第73回ベルリン国際映画祭でW受賞した『ありふれた教室』の本編映像が公開された。
【本編映像】『ありふれた教室』(2024)
現代の中学校を舞台に、ある新任女性教師の視点で進行する本作。校内で発生した小さな事件が予想もつかない方向へと激しくうねり、わずか数日間で学校の秩序が崩壊してしまう異常な事態へと突き進んでいく……。
監督は、ドイツの新鋭イルケル・チャタク。教育分野で働くさまざまな人々へのリサーチを行い、自らの子供時代の実体験も織り交ぜてオリジナル脚本を執筆。誰にとっても馴染み深い学校という場所を“現代社会の縮図”に見立て、正義や真実の曖昧さをサスペンスフルに描ききった。
主演は、『白いリボン』(2009)で注目され、『THE SWARM/ザ・スウォーム』(2022)、『80日間世界一周』(2021)などのTVシリーズで活躍する実力派レオニー・ベネシュが務める。
この度、ドイツからイルケル・チャタク監督より、日本公開に向けたメッセージ動画が到着。「ドイツのハンブルクで次回作に取り組んでいます。日本でお会いしたかったのですが、かないませんでした。映画を気に入り、評判を広めてくれたらうれしいです」と、今回は来日が叶わなかったチャタク監督だが、最後は日本語で「ありがとうございます」と挨拶し、締めくくった。
解禁となった本編映像では、「学校新聞」を作成中の生徒たちが盗難事件のことで、カーラにインタビューするシーンが切りとられている。これまで良好な関係と築いてきたと思われるカーラと生徒たちだが、もはや崩壊の危機に瀕していた。部屋を出たカーラは、すれ違う職員のブラウスに違和感を覚え、後ろをついていく。しかし、どうも様子がおかしい。カーラが覚えた違和感とは……。孤立無援の窮地に追いやられていく様子が伺えるシーンとなっている。
カーラ・ノヴァク役を演じたレオニー・ベネシュは、「本作の脚本に心を動かされました。非常にエキサイティングな物語と思ったのです。」と語り、「自分自身の中にカーラ・ノヴァクという人物を見たわけではないし、役柄に惹かれたわけでもなかった。ただ興味深かったのです。賢い人物が作品を手がけているということを知り、監督がどんなことを考えているか知りたいと思いました。」と、本作への想いを明かした。
さらには、「『ありふれた教室』は社会に存在するディベート文化に対する批判なのだと思います。」と作品を分析し、「カーラ・ノヴァクは、全てにおいて正しい行動で対処したい人物ですが、様々な理由で失敗を繰り返す。それは意図的に、また無意識のうちに誤解されることから起こる。チャタク監督は、私たちの<今>に存在する根本的な事柄を捉えていると思います。」と述べた。
『ありふれた教室』は、2024年5月17日(金)、新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国公開。
『ありふれた教室』あらすじ

仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラは、新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、同僚や生徒の信頼を獲得しつつあった。そんなある日、校内で相次ぐ盗難事件の犯人として教え子が疑われる。校長らの強引な調査に反発したカーラは、独自の犯人捜しを開始。するとカーラが職員室に仕掛けた隠し撮りの動画には、ある人物が盗みを働く瞬間が記録されていた。やがて盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は噂となって広まり、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚教師との対立を招いてしまう。カーラは、後戻りできない孤立無援の窮地に陥っていくのだった……。
監督・脚本:イルケル・チャタク
出演:レオニー・ベネシュ
配給:アルバトロス・フィルム
公式HP:arifureta-kyositsu.com
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※2024年5⽉17⽇時点の情報です。
