするようにしています。とりあえず食わないといけないので、面白いことを仕事に。なんとかギリギリで、できていますね。

――ご苦労は多いでしょうが憧れますよ。

河崎監督 まあつまりは、遊びたいだけです。今では、憧れていた「ウルトラセブン」のモロボシ・ダン(森次晃嗣)や初代「ウルトラマン」のハヤタ隊員(黒部進)たちも、俺の世界で遊んでくれているのは感慨深いですね。

作品が出た以上は何を言われてもいいと思っているので。金正日とかをパロディで出して笑っているのがちょうどいいです。

今後の作品予定

――尖ってますな~。それでは今後の作品について言える範囲でお願いします。

河崎監督 昨年、三越伊勢丹の福袋の企画で「500万であなたが主演の映画を撮ります」という企画をダメ元でやったのですが、なんと応募があり。素人を主演にして映画を撮影することになりました。しかもラブコメ。

来年は『ゴジラ vs コング(原題)』に便乗して怪獣モノを作ります。『シン・ゴジラ』に便乗して作った『大怪獣モノ』のような。

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しかしあの作品ひどいよね、自分で言うのもなんだけど。

今進めているのは『ロバマン』。吉田照美さん主演の68歳のジジイヒーローで、これが日本のヒーローだって感じの映画です。

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(C)グッドフィールドコーポレーション・リバートップ2019

今後は仲代達也さんに出演してほしいですね。そしたら仲代達矢さんのWikipediaに『用心棒』や『天国と地獄』などの名作のあとに俺の作品が書かれるわけです。晩節を汚すとはこういうこと(笑)。こんなこと言って笑っているのが楽しいんです。

――尖ってる……!

みんな!バカ映画、観ようぜ!

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いかがだろうか。私が尊敬して止まない河崎実監督へのインタビューだ。もちろん監督の作品はTOHOシネマズや全国区で上映される作品ではない、しかし監督は己の「好きなもので遊びたい」という信念の元、試行錯誤をこらし、結果を残している。そんな監督の作品は、清々しいほどのバカ映画である。一度ご覧になってみてはいかがだろうか。

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(C)リバートップ2019

ちなみに筆者のお勧めは「快楽の超人 電エース」シリーズである。

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