【11月第2木曜はギネスの日】さまざまな世界一を記録したギネス認定映画特集!

2015.11.12
まとめ

感受性複雑骨折

寂々兵

本日2015年11月12日(11月の第2木曜)は「ギネス世界記録の日」と称し、世界中でギネス記録の達成を目指すイベントが行われる日です。皆さん、ご存知でしたでしょうか?

最近の日本の芸能界を例にすると、「福士蒼汰が360人の女性と共に"だるまさんが転んだ"をした」「阿部サダヲがファン1000人と共にペアになって3分間お辞儀をした」「香取慎吾と綾瀬はるかを含む244組がペアでハンバーガーを食べさせ合った」という「もう何でもアリかよ!?」と言いたくなるようなギネス記録が次々と生まれています。

そこで今回は世界に視野を広げ、「世界一○○な映画」をテーマに、映画史的にも大きな意味を持つギネス記録を達成した作品を紹介していきたいと思います。

世界一古い映画:
1888年公開の『ラウンドヘイ・ガーデン・シーン』

「世界で初めて公開された映画」として、もっとも有名なのはリュミエール兄弟による『工場の出口』『ラ・シオタ駅への列車の到着』(共に1895)などがよく挙げられますが、正式にギネス認定されているのはルイ・ル・プランスの『ラウンドヘイ・ガーデン・シーン』(Roundhay Garden Scene)というわずか2秒の短編で、1888年公開です。

映画史において「映画の父」と呼ばれる人物はあまりに多く、先述のリュミエール兄弟やキネトスコープを開発したトーマス・エジソン、世界初のストーリー映画を製作したジョルジュ・メリエス、アメリカ初の長編映画監督D・W・グリフィスなど、基準をどこに置くかで多くの作家が挙げられますが、現在では多くの映画史家が「ルイ・ル・プランスこそが映画の父である」と述べています。

単レンズカメラを使い、リュミエール兄弟やエジソンより7年も前に映画を発明した彼がなぜ忘れ去られた存在となったのか。

何ともきな臭い話ですが、彼はこの映画の発明から2年後の1890年に突如失踪し、懸命の捜索もむなしく1897年に死亡認定が行われました。2003年には、彼と思しき溺死体の写った写真がパリ警察の記録の中に存在していたことが判明します。

才能人でありながら、作品の初公開計画が頓挫したり、単レンズ型機器の特許が却下されたり(後に同じ特許をエジソンが取得)と、悲運続きだったプランス。彼の死は「エジソンによる暗殺説」を始め多くの憶測が飛び交いましたが、はっきりしないまま迷宮入りとなってしまいました。

世界一小さい映画:
原子で形成された『A Boy and His Atom』

2013年2月、IBM研究所が製作した作品『A Boy and His Atom』が「世界最小の映画」としてギネス認定されました。

小さな球体で形成された男の子がボール遊びやトランポリンをする1分弱の作品ですが、この球体の正体は何と1億倍以上に拡大した「原子」なんだとか。

原子を静止させるために重さ2トンもする顕微鏡を使い、摂氏マイナス268度の環境を作り、プローブという針を使い1つ1つ丁寧に動かし撮影したそうです。

映画的な話題だけでなく、この技術が実用化されることでデータ保存等の技術も飛躍的に進歩するということで、更なる研究に期待が高まりますね。

世界一撮影期間が長かった映画:
400日以上かかった『アイズ ワイド シャット』

6アイズワイド

奇才スタンリー・キューブリック監督の遺作。トム・クルーズとニコール・キッドマンが映画内においても夫婦役を演じたファンタジー風の愛憎サスペンス。

本作は、休暇を含めた撮影期間が400日以上で「世界最長の撮影期間を誇る映画」としてギネス認定されています。

長引いた撮影は役者たちのキャリアをも大きく変えました。監督が後になって撮影済みのシーンの撮り直しを要請したため、既に他の作品の撮影に出ていたハーヴェイ・カイテルやジェニファー・ジェイソン・リーは予定が合わずに役者変更。

ダグレイ・スコットは本作に絡んでいなかったにも関わらず、トム・クルーズ主演の他の映画の撮影が延期になったことで予定がメチャクチャになり、ウルヴァリン役をヒュー・ジャックマンに奪われました。

トム・クルーズ&ニコール・キッドマン夫妻にいたってはキューブリックの意向で1年間イギリスに滞在させて撮影に集中させるつもりが、結果2人に軋轢を発生させ、離婚する遠因になったとか。

ここまでしておきながら「トム・クルーズとニコール・キッドマンのせいで映画は失敗した!」と憤慨しているんだから、完璧主義もほどほどにしてほしいものです。

そしてその後、キューブリックは映画の試写会の5日後に心臓発作で急死。1970年代から構想を練っていた映画だけに、完成度はともかくとして「映画監督を全うした」と言えるのかもしれません。

世界一のエキストラ数を誇る映画:
のべ30万人のエキストラを動員した『ガンジー』

6ガンジー

マハトマ・ガンジーの生涯を描き、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞を含む8冠を獲得した傑作。ベン・キングズレーが圧巻のガンジーを演じました。その迫力たるや、彼を見て「ガンジーが生き帰った!」と信じた地元の人々が参拝にやってきたというエピソードも。

本作は冒頭のガンジーの葬儀シーンにおいて30万人のエキストラを動員し、「1作品に出演した世界一のエキストラ数」としてギネス認定されました。

他にエキストラを多く動員した映画と言えば、『秦・始皇帝(1962)』『クレオパトラ(1963)』(共に20万人)、『戦争と平和(1867)』『ベン・ハー(1925)』(共に12万人)などが挙げられます。やはり歴史大作は強いですね。近年はCGが発達したので、あえて記録を塗り替えようとも思わない限り抜かれることはないでしょう。

世界一長いタイトル:
『マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺』

6マルキドサド

出典:http://www.amazon.co.jp/dp/B00ES79BWO

長っ!とにかく長いタイトルです。

本作はドイツの劇作家ペーター・ヴァイスによる1964年公開の戯曲で、舞台の演出を手掛けたピーター・ブルックによって3年後に映画化されました。原題は「The Persecution and Assassination of Jean-Paul Marat as Performed by the Inmates of the Asylum of Charenton Under the Direction of the Marquis de Sade(126字)」と圧巻のボリュームを誇り、「世界一長いタイトルの映画」としてギネス認定されています。

現在では日本版のDVD・VHSは出ておらず、海外版のVHSにすらプレミアがついており簡単に鑑賞することができません。が、数年前に一度BSで放送したとか……観る機会が皆無というわけではなさそうです。

他の長いタイトルと言えば、邦題に限りますが『マイドク/いかにしてマイケルはドクター・ハウエルと改造人間軍団に頭蓋骨病院で戦いを挑んだか』『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう』などがあります。

また、『略称・連続射殺魔』という作品の正式名称が『去年の秋 4つの都市で同じ拳銃を使った4つの殺人事件があった 今年の春 19歳の少年が逮捕された 彼は連続射殺魔と呼ばれた』ですが、こちらは公式には認定されていません。

反対に世界一短いタイトルの作品は、アルファベット1文字の『A』『M』『Z』など多数存在します。

世界一の興行収入:
27億8800万ドルを記録した『アバター』

6アバター

予想通り、といったところでしょうか。

ジェームズ・キャメロン監督によって2009年に公開された『アバター』は、当時18億4290万ドルで長らくトップを守り続けていた同じくキャメロン監督の『タイタニック』を抜き、18億5500万ドルの見通しを立ててギネス記録を塗り替えました。(2015年時点では1位の『アバター』が27億8800万ドル、2位の『タイタニック』が21億8500万ドル)

3Dなどの相乗効果によって世界中が熱狂したことも記憶に新しいですが、中でも中国では「アバターがヒットしすぎて国産映画に客が入らなくなる!」という理由からアバターの上映や宣伝が禁止になるという珍事件も発生しました。

また、チケットのインフレなど経済的な調整を行った場合、『風と共に去りぬ』が1位となります。こちらも名作ですね。

反対に、レニー・ハーリン監督の冒険アクション『カットスロート・アイランド』という作品は製作や宣伝、配給に1億1500万ドルをかけたものの1100万ドル程度しか回収できず、「世界一興行赤字の大きい映画」としてギネス認定されてしまっています。

実際に観てみるとそこまで酷い作品ではないんですが、確かにこの制作費を湯水のように使ったであろう映像を見ると、映画における華が伴っていないような気もします。

世界一長い映画:
87時間に及ぶ『The Cure for Insomnia』

6長い
出典:http://www.maniacworld.com/cure-for-insomnia.html

『The Cure for Insomnia』は1987年にシカゴでたった一度きり公開された作品。その長さ、実に87時間!2時間の映画約43本分です。どうしてこうなった。

内容はというと、LDグローバンという俳優が4080ページにわたる自作のポエムを延々と朗読し続け、たまにロックバンドやポルノ写真が挿入されるというもの。頭のおかしい映画を散々観てきた私ですが、これにはさすがに食指が動きません。

ちなみに本作の原題を直訳すると「不眠症の治療」。確かに87時間も朗読(しかも他人のオリジナルポエム)を聴き続けていたら不眠症もあっさり治りそうです。逆にこの映画の製作陣が不眠症になるかも……。

さてさて、実はギネス認定されていないもののこれよりも長い映画があります

・2006年、Karin Hoeller監督によるドイツの無声映画『Matrjoschka』(マトリョーシカ)は95時間

・更に2003年、中国のアーティスト、アイ・ウェイ・ウェイによって製作された、彼が住んでいる都市の車の動きが記録されたドキュメンタリー『Beijing 2003』は150時間

・更に更に、フランスのGerard Courant監督が1978年から製作中の、アーティストやジャーナリストなど2700人強の短編動画を繋ぎ合わせた『Cinématon』が194時間。これは現在も記録を更新中です。

・そしてデンマークのアート集団「Superflex」が製作した『Modern Times Forever』という作品は、フィンランドの製紙会社を240時間映し続けるというもの。まるでアンディ・ウォーホルです。

また、2020年にはスウェーデンのアーティスト・アンダース・ウェバーグ氏による『Ambiance』という圧巻の720時間に及ぶ抽象イメージ映画が公開予定だとか。2014年に公開された特報(ショートver)だけで72分あるそうです。2016年には7時間20分の「短い予告」が、2018年には72時間の「長い予告」が、そして2020年に本編が公開され、その後映画そのものは破棄されるそうです。

完成した直後に破棄される以上、ギネスとして記録に残すのは難しいかもしれません。とりあえず、来年に明かされる続報を待ちましょう。

しかしこれだけの長い作品があると知ると、名作と知りつつもなかなか手が出せずにいる『天井桟敷の人々』(3時間10分)や『1900年』(5時間20分)といった作品たちがすんなり観れそうですね。

おわりに

いかがでしたか?

「世界一長いタイトル」といったその気になれば抜けそうなものから「世界一の興行収入」という映画史を塗り替えてしまうようなものまで、様々なギネス記録がありました。

他にも、ギネスに認定されていなくても何らかの記録を持っている映画はたくさんあるので調べてみてください。あなたのお気に入りの映画が何かの世界一になっているかもしれませんよ。

 

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  • RSS
  • akari
    2.2
    記録
  • Kaju
    2.5
    もっと、若い頃に見てたら面白かったのかな?アバターとか一瞬流行っていたときに作られたのかな?色々突っ込みどころ満載でした。
  • ayana
    3.3
    中学生の頃山田悠介作品で1番好きだったのを思い出して視聴。 同じく中学生の頃愛読していたラブベリーのトップモデルだった坂田梨香子ちゃんがまあヤバい役で出演してて懐かしかったし、演技上手くてびっくりした。 アホくさくて逆に面白い。 クラスの囲いの女子役として出演したい。面白そう。 あと原作とオチが少し違っていて、そこも原作に沿って欲しかったな~とそこだけが残念
  • ほなつ
    1.5
    橋下愛ちゃんの美しさには⭐︎5
  • センジョウ
    1.6
    ネットゲームで現実社会のステータスが決まるなんてあり得ない。 それにしても、何人殺しても誰も逮捕されないという現実感のなさがヤバイ。
「アバター」
のレビュー(970件)