『Mr.ダマー』続編公開記念!おススメのジム・キャリー&ファレリー兄弟作品選集

気づいたら映画ファンになっていた

松平光冬

11月20日より公開中の『帰ってきたMr.ダマー バカMAX!』。

バカ22

(C) 2014 DDTo Finance, LLC

 

1994年の前作『ジム・キャリーはMr.ダマー』に続き、主要キャストのジム・キャリーとジェフ・ダニエルズ、そして監督のピーター&ボビーのファレリー兄弟が続投し、息の合ったカルテットぶりを発揮しています。

大バカ2人組の珍道中を描いた『Mr.ダマー』シリーズについてはまさかの続編!伝説のおバカコンビ再び!『帰ってきたMr.ダマー バカMAX!』をご覧いただくとして、ここでは作品に関連してジム・キャリーの主要作品、及びファレリー兄弟の主要監督作品を紹介したいと思います。

ジム・キャリー略歴:幼少時の苦労をバネにコメディ俳優として開花

まず、ジム・キャリーの簡単な経歴を。

実は彼は、幼少時に父親が失業した事で、一家でキャンピングカーでの生活を余儀なくされていました。そのため、彼も学校に通いながら働いて家計を助けていたそうです。

そうした中で、人を笑わせる事が好きだったジムはコメディアンを目指す事に。15歳から様々な舞台に立ち始め、テレビドラマや映画の脇役をこなすようになります。

キャリアを重ねるうちジムは、後に『最終絶叫計画』シリーズで名を馳せるキーネン・アイヴォリー&デイモンのウェイアンズ兄弟と出会い、彼ら制作のコメディ番組『In Living Color』に出演、その才能を認められます。

そして1994年の『エース・ベンチュラ』でついに初主演を果たし、続く『マスク』大ブレイクし、更に『ジム・キャリーはMr.ダマー』へとつながるのです。

ジムが神様に!?:『ブルース・オールマイティ』

オールマイティ

ジムの主演作品で多いのが、「常人が突然、とある能力を持つ特殊人物になってしまう」というもの。

『マスク』を筆頭に、劇中で色々な能力を授かっているジムですが、この作品ではついに全知全能の神様になってしまいます。

何でも私利私欲にできるとばかりにはしゃぎ回るけど、唯一手に入れられない物に気づく…という、万人向けの内容になっています。

演技力の高さを証明:『マン・オン・ザ・ムーン』

マンオンザムーン

コメディ映画ばかり注目されがちですが、それ以外のジャンルにも実績を残しているジム。

中でも、35歳で夭折した実在のコメディアン、アンディ・カウフマンを演じたこの作品では、『トゥルーマン・ショー』に続きゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しました。

人に戸惑いを与えるギャグで世間を翻弄し、家族や仕事仲間にも本当の顔を見せなかった、アンディの実像に迫る秀作です。

クリスマス嫌いの妖精がひと騒動:『グリンチ』

グリンチ

時期的にクリスマスが近いという事にちなんでの一本。

『マスク』以上の特殊メイクを施して毒舌をまくし立てる山の妖精・グリンチは、まさしくジムならではの真骨頂、といった感じです。

原作が童話という事もあり、「クリスマスはプレゼントのためにしか存在しないのか?」という、クリスマス本来の意味を問う内容となっています。

ジム主演のクリスマス物といえば他に、ディケンズの原作を元にしたアニメ『Disney's クリスマス・キャロル』もあるので、併せて観るのもいいかと思います。

惚れた男のためなら何でもする!:『フィリップ、きみを愛してる!』

フィリップ

実在する天才詐欺師・スティーヴン・ラッセルの実話を元にしたコメディ。ジムはそのスティーブンを演じ、一目ぼれしてしまったフィリップ(ユアン・マクレガー)を幸せにしたい一心で、詐欺と脱獄、投獄を繰り返します。

エイズ患者だと偽り周囲を騙そうとするシーンの為だけに、急激に減量するといった役作りもこなしています。

ユアン・マクレガーの乙女チック(!)な演技も一見の価値あり。

おまけと言っては失礼だけど…ジェフ・ダニエルズ作品集

せっかくなので、『Mr.ダマー』シリーズのもう一人の主要キャスト・ジェフ・ダニエルズ作品にも少しだけ触れておきましょう。

ジムと違って主演作品は少ないですが、その分、メインを支える名脇役として活躍しています。有名なところではキアヌ・リーヴスの『スピード』がありますが、ここではそれ以外の作品を。

数少ないジェフの主演作:『アラクノフォビア』

アラクノ

スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を担当し、彼の作品を多数プロデュースしてきたフランク・マーシャルの初監督作品。

ジェフ扮する昆虫学者が、特殊変異により異常繁殖した毒グモと闘います。いわゆる動物パニック物の一つですが、昆虫学者がクモ恐怖症(アラクノフォビア)というのがポイント。

クモに怯えつつも必死に奮闘する、ジェフのユーモア交じりの演技が見ものです。

身内にも容赦なし!ジェフの冷酷ボス演技:『LOOPER/ルーパー』

ルーパー

未来からタイムマシンで送られてきた人物の抹殺を生業とする殺し屋が、ある目的からタイムスリップしてきた未来の自分自身と対峙した事で巻き起こるSFアクション。

この作品でジェフは殺し屋を統括するボスを演じていますが、ミスをした息子に対しても罰を与える極悪ぶりを発揮しています。

かなりアイデアが出尽くした感のあるタイムスリップ物の中でも、新たな解釈を打ち出したとしてヒットし、監督&脚本を手掛けたライアン・ジョンソンは、これが認められ『スター・ウォーズ』エピソード8の監督に抜擢されました。

おバカ男役の次はカリスマ経営者:『スティーブ・ジョブズ』

スティーブジョブズ

(C)Universal Pictures

 

アップル・インコーポレイテッドの創設者、スティーブ・ジョブズの半生を描いたダニー・ボイル監督作品『スティーブ・ジョブズ』。

早くもアカデミー賞候補作の一つと目されており、日本では来年2月公開予定です。

この作品でジェフは、ペプシコーラの社長から、ジョブズにヘッドハンティングされてアップルのCEOに就任するジョン・スカリーを演じていますが、『バカMAX!』でのハリー役の次に撮影したとは思えないほどの、重厚な演技を見せています。

タブー知らずのギャグ満載!ファレリー兄弟作品

そして、ピーターとボビーのファレリー兄弟。

彼らの作品の特徴といえば、下ネタや人種差別、動物虐待、宗教など、ありとあらゆるタブーをギャグにする点です。

それは監督デビュー作の『ジム・キャリーはMr.ダマー』から既に見られましたが、中でも顕著なのが「障がい者」ネタ。

監督2作目の『キングピン/ストライクへの道』で彼らは、高校からの友人で四肢麻痺で車椅子生活を送るダニー・マーフィーを、極悪人役で出演させています。これは、「障がい者は純真無垢でイイ人ばかりじゃない」というダニー本人の意向を受けての事だとか。

「僕たちは、主役、悪人、善人とどんな役でも、障害のある人たちに演じてもらいたいと思って、いつもキャスティングしているんだ」
出典元:http://www.cinematoday.jp/page/N0016058

こうした作風ゆえに、常に非難の的にされがちなファレリー兄弟作品ですが、同時にハートウォーミングな要素を盛り込んでいる点も見逃せません。

それこそが、未だに彼らの作品が支持されている所以でしょう。

ファレリー兄弟の才能開花度MAX!:『メリーに首ったけ』

メリー

ファレリー兄弟監督の第3作目となるこの作品は、下品なネタとタブーだらけなギャグを徹底的に盛り込んだ、ファレリー兄弟の代表作となると同時に、チャーミングな魅力を振りまいたヒロイン役のキャメロン・ディアスも大ブレイクしました。

この作品をまだ観た事がない人でも、パッケージアートにもなった「ヘアジェル」ネタを知っている方もいるのでは?

ジム・キャリーの怪演度MAX!:『ふたりの男とひとりの女』

ふたり

ファレリー兄弟とジム・キャリーが『ジム・キャリーはMr.ダマー』以来のタッグを組んだ作品。

マジメで善良な警察官が、日々のストレスから正反対の人格「ハンク」を目覚めさせてしまう…という、『超人ハルク』を彷彿とさせる暴走コメディです。

人格が変わる瞬間の表情や、体の主導権をめぐって2つの人格がケンカするなど、特殊メイクなしのジムの怪演技が満載です。

ハートフル度MAX!:『愛しのローズマリー』

愛しの

催眠術で体重100キロ以上の巨漢女性(グウィネス・パルトロー)を美女だと思い込むようになってしまった、ブサメン男(ジャック・ブラック)の騒動を描いています。

「人は見た目じゃない、心の美しい人が一番」とはよく言うけど、本当に人はそう思えるの?という、美醜の問題を鋭く突いています。また、“肥満体国”と揶揄されるほどの、深刻な肥満率となった現代のアメリカも皮肉っています。

もちろんハートフルなラブコメとしても一級品で、刺激が強いファレリー作品の中でも、比較的万人が観やすいと思います。

何から何まで過激度MAX!:『リンガー! 替え玉★選手権』

リンガー

ファレリー兄弟はプロデューサーとしての参加ですが、今回紹介した中でもトップクラスに過激な作品と言えるでしょう。

気のいい主人公が、大ケガを負わせた友人の治療費を工面しようと、知的障がい者向けのスポーツ大会「スペシャルオリンピックス」に障がい者を装って参加し、その勝敗を賭けて一儲けしようとする…という、あらすじからして色々と誤解を生みそうな内容です。

タブーなき障がい者描写を常に盛り込んできたファレリー兄弟ならではといえますが、かといって不快と思われる表現はなく、温かみを感じさせる内容となっています。

まだまだ強し、ジム・キャリー&ファレリー兄弟ブランド

以上、バカMAX!』のキャスト&スタッフの関連作品を紹介しましたが、彼らの状況は、ここ数年で大きく変わっています。

まずジム・キャリーは、2010年代以降は主演作品が減り、ポジション的に脇役が増えています。こと日本においては、2011年の主演作『空飛ぶペンギン』はついに劇場公開されずにDVDスルーとなってしまいました。

更にファレリー兄弟に至ってはなんと、2007年の『ライラにお手あげ』以降の作品は、日本では劇場公開されていないのです。

そんな経緯もあり、今回の『バカMAX!』もDVDスルーか…と危惧されていました。しかし、アメリカ公開から1年空いたとはいえ、こうして劇場公開されたのは喜ばしい事です。

9月に開かれた「第8回したまちコメディ映画祭」で先行上映された際も、爆笑に次ぐ爆笑だったという『バカMAX!』。

今回紹介した作品群を観てから『バカMAX!』を観てもいいし、もちろんその逆でもOK。

改めて、ジム・キャリー&ファレリー兄弟ブランドが健在なのを確かめようではありませんか。

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  • sonozy
    3.8
    『ジム&アンディ』つながりで。見たつもりでしたが初見でした。 アメリカの個性派エンタテイナー、アンディ・カウフマンと、彼が作り上げ変装した毒舌ラウンジ歌手トニー・クリフトンをジム・キャリーがまさに快演。 タイトルはR.E.M.がカウフマンのことを歌った曲名から。 アンディ・カウフマン、『ジム&アンディ』で本人映像を見ましたが、奇人か変人か天才か...という逸材を見抜いたマネージャー、ジョージ・シャピロ(ダニー・デビート)と、アンディの相棒&ブレーン役のボブ・ズムダ(ポール・ジアマッティ)がいてこそ、大人気を得たんですね。 周囲は相当大変だったと思いますが。笑; 実際、当時体験していたとしたら面白いと感じられたかどうか分かりませんが(笑;)彼のような破天荒/過激/無法者的なエンタテイナーは、コンプライアンスやら、批判殺到〜炎上やらの現代では存在し得ないという状況。 つまんね〜な〜。(チコちゃん風)
  • Johnsteed
    4.0
    センキュベリマッチョ!!
  • たな会No02
    3.5
    人を欺くような笑いで一世を風靡したらしいアメリカのエンターテイナー、アンディ・カウフマンの伝記的映画です。ジム・キャリーが演じます。カウフマンを知らないともったいない気がしますね。ジム・キャリーがすごく似ているようなのですが、わかりません。そういう笑いをしていたせいもあり、本当に癌になっても欺いているように思われるあたりが悲しさ倍増ですね。
  • フェアにアンフェア
    3.0
    俳優と監督が本気で賞を取りに行った作品。客受けはちょっと無視した気もする。
  • しろみさかな
    2.5
    ちょっと眠くなっちゃいました。 笑いの構造って実は難しいですよね。 自分だけが面白くてもダメ。人を笑わせるのって難しい。
「マン・オン・ザ・ムーン」
のレビュー(2408件)