【吉永小百合×澤穂希】余命わずかな専業主婦と女社長が繰り広げる人生のロードムービー『最高の人生の見つけ方』

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2007~08年に世界中で大ヒットした同名ハリウッド映画を原案に、犬童一心監督が日本映画の最高峰に立つ大俳優2人を迎え、新たな『最高の人生の見つけ方』を完成させた。10月11日(金)からの全国公開を前に、スペシャル企画として本作主演の吉永小百合さんとサッカー界のレジェンド澤穂希さんが本作の魅力と、それぞれが思う「最高の人生とは何か」について語り合いました。

吉永小百合×澤穂希が語り合う
「最高の人生とは何か?」

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「どんな状況でも前向きに生きる。それが自分らしい〝最高の人生〞」吉永小百合さん

よしなが・さゆり/東京都生まれ。1957年ラジオドラマ「赤胴鈴之助」でデビュー。映画代表作に『キューポラのある街』『男はつらいよ 柴又慕情』『動乱』『細雪』『北の零年』『母べえ』『北のカナリアたち』など多数。『最高の人生の見つけ方』にて121本目の映画出演作となる。現在、TBSラジオ「今晩は 吉永小百合です」が毎週日曜日22時30分から放送中。

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「家族との時間、向き合い方を改めて考えることができました」澤穂希さん

さわ・ほまれ/1978年生まれ、東京都出身。15歳で日本代表に初招集。2011年FIFA女子ワールドカップで初優勝、大会MVPと得点王に輝く。同年度のバロンドール受賞式でFIFA女子年間最優秀選手を受賞。12年ロンドンオリンピックで銀メダルを獲得。15年に結婚、同年12月に現役引退。日本代表として205試合出場、83得点。現在は1児の母。

笑って泣ける。
ユーモアあふれるロードムービー

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澤:思わず笑ってしまうシーンも多いのですが、グッとくる感動的なシーンも多くて何度も泣きました。

吉永:ありがとうございます。私が演じる主婦の幸枝と天海祐希さんが演じる女社長のマ子。全くタイプの違う2人が余命宣告を受けていることから意気投合し、12歳の少女が残した「死ぬまでにやりたいことリスト」を実行する旅に出る物語なんですよね。

澤:ふだん何げなく生活していますが、もし私が余命わずかとなったらどうするか、そして家族のことなど改めて考えました。

吉永:なでしこジャパンのキャプテンとして活躍されて、私にとって絶対的存在の澤さんにそんな風に思っていただけてうれしい、光栄です。

澤:いえいえ、恐縮です。私も大女優の吉永さんにお会いできて光栄です。それにしても天海さんと吉永さんの息がぴったり! 絶妙なコンビでした。

吉永:天海さんとは2001年に映画で共演して以来、仲良くさせてもらっています。お互い男っぽいので気が合うんです(笑)。「いつか2人でロードムービーをやりたいね」とずっと話していたのですが、それが今回ようやく実現したわけです。それがうれしくて撮影中、私もいつになく心弾ませていました。

澤:お2人で様々な冒険をされますが、特に印象深いシーンは?

吉永:何と言っても、ももクロ(ももいろクローバーZ)さんのライブに飛び入り参加するシーンです。実際のライブ中に撮影をしました。事前にももクロさんに振り付けを教わり、一生懸命練習してから本番に挑みました。私は舞台経験がないので、1万2千人ものお客さんの前に立つというのは勇気のいることでかなり緊張しました。

澤:あのシーンの吉永さん、キラキラ輝いていました。ステップも上手で歌も口ずさみ、楽しそうでした。

吉永:とにかく必死だったので、やり終えた時は感極まり、すっかり芝居のことも忘れて、思わず天海さんに抱きついてしまいました(笑)。

1人では無理なことも
友がいれば実現できる

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澤:幸枝とマ子のやりとりも楽しかったです。互いを尊重したり、時にはケンカをしたり。そんな2人を見ながら現役時代の仲間を思い出していました。私は足が速いわけではなく、ジャンプやキックもごく平均レベルで飛び抜けた技術がないんです。そんな私がサッカー選手として活躍できたのは仲間のおかげ。特に11年女子ワールドカップの時のチームメートは仲が良く、常に助け合っていました。1人でも欠けていたらあの優勝はなかったと思います。

吉永:幸枝も1人では絶対にあんな旅はできなかった。金銭的なことは抜きにして、精神的に支え合えるマ子がいたからこそ、つらい時も体調が悪い時も乗り越えて、旅を続けることができたんだと思います。

澤:そうですね。そう考えると人との出会いってとても大切ですよね。

どんなにつらい状況でも
自分で人生は変えられる

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吉永:幸枝は内向的で家族のことだけを考えて生きてきた女性です。でも旅に出て「ああ、こんなに楽しいことがあるんだ、私ももう少し前を向いて生きてみよう」と思い始める。そんな気持ちの変化をためらわず思い切って表現したかったので、旅に出てからのシーンは私自身が楽しむことを心がけて演じました。

澤:世の中には幸枝のような女性は多いと思います。一方マ子は仕事が大好きで、物事を白か黒かで判断する女性です。私は今仕事をしながら家事と育児をやっているので、どちらの立場も分かります。それだけに2人が心底笑えば笑うほど、その裏にあるそれぞれの悲しみがじんわり心に染みて何とも切なかったです。

吉永:お子さんはおいくつですか?

澤:2歳9カ月の娘です。実は本作を観終えた後、私だったら「リスト」に何を書くかと考えたのですが、やはり今は自分よりも娘が優先。彼女の将来を見据え、母として伝えるべきことを書こうと思いました。

吉永:もし自分だったらと考えてしまいますよね。私は根が明るく楽観的でそれこそ宵越しの悩みは持たない性格。でも余命宣告されたらさすがに動揺するし、夫に話すと思います。だからなおのこと残された時間を2人で精いっぱい生きようとする幸枝とマ子は素敵ですよね。

澤:そうですね。どんな状況になってもチャレンジ精神をもって全力で日々を過ごしたい。それが私らしい「最高の人生」につながっていくのだと2人を見ながら思いました。それにしても吉永さんは常に新たな作品にチャレンジされています。その原動力は何でしょうか?

吉永:映画が好きという気持ちでしょうね。子どもの頃から映画が人生の教科書でした。現場で100人近いスタッフと一つのものを作る楽しさにいつまでも浸っていたいという思いがあります。それでつい新しい仕事に挑戦したくなるのです。

澤:素晴らしいです。仕事以外で挑戦したいことはありますか?

吉永:今は太極拳や空手です。澤さんこそ、次にしたいことは何ですか? 個人的にはなでしこジャパンの監督を目指してほしいのですが。

澤:よくそう言われるのですが、向いていないと思っています。ただ、子育てが一段落したら、子どものためのサッカー教室などに関わっていきたいです。いや、でも5年後、10年後に「澤ジャパン」の可能性は残しておきたいなと今思いました。本作の影響でいつになく前向きです、私(笑)。

吉永:ぜひ実現してほしいです。私にはできないと決めつけず、まずやってみる。その行動力が人生をより豊かにしてくれると思いますし。

澤:どんな状況でも人は変われる、チャレンジできることをこの映画が証明してくれましたからね。それと本作が、家族との向き合い方を考えるきっかけになってくれたらいいなと思います。私は幸枝夫婦を通して家族の対話の大切さを学びました。言葉じゃないと伝わらないことがあります。私と夫はわりと会話の多い夫婦ではありますが、もっともっと話そうって思いました。

(取材・編集 朝日新聞社メディアビジネス局)

◆『最高の人生の見つけ方』information

最高の人生

■STORY■ 家庭のために生きてきた幸枝(吉永小百合)と会社のために生きてきたマ子(天海祐希)。全く違う世界に暮らしてきた2人が偶然出会う。唯一の共通点は余命宣告を受けたこと。初めて人生の空しさを感じていた彼女たちが手にしたのは、12歳の少女が書いた「死ぬまでにやりたいことリスト」。2人は残された時間をこのリストに書かれたこと全てを実行するために使おうと、無謀な旅に出る。

10月11日(金)全国公開

監督:犬童一心
出演:吉永小百合天海祐希ムロツヨシ満島ひかり賀来賢人
   鈴木梨央駒木根隆介/ももいろクローバーZ/前川 清
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:Saikonojinsei.com
(C)2019「最高の人生の見つけ方」製作委員会

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  • きむきむ90
    4.3
    泣いたわ。
  • さーや
    3.8
    夢と希望に溢れた気持ちに夢を見て 冒険を決意する2人。 オリジナル版の 夢見るおじさんたちと違って、 地に足ががっしり着いた現代の女性が 若々しく瑞々しい夢を見ることで 自分自身への追悼を果たす。 無理のない納得の流れ! キャリアウーマンの気持ちも 主婦の気持ちも、 女性だという共通点しかなくても なんとなく共感できるだけに とにかく随所で涙出た。 わたしの死ぬまでにしたいことは何だろう。 いっちょ考え巡らせてみて ちょっとずつ叶えていってみようかな。 ムロさんはもう流石のムロやし 天海さん綺麗でかっこよすぎるし 吉永さんは永遠のヒロインなんやな。 前川さんはただただダメ夫やった。 立派なダメ夫やった。
  • さっ
    4.5
    原作の洋画は観たことないので、まったくの初見。 最高の人生の見つけ方というタイトルだけど、主人公2人は適当に生きているわけでもなく人生に悲観しているわけでもなく、一生懸命な上でさらに人生を充実させようとしているのがすごく良かった。 旅を通して2人が周りを巻き込みながらより強くなっていく姿がカッコ良すぎる。 2人が旅を始めたきっかけが最終的にオチになるのが最高。死と向き合った物語なはずなのに、悲しい要素はなし。
  • straw45
    3.7
    記録
  • 実業家
    5.0
    めちゃめちゃ良かった。 映画みて初めて泣いた。 人間の温かみを感じられ、ところどことに笑いありの作品です 吉永小百合と天海祐希の人生はまるで正反対 前者は主婦で、後者は大企業の社長 世の中の大半の人は天海祐希の方が良い人生だ。と思うかもしれない。 自分もそうだった。でも、死ぬ間際にして地位、お金名誉なんてなんの価値もない。 生きてること、他人からなんと言われようが自分の人生を全うすることが大事なんだと思った。 そして死ぬとわかっている中で自分のためだけではなく、 お互いが利他の精神を持って、悔いの残らない人生をプレゼントしているところに泣ける。 吉永百合子の演技最高です。 家族に対する愛が感じられるし、主婦って本当に強いんだなと。 もう一度見たいです。
「最高の人生の見つけ方」
のレビュー(719件)