「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズは、ディズニーパークの人気アトラクション「カリブの海賊」をモチーフとした映画シリーズ。
ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウを中心に、カリブ海の海賊、戦い、冒険が展開されるアドベンチャー超大作です。キャラやストーリーは史実を元にしてはいるものの、完全なオリジナル。魅力的なキャラたち、壮大で圧巻な映像、ワクワクハラハラのストーリー、海賊の世界観から、瞬く間に人気シリーズとなりました。
今回はそんなディズニー映画の代表作「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ全作品をまとめてご紹介します。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ第1弾。『ローン・レンジャー』などのゴア・ヴァービンスキー監督作品。ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ジェフリー・ラッシュ出演。
18世紀のカリブ海ポート・ロイヤル。バルボッサが率いる海賊船ブラックパール号が町を襲い、総督の娘・エリザベスがさらわれてしまう。バルボッサの目的は、エリザベスが身につける黄金の金貨。その金貨は、バルボッサ自らの呪いを解くことができる黄金の金貨だったのだ。エリザベスに恋心を抱いていたウィル・ターナーは自由を愛する一匹狼の海賊・ジャック・スパロウと手を組み、エリザベスを救うため、海に出ていく。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」が人気シリーズとなったのは、間違いなくジョニー・デップ演じるジャック・スパロウが魅力的だったからだろう。たまにお茶目でドジするが、決めるところは決めるかっこよさに、どんどん引き込まれていく。この最初の作品からジャックの魅力が最大限に生かされ、王道海賊映画としてその地位に立った。ジャックの脇を固めるキャラクターも魅力的で、海賊時代のカリブ海の世界観もばっちり体感できる。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006)
前作に引き続きゴア・ヴァービンスキーが監督を務める。ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ビル・ナイ出演。
前作から3年後、無事結ばれたエリザベスとウィルは、結婚式を間近に控えていたが、ジャック・スパロウに加担したとして逮捕されてしまう。逮捕から逃れるためには、ジャックが持つ「北を指していないコンパス」が必要だと言う。一方でジャックは、13年前にブラックパール号の船長となるため、海賊たちが恐るデイヴィ・ジョーンズと、船長になる代わりに、13年経ったらデイヴィ・ジョーンズの元で働くという血の契約を交わしていた。その契約の期限が終わるため、危機が迫っていた……。
前作の人気キャラクターが再集結。幽霊船や人食い族の登場、さらにデイヴィ・ジョーンズの不気味さがよりカリブの海賊の世界観を引き出している。この年の興行成績ランキングはダントツの1位だった。次作へ続くラストになっているので、早くも続きが観たくなる。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(2007)
本作もゴア・ヴァービンスキーが監督を務めるシリーズ第3弾。ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ジェフリー・ラッシュ、チョウ・ユンファ出演。
東インド会社のベケット卿が、世界から海賊をなくすため、デイヴィ・ジョーンズと手を組む。ベケット卿に対抗するには、9人の伝説の海賊を集める必要があったが、その9人目は、現在デイヴィ・ジョーンズ・ロッカーに囚われているジャック・スパロウだった。エリザベスとウィルはジャックを奪還するため、海賊バルボッサも加わり、海賊史上最大の戦いに身を投じていく。
前作の後編として、シリーズ完結として制作された。その壮大な映像はシリーズ最高のスケール。ワールド・エンド(世界の果て)へ向かうシーンは誰もがワクワクしてしまう。個性豊かな海賊たちが一致団結する様子は胸が熱くなる。まさにパイレーツシリーズならではの面白さが最大限に生かされた。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』(2011)
シリーズ第4弾。『シカゴ』などのロブ・マーシャル監督作品。ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ジェフリー・ラッシュ出演。
ジャックの前に、かつての恋人である女海賊のアンジェリカが現れたことをきっかけに、永遠の命をもたらすという“生命の泉”を目指すことになる。しかし生命の泉は国家権力を背負うバルボッサや史上最恐の海賊・黒ひげも狙っていた……。生命の泉を巡り、波乱の航海が幕を開けようとしていた。
一度完結したかと思われたシリーズだったが、再びジャック・スパロウを主役として続編が公開された。前作までの人気キャラだったエリザベスとウィルの出演はないが、ペネロペ・クルス演じるアンジェリカの美しさとかっこよさに目を奪われる。ジャックとバルボッサの共闘には胸が熱くなり、生命の泉の鍵を握る人魚が怖いかと思いきやピュアな恋物語も展開され、最後までハラハラしっぱなしの作品となった。
『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』(2017)
シリーズ第5弾では『マレフィセント2』などのヨアヒム・ローニング、エスペン・サンドベリが監督を務める。ジョニー・デップ、ブレントン・スウェイツ、カヤ・スコデラリオ出演。
ウィル・ターナーの息子、ヘンリー・ターナーは父の呪いを解くことができる“ポセイドンの槍”を手にいれるため、ジャックを探していた。一方、“海の死神”サラザールが復活していた。サラザールはジャックへの復讐を企てており、その復讐から逃れるために必要なものもまた“ポセイドンの槍”だった。
嬉しいのはやはりエリザベス(キーラ・ナイトレイ)とウィル(オーランド・ブルーム)の再登場だが、若い頃のジャック・スパロウが出てくることでも話題を集めた。バルボッサのドラマも描かれ、1からのファンにもたまらない作品。シリーズで最も幸せで感動的なラストが待っている。
【文・タナカリオ】
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※2020年7月26日時点の情報です。